線路は続くよどこまでも
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みんなのうた 線路は続くよどこまでも | |
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歌手 |
西六郷少年少女合唱団(*1) 海援隊(*2) |
作詞者 | 佐木敏(訳詞) |
作曲者 | アメリカ民謡 |
編曲者 |
小林秀雄(*1) 三保敬太郎(*2) |
映像 |
実写(*1) アニメーション(*2) |
映像制作者 | 菊田武勝(*2) |
初放送月 |
1962年12月・1963年1月(*1) 1975年8月・9月(*2) |
『線路は続くよどこまでも 』(せんろはつづくよどこまでも、原曲名 I've Been Working on the Railroad ) は、アメリカの民謡。日本では佐木敏作詞の歌詞が付けられ、明るく楽しい汽車旅を歌っている。
概要
原曲は、1863年から始まった大陸横断鉄道建設に携わったアイルランド系の工夫達によって歌われ始めたもので、線路工夫の過酷な労働を歌った民謡・労働歌の一つである。1955年に日本でも『線路の仕事』の題名で比較的忠実に紹介された。
この曲が日本で大いに広まったのは、まず1960年、テレビドラマ「テキサス決死隊」“Tales of the Texas Rangers”の主題歌としてであった。「テキサス決死隊」はアメリカで製作されたテレビドラマで、モノクロ30分、製作本数52本、ウィラード・パーカー、ハリー・ローターの主演。1955年から1957年に放送され、日本では1960年6月1日より関西テレビ(フジテレビ系)で放送された。番組のオープニングとエンディングに、出演者が歌う主題歌「見よ!テキサス決死隊」“We are the Texas Rangers”が、“I've Been Working on the Railroad”の替え歌で、「あれが西部の荒くれ者と…」と子供達に歌われた。
そして1962年、NHK『みんなのうた』の中で、『線路は続くよどこまでも』として紹介されて以降、ホームソング、童謡として愛唱されるようになった。
フォークダンスの曲としても知られている。
歌詞の成り立ち
『線路は続くよどこまでも』の作詞者は、佐木敏であり、これは『みんなのうた』の二代目のディレクターであった後藤田純生のペンネームである。しかし、作詞は氏の単独作業によるものではなく、「ノッポさん」こと高見映による原案を元に、当時の番組スタッフの共同作業により作り上げられた。
原詩
I've Been Working on the Railroad
- I've been working on the railroad
- All the livelong day
- I've been working on the railroad
- Just to pass the time away
- Can't you hear the whistle blowing
- Rise up so early in the morn
- Can't you hear the captain shouting
- Dinah, blow your horn
- Dinah, won't you blow
- Dinah, won't you blow
- Dinah, won't you blow your ho-o-orn
- Dinah, won't you blow
- Dinah, won't you blow
- Dinah, won't you blow your horn
- Someone's in the kitchen with Dinah
- Someone's in the kitchen I kno-o-o-ow
- Someone's in the kitchen with Dinah
- Strummin' on the old banjo!
- Singin' fi, fie, fiddly-i-o
- Fi, fie, fiddly-i-o-o-o-o
- Fi, fie, fiddly-i-o
- Strummin' on the old banjo
- Someone's makin' love to Dinah
- Someone's making love I know-o-o-o
- Someone's making love to Dinah
- 'Cause I can't hear the old banjo
俺は線路で働いている(邦題:鉄道稼業)
- 俺は線路で働いている
- まる一日中だ
- 俺は線路で働いている
- あっという間に時間が過ぎてゆく
- 警笛が鳴り響くのが聞こえるだろ
- こんな朝っぱらから起きろってさ
- 親方の叫び声が聞こえるだろ
- ダイナ、ホーンを吹き鳴らせってさ
- ダイナ、吹き鳴らしてくれ
- ダイナ、吹き鳴らしてくれ
- ダイナ、吹き鳴らしてくれ、お前のホーンを
- ダイナ、吹き鳴らしてくれ
- ダイナ、吹き鳴らしてくれ
- ダイナ、吹き鳴らしてくれ、お前のホーンを
- 誰かがキッチンにダイナと居る
- 誰かがキッチンに居る、俺は知ってるんだ
- 誰かがキッチンにダイナと居る
- あの古いバンジョーをかき鳴らしてるんだ!
- 歌ってやがるぜ、フィ、フィー、フィドリーオって
- フィ、フィー、フィドリーオー
- フィ、フィー、フィドリーオ
- あの古いバンジョーをかき鳴らしながらな
- 誰かがダイナと愛し合ってる
- 誰かが愛し合ってる、俺は知ってるんだ
- 誰かがダイナと愛し合ってる
- あの古いバンジョーが聞こえないからな
ここでダイナ (Dinah) は列車の名前と女性の名前の両方の意味に用いられており、この労働歌は猥歌として読むこともできる。
みんなのうた版
前述の通り、この歌はNHKの『みんなのうた』で歌われたが、初回は1962年12月で、歌は西六郷少年少女合唱団だった。それから12年強後、1975年8月にカラーアニメ版によるリメイク版が放送、この時は海援隊が歌った。双方とも再放送されていないが、1988年頃放送した『素敵にオンステージ』(当時NHKで放送された公開バラエティ)のスペシャル版で、『素敵に』のレギュラー出演者である堺正章・木の実ナナ・山田邦子・西田敏行・南こうせつ・武田鉄矢が集まっての「みんなのうたメドレー」で、武田鉄矢がこの歌を歌った。
その他
- 米国では、州立大学の名門 テキサス大学オースティン校の校歌や応援歌として1903年に、“The Eyes of Texas”というタイトルで編曲されたものも有名である。 歌詞は、「いかなる時も、テキサス全体が君達に注目し、期待を寄せている。 逃げ出してはならない。」という内容になっており、多くの州民や学生、特に全米屈指の強豪であるフットボール部を中心としたスポーツチーム、ロングホーンズ(Longhorns)にとって、誇りある伝統の一つになっている。
- 歌詞
- The eyes of Texas are upon you,
- All the live long day.
- The eyes of Texas are upon you,
- You cannot get away.
- Do not think you can escape them,
- At night, or early in the morn'.
- The eyes of Texas are upon you,
- 'Till Gabriel blows his horn!
- アメリカ映画「大平原」“Union Pacific”(1939年、セシル・B・デミル監督)は、アメリカ大陸を横断するユニオン・パシフィック鉄道の建設を描いたドラマで、この映画の主題曲として使われている。
- プロ野球・福岡ソフトバンクホークスの応援にも使用されている。相手投手交代時には1コーラスが、試合・攻撃開始時、勝利での終了時および打者の出塁や、犠打・得点の際にはサビの部分が演奏される。かつてのチームの親会社が鉄道会社(南海電気鉄道)であったことに由来しており、親会社変更後(ダイエー→ソフトバンク)も引き続き使用されている。また、2010年のホークスのキャッチフレーズでもある『今年はやらんといかんばい!』に合わせて、藤井フミヤ、秋山幸二監督とホークスの選手、カイくんが歌うCMが存在する。
- 社会人野球のJR東日本東北硬式野球部は、都市対抗野球大会において得点が入った際に、応援団とチアリーダーがステージ上で「ジェンカ」を踊りながら歌う。勿論これも、鉄道会社の野球部ゆえの演出である。
線路の仕事
『線路の仕事』は津川主一(1896-1971)訳。歌詞は、英語の内容を比較的よく伝えている。線路の仕事で全文を読むことができる。誤解される事が多いが、歌い出しは「線路は続くよ どこまでも」ではなく「線路の仕事は 何時迄も」である。合唱編曲もなされている。
実際の鉄道における使用例
関連項目
外部リンク
1962年12月放送当時の音声が、ここで聞けます。 http://pub.ne.jp/shimura/?daily_id=20110713