パ・リーグTV

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パ・リーグTV(パ・リーグ ティーヴィー)は、日本プロ野球パシフィック・リーグ(パ・リーグ)の試合を動画配信するインターネットテレビサービスである。

概要

古くから日本におけるプロ野球中継はテレビ放送を主体としているが、相対的な中継数の減少を受け、パ・リーグの各球団は普及が進んでいるインターネットを活用した動画配信サービスを行うことになった。

当初はソフトバンク福岡ソフトバンクホークスの親会社)の連結子会社・GTエンターテインメント[1]と提携し、ソフトバンクグループに当たるYahoo! JAPAN内の『Yahoo!動画』にてパ・リーグの公式戦(クライマックスシリーズを含む)、及びセ・パ交流戦のうちパ・リーグ側の主管ゲームを全試合無料で配信した。

2004年西武(当時)を初めとして、配信を行う球団は年々増加。2007年5月14日にはパ・リーグの各球団が出資する「パシフィックリーグマーケティング株式会社」が設立され、全球団のゲームが配信されるようになった。2008年には従来型携帯電話による生中継配信サービス「プロ野球24」が開始された。

2010年にはYahoo!動画がGyao!に統合されたのを機に、有料会員制の『パ・リーグライブTV』と題した独自のウェブサイトを開設。また、この翌年・2011年からはオープン戦もラインナップに組み込まれた(本拠地以外の地方開催時は、その一部を除く)。

さらに2012年には現在の『パ・リーグTV』に改題[2]し、パソコンのほかスマートフォンタブレット端末・VODにも対応した。パソコン版は3試合同時に視聴することができるなど、バージョンアップが施された[3]。配信はFlash Video形式で、ウェブブラウザを介して視聴する形式となる[4]

なお、従来型の携帯電話向けの配信サービスは『プロ野球24』と称している。NTTドコモソフトバンクモバイルの一部の機種に対応しており、auの端末からは利用できない(通信容量に制限があるため)。

制作体裁

映像はどの球団とも公式のものが使用されている。このため、以下の各テレビ中継と全く同じ映像が流れる。番組単位の概要や出演者についても、各番組の当該項目を参照のこと。

備考
  • 楽天 2011年までスカイ・Aスポーツプラススカイ・Aスタジアム』、2012年は一旦1シーズンのみJ SPORTSに移るが、2013年と2014年は日テレプラス日テレプラス プロ野球中継 楽天イーグルス HEAT! LIVE』に移行し、2015年にJ SPORTSに復帰。キャスティングは2011年までのスカイ・A放送時をそのまま引き継いでいる。一部の試合は『TwellV プロ野球中継』(ワールド・ハイビジョン・チャンネル)にも配信し、同じ内容を提供。
  • 西武 2011年までJ SPORTSで配信(テレ朝グループのテレテックが関与していた)。2012年はテレビ朝日に経営権を移した朝日ニュースターで配信し、そのままテレ朝ch2に移行する。キャスティングは2011年までのJ SPORTS放送時を大半引き継いでいる。一部の試合は『TwellV プロ野球中継』にも配信し、同じ内容を提供。
  • ロッテ・オリックス 2012年までJ SPORTS、2013・14年はFOXスポーツジャパン配給によりFOXスポーツ&エンターテインメント、FOXムービープレミアム、FOXチャンネルで放送。一部の試合は一部の試合は『TwellV プロ野球中継』にも配信し、同じ内容を提供。ただし2012年までのロッテ戦は映像は共通内容であったが、解説・アナウンサーは別々の出演者だった。
  • ソフトバンク 2011年までJ SPORTS、2012年のみ日テレプラス『日テレプラス プロ野球中継 HAWKS Perfect Live』に一度移るが、2013年以後FOXスポーツジャパン配給によりFOXスポーツ&エンターテインメント、FOXムービープレミアム、FOXチャンネルで放送。キャスティングは2011年までのJ SPORTSのメンバーをそのまま引き継いでいる。

沿革

Yahoo! 時代

  • 2008年
  • ドコモ・ソフトバンクの従来型携帯電話向けの『プロ野球24』を提供開始。
  • オリックス・バファローズの主催ゲームを配信開始。また、西武主催ゲームの配信を再開。これにより、リーグ全6球団の中継がラインナップに出揃う。
  • この年には、「パ・リーグ 熱球ライブ!」という独自のサブタイトルが設定されていた。
  • 本拠地以外の地方にある球場で開催される試合を順次配信開始[5]
  • 2009年
  • 9月7日 - Yahoo!動画がGyaO!に統合されたため、Yahoo!スポーツ内のコンテンツとして編入。
  • この年にも、「パ・リーグ試合無料中継」という独自のサブタイトルが設定されていた。

備考

試合中は常時1万件前後のアクセスを記録しており、多いときには6万件以上ものアクセスがあった[6]

視聴には、あらかじめP2Pのシステムを応用したアプリケーション『BBブロードキャスト』をダウンロードしておく必要だった。

これに加え、2008年からはWindows Media Playerを介して視聴する低画質版(同年は100kps、翌年以降は300kps)の配信も行われた。

パ・リーグライブTV 時代

  • 2010年 - Yahoo!動画のGyao!への統合などの諸事情を受け、有料会員制の『パ・リーグライブTV』に移行。
  • 2011年 - オープン戦を配信開始(一部を除く)。

パ・リーグTV 時代

  • 2012年3月1日 - サイト名の変更とバージョンアップを実施[2]。詳しくは前述。
  • 2013年 - パシフィックリーグオフィシャルスポンサー(特別協賛)に就任したモブキャストが同サイトも協賛スポンサーとなり名称を「パ・リーグTV Supported by Mobcast」に改める。またFOXで放送される二軍戦や、交流戦に限り巨人・阪神・中日(3試合のみ)の主催試合も見られるようになった(但し阪神戦はスマホのみとの配信となりさらに通常より5分遅れで配信される。巨人戦は日テレオンデマンド、阪神戦は虎テレとの相互乗り入れとなり、当該サービスでは当該チームがビジターとなる交流戦が配信される)

その他

  • 延長オプションは、いずれのカードも最大で23時58分までに設定されている。
  • 著作権の都合により、前述の各番組で使われているテーマソング、および球場内でBGMが流れている間は、音楽が被せられていた(2008年10月に解消)。また、楽天主催ゲームではあわせて実況と解説者の声もカットされていた(2008年4月中旬に解消)。
  • 『パ・リーグライブTV』としてのサービス初日となった2010年3月20日(開幕戦)には、想定数以上のアクセス数があったために回線トラブルが発生した。
  • 救済措置として、3月中に加入申し込みを行った者向けに4月一杯まで無料配信の期間を延長し、また1試合ごとの購入者も視聴料金の返還ともう1試合を無料で視聴できるようになった。同年4月5日には再び回線トラブルが発生したため、無料配信をさらに延長し8月上旬まで行っていた。
  • 2011年には東日本大震災が発生した影響により、西武およびロッテ主催試合の一部が平日のデーゲーム開催に変更されたため、一定期間のみ生中継に加え録画されたものも配信された。
  • 2012年6月17日、回線トラブルでリアルタイムで見られないという事態に陥った。
  • 2015年10月には女子ゴルフトーナメントの『富士通レディース』にてプロ野球以外で初となるインターネット中継を実施した[7]

脚注

  1. ^ 後に、同じく連結子会社のTVバンクに移管。
  2. ^ a b パ・リーグ6球団公式ライブ配信サービス リニューアルオープン”. 埼玉西武ライオンズ オフィシャルサイト (2011-02-29). 2012年6月15日閲覧。
  3. ^ 「メイン」・「サブ1」・「サブ2」と称した3つの画面を表示できる。音声は「メイン」のみ流れる。
  4. ^ 詳しい動作環境はヘルプページを参照のこと。
  5. ^ 4月2日北九州市民球場でのソフトバンク対ロッテ戦など。東京ドームでの日本ハム主催ゲームはこれ以前から配信されていた。
  6. ^ 過去最多となったのは2008年の清原和博の引退試合(オリックス対ソフトバンク)で、最大同時視聴者数は68,689人、総視聴者数は157,244人を記録した。
  7. ^ 富士通レディース2015特設サイト - Live中継・動画配信

関連項目

  • 2005年から2009年まで楽天が独自に行っていた動画配信サービス。2007年からは当サイトと同内容の番組が配信された。
  • ニコニコ動画による生配信サービス。当サイトと同様に、楽天と福岡ソフトバンク(セ・リーグを含めると横浜DeNAも)の主催ゲームを配信している。
  • この他のチームのゲームについても、ユーザーにより非公式の配信が行われていることがある。
  • 「NOTTVプロ野球」のタイトル行う野球中継のうち、パ・リーグ球団主催試合は本番組と同一内容を放送。

外部リンク

  • 『パ・リーグTV』で配信された中継のハイライト動画が掲載されている。