ジャック・オーディアール

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ジャック・オーディアール
Jacques Audiard
Jacques Audiard
生年月日 (1952-04-30) 1952年4月30日(71歳)
出生地 パリ
国籍 フランスの旗 フランス
職業 映画監督脚本家編集技師
ジャンル 映画
活動期間 1981年 -
配偶者 マリオン・ヴェルヌー
著名な家族 ミシェル・オーディアール (父)
主な作品
真夜中のピアニスト
預言者
君と歩く世界
ディーパンの闘い
ゴールデン・リバー
 
受賞
カンヌ国際映画祭
パルム・ドール
2015年ディーパンの闘い
グランプリ
2009年預言者
脚本賞
1996年つつましき詐欺師
ヴェネツィア国際映画祭
銀獅子賞(監督賞)
2018年ゴールデン・リバー
英国アカデミー賞
非英語作品賞
2006年『真夜中のピアニスト
2009年『預言者』
セザール賞
監督賞
2005年『真夜中のピアニスト』
2009年『預言者』
2018年『ゴールデン・リバー』
脚本賞
2001年『リード・マイ・リップス』
2009年『預言者』
脚色賞
2005年『真夜中のピアニスト』
2012年君と歩く世界
第1回監督作品賞
1994年『天使が隣で眠る夜』
その他の賞
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞
外国語映画賞
2009年預言者
ルイ・デリュック賞
2009年『預言者』
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ジャック・オーディアールJacques Audiard, 1952年4月30日 - ) は、フランス映画監督脚本家

来歴[編集]

1952年4月30日パリで生まれる[1]。父親は脚本家のミシェル・オーディアール、叔父はプロデューサーという映画一家で育つ[2]ソルボンヌ大学で文学と哲学を専攻した後、編集技師として映画界に携わるようになる[1]

1981年から脚本家として活動。その後、1994年マチュー・カソヴィッツジャン=ルイ・トランティニャン主演の『天使が隣で眠る夜』で映画監督としてデビュー。本作で第20回セザール賞の第1回監督作品賞、ジョルジュ・サドゥール賞を受賞[1][注釈 1]

1996年には再びカソヴィッツとトランティニャンを主演に迎え、ジャン=フランソワ・ドニオーの小説を映画化した『つつましき詐欺師』を発表。第49回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、脚本賞を受賞した[4]

2001年の『リード・マイ・リップス』は第27回セザール賞で9部門にノミネートされ、脚本賞と音響賞を受賞。主演のエマニュエル・ドゥヴォスはこの年世界中で大ヒットした『アメリ』に主演したオドレイ・トトゥを抑えて同賞の主演女優賞を獲得した。

2005年にはアメリカ映画『マッド・フィンガーズ』(1978年)を翻案した『真夜中のピアニスト』を発表。第55回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門で上映され、アレクサンドル・デスプラが音楽賞を受賞。また、第31回セザール賞では作品賞、監督賞など8部門で受賞。その他に第59回英国アカデミー賞外国語映画賞を受賞するなど、数多くの賞を受けた。

2009年タハール・ラヒムを主演に迎え、刑務所を舞台とした『預言者』を発表。第62回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞[5]ロンドン映画祭でも最優秀作品賞を受賞した[6]第35回セザール賞では同賞の最多記録に並ぶ13部門にノミネートされ、作品賞、監督賞を含む9部門を受賞[7]第82回アカデミー賞では外国語映画賞にノミネートされたが受賞は逃した。その他、同年のルイ・デリュック賞も受賞している[8]

2012年マリオン・コティヤールを主演に『君と歩く世界』を発表。第65回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門への出品の他[9]、ロンドン国際映画祭では2度目となる最優秀作品賞を受賞[10]第38回セザール賞では9部門にノミネートされたが、脚色賞など4部門での受賞に留まった。

2015年タミル人の移民を描いた『ディーパンの闘い』が第68回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、悲願のパルム・ドールを受賞した[11]。また授賞の際のスピーチで、過去コンペティション部門に『預言者』『君と歩く世界』が出品されたが、いずれもミヒャエル・ハネケ監督がパルム・ドールを受賞していたことから、「ミヒャエル、今年、映画を作らないでいてくれてありがとう」と語った[12][13]

2018年ジョン・C・ライリーホアキン・フェニックスジェイク・ギレンホールを主演に迎えた西部劇ゴールデン・リバー』が第75回ヴェネツィア国際映画祭に自身の作品としては初めて出品され、銀獅子賞を受賞した。

また、映画の他にノワール・デジールなどのミュージック・ビデオも手がけている。

作品[編集]

監督[編集]

脚本[編集]

  • プロフェッショナル Le Professionnel (1981年)
  • 死への逃避行 Mortelle randonnée (1983年)
  • Réveillon chez Bob (1984年)
  • Sac de noeuds (1985年)
  • キリング・タイム Poussière d'ange (1987年)
  • Saxo (1987年)
  • Fréquence meurtre (1988年)
  • バクステール/ぼくを可愛がってください。さもないと何かが起こります。 Baxter (1989年)
  • Australia (1989年)
  • Swing troubadour (1991年)
  • バルジョーでいこう! Confessions d'un Barjo (1992年)
  • エステサロン/ヴィーナス・ビューティ Vénus beauté (institut) (1999年)

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c テレビ東京 CINEMA STREET / リード・マイ・リップス”. テレビ東京. 2014年10月13日閲覧。
  2. ^ Jacques Audiard”. IMDb. 2014年10月13日閲覧。
  3. ^ Regarde les hommes tomber”. Cannes. 2014年10月13日閲覧。
  4. ^ Un héros très discret”. Cannes. 2014年10月13日閲覧。
  5. ^ Un prophète (A Prophet)”. Cannes. 2014年10月13日閲覧。
  6. ^ London Film Festival (2009)”. IMDb. 2014年10月13日閲覧。
  7. ^ Cesar 2010 du Meilleur Realisateur à Jacques Audiard pour le film UN PROPHETE”. CANAL+. 2014年10月13日閲覧。
  8. ^ Prix Louis Delluc (2009)”. IMDb. 2014年10月13日閲覧。
  9. ^ De rouille et d'os (Rust and Bone)”. Cannes. 2014年10月13日閲覧。
  10. ^ London Film Festival (2012)”. IMDb. 2014年10月13日閲覧。
  11. ^ winners of the 68th Festival de Cannes”. 2015年5月25日閲覧。
  12. ^ デイリーニュース 2015”. 2015年5月25日閲覧。
  13. ^ カンヌ映画祭パルムドールに『Dheepan』(ぴあ映画生活ハリウッドニュース)”. 2015年5月25日閲覧。

外部リンク[編集]