一方通行 (とある魔術の禁書目録)

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一方通行(アクセラレータ)
とある魔術の禁書目録』のキャラクター
初登場 第3巻
作者 鎌池和馬
岡本信彦
詳細情報
性別 男(公式の人気投票では男性キャラと扱われていない)
職業 高校生
身長 168cm[1]
年齢 不明
出身地 日本の旗 日本
所属サイド 科学サイド
レベル 超能力者(レベル5)
能力 「一方通行(アクセラレータ)」

一方通行(アクセラレータ)は、鎌池和馬作のライトノベルとある魔術の禁書目録』に登場する架空の人物であり、同作品における主人公格の一人。外伝『とある科学の超電磁砲』にも登場する。外伝『とある科学の一方通行』では主人公である。

担当する声優岡本信彦(アニメ版、ドラマCD版、ゲーム版共通)。

人物[編集]

学園都市第1位の超能力者(レベル5)。能力名「一方通行(アクセラレータ)」が通称となっている少年。アレイスターは彼を自身の計画の核となる「第1候補(メインプラン)」としている。

本名は不明。本人曰く、名字は2文字、名前は3文字の、日本人らしく珍しくもない名前だという[2]。口調の長母音と「ん」がカタカナ(ァ・ィ・ゥ・ェ・ォ・ン)で表記される[注 1]

容姿[編集]

灰色や白に近い配色の短髪(但し物語が進むにつれて若干髪形が変わっている)と赤い瞳に中性的な体格をした少年。中性的だからか女性に見られることもあり、巻末のおまけでは作者により鈴科百合子というあだ名が付けられることもあった。髪色はその能力によって紫外線などを反射し色素を必要としていないから。体格もそれに関連して外部刺激を受けていないため、ホルモンバランスが崩れていることが原因であると自己解釈している。服装はシンプルかつ独特なデザイン[注 2]が特徴の、夏は黒地に白のラインが入った半袖Tシャツ、秋は白とグレーの縞柄の長袖Tシャツ、冬はフードのない白系のコートを着ている事が多い。後述以降は首に黒い首輪型のスイッチが巻かれ、平時には常にロフストランドクラッチ式の現代的なデザインの杖をついている。人気投票ではある事情があり、男性キャラとして扱われていなかった。

性格[編集]

元はごく普通の少年だったが、10歳の頃に自分の能力が際限無く周囲を傷つけた件で自らの危険性を自覚した事を機に、他者へ感情を向ける事に非常に消極的になり、さらに実験による影響も受けて常に周りを拒絶する無関心な性格となる。一方で自身が最強の絶対能力者(レベル6)になることで周囲の人間を傷つけずに済むのではないかとも考える一面もあった。上条に敗北後に打ち止めと出会ってからは、彼女(および「妹達」)を守るために行動しながら、徐々に他人への思いやりを示すようになっていく。今では妹達には詫びようという一心でいる。何度も迷子になる打ち止めには嫌々付き合わされているように振る舞っているが、いの一番に打ち止めを探しに行くなど、彼女のことを一番大事にしている。後に性格が大きく変化し、粗暴で暴走しがちな性格は残っているものの感情を露わにしやすい熱血漢へと変わっていくことになる。

平時や冷静な状態では淡白で無関心的な言動が多いが、戦闘中に感情が昂ると凶暴な言動や残虐な戦い方をしたり、敵を痛めつける際に快楽を感じるような危うい面も見せる。表情も淡々とした無愛想な物やしかめっ面が多く、嗜虐的な笑み以外では笑顔はあまり見られない。

善悪の価値観[編集]

一方通行の価値観は上条の影響を強く受けている反面、自分は暗部に堕ちてしまった以上彼のようにはなれないとも考える一面があり、「一流の悪党」を自称していた時期もあった。表世界の人間が裏世界の人間の犠牲になることを許さず、暗部に落ちた自分が悪党として裏世界の問題を解決することを望む。その考えの前提には理不尽に「妹達」を殺してきたことがある(彼は実験当初から内心、自分を止めてくれる存在を希求していたと打ち止めが推測している)。エイワスは3種類のヒーローの1つ「過去に大きな過ちを犯し、その罪に苦悩しながらも正しい道を歩もうとする者」とし、彼が「悪(闇)」を自称するのは「善(光)」を希求することへの裏返しと評し、そこが善悪を重視しない上条との差ともしている。ロシアで再び上条に敗れた後は、善悪の価値観に拘り続けていたことが間違いだったと悟ってそれらに囚われない行動力を持つようになり、更に学園都市へ帰還後は平穏な日常に馴染む覚悟と、上条のように「大切なものを守るため禍の中心へ飛び込み、正面からこれを打ち砕く」意思も持つようになる。

生活[編集]

能力が発現した当初より高い力を有していたため、幼い頃から様々な学園都市暗部の研究施設を転々としていた[注 3]。かつては表向き彼一人専用の特別クラスが置かれている学校に通い学生寮[注 4]に住んでおり、自炊はせず専ら外食や冷凍食品等ばかりで、生活リズムは非常にマイペース。以前は最強の肩書きを求める不良などから襲撃を受けて逆に能力で追い返す事を日常的に繰り返していた[注 5]。「グループ」に所属してからは用意された隠れ家やホテルを転々としつつ上層部からの指令に応じて事件を片付ける生活を送る。気に入った缶コーヒーを大量に買い漁っては飽きて新たな銘柄を探す習慣がある。また、過去に参加した多くの研究・実験の報酬を得ているため金銭面では不自由していないようである。

知能[編集]

初期の頃は研究実験を受けていた(具体的に言えば人工的に能力の改良を行った)が、生来から学園都市最強の能力者ゆえに、人間離れした頭脳を持っていた。カオス理論が絡むような複雑な分子運動の計算や、電子顕微鏡が必要なほどの精密な作業、スーパーコンピュータ並みの高度な計算もやってのける。高い技術と知識もあり、杖の改造や演算補助デバイスの解析をしたことがある。また語学もおいてもロシア語を話すことができる。しかし脳に攻撃を受けてしまって以降、一方通行自体は演算機能と言語能力のすべてを失い、反射能力も使用不可となった。一方通行としての能力を行使するためにはミサカネットワークに演算機能を共有しなければならず、さらに使用するデバイスの容量の問題から、フルに能力が使用できるのは最大15分と大幅に削減されている。なお稀にミサカネットワークからハックされる危険性があったため、対策としてジャミング機能の追加が施されている。しかし語学能力はそのまま残っており、流暢なロシア語は健在であった。

人間関係[編集]

打ち止めと出会い彼女を守るために奔走した件を経て、彼にとっての「光の世界の象徴」にして最も大切な存在となる。最優先で守るべき相手であり、彼女を守る際には前述の善悪の価値観もかなぐり捨てて障害となる物を全て排除しようと行動する。黒い翼が暴走した際も打ち止めにだけは無意識に攻撃を止め、また彼女の存在によって暴走が鎮まるなど、彼の精神の奥深くに彼女が関わっている。普段は打ち止めに対して素っ気なく接しており、黄泉川からは打ち止めとの関係について「彼女からの好意を受け入れる反面、自分から好意を向ける事を恐れている」と指摘される。また、彼女の容姿などにより周囲からロリコン扱いされたり、浜面や番外個体からは「親御さん」と呼ばれていたりする。

「妹達」に対しては実験中から「人間ではなくただの使い捨ての人形」と認識し、殺害することに罪の意識をもっていなかった。しかし打ち止めに出会い「これ以上は一人だって死んでやることはできない」という宣言を受けて、「妹達」一人一人が意思を持ち命ある人間だと理解し、また打ち止めを救う過程で命を失う痛みも実感した事で、それ以降は「妹達」を守るよう行動し、彼女らに対して絶対に危害を加えないという誓いを立てる。前述のような善悪の行動基準にも、根底には彼女らへの贖罪の思いがある。しかし、オリジナルである御坂美琴に対しては、「お前がDNAを提供しなければこんな事にはならなかった」としてミサカシリーズの悲劇における加害者側とみなしており、彼女に対してだけは「頭を下げるつもりは無い」と本人を前に明言している[3]

「グループ」の面々とは利害のみで繋がる非常にドライな関係で、互いに馴れ合いを好まず仲間意識も希薄だった。しかし、全員が「大切な者を守る」ために動いていた事から、それが危険に晒された時に限り一致団結していた。

上条とは「絶対能力進化実験」における敗北からロシアで再戦するまで直接出会うことはなく[注 6]、「幻想殺し」に関する情報も都市伝説クラスの情報しかなかったため彼の素性を全く知らなかった。第三次世界大戦終結後に「新入生」の襲撃事件で現場に居合わせた上条と再会した際、携帯電話のメール交換をすることでようやく彼の情報を得る。一方通行にとって上条の存在は永らく血生臭い場所にいた自分と違い「平穏な日常と過酷な戦場を頻繁に往来し、かつ両立させている」理想のヒーロー像であり、目標でもあった。しかし新約6巻における事件の経験から、上条への盲目的な憧憬から脱却し、自身にしか行えない役割を担うことを決意する。

作中での行動[編集]

初登場は3巻。当初は敵として登場。

「最強」を超え「無敵」になれば、誰も自分に挑まず傷付かないと考え、「絶対能力進化(レベル6シフト)実験」に参加。10031人の「妹達」を殺害後、実験を止めに現れた上条に敗れる。

8月31日に打ち止めと出会い、打ち止めを救うために彼女の頭の中に流されたウィルスプログラムを自身の能力を駆使して除去した。その際に天井の銃弾を受けて重傷を負い、以後はミサカネットワークの演算補助に頼ることとなる。9月14日には「残骸」を巡る一件を聞き付け、実験が再開される危険から「妹達」を守る為に参戦し結標淡希を撃破した。

退院した9月30日にインデックスと遭遇した後、かつての自分の研究者である木原数多率いる暗部組織「猟犬部隊」に襲撃され、自身の「反射」の特性を逆手に取った特殊な体術によって木原に敗北する。それでも誘拐された打ち止めを救出するため「猟犬部隊」と交戦し大部分を殲滅。木原との再戦では例の体術を攻略できず途中でデバイスの電源が切れ、全演算能力を失う。本能でがむしゃらに戦った結果、突然発現した「黒い翼」で木原を倒しインデックスの活躍もあって打ち止めを救出する。

「0930」事件後、学園都市上層部からの要求で暗部組織「グループ」のメンバーとなり[注 7]、学園都市の裏側で活動しながら、土御門海原・結標らと学園都市上層部への反抗を誓う。その後は学園都市の治安を脅かす者達を倒すため、10月3日には駒場利徳らスキルアウトを鎮圧し、アビニョンでの抗議デモの鎮圧作戦に参加した後、10月9日の暗部組織間抗争では「スクール」や「ブロック」らと交戦した。

暗部組織間抗争後、学園都市の最重要機密である「ドラゴン」について調査する為、親船の助力を得て潮岸のアジトに乗り込む。そんな中エイワスと遭遇し、エイワス発現の影響で危険にさらされている打ち止めを守る為に戦いを挑むも、圧倒的な力の前に惨敗する。そして衰弱した打ち止めの救済法を求め、エイワスが提示した「禁書目録」という言葉を頼りにロシアへと辿り着く。

10月下旬の第三次世界大戦では、学園都市の「駆動鎧」部隊が強奪しかけていた謎の羊皮紙を入手。その後ロシアの雪原で番外個体に襲撃され、激しい葛藤と苦悩の末に精神崩壊寸前の暴走状態となるが、たまたま居合わせた上条に再戦を挑み敗北した結果、正気に戻る。エリザリーナ独立国同盟に入国後、ロシア上空に浮かぶ「ベツレヘムの星」とミーシャを目撃し、ミーシャを止める為に来た風斬と共闘した。ミーシャ消失後、風斬からヒントを得て羊皮紙の内容を解析し「歌」によって魔術を行使する事で打ち止めの救出に成功した。その後学園都市に凱旋すると、暗部組織を全て解体させ学園都市の闇と手を切る。

帰還後、打ち止めや番外個体と共に黄泉川のもとで平穏に過ごしていたが、解体した筈の「闇」を感じ取り、浜面と協力して「新入生」と交戦した。11月5日、上条と共に学園都市に帰還したレイヴィニアから魔術サイドの情報を得る。11月10日、上条らと共にハワイに向かい、魔術結社「グレムリン」と交戦した。帰国後、打ち止めと芳川と共に一端覧祭会場に向かう途中、フロイライン=クロイトゥーネの襲撃を受け、さらに彼女を追ってきた垣根帝督とも交戦、麦野と共にこれを撃破する。その夜、打ち止めから、ミサカネットワークの総体意思からのメッセージを受け取る。『人的資源』プロジェクトの一件では、闇が動く気配を察し『博覧百科』に駆けつけ上条に協力し『ヒーロー』たちを食い止めた。

グレムリンの総攻撃直後、オティヌス及び上条の殺害依頼を受け、学園都市への牽制のため、敗北を前提として上条達を襲撃する。戦いの後、「総体」から妹達との向き合い方について助言を受けた。

ミサカネットワークの演算補助[編集]

天井の銃撃で脳に損傷を負ったことで歩行機能言語機能・演算能力を失うなどの障害が残り、以降はミサカネットワークを利用した演算補助を余儀なくされる。約1万人の「妹達」が構築している電子ネットワークの情報共有・並列演算の特性を利用することで、脳の機能を代用し、冥土帰しが開発した黒い首輪のような(チョーカー型ともされる)デバイスによって「妹達」の脳波(電磁波)を受信している。デバイスには首筋にスイッチの付いた電極があり、これによって歩行に杖が必要である以外は問題なく日常生活を送れる程度まで回復している。ただし、バッテリーで駆動する機器を使用する関係上、通常モードで約48時間能力使用モードだと約15分しかバッテリーが持続しない。完全に電源が切れると命綱である演算補助が失われ、言葉を理解したりあらゆる計算処理もできなくなり、廃人同然の状態になる。さらに、意図的な電波妨害を受けたり電波の届かない地下深くでは脳波の受信ができない(代理演算ができなくなる)弱点があり、また打ち止めの一存で能力を取り上げることも可能。

「グループ」に所属した際、技術部にデバイスの改良措置を受け、能力使用モードでの時間制限は30分に延長された(日常生活での使用時間も延長されているのかは不明)。しかし同時に細工もされ、遠隔操作で能力使用モード移行不可にされたり代理演算そのものを遮断することのできる機能を追加されたりと完全に上層部の支配下に置かれる。だが、一方通行は設計図を入手して独自にデバイスの仕組みを解析し、遠隔操作用の特定の電波のみを妨害するジャミング装置を自身の杖に搭載する事で対処した。

能力・戦闘スキル[編集]

戦法[編集]

初期の頃は大抵の相手の場合、戦闘は反射による撃退だけで事足りていた。戦闘力はその能力により、ほぼ敵なしと呼べる物だったが、超能力頼りだったため基礎的な身体能力は低く肉弾戦は苦手だった。上条との戦いではその能力自体を無効化されたことが敗因に繋がった。脳に損傷を負ってからは演算能力の使用に大きな制限(勿論制限時間もある)ができたため、能力に頼り切ることもできなくなる。それでも、銃器の扱い方をすぐに理解したり、元々の頭の回転の早さで事態を打破するなどしてカバーしている。心理的な手法から「猟犬部隊」を撃退したりロシア軍スパイを尋問するなど、巧妙な策も巡らすこともある。

能力[編集]

有する能力はレベル5の「一方通行(アクセラレータ)」。

運動量・熱量・光量・電気量など、体表面に触れたあらゆる力の向き(ベクトル)を任意に操作(変換)する能力。デフォルトでは重力酸素などの生活に必要最低限の無害な力を除いた全てのベクトルを「反射(ベクトルの反転)」するよう、無意識下で設定している。放射線低周波音など通常の人間では気付かない物も感知・観測できる。核兵器を打ち込まれても無傷のままでいられる[注 8]とされ、(一部の特殊例を除く)あらゆる兵器や能力を使った攻撃を反射するため学園都市最強の能力とされる。敵には一切の干渉を許さず一方的に圧倒する様はまさしく一方通行。前述のように能力使用に時間制限が付くようになる以前は、睡眠時も反射が適用され完全に隙が無く不意打ちも常時無効だった。

また、応用範囲も幅広い。周囲の物体を軽々投げ飛ばし小石を音速以上の速度で蹴り飛ばしたり、足元のベクトルを操作する事による高速移動や、背後に竜巻を発生させ飛行することも可能。相手に指先が触れただけで血液や生体電気の流れを操作し即死させる攻撃もでき、それを応用して打ち止めのウィルスを除去したり、自分の体内の電気信号を操作して髪などの成長速度を促進させたりもできる。大気に触れる事で風全体を操作しM7クラスの暴風を発生させたり、空気を圧縮し原子を強引に分解させプラズマを作り出し、地球の自転エネルギーを一部吸収して強烈な破壊力の攻撃に変換するなども可能。

今までに彼の反射の壁を破った者は、「幻想殺し」によって能力自体を無効化した上条、自動的な反射を逆手に取って「直前で手前に引く」特殊な体術によって打撃を通した木原[注 9]、無害なベクトルを受け入れる状態を利用して「未元物質」によって変質させた太陽光や烈風で攻撃した垣根、次元の違う強さで真正面から打ち破ったエイワス等と意外にも数多くの主役級キャラなどが該当している。また、魔術的な攻撃に対しても反応するが、防御はされるものの理論通りの変換は行われず不可解な現象が起こる。ロシア滞在中ヴォジャノーイに襲われた際に魔術による攻撃『水の槍』を反射するも、斜め後方に逸れ七色の光に分解されていた。また、角度によってはそのまま斬り込まれてしまう「水翼」や、その他「一掃」、フィアンマの「天使の力」による大規模攻撃などの強大な魔術に関しては不可思議な現象による処理すら追いつかなくなりダメージを受けてしまう。また一方通行が人間であるという絶対的前提があるため酸素を吸入する必要があり、それを絶たれれば支障をきたす。御坂妹との戦闘実験においては酸素の電気分解、上条当麻との戦闘においては粉塵爆発によって酸素を失い、反射を発動させない方法で一方通行に効果を与えた。

ロシアで羊皮紙を解読し独力で魔術の行使に成功した際には、ベクトル制御や攻撃スキルは付加価値であり、未知の法則を逆算・解析する「粒子加速装置(アクセラレイター)」の如きその行為こそが能力の本質にして彼の存在理由の核であると表現されている。

黒い翼[編集]

木原との二度目の戦闘の際、全演算能力を失った後に通常の能力とは違う「黒い翼」の能力が発現。噴射にも似た一対の漆黒の翼で、この状態になると演算補助なしでも活動でき、ミーシャや「幻想猛獣(AIMバースト)」と同じノイズ混じりの人外言語を発するようになる。反射とは違う何らかの防御能力も備え、何らかの不可視の力によって攻撃でき、他を凌駕する強さへと覚醒した筈の垣根を一方的に屠るほど圧倒的かつ非常に強大な能力である。ロシアでの対上条戦においては驚異的な破壊力を秘めた翼で直接攻撃しており、黒い翼を一気に100m以上に膨張させたり100本以上に分裂させて全方位から襲うなどしている。

インデックスによれば、本質的には異なるが「天使の力」と酷似しており、聖人でも制御が難しい力としている。木原曰く「新たな制御領域の拡大(クリアランス)の取得」であり、アレイスターによればAIM拡散力場のベクトルを操作しているらしい。垣根は一方通行に潰される直前にその役割と正体を理解したようだ。垣根とは対照に「こことは違う世界における有機」「神にも等しい力の片鱗を振るう者」と表現されている。

彼の感情の昂ぶり、異常な精神状態において相手への強い殺意を抱いた時に出現する力とされていたが、フィアンマの大規模攻撃を阻止した際には冷静な状態で任意の発現が可能となった上、精神の成長に合わるように翼の色が純白に変化しており、外見にも変化していた。その後は自分の意志で白翼も出せるようになっているようである。

謎の症状[編集]

「黒い翼」が発現して以降、身体が魔術やそれに関する物品に近づくと指先から震えるという、奇妙な反応を示す様になる。これは「御使堕し」で天使と中身が入れ替わったサーシャの後遺症と酷似しているが、関連性があるかどうかは不明である。又、互いに相手の存在は知らない。第三次世界大戦時では更に敏感に感じる様に胸への圧迫感に変化し、天使程の相手には苦痛を感じる状態にまでなる。

他作品での登場[編集]

とある科学の超電磁砲
原作第3巻のバックストーリーにあたる「妹達」編で初登場。原作では見られなかった彼の心情が詳しく補完されている。
『とある科学の一方通行』
一方通行が主人公の外伝作品。『月刊コミック電撃大王』2014年2月号より連載が開始した[4]
電撃学園RPG Cross of Venus
アスキー・メディアワークスのニンテンドーDS(DS)用ソフト。電撃文庫15周年記念作品の学園アクションRPG
ゲームクリア後の隠しボスとして登場。キノの旅に登場するコロシアムで「凄い手錬れ」とその存在を知られていた。原作同様に反射で攻撃を跳ね返し、倒すには特殊な手順を踏む必要がある。倒せば彼の電撃カード「黒の双翼」が作成可能になる。
ゴッドイーター バースト
バンダイナムコゲームスのPSP用ソフト。
「追加データパックVer.1.0」で「とある神機の欠陥電気」と題したコラボレーション企画が配信。特定のアラガミを駆逐した際に手に入るコインを集める事で男性用(女性用だと御坂妹)として彼の衣装が手に入る。
電撃文庫 FIGHTING CLIMAX
セガからアーケードゲームとして登場し、後にPlayStation 3およびPlayStation Vita用ソフトとして発売された電撃文庫20周年記念作品の2D対戦格闘ゲーム
家庭用専用のサポートキャラクターとして登場。

備考[編集]

作者の鎌池によると、最初は本当に極悪非道なキャラクターと設定していたものの、3巻を書き終えた後で「こいつを裏の主人公のようにしたエピソードを書いたらみんな驚くだろうな」と考え方針を変えたとのこと。それにより、一方通行は「書いてて一番予想外に膨らんだキャラクター」だという[5]。また、作中では美琴と並んで「時間の経過とともにメンタルが急速に変化・成長していくキャラクター」であるとも語っている[6]

一方通行を主人公として書くにあたって「能力が強すぎるから活躍させるには弱体化させないと」と考えたものの、ただ弱体化させるだけではつまらないため、彼のヒロインとして打ち止めを登場させて彼女の補助を得て戦うという展開にさせよう思いつき、その意図の元にこのコンビが誕生したとのこと[5]

いわゆるアンチヒーローのように扱われることがある一方通行であるが、鎌池曰く「別の切り口から見ると、聖者(大きな罪を犯した者が、その罪を贖うために苦難の道を進む人物像)としての側面も出てくる」。また、「一方通行が心の底から欲しているのは恋人ではなく家族」であるとし、「打ち止めには親のように接する一方、芳川や黄泉川には子供のように扱われる」とのこと。また、「悪党」というフレーズは彼の過去の象徴であると共に、家族と向き合う事から逃れるための都合の良い逃げ場所であったとも語っている[7]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 例 「どォなってンだ」、「ふざけンじゃねェ」等。また、「オマエ」、「イイ」など一部単語に関しても同様にカタカナで表記される。
  2. ^ 漫画版6巻のおまけページによるとブランド物であるらしい。本作のグッズとして同デザインのTシャツが販売もされている。
  3. ^ 「特力研(特例能力者多重調整技術研究所)」に9歳まで在籍。その後「虚数研」「叡智研」「霧ヶ丘付属」等に次々と移籍したがいずれも地獄のような場所だったという。(彼の性格が極度に歪んだ理由とも言える)
  4. ^ 第7学区にある学生寮の311号室
  5. ^ 上条に敗れた直後は特に多かったという。
  6. ^ 御坂美鈴の一件の際に上条を一度発見しているが、美鈴の救出を優先したためスルーした。
  7. ^ 書類上は長点上機学園の生徒
  8. ^ ただし、酸素を奪われるとその限りではない
  9. ^ および彼の戦術を模倣した杉谷も不完全ながらダメージを与えた。また、木原のデータを元に機械で攻撃パターンを完全再現しようとしていた黒夜も可能性を秘めていた。

出典[編集]

  1. ^ 灰村キヨタカのサイト
  2. ^ 第5巻 191ページ
  3. ^ 新約3巻にて。なお、先んじてPSP版ゲームでも同様の発言がなされている。
  4. ^ 「とある」の一方通行が主役の外伝マンガ、大王で連載決定”. マイナビニュース (2013年8月27日). 2013年8月31日閲覧。
  5. ^ a b キャラ☆メル Febri Vol.4』 「鎌池和馬 15000字インタビュー」
  6. ^ 電撃PSP Vol.2』 「特別企画 とある魔術の禁書目録」
  7. ^ 第22巻あとがき

参考文献[編集]

外部リンク[編集]