ワープド・ツアー

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2010年のオルタナティブ・プレス/アドベントステージ (左側) と グラマーキルズステージ (右側) の様子。

ワープド・ツアー(Warped Tour)とは、アメリカ合衆国で毎年6月~8月辺りに開催されている、アメリカ最大級のロックエクストリーム・スポーツの祭典である。全米を代表する複合型フェスティバルの一つで、毎年、主にパンクロックバンドを中心とした100を超えるロックバンドと、超有名BMXライダー、プロのスケーターなどを交えて、全米40以上の都市をサーカス団の如く回る。
また、数多くのインディーズバンドの登竜門的な役割も果たしており、このツアーによって知名度を獲得し、その後大ブレイクしたバンドも数多く存在している。
正式名称は、ヴァンズ・ワープド・ツアー(Vans Warped Tour)だが、単に略してワープド・ツアーと呼ぶことが多い。ちなみに「Vans」とは、アメリカの有名スニーカーブランドの名称であり、彼らがこの祭典のスポンサーであることから先頭に付けられている。

概要[編集]

1994年に、ケヴィン・リーマン(Kevin Lyman)によって創設された。元々は「スケートボードの大会の際にバンド音楽を流そう」という試みから始まったもので、それが少しずつ規模が大きくなっていき、最終的に全米最大級のフェスティバルにまで発展した。彼は、このワープドツアーの他にも「Taste of Chaos」など、他の大規模ロックフェスティバルの発起人でもあり、正にこの業界の第一人者とも呼べる存在である。

記念すべき第一回目の開催は、1995年8月4日のソルトレークシティ公演。また、1998年には日本やオーストラリアなど、アメリカ以外の国でも開催された。入場者数も年々増加していき、近年では、毎年およそ60~70万人を動員している。

ツアーの様子[編集]

2010年8月のスケジュール表。出場するバンド名とそのステージ名、そして公演開始時刻が、この様に一枚の大きな掲示板に記されている。

ハーフパイプ上をスケーターBMXライダーが走りながら、その背後ではパンクロック・バンドによるライブが行われている。このロックライブについてだが、だいたい午前11時くらいに始まり、午後9時くらいまで開催されている。また、ライブステージが全部で10個ほど設置されており、著名なバンドは、その内2つ用意されているメインステージにて公演を行う事が多い。ちなみに、1つのバンドに与えられるパフォーミング時間はおよそ30分で、それが終わると違うバンドと交代する。
この他にも売店やフリーマーケットが展開されている。また、各バンドには簡易テントが用意されており、そこで自身のCDやグッズの販売、ファンへのサイン等を行うバンドも多い。

2006年からは、エコ活動も積極的に行われるようになった。代表的なものとして、「ツアーバスには、バイオ燃料を使う」、「パフォーミングステージには、太陽光電池を設置する」等。これによって、多くのガソリンや電気が節約できるようになり、その効果も多方面から評価されている[1]

2009年からは、2つあったメインステージが1つに縮小される事となったが、その代わりに、各バンドのパフォーミング時間は、以前の30分間から40分間へと伸びている。

出場バンドの経緯[編集]

開幕当初は、No Use For A Nameなどのパンクスカ寄りのバンドが中心となって同ツアーを盛り上げていたが、年数と共にポップ・パンクヘビーメタルなど、様々なジャンルのミュージシャンを交ぜるようになった。しかし、どの年のツアーもその時代の流行を反映したバンドが中心となっており、その構成は目まぐるしく変わっている。例えば、近年はエモスクリーモパンクを凌ぐほどの人気を見せているが、それに合わせてBoys Like GirlsUnderoathをメインステージ公演に起用するなど、主催者側もきちんと時代を反映したバンド構成を行っている。

入場するには?[編集]

「Warped Tour 2006」の入場パス。

入場料を支払ってパスさえ入手すれば、全てのパフォーマンスを閲覧することができる。(しかし、複数のステージでパフォーマンスが同時進行しているので、事実上全てを閲覧するのは不可能。多くのファンは、自分の好きなバンドが出場するステージを狙って見に行く。)

入場料は年や開催地によって異なるが、だいたい40$~60$の間のことが多い。(都市部での開催の方が高値になる場合が多い。)

様々なトラブル[編集]

これまで15年以上に渡って開催されたこのワープド・ツアーだが、全てが円満に終わったという訳では無い。今までに起きた主なトラブルは、以下の通り。

  • 2001年。D12と、同じ年に出演していたラッパーのイーシャム(Esham)とが対立し、共に途中で出場禁止となった。理由はD12に所属するエミネムの娘に対し、イーシャムが彼の持ち歌の中で悪口を言ったためだと言われている。
  • 2006年。アンダーオースのキリスト教的信念から来る『同性愛者どうしの結婚に反対する姿勢』を、NOFXのフロントマンファット・マイクが茶化した事により、アンダーオース側が不快感を示し、ツアーを途中で辞退する事態にまで発展した。
  • 2007年。主催者のケビン・リーマンによると、この年に出場したクリスチャン・バンドとパンク・ロックバンドの間でなんとも言えぬ緊張感があった。

著名な出演アーティスト[編集]

1995年[編集]

8月4日に、ソルトレークシティからスタート。

1996年[編集]

Pennywiseの公演

7月4日に、アリゾナ州フェニックスからスタート。

1997年[編集]

7月3日に、ロサンゼルスからスタート。

"The Vandals"の公演。

1998年[編集]

7月2日に、カリフォルニア州ラグナヒルズからスタート。

1999年[編集]

6月25日に、テキサス州サン・アントニオからスタート。

2000年[編集]

6月25日に、アリゾナ州フェニックスからスタート。

2001年[編集]

6月22日に、アリゾナ州フェニックスからスタート。

2002年[編集]

2003年[編集]

6月19日に、アイダホ州アイダホ・センターからスタート。

2004年[編集]

6月2日に、テキサス州ヒューストンからスタート。

"Anti-Flag"の公演。

2005年[編集]

6月18日に、オハイオ州コロンバスからスタート。

"Amber Pacific"の公演。

2006年[編集]

6月15日に、メリーランド州コロンビアからスタート。

"New Found Glory"の公演。
  • From First to Lastが、ボーカルの声帯に問題が発生した為、途中棄権している。
  • Spitalfieldが、ギタリストの脱退により、途中棄権している。
  • Underøath が、バンド内の問題により途中棄権している。その穴を埋める形で、Talib Kweliの出演が急きょ決定した。

2007年[編集]

6月29日に、カリフォルニア州ポモナからスタート。

"Paramore"の公演。

2008年[編集]

6月20日に、カリフォルニア州ポモナからスタート。

  • オレスカバンドが、日本人バンドとしては初となる全公演出場を果たした。
  • 約27,000kmを横断し、計65万人を動員した。
The Academy Is...の公演。

2009年[編集]

6月26日に、カリフォルニア州ポモナからスタート。

2010年[編集]

  • 6月25日に、カリフォルニア州カーソンからスタート。
  • 全43公演
Alkaline Trioの公演。

2011年[編集]

Of Mice & Menの公演。

2012年[編集]

外部リンク[編集]

脚注[編集]

  1. ^ “Warped Eco Initiative”. dosomething (dosomething). http://www.dosomething.org/project/warped-eco-initiative 2009年4月4日閲覧。