フォルクスワーゲン・ティグアン

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フォルクスワーゲン・ティグアン
前期 フロント
VW Tiguan 2.0 TDI front 20100801.jpg
後期 フロント
VW Tiguan Sport&Style 2.0 TDI 4Motion Deep Black Facelift.JPG
室内
Volkswagen Tiguan interior.jpg
販売期間 2008年 -
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドア SUV
エンジン 直4 1.4L DOHC インタークーラーターボ+スーパーチャージャー
直4 2.0L DOHC インタークーラーターボ
変速機 ティプトロニック付6速AT
6速DSG/7速DSG
6速MT
駆動方式 FF/4WD(4モーション)
サスペンション 前:マクファーソンストラット
後:4リンク
全長 4,460mm
全幅 1,810 - 1,865mm
全高 1,690mm
ホイールベース 2,605mm
車両重量 1,540 - 1,640kg
-自動車のスペック表-

ティグアンTiguan )はドイツフォルクスワーゲンが生産・販売する小型SUVで、ベースとなっているのは同社のゴルフである。

概要[編集]

2006年ジュネーブモーターショー発表された「コンセプトA」がルーツであり、同年11月のロサンゼルスオートショーで市販を意識した「コンセプト・ティグアン」が世界初公開された。このコンセプト・ティグアンにはフォルクスワーゲンアウディ、そしてダイムラーと共同開発された次世代ディーゼルエンジン「ブルーテック」が搭載されていた。

市販モデルは2007年9月のドイツ・フランクフルトモーターショーにて世界初公開され、同月に発売された。日本においては翌10月の東京モーターショーにて参考出品という形で右ハンドル仕様が初公開された。

歴史[編集]

2008年9月3日に日本仕様が発表され、同30日に販売を開始した。近年のSUVのニーズに呼応する形で、同社の大型SUVであるトゥアレグに続く第2弾目のSUVとして登場した。サイズ的にはベースとなったゴルフに近く、大型サイズであるトゥアレグとは違い、本モデルは全体的にコンパクトになっている。

本国ではオフロード走行を視野に入れたグレード「トラック&フィールド」とオンロード寄りのグレード「スポーツ&スタイル」が用意され、「スポーツ&スタイル」はフロントバンパーがエアロタイプでリヤウイングがつき、ホイールが1インチ大径化され、サスペンションの設定もストリート指向の設定となっている。日本では最初にオフロード寄りの「トラック&フィールド」を導入、2009年3月に「スポーツ&スタイル」を導入、同年10月13日に「R-Line」が導入されており、発売開始から1年で3,200台を超える台数を売り上げた[1]

メカニズム的には様々な路面状況や走行状態に応じて、安定した走りを披露する4WDシステム「4MOTION」(フォーモーション)をはじめ、ブレーキを自動制御し一定速度で坂道を下る「HDA」(ヒル・ディセント・アシスト)、スロットル特性の設定をオフロード向きに切り替えるスイッチや、スイッチをオンにすることで、ブレーキペダルから足を離してもブレーキング状態を維持し、渋滞道での運転者の負担を軽減する「オートホールド」機能も搭載されている。また、前後バンパーも路面と干渉しづらいようロードクリアランスに配慮されたデザインのものを採用している。

パワーユニットはドイツ本国では3種類のTSI(150PS、170PS、200PS)と2種類のTDI(140PS、170PS)を搭載する。日本仕様はパワー・経済性・環境面に秀でたターボチャージャー付ガソリン直噴エンジン2リッターTSI(170PS・トラック&フィールド、200PS・スポーツ&スタイル、R-Line)にティプトロニック付6速ATを組み合わせた仕様のみとなる。このTSIエンジンは欧州で2008年に施行された「Euro-5排ガス基準」に対応する性能を持っている。

リアシートは60対40の分割可倒式でリクライニングとスライドも可能である。同時に、フロントシートより着座位置が高い設定とすることで開放感を高めている。荷室は5人乗車で470L、最大で1510Lである。 また、装備面ではバイキセノンライトパサートにも採用されている新システムのオーディオ、エレクトロニックパーキングブレーキなどが標準装備されている。

日本における価格は、発売当初「トラック&フィールド」の価格は360万円であったが、鉄鋼等の原材料の高騰を理由に2009年1月1日販売分から367万円に値上げしたが、その後更に値上げし2010年2月時点では371万円、他グレードは「スポーツ&スタイル」が426万円で「R-Line」が488万円となっている。アメリカにおける価格は$23,200(日本円で200万円程度)で販売されている。

2010年9月、特別仕様車『ティグアン ライストン』を設定。『ティグアン ライストン』は「ティグアン スポーツ&スタイル」の内外装に、「ティグアン トラック&フィールド」のパワフルな2.0L TSI 170PS(125kW)エンジンを搭載。さらに、新開発の湿式7速DSGを搭載。これにより、10・15モード燃費が11.6km/Lと従来モデルに比べ20%改善され、「平成22年度燃費基準+10%」を達成した。なお、価格は385万円に設定された。一方、既存の「ティグアン R-Line」についても「ティグアン ライストン」と同一のエンジンと7速DSGを搭載。装備内容が見直されたことで、従来よりも67万円の大幅値下げとなり421万円となった。

2011年11月8日、日本仕様をマイナーチェンジ。グレードは「トラック&フィールド」は廃止され当初は「スポーツ&スタイル」のみであった。近年のVWのデザイントレンドに沿ってLEDデイライト内蔵のヘッドライトを備えたフロントマスクに変更。また、リヤコンビネーションレンズもL字をモチーフにしたナイトデザインものへと変更されている。エンジンは2.0L TSIに変更は無いが、出力が9PSアップされながらも燃費は11.6km/L(10・15モード燃費、平成22年度燃費基準+10%達成)を堅持。安全性能も強化されており、日本仕様ではB7型パサートから導入されている「ドライバー疲労検知システム(ステアリングホイールへの入力などからドライバーの疲労度を検出し、ドライバーの集中力の低下をアラーム音と表示で警告し休憩を促すことで居眠り運転を未然に防ぐ装置)」を装備した他、最新式のABS・ESP、カーテンエアバッグや前後サイドエアバッグを含む8エアバッグも標準装備されている。

2012年2月23日、マイナーチェンジ時に予告されていた「R-Line」を追加発売。既存の「スポーツ&スタイル」と同じく、水平・直線基調の新フロントマスクに変更。専用装備として、スポーツサスペンション、19インチアルミホイール、大型バンパー、リアスポイラー、ボディ同色サイドスカートなどスポーティな外観とするとともに、インテリアについてもブラックとグレーの専用ファブリックシート、オーディオコントロール付レザー3本スポークマルチファンクションステアリングホイール、専用アルミ調ペダルクラスターを装備。ボディカラーはキャンディホワイトとディープブラックパールエフェクトを設定する。なお、専用装備以外の主要装備内容やエンジン仕様は「スポーツ&スタイル」とほぼ同一である。

2012年11月20日、新たに1.4L・TSIエンジンを搭載したFF(前輪駆動)モデル「TSI BlueMotion Technology(ブルーモーションテクノロジー)」を追加。エンジンをスーパーチャージャー付の1.4L TSIエンジンにダウンサイジングし、DSGを6速に変更。さらに、Start/Stopシステム(アイドリングストップ機能)やブレーキエネルギー回生システムを搭載したことで高出力(150PS)と低燃費(JC08モードで14.6km/L)を実現し、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」と「平成27年度燃費基準+10%」を同時に達成。装備面ではフォルクスワーゲン純正ナビゲーションシステム「712SDCW」とリアビューカメラ「Rear Assist」を標準装備している。併せて、専用アルミパーツや18インチアルミホイールなどを装備した「R-Line Package」も設定している。なお、2.0L・4WD車はラインナップを「R-Line」に集約し、グレード名を「2.0 TSI R-Line 4MOTION」に改名した。

2013年9月3日、一部改良。「TSI BlueMotion Technology」は燃費性能を維持しながらエンジン出力を向上。「2.0 TSI R-Line 4MOTION」は新たに純正ナビゲーションシステム「712SDCW」を標準装備するとともに、パドルシフトとフルカラーマルチファンクションインジゲーターを採用し、専用レザーシート、「Lane Assist」、「Park Assist」、「Keyless Access」をパッケージ化した「アップグレードパッケージ」を新たに設定した。

2014年4月1日、消費税増税並びに原材料費の高騰になどに伴う生産コストと輸送費の上昇を受けて価格改定を実施し、ティグアンはグレードにより、13.3万円~17.7万円値上げとなった[2]

同年11月17日、4WD車にベーシックグレード「2.0 TSI Leistung(ライストゥン) 4MOTION」を追加発売[3]

車名の由来[編集]

  • 「Tiguan」(ティグアン)の車名はドイツ語の「Tiger」(虎)と「Leguan」(イグアナ)の2つの単語を掛けた造語である。

脚注[編集]

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  1. ^ フォルクスワーゲン「ティグアンR-Line」を追加し発売 フォルクスワーゲン グループ ジャパン 2009年9月29日
  2. ^ フォルクスワーゲン メーカー希望小売価格を改定 (PDF) - フォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社 プレスリリース 2014年3月14日(2014年12月18日閲覧)
  3. ^ コンパクトSUV「Tiguan 2.0 TSI Leistung 4MOTION」の販売を開始 (PDF) - フォルクスワーゲン グループ ジャパン株式会社 プレスリリース 2014年11月17日(2014年11月20日閲覧)

外部リンク[編集]