サウロン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索

サウロンSauronアイヌアの創造の時 - 第三紀3019年3月25日)は、トールキン中つ国を舞台とした小説、『指輪物語』、『シルマリルの物語』の登場人物。『ホビットの冒険』に言及がある「死人うらない師」とは、かれのことである。


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。


目次

[編集] 概要

[編集] 名前

「サウロン」とはクウェンヤで、「身の毛のよだつもの」という意味であり、シンダリンで同様の意味である名前「ゴルサウア」と呼ばれることもある。これらは、サウロンを恐れ、忌み嫌ったエルフによる名である。

そのほか、第二紀にエルフに対して自称した名に、「高貴な細工師」アルタノ、「物贈る君」アンナタール、「アウレの下僕」アウレンディルがある。

[編集] 能力

第一紀のころのサウロンは、見目麗しい姿をしており、人々を言葉巧みに欺くことができた。また、直接戦闘に参加する際には変身能力を使用している。猟犬フアンに対しては狼の姿をとり、逃走時には吸血こうもりに変わった。

第二紀一つの指輪を作り上げたサウロンは、他の力の指輪で成される事柄を支配するようになった。また、肉体が滅びても指輪がある限り何度でも蘇ることができた。ただし同じ姿をそっくり再生することはできず、ヌーメノール没落の際に美しい肉体を破壊された後は、恐ろしげな黒い戦士として現れた。イシルドゥアによってこの姿も失うと、今度はまぶたのない眼という悪霊になった。指輪が手元にないため実体は持てなかったが、それでもナズグールオークの軍勢を差し向けて自由の民の諸国をおびやかすにはじゅうぶんであった。

一つの指輪を所持した状態のサウロンでも、黄金王アル=ファラゾーンのように圧倒的な兵力を持ってすれば破ることは可能である。しかし指輪戦争の時代、衰微したドゥーネダインやエルフたちにはそこまで強大な武力はなかった。そのため指輪を奪還すればかれの勝利は揺るがないものとなるはずだったが、フロド・バギンズによって一つの指輪が滅ぼされたとき、冥王の魂も消え去ってしまった。指輪に心血を注いだあまり、その力なしにはこの世に存在することすらできなくなっていたのである。

[編集] 来歴

[編集] 第一紀以前

サウロンはもとはヴァラールのひとり、工人アウレマイアであった。しかし、モルゴスに誘惑されて副官として彼に仕え、城砦アングバンドの支配を任された。 ヴァラール軍によるウトゥムノ攻略の際にはその追及を逃れ、中つ国に隠れ潜んでいた。モルゴスが西方から逃亡し、中つ国に帰還すると再び姿を現し、仕えた。

シルマリルを求めてベレンルーシエンがヴァラールの猟犬フアンを伴いアングバンドに潜入する際、かねてから「フアンは巨狼と闘って命を落とす」との予言を耳にしていたサウロンは、自ら巨狼に姿を変えフアンと闘うが敵わず、降伏した。

[編集] 第二紀

怒りの戦いの後、ヴァラール軍の指揮官のエオンウェに服従する意を示したが、エオンウェはサウロンを裁く権限を持たなかったため、アマンマンウェの裁きを受けるよう命じた。しかしサウロンはエオンウェが西方に帰還した後行方を断った。

サウロンは第二紀500年ごろから再び活動を始めたが、最初は美しい姿と弁舌をもってエルフたちの間を歩き回り、彼らの力と知識を自分のために役立てようとした。彼は特にエレギオンにおいて歓迎され、力の指輪の製作に力を貸したが、のちに彼らを裏切り、モルドールで密かに力の指輪全てを支配する一つの指輪を製作した。ケレブリンボールはサウロンの裏切りを見て三つの指輪を隠したが、サウロンはエルフに指輪の引渡しを求めて戦いを挑み、エレギオンを滅ぼした。

この後、ギル=ガラドと抗争しながら中つ国の支配を進めていったが、あと一歩のところでエルフの同盟者ヌーメノールから攻撃を受け、降伏した。サウロンはヌーメノールに連行され、牢獄に幽閉されたが、やがて王をたぶらかしてヌーメノールを堕落と滅亡へと追いやった。ヌーメノールが滅亡するときにかれも巻き添えを食って海に投げ出され、肉体を失い、魂のみの姿となってなんとか中つ国に逃げ戻った。これ以後、サウロンは美しい姿をとる能力を失った。

中つ国には既にヌーメノールから逃れた者たちがゴンドールアルノールを建設しており、これに怒ったサウロンは一つの指輪を身につけ、ゴンドールに戦いを仕掛けたが、危機感を覚えたエレンディルとギル=ガラドが結んだ最後の同盟との戦いに敗れ、モルドールの軍は壊滅した。サウロン自身はエレンディルとギル=ガラドを倒したが、イシルドゥアに指輪を奪われて実体を維持できなくなり、敗北した。

[編集] 第三紀

再び魂を復活させたサウロンは緑森大森林の南端にあるドル・グルドゥアで死人占い師として力を蓄え、敵対勢力の力を削ぐことに専念した。その結果、アルノールは滅び、七つの指輪はドワーフの手を離れ、ゴンドールは弱体化した。

2941年、白の会議により闇の森を追われるが、すぐにモルドールに戻り、バラド=ドゥアを再建して復活を宣言した。 サウロンは一つの指輪が見出されていることを知り、軍備を整えて指輪奪取と中つ国支配を試みたが、ホビットフロド・バギンズにより指輪が滅びの山オロドルインの滅びの罅裂に落ちて消滅したため、サウロン自身も力を失って消滅した。

[編集] 派生作品

ピーター・ジャクソンの映画では、第一部『ロード・オブ・ザ・リング』の冒頭で描かれる最後の同盟との戦いで、巨大な黒い戦士としてサウロンが登場している。それ以降の冥王は肉体を失っているため、炎が形作る眼の姿でバラド=ドゥーアの頂上に控え、モルドールをはじめとする各地を監視している。

ゲームズワークショップのミニチュア・バトルゲームには「炎の眼」は登場しないが、黒い戦士のサウロンを使ってかつての戦争を再現できる。また、ドル・グルドゥアの死霊使い(死人うらない師)時代のサウロンもミニチュア化されている。死霊使いの外見は、戦士サウロンと似たシルエットだがおぼろげなイメージになっており、データ的にも戦士よりは弱く設定されている。

個人用ツール
名前空間

変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語