竜 (トールキン)

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ここではJ・R・R・トールキンの『ホビットの冒険』『指輪物語』『シルマリルの物語』等の著作に登場する中つ国の架空の種族について述べる。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


目次

[編集] 概要

中つ国における竜は、太陽の第一紀において初代冥王モルゴスが作り出した彼の被造物の最高傑作で、巨大な爬虫類のような形をした恐ろしい生物である。

火を吐く火炎竜と吐かない冷血竜がおり、また翼のないものとあるものがある。火炎竜でかつ翼のあるものがもっとも恐ろしいとされる。

性質は邪悪で、使い道もないのに財宝を貪欲に求め、それを山と積み上げてしとねとし、その上に眠る。その力は一匹で一国を滅ぼしてしまうほど強力である。また非常に狡猾で知力においても危険な存在であり、竜の祖グラウルングにいたっては妖術を駆使し人間の英雄トゥーリンとその一族を破滅に追いやっている。

このように猛威を振るう存在でありながら、弱点(主に弱い腹部であるとされる)を突かれたちどころに滅ぼされる展開が多い。

また財宝を求める性質から古来ドワーフと因縁が深く、数多くのドワーフの国が竜に滅ぼされ略奪を受け、ドワーフの激しい憎悪が向けられている。しかしながら竜の破滅は人間の手により下されることが多い。

[編集] 登場する個体

[編集] グラウルング

史上最初に出現した竜で、竜の祖とされる地を這い火を吐く黄金の竜。

アングバンドより四度出撃し、そのたびにその強大な力でエルフや人間の軍勢を敗退せしめ破壊の限りを尽くす。最初の出現時はまだ生育しきってはおらず矢を射掛けられ敗退するが、エルフ諸侯を仰天させるには十分だった。生育したダゴール・ブラゴルラハにおいては先陣を切って出撃し、エルフの包囲網を壊滅させ追い散らした。ニアナイス・アルノイディアドにおいても出撃し猛威を振るったが、ドワーフ王アザガルの軍勢に取り囲まれ、アザガルの決死の攻撃によって傷を負いアングバンドへと敗退する。

最後は単身ナルゴスロンドを襲撃し、その財宝をことごとく奪い去ってそこに巣食った。その最中遭遇したトゥーリンとその親族に対し呪いをかけ、自身は崖を通り過ぎた際トゥーリンに待ち伏せされ腹を彼の剣により深々と刺され滅ぼされるが、死の間際の毒煙と不敵な言葉によってトゥーリンおよびその妹ニエノールを死に追いやる。

[編集] アンカラゴン

第一紀最後の戦いである怒りの戦いの最終局面において、モルゴス軍の切り札として突如出現した火を吐き空を飛ぶ竜の祖であり、その最大のもの。また後述するガンダルフのセリフから史上すべての竜の中で最強のものと思しい。

ヴァリノールの軍勢に莫大な数のアングバンド軍が圧倒される中、突如アングバンドより同族とともに出撃しヴァリノール軍を押し返した。やがて戦いに加わった大鷲と空飛ぶ船に乗ったエアレンディルと激しく戦い、エアレンディルに滅ぼされ落下した衝撃でサンゴロドリムの山並みは毀れたといわれる。

『指輪物語』においてガンダルフが、力の指輪を滅ぼす方法として竜の火を挙げながら、一つの指輪においては「かの黒竜アンカラゴンの火をもってしても不可能であろう」と述べている。

[編集] スカサ

第三紀、灰色山脈において猛威をふるった、おそらく翼のない冷血竜。長虫スカサ(Scatha the Worm)と呼ばれる。

ドワーフから略奪を繰り返したが、北方人(ロヒアリムの祖)の族長フラムにより滅ぼされた。しかしその死蔵していた財宝を巡りフラムとドワーフの間にいさかいが起こり、フラムはドワーフに殺害されたとされる。

その財宝の一つに、ローハンで代々受け継がれるようになった角笛がある。指輪戦争での功をたたえてメリアドク・ブランディバックに贈られたこの角笛は、ホビット庄での戦いにおいて使用された。

[編集] スマウグ

第三紀最大とされる、翼のある火炎竜。黄金竜と呼ばれるが、これは元来赤竜であったものが長年溜め込んだ黄金が体にこびりついた結果であるという。

ドワーフのエレボール山の下の王国と人間の谷間の国を襲撃して滅ぼし、何百年にも渡ってそこに巣食ったが、最後は復讐にきたドワーフと共にやってきたホビットビルボと、谷間の国の末裔の手により腹の鎧のほころびを弓で射抜かれ滅ぼされる。

独立項目スマウグを参考。