スマウグ
スマウグ(Smaug)は、J・R・R・トールキンの中つ国を舞台とした小説、『ホビットの冒険』の登場人物である。
概要 [編集]
中つ国に住む、翼と赤みがかった金色の鱗を持つ[1]貪欲な第三紀最大の竜で、“黄金竜”と呼ばれているが、これは元来赤い身体に、長年溜め込んだ黄金がこびりついた結果であるとされている。
スマウグは、谷間の国の方言 Trâgu の訳として当てられた名前であり、北方語やホビットの方言に見られる trah- という語幹に関連している[2]。スメアゴル (Sméagol/Trahald) とも関連があるとされている。 トールキンによると、スマウグの名前はゲルマン祖語の動詞 smugan (「穴に押し込む」の意)の過去形である。 英語の「スモーク」や「スモッグ」との類似に注目する者もいる。
人物 [編集]
谷間の町を荒廃させ、はなれ山(エレボール)とそのすべての宝を奪った。
スマウグは中央の広間に宝を積み上げ、その上で眠っている。その宝の中にはアーケン石と何着かのミスリルの鎖帷子があった。そのような莫大な宝をため込んだにもかかわらず、スマウグは宝物庫の品物ひとつひとつを熟知していて、ビルボ・バギンズが比較的価値の低い品物を盗んだときも即座に気づいた。
鎖帷子の1着はトーリン・オーケンシールドからビルボに贈られ、後にモリアでオークの槍からフロド・バギンズを護っている。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
スマウグの鱗を傷つけることはほぼ不可能だが、ビルボ・バギンズがスマウグと対峙したとき、下腹部にむき出しのつぎはぎがあることに気づいた。ビルボが仲間のドワーフにスマウグの弱点について話したとき、山の秘密の入口から入ってきたツグミがこの話を聞いていた。このツグミが今度はエスガロスのバルドにこの話を伝え、スマウグがエスガロスを襲撃したときにスマウグはバルドの黒い矢を受けて命を落とした。
スマウグの死後、トーリンたちははなれ山の宝の所有権を主張した。このため、スマウグに受けた損害の賠償として宝の一部を要求したバルドや闇の森のエルフの王スランドゥイルとの間に軋轢が生じた。トーリンは宝の山分けを拒み、両者に宣戦を布告した。この衝突はついには五軍の合戦へと発展する。
『指輪物語』では、ガンダルフはスマウグが倒されたのは幸運だったと言っている。スマウグが生きていれば、サウロンの配下として闇の森を破壊したことは疑いがないためである。
脚注 [編集]
- ^ 書籍の挿絵などによっては赤く描かれていないことがある。
岩波少年文庫版の『ホビットの冒険(下)』の表紙では緑色に描かれている。 - ^ Tolkien, J. R. R., Christopher Tolkien, ed., The Peoples of Middle-earth, "The Appendix on Languages", p. 54。
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