カプセルホテル

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カプセルホテル内の「カプセル」

カプセルホテルは、日本で見られる宿泊施設の形態のひとつ。旅館業法では、ホテル営業ではなく簡易宿所営業にあたる。

目次

[編集] 概要

ビジネスホテルと同様に、都市の繁華街に多く立地している。カプセルホテル単独の施設のほか、サウナ店に併設されるケースも多い。

カプセルホテルを初めて設計したのは、建築家黒川紀章である。1979年(昭和54年)、ニュージャパン観光大阪府大阪市梅田に初のカプセルホテルとなる「カプセルホテル・イン大阪」を開業した。また、1985年(昭和60年)に開催された国際科学技術博覧会(つくば科学万博)では、地域の宿泊施設の収容能力を超える観光客に対処するため応急的にカプセルホテルが建設され、テレビで紹介されたことがきっかけとなり認知度は高まった。


[編集] 設備・施設

大部屋の中に2段に積まれたカプセル状の簡易ベッドが提供される。カプセル中の設備は、照明灯、換気扇、アラーム付き時計、ラジオ、小型テレビ(天井から吊される)が寝たまま操作できるよう、機能的に配置されている。寝具はマットレスと毛布程度であるが、全体空調が効いており季節ごとの温度変化は少ないため、個人差を除いては問題が無い。出入口は部屋の短辺側(足側)にある縦型と、長辺側にある横型が存在し、外部とはブラインドやカーテンで仕切れるようになっている。但し遮音性は全くないため、通路を歩く足音や、他のカプセル内での目覚まし時計や利用者のいびきなどが響き、落ち着かないと感じる人もいる。また、カプセルに錠はないので、別に鍵のかかるロッカーが用意されている。

サウナ店などに併設されている場合は24時間入浴が可能な施設が多いが、カプセルホテル専業の場合は昼間や夜中に浴場の清掃時間を設けていることが多く、その間は入浴不可となる場合が多い。館内では備え付けの専用のガウンに着替えて過ごすようになっており、何度新しいものに着替えてもよいところが多いが、あらかじめロッカーに入っているもの(1着のみ)を使用するところもある。レストランマッサージも24時間利用できる場合があり、利用時は入館時に渡された鍵の番号を提示しチェックアウト時に精算する施設が多い。

[編集] 利用客の傾向

ビジネスホテルに比べ利用価格が安価なので、ビジネスマンや、個人旅行の若い学生・社会人が経費・旅費の節約を目的として利用することが多い。また予約なしでの飛び込み(ウォークイン)利用ができるので[1]終電車深夜バスなどの交通機関を利用して帰宅することができず、宿泊を余儀なくされた場合に利用する客も多い。ビジネスホテルが満室のため、やむを得ず利用する場合もある。また、日本国外にはこの様な形状のホテルが存在しない(日本の大都市の地価や治安事情などから生まれたものである)ため、主に欧米の観光客が体験的に宿泊するケースもある[2]

男性専用の施設が多いが、近年は女性専用フロアを設けているところも増えている[3]。また、施設によってはカプセルと通常の個室の両方を備えるところもあるほか、最近はカプセルのほかに机や椅子を設けたパーティションを備えた「キャビンタイプ」と呼ばれる設備を持つカプセルホテルも増えている(この場合、ロッカーもパーティション内に置かれる)。

近年は24時間営業の漫画喫茶ネットカフェビデオボックスが増加しており、その中にはシャワールームを備え、鍵のかかる個室やリクライニングシート・マットベッドなど宿泊に耐えうる設備を持つ店も登場していることから、カプセルホテルもそれらの店舗との競合にさらされている。こうした環境もあって、設備やソフト面のサービス向上が進んでおり、本格的な飲食施設(夜遅くまで経営している料理屋や居酒屋およびバイキング方式のレストランなど)を併設したものや、大浴場およびサウナ・シャワー・マッサージ室などを併設した施設も登場している。

[編集] 応用例

  • 24時間体制のテレビ局ラジオ局本社の報道・放送部門や全国紙本社に設置されている仮眠室ではカプセルホテル形態の設備になっていることがある。
  • 24時間体制の警備員詰所にカプセルホテル形態の警備員用仮眠室が設置されていることがある。
  • 夜行高速バスでは床下にカプセルホテルに類似した乗務員仮眠室が設置されているものがある。
  • 太平洋フェリーフェリー、いしかり(2代目)・きたかみではカプセルホテルと同一設備の一人用客室が「A寝台」として供用されている。
  • 中国には日本のカプセルホテルをヒントにした賃貸マンション「カプセルマンション」が存在する[4]

[編集] 脚注

  1. ^ ビジネスホテルは予約が原則で、飛び込みを積極的に受け入れていない。
  2. ^ カプセルホテルに類似した宿泊施設は日本国外にも存在している。
  3. ^ グループ利用を想定していないので、フロアを男女別にしている施設が多い。また、フロアが分かれているのみでなく料金が男女で違う場合もある。
  4. ^ ヒントは日本、北京で“若者向け”カプセルマンションお目見え サーチナ 2010年4月2日付け記事

[編集] 関連項目

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