ブラインド

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いろいろなブラインド
ベネシャンブラインド
ベネシャンブラインド

ブラインド(blind)は、通常、の内側に付けられる窓のための覆いのこと。外側にいる人の視線から屋内を隠したり、太陽光や風を遮るために取りつける簡単な仕掛である。建物、とくにオフィスでもっとも広く使われているものにベネシャンブラインド(Venetian blind)がある。

構造[編集]

構造はスラット(ルーバー)と呼ばれる金属やプラスチックの細長い帯状の板を糸で繋いであり、チルトポール(棒)またはコード(紐)によってスラットの角度を調節できる(前者をチルトポール式、後者をドラム式という)。不必要な場合はコードで巻き上げることができるものも多い。スラットは一般的には横型で垂直方向に開閉する(ただし、縦型ブラインド、バーチカルブラインドのようにスラットが縦型で水平方向に開閉するものもある)。スラットには強度を得るため翼のように反りがついている。前述のように窓の内側への設置が一般的であるが、一部の鉄道車両(代表的なものとして旧国鉄583系)や住宅用の中には、二重窓の間に設置したものや、複層ガラス(ペアガラス)の間に組み込んでサッシと一体化したブラインドサッシもある。

歴史[編集]

人工のブラインドが最初に使われたとして記録に残っているのは、今からおよそ5000年前、エジプトのファラオ王朝時代にさかのぼる。それは繊維でより合わせた葦を戸口や窓辺にぶら下げたものであった。当時紅海の西海岸を席巻していたペルシャの奴隷商人が、この葦のカーテンを自国に紹介、その後形態が様々に変化しながら世界中に伝わっていったと言われている。その後住環境や人々の意識の変化によって、ブラインドに対するニーズも多様化し、それに伴って改良が盛んに行われ、様々なタイプのブラインドやシェードが発売されるようになった。現在最も一般的に使用されているヨコ型ブラインドの原型が生まれたのはイタリアのベニスといわれている。水の都・ベニスでは、上から降り注ぐ太陽光のほかに、水に反射して跳ね返ってくる下からの光も遮る必要があった。そのため、上方、下方のどちらの光も遮ることのできるこのブラインドの形が大変効果的だったのである。ヨコ型のブラインドをベネシャンブラインド(ベネチアンブラインド)と呼ぶのはここから来ている。当時の素材はウッド(木製)を利用していた。現在のアルミ製ベネシャンブラインドは1946年アメリカ(現在はオランダ)のハンター・ダグラス社が開発・発売したものが最初であり、ブラインド業界のパイオニア的存在でもある。

機能[編集]

ブラインドは本来、外界の光の採り入れを上手に調整するために作られた。窓を単に布で蔽うだけでは細かな調光が難しい。細かなベインの回転や素材の選び方で光をコントロールすることができるのがベネシャンブラインドの特徴である。現在では、アルミ製、木製、布製と様々な素材の製品があり、また縦型、横型と窓にあわせた選び方が可能である。ヨーロッパ諸国ではブラインド文化が根付いているが、日本では1980年代にちょっとした流行にはなったが、現在ではカーテン文化が圧倒的に強い。しかしながら、優れた断熱性、遮熱効果や多種多様な機能はカーテンでは生み出せない部分である。埃がたまりやすく除去に手間がかかるのが欠点であるが、専用の掃除器具であるブラインドクリーナーも発売されている。

関連項目[編集]