はなバス

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はなバスは、東京都西東京市を走るコミュニティバス

西東京市「はなバス」

西武バス滝山営業所(第4ルート以外)と関東バス武蔵野営業所(第4ルートのみ)が担当し、田無駅保谷駅ひばりヶ丘駅とその周辺の施設・住宅地を結ぶ。

概要[編集]

旧・保谷市が、市役所(現・西東京市役所保谷庁舎)まで遠い新町地域の住民の利便を図るために運行していたコミュニティバス「キャンバス」(西武バス上石神井営業所が運行)をそのまま引き継いで運行していた。しかし、このバスは一般路線と同様の対キロ区間運賃制で、他の路線バスとの競合区間も多いことから利用率が芳しくなかった。また、田無市と合併したことで新町地域の住民は、より近い西東京市役所田無庁舎(旧・田無市役所)を利用するようになったために、キャンバスの存在意義が薄れた。その一方、西東京市は狭隘な道路が多く、一般路線バスが運行出来ない公共交通空白地域が多く存在していた。それを埋めるためにコミュニティバスの運行を望む声が高まっており、誕生した西東京市の四大事業にも、西東京市コミュニティバスの運行が挙げられていた。これを実現させる形で、2002年に4路線での運行が始まった(のちに第5ルートも開通し、現在は5路線)。

運行開始当初は、隣の武蔵野市が運行する「『ムーバス』の二番煎じではないか」などの批判もあったが、順調に利用者は増え、運行開始から僅か1年足らずで50万人を突破。現在では200万人を超え、市民の足としてすっかり定着。国土交通省のコミュニティバス成功例としても取り上げられた。

2004年9月1日、第5ルートの運行を開始した。これにより、西東京市内の公共交通空白地域はほとんど消滅したが、ひばりヶ丘北東部は未だに交通の不便な地域が存在しているため、西東京市では今後も都市計画道路の開通にあわせ、はなバスネットワークを拡大・順次見直ししていく考えを明らかにしている[1]

2010年10月1日、従来から利用客が少なかった第3ルートの東伏見循環が廃止された。

2013年8月1日、第3ルートのルート変更および第4ルートを除く全ルートのダイヤ改正[2]。また、運賃改定も行われた[3]

現行路線[編集]

ダイヤは、路線によって異なるが、最短で2分から1時間程度とばらつきがあるが、概ね1時間に2便程度は確保されている。

停留所は、はなバス独自のデザインのものが設置され、各停留所には分かりやすくするために停留所名と併せて番号がつけられた。アルミパイプ製で、上部には各路線のルートカラーで塗られ、停留所の番号が書かれた花びら型の看板が取り付けられている。一部、キャンバス時代に使われていたポールを再利用している場合や、歩道のない停留所では一般路線バスの停留所標識とまとめられて、普通のものに交換されてしまった場合もある。

はなバスポール比較

第1ルート(西武バス)[編集]

保谷駅北口循環
  • 保谷駅北口 → あらやしき公園北 → 北宮ノ脇 → 北荒屋敷 → 北町四丁目住宅 → ポケットパーク → 下保谷四丁目 → あらやしき公園北 → 保谷駅北口

2002年3月30日に運行を開始した。保谷駅から市北部の下保谷・北町地域を反時計回りに循環する。運行開始当初は保谷駅北口広場が未完成だったため、2003年4月改正まで300メートル離れた保谷駅北入口(現・あらやしき公園北)停留所が起点だった。また、2010年10月1日までは一部にスクールゾーンの設定区間があるため、平日朝の一部便は下保谷住宅付近で迂回していたが、当該区間を都市計画道路(都道25号)経由としたことでスクールゾーンによる迂回はなくなった。 西武バスに運行を委託している。

第2ルート(西武バス)[編集]

東伏見駅 - 保谷庁舎 - 保谷駅線
  • 東伏見駅北口 - 東伏見団地東 - 鳥久保 - 天神山 - 碧山森入口 - 文理台公園 - 三軒家 - 保谷庁舎 - 保谷中央医院入口 - 保谷駅南口

2002年3月23日に運行を開始し、東伏見駅から市東部の富士町・中町・東町・保谷庁舎を経由して保谷駅に至る。旧・キャンバスの経路を一部引き継ぎ、駅間ルートに改善した。当初は東伏見駅南口を起点としていたが、新宿線の踏切渋滞のため遅れが慢性化し、北口始発に変更された。また、東伏見駅から池袋駅にいく場合当路線を利用して西武池袋線を利用した場合、高田馬場経由よりも運賃が安い場合があるため当路線を利用して池袋に向かう旅客もいる。

2006年10月、保谷駅再開発事業に伴い、同駅のりばは駅西側の西武バス待機場内に変更されている。

2012年3月、保谷駅再開発事業完了に伴い、同駅のりばは駅南口のロータリー内に変更されている。

第3ルート(西武バス)[編集]

田無駅 - 東伏見駅線
向台循環
  • 田無駅 → 田無庁舎前 → 田無特別支援学校 → 田無高校 → 鈴木街道 → 向台町三丁目 → 向台中央通り → 田無特別支援学校 → 田無庁舎前 → 田無駅

2002年3月23日に運行を開始した。こちらも旧・キャンバスの経路を引き継いで運行され、本線の田無 - 東伏見線は鉄道利用より割安なため、乗り通し客と武蔵野大学及び損保ジャパン事務センターが沿線にあるため通勤通学が多いのが特徴である。本線は小金井公園東 / 新町五丁目 - 武蔵野大学間で関東バスの既存路線に完全に並行するが、停留所位置は一致していない。2010年10月1日の改正で、向台町のIHI跡地再開発エリア内に延伸するルート変更を行った(向台町四丁目経由から向台町三丁目経由に変更)。また、田無駅付近の踏切通過があるため、運転手が田無駅へ急ぐ客に向けて田無庁舎前(駅南口徒歩3分の所にある)で乗降するようにアナウンスすることがある。

第4ルート(関東バス)[編集]

田無駅 - 多摩六都科学館線
  • 田無駅 - 田無庁舎 - 南町六丁目 - 府中道 - 芝久保運動場 - 芝久保二丁目 - 西武住宅南 - 芝久保 - 東京街道・科学館南 - 多摩六都科学館

2002年3月30日に運行を開始した。田無駅から市西部の芝久保町を経由して多摩六都科学館に至る路線で、関東バスで唯一田無駅へ乗り入れる路線。科学館開館時から同施設に向かう一般路線が関東バスの運行であることから、競合を避けるために同社に委託。ルートがほぼ全般的に狭隘な道のため、芝久保運動場にて上下の交換待ちをするのが特徴。また、田無庁舎バス停で乗務員交代が行われることがある。

平日朝のスクールゾーン時間帯は、田無駅 - 芝久保運動場で折返し運転を行う。

第5ルート(西武バス)[編集]

住吉・泉町循環
ひばりヶ丘駅 - 保谷庁舎線
  • ひばりヶ丘駅 - 谷戸北 - 如意輪寺 - JA東京みらい保谷支店 - 保谷庁舎

都市計画道路の開通に伴い、2004年9月1日に運行を開始した。ひばりヶ丘駅から保谷高校・保谷庁舎を経由し、市中部の住吉町・泉町地域を時計回りに循環する。スクールゾーン時間帯や昼の時間帯などで、保谷高校を経由せずに保谷庁舎へ直接向かう便もある。

廃止路線[編集]

第3ルート(西武バス)[編集]

東伏見循環
  • 東伏見駅 → 東伏見坂上 → 東伏見 → 伏見通り → 電通裏 → 東伏見四丁目 → 東伏見駅

東伏見駅から南部の伏見地区を経由して戻る循環路線だが、もともと便数も少なく五日市街道で一般路線と競合していることからコミュニティバスとしての役割を果たし切れず、1日2便まで減便され、2010年10月1日に廃止された。


料金など[編集]

運賃は、大人150円、小児100円の均一制(未就学児童は保護者1名につき2名まで無料)、前乗り先払い方式である。ICカードPASMOSuicaなど交通系カード)での利用も可能であるが、バス利用特典サービスのポイントは付与されない。

75歳以上の西東京市民に限り後期高齢者医療被保険者証の提示により「敬老回数券」(10枚1000円)が購入できる。これらは2013年8月1日より実施されている[3]。なお、東京都シルバーパス一日乗車券は(西武バス・関東バス共に)利用出来ない。定期券は設定されていない。

車椅子利用者で介助が必要な場合は、その介助者は1名まで100円で乗車できる。 障害者手帳を提示した場合、大人1名100円となる。小児の障害者割引は存在しない。 身体障害者手帳の第1種、精神障害者保健福祉手帳所持者、知的障害者で民営バス乗車割引証を所持している者の介助者1名は、100円となる。

運行開始当初より2013年7月31日までは、運賃は大人・小児100円均一(未就学児童、介助者は無料)であった。また、車内ではなバス専用回数券(11枚1,000円)を発売していたが運賃改定により廃止された(改定後も50円を追加すれば利用可能)。また、ICカードは利用出来なかった。しかし、赤字を埋めるための財政負担が大きいことから運賃値上げに踏み切った。この改定では大人運賃のみ値上げし、小児および障がい者は据え置きとなった。無料となる対象についても見直しとなり利用者に一部負担を求める形となっている。同時に敬老回数券が新設されている[3]

車両[編集]

2008年以降はポンチョでの導入となった。画像は西武バスで、第2・3・5ルートで運用中。(A8-321)

水色を基調に、大人から子供まで様々な人のイラストと花があしらわれた専用車が導入された。これは地域のネットワークを表現しており、鮮やかでかわいらしいデザインは市民からも好評である。運行開始時にはキャンバスで使用されていた車両も、はなバス塗装に変更されて投入された。

道路事情などから、ルートにより違う車輛が使われる。また、各車両とも社番(事業者内部の番号)が屋根上に記載され、車椅子への対応はリフトやスロープ板を装備する。

第1ルート

開業当初に使用されていたオーストリアクセニッツ製車両(CITY-II)は、全幅2m以内の制限が存在する区間に使用されるため、全幅1.84mという特殊サイズで3台購入された。後面にスロープ板を装備した扉があり、車椅子はここから乗降する。第1ルート用は側扉が前1ヶ所のみで前乗り・前降りであった。2007年6月に日野・ポンチョショートボディ(本車両は車体幅が2mを超える)を3台投入した。乗降方式は従来通り前乗り・前降りとなり、車椅子も前扉から乗降する。通常は2台で運行し、1台は予備車となる。

第2・3・5ルート
2004年度に導入されたリエッセ。(A4-999)

運行当初は日野・リエッセ日産ディーゼル・RNといった国産車で運行された。リエッセはキャンバスからの引継車のほか、新車1台がCNG車となっていた。また、第5ルート新設時にリエッセが増備されているがこちらはディーゼル車であった。

2007年3月にポンチョ(ロングボディ)が投入され、キャンバスから使用されていたリエッセ2台(1996年式)を置き換えた。なお、この2台は車椅子乗降に対応しておらず、さらにキャンバス時代は後乗り整理券方式だったため、側面方向幕の位置が中扉脇に位置していた。2012年にはRNを置換える形でポンチョ(ロングボディ A2-749〜751)が増備された。

これらのルートでは専用車の点検時に、運行を委託している西武バスの一般路線車(日産ディーゼル・スペースランナーRM、はなバスの専用予備車)で運行されることがあった。

2013年3月現在、リエッセ1台、ポンチョ6台体制である。

第4ルート

第1ルート用と同様、開業当初はクセニッツ製の車両(CITY-III)が3台投入された。全幅も同様であったが車体長は少し長く、前・後2扉として前乗り・後降りとなっていた。同様に後面にスロープ板を装備した扉があり、車椅子はここから乗降していた。老朽化のため、2007年2月に三菱ふそう・エアロミディMEが3台投入された。通常は2台で運行し、1台は予備車となる。

クセニッツ車使用時代、第4ルートで予備車が確保出来ない場合は、一般路線用の小型ノンステップバス(エアロミディME、五日市街道営業所から借用)や、小型貸切車の日野・レインボーRBもしくはリエッセ(青梅街道営業所から借用)が代走した。貸切車が使われる場合は案内・運賃収受の都合上、車掌が乗務していた(この車両の場合は車椅子利用が不可)。

脚注[編集]

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関連項目[編集]

外部リンク[編集]