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「日本の学校制服」の版間の差分

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== 種類 ==
== 種類 ==
[[File:School uniforms of Izuo High School 20090308.jpg|thumb|right|250px|[[大阪府立泉尾高等学校]]の制服。創立約90年の同校だが、[[高等女学校]]からの伝統の[[セーラー服]]を止め、2003年から男女とも[[ブレザー]]制服にした。なお、同校では「女子生徒でも、[[ズボン]]と[[ネクタイ]]」という、ボーイッシュな組み合わせを許可している]]
[[File:School uniforms of Izuo High School 20090308.jpg|thumb|right|250px|[[大阪府立泉尾高等学校]]の制服。創立約90年の同校だが、[[高等女学校]]からの伝統の[[セーラー服]]を止め、2003年から男女とも[[ブレザー]]制服にした。なお、同校では「女子生徒でも、[[ズボン]]と[[ネクタイ]]」という、ボーイッシュな組み合わせを許可している]]
男子生徒用の[[制服]]は[[詰襟]][[学生服]]か[[ブレザー]]、女子生徒用の制服は女子通学服に大別されている。なお、学校の制服全般を男女形状タイプに関係無く「学生服」、小学生向けのものは「[[学童服]]」と呼ぶ場合もある。[[ジェンダー]][[#多様化(制服選択制)|レスで性別に関係なく制服が選べる制度]]導入が促進されている<ref>2019年10月1日中日新聞朝刊16面</ref><ref>{{cite web|url=http://www.yomiuri.co.jp/local/chiba/news/20180406-OYTNT50117.html |title=大きな世界へ 新たな一歩 |publisher=[[読売新聞]] |date=2018-04-05 |accessdate=2020-04-10}}{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref><ref name="danshi">{{cite web|url=https://www.saitama-np.co.jp/news/2019/01/29/07.html |title=男子はスカートも 戸田市立戸田東中、多様性を認める新制服に切り替えへ 固定観念を捨て、その子の心に寄り添う | publisher=[[埼玉新聞]] |date=2019-01-29 |accessdate=2019-03-23}}</ref><ref name="seifuku">{{cite web|url=https://www.asahi.com/articles/ASL2F4GBKL2FUDCB013.html |title=制服、性別関係なく選べます 千葉・柏の市立中学校 |publisher=[[朝日新聞]] |date=2018-02-19 |accessdate=2020-03-23}}。</ref><ref name="kumanichi20200227">{{cite web|url=https://this.kiji.is/605566984298611809 |title=「ズボン」「スカート」選択OK 大津町の小中学校、制服の男女区別廃止へ |publisher=[[熊本日日新聞]] |date=2020-02-27 |accessdate=2020-03-23}}{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref><ref name="yomiuri20200113">{{cite web|url=https://www.yomiuri.co.jp/local/fukuoka/news/20200113-OYTNT50050/ |title=LGBTに配慮 制服導入 みやま・4月開校の瀬高小 |publisher=[[読売新聞]] |date=2020-01-14 |accessdate=2020-04-10}}{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref><ref name="mainichi20200115">{{cite web|url=https://mainichi.jp/articles/20200115/ddl/k40/100/320000c |title=半ズボン、スカート選択できる制服 みやま・瀬高小へ 上下着は男女兼用ブレザー LGBTへも配慮 /福岡 |publisher=[[毎日新聞]] |date=2020-01-15 |accessdate=2020-04-10}}</ref>。女子の制服制度としては[[スラックス]]を選択可能にしている自治体のほか、申し出があれば認める例もある<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGKKZO40850510U9A200C1CC0000/ 「制服、女子生徒もスラックスOK/公立中学校、広がる選択制 利便性やLGBTに配慮」]『[[日本経済新聞]]』夕刊2019年2月4日(2019年2月12日閲覧)。</ref>中で、制服を男子用女子用と区分けせず選択制にして、男子がスカートを着用できる高校も存在する<ref>日本経済新聞朝刊12版38面(2020年12月8日付)「選べる制服」600公立高に</ref>。
男子生徒用の[[制服]]は[[詰襟]][[学生服]]か[[ブレザー]]、女子生徒用の制服は女子通学服に大別されている。なお、学校の制服全般を男女形状タイプに関係無く「学生服」、小学生向けのものは「[[学童服]]」と呼ぶ場合もある。[[ジェンダー]][[#多様化(制服選択制)|レスで性別に関係なく制服が選べる制度]]導入が促進されている<ref>2019年10月1日中日新聞朝刊16面</ref><ref>{{cite web|url=http://www.yomiuri.co.jp/local/chiba/news/20180406-OYTNT50117.html |title=大きな世界へ 新たな一歩 |publisher=[[読売新聞]] |date=2018-04-05 |accessdate=2020-04-10}}{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref><ref name="danshi">{{cite web|url=https://www.saitama-np.co.jp/news/2019/01/29/07.html |title=男子はスカートも 戸田市立戸田東中、多様性を認める新制服に切り替えへ 固定観念を捨て、その子の心に寄り添う | publisher=[[埼玉新聞]] |date=2019-01-29 |accessdate=2019-03-23}}</ref><ref name="seifuku">{{cite web|url=https://www.asahi.com/articles/ASL2F4GBKL2FUDCB013.html |title=制服、性別関係なく選べます 千葉・柏の市立中学校 |publisher=[[朝日新聞]] |date=2018-02-19 |accessdate=2020-03-23}}。</ref><ref name="kumanichi20200227">{{cite web|url=https://this.kiji.is/605566984298611809 |title=「ズボン」「スカート」選択OK 大津町の小中学校、制服の男女区別廃止へ |publisher=[[熊本日日新聞]] |date=2020-02-27 |accessdate=2020-03-23}}{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref><ref name="yomiuri20200113">{{cite web|url=https://www.yomiuri.co.jp/local/fukuoka/news/20200113-OYTNT50050/ |title=LGBTに配慮 制服導入 みやま・4月開校の瀬高小 |publisher=[[読売新聞]] |date=2020-01-14 |accessdate=2020-04-10}}{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref><ref name="mainichi20200115">{{cite web|url=https://mainichi.jp/articles/20200115/ddl/k40/100/320000c |title=半ズボン、スカート選択できる制服 みやま・瀬高小へ 上下着は男女兼用ブレザー LGBTへも配慮 /福岡 |publisher=[[毎日新聞]] |date=2020-01-15 |accessdate=2020-04-10}}</ref>。女子の制服制度としては[[スラックス]]を選択可能にしている自治体のほか、申し出があれば認める例もある<ref>[https://www.nikkei.com/article/DGKKZO40850510U9A200C1CC0000/ 「制服、女子生徒もスラックスOK/公立中学校、広がる選択制 利便性やLGBTに配慮」]『[[日本経済新聞]]』夕刊2019年2月4日(2019年2月12日閲覧)。</ref>中で、制服を男子用女子用と区分けせず選択制にして、男子がスカートを着用できる高校も存在する<ref>日本経済新聞朝刊12版38面(2020年12月8日付)「選べる制服」600公立高に</ref>。
{{also|#多様化(制服選択制)|学童服#多様化(制服選択制)|柏市立柏の葉中学校#制服|メンズ・スカート#日本の学校制服の多様化|吊りスカート#多様化(男女関係なく選択可能に)}}
{{also|#多様化(制服選択制)|学童服#多様化(制服選択制)|柏市立柏の葉中学校#制服|メンズ・スカート#日本の学校制服の多様化|吊りスカート#多様化(男女関係なく選択可能に)}}


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; [[学生服]](学ラン)・[[学生帽]]
; [[学生服]](学ラン)・[[学生帽]]
: 中学校では2006年現在主流であるが、高等学校はブレザーなどへのモデルチェンジで大きく減少している<ref name="ex">[http://www.excite.co.jp/News/bit/00091145466351.html エキサイトニュース2006年4月20日『ところで学ランの「ラン」って何?』にて、尾崎商事(現・菅公学生服)マーケティング部社員談より。]</ref>。
: 中学校では2006年現在主流であるが、高等学校はブレザーなどへのモデルチェンジで大きく減少している<ref name="ex">[http://www.excite.co.jp/News/bit/00091145466351.html エキサイトニュース2006年4月20日『ところで学ランの「ラン」って何?』にて、尾崎商事(現・菅公学生服)マーケティング部社員談より。]</ref>。
;[[ブレザー]]
; [[ブレザー]]
: 高等学校で主流のタイプ<ref name="ex"/>。
: 高等学校で主流のタイプ<ref name="ex"/>。
;[[セーラー服#男子生徒用の制服|セーラー服]]
; [[セーラー服#男子生徒用の制服|セーラー服]]
: フェリーチェインターナショナルスクール([[群馬県]])が、男子児童の制服としてセーラー服を採用している(夏服のシャツは男女共通。冬服の上着は男女で若干異なるが、類似したデザイン。)<ref>[http://www.felice.ed.jp/kindergarten/cat_uniform/ 制服のご案内 幼稚部 幼稚園【FELICE INTERNATIONAL SCHOOL フェリーチェ インターナショナル スクール】英語]{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref><ref>[http://www.felice.ed.jp/elementary/cat_uniform/ 制服のご案内 小学部 幼稚園【FELICE INTERNATIONAL SCHOOL フェリーチェ インターナショナル スクール】英語]{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref>。
: フェリーチェインターナショナルスクール([[群馬県]])が、男子児童の制服としてセーラー服を採用している(夏服のシャツは男女共通。冬服の上着は男女で若干異なるが、類似したデザイン。)<ref>[http://www.felice.ed.jp/kindergarten/cat_uniform/ 制服のご案内 幼稚部 幼稚園【FELICE INTERNATIONAL SCHOOL フェリーチェ インターナショナル スクール】英語]{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref><ref>[http://www.felice.ed.jp/elementary/cat_uniform/ 制服のご案内 小学部 幼稚園【FELICE INTERNATIONAL SCHOOL フェリーチェ インターナショナル スクール】英語]{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref>。
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=== 女子 ===
=== 女子 ===
;[[セーラー服#日本の女子生徒用制服|セーラー服]]
; [[セーラー服#日本の女子生徒用制服|セーラー服]]
: ボトムスについては大部分の学校では通年スカートを組み合わせるが、一部の学校([[常盤木学園高等学校|仙台市常盤木学園高等学校]]など<ref>{{cite web |url=http://www.tokiwagi.ed.jp/diary/2008/12/post-308.html |title=アーカイブされたコピー |accessdate=2012年7月31日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20120831085658/http://www.tokiwagi.ed.jp/diary/2008/12/post-308.html |archivedate=2012年8月31日 |deadlinkdate=2017年10月 }} および http://cms.m-tgh.jp/info_detail.html?news_id=000000066&PSID=jildzgnxr{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref>)では冬期にスラックスを選択することが可能である。また、冬期のスラックス着用を義務づけている学校もある([[坂井市立鳴鹿小学校]]、[[安曇野市立明科中学校]]など)。
: ボトムスについては大部分の学校では通年スカートを組み合わせるが、一部の学校([[常盤木学園高等学校|仙台市常盤木学園高等学校]]など<ref>{{cite web |url=http://www.tokiwagi.ed.jp/diary/2008/12/post-308.html |title=アーカイブされたコピー |accessdate=2012年7月31日 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20120831085658/http://www.tokiwagi.ed.jp/diary/2008/12/post-308.html |archivedate=2012年8月31日 |deadlinkdate=2017年10月 }} および http://cms.m-tgh.jp/info_detail.html?news_id=000000066&PSID=jildzgnxr{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref>)では冬期にスラックスを選択することが可能である。また、冬期のスラックス着用を義務づけている学校もある([[坂井市立鳴鹿小学校]]、[[安曇野市立明科中学校]]など)。
;[[ブレザー]]
; [[ブレザー]]
: 高校生に主流の制服。高等学校の新設校やモデルチェンジによって採用されることが比較的多い制服である。これに[[リボン]]<ref>一部の学校では、女子でもネクタイを合わせることもある。</ref>を合わせることが多い。一部の学校では、スラックスを組み合わせることも可能である。また、数は少ないが、冬期にスラックスを義務づけている学校もある(札幌市立南が丘中学校など<ref>『[[北海道新聞]]』2008年2月14日</ref>)。
: 高校生に主流の制服。高等学校の新設校やモデルチェンジによって採用されることが比較的多い制服である。これに[[リボン]]<ref>一部の学校では、女子でもネクタイを合わせることもある。</ref>を合わせることが多い。一部の学校では、スラックスを組み合わせることも可能である。また、数は少ないが、冬期にスラックスを義務づけている学校もある(札幌市立南が丘中学校など<ref>『[[北海道新聞]]』2008年2月14日</ref>)。
;[[吊りスカート]]
; [[吊りスカート]]
: 吊りスカートは本来女子[[吊りスカート#小中学校|小学生]]の[[学童服|制服]]として採用されている事例が多いが、男子小学生も[[吊りスカート#多様化(男女関係なく選択可能に)|スカート]]を[[学童服|制服]]として[[学童服#多様化(制服選択制)|選択することができる]]小学校(みやま市立瀬高小学校など)においては、男女関係なく[[吊りスカート#概要|吊りスカート]]が着用できることが予想される<ref name="kumanichi20200227" /><ref name="yomiuri20200113" /><ref name="mainichi20200115" />。
: 吊りスカートは本来女子[[吊りスカート#小中学校|小学生]]の[[学童服|制服]]として採用されている事例が多いが、男子小学生も[[吊りスカート#多様化(男女関係なく選択可能に)|スカート]]を[[学童服|制服]]として[[学童服#多様化(制服選択制)|選択することができる]]小学校(みやま市立瀬高小学校など)においては、男女関係なく[[吊りスカート#概要|吊りスカート]]が着用できることが予想される<ref name="kumanichi20200227" /><ref name="yomiuri20200113" /><ref name="mainichi20200115" />。
;[[イートンジャケット#日本の学校制服界における「イートンジャケット」|イートンジャケット]]
; [[イートンジャケット#日本の学校制服界における「イートンジャケット」|イートンジャケット]]
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1940年(昭和15年)、男子は[[国民服]]、女子は[[もんぺ]]姿が標準となる<ref name="kanko_制服の歴史" />。1950年(昭和25年)、詰襟やセーラー服が復活する<ref name="kanko_制服の歴史" />。
1940年(昭和15年)、男子は[[国民服]]、女子は[[もんぺ]]姿が標準となる<ref name="kanko_制服の歴史" />。1950年(昭和25年)、詰襟やセーラー服が復活する<ref name="kanko_制服の歴史" />。


戦後、外貨節約と合成繊維産業の育成の国策のため、1954年から55年にかけて通産省を中心として 「合成繊維学生服需要促進の具体的方策の検討」 会議が開催され、政府は合成繊維学生服の需要拡大に強い後押しを行った。東レは合繊学生服について、マージンも高く、需要の予測もしやすいため収益性が高い安定的製品だと認識していた。しかし導入は必ずしも順調ではなく当時は中学で制服を導入するにあたりの保護者や労働組合、洋服屋などの反対が強く制服は標準服あるいは推奨服と位置付けられた学校もあった<ref>{{citeweb|url=https://www.jstage.jst.go.jp/article/jhej/60/8/60_8_715/_pdf/-char/ja|title=戦後日本における学校制服の普及過程とその役割|webcite=J-STAGE|author=馬場まみ|accessdate=2022-1-22}}</ref>。学生服を扱うトンボも業界参入時期が、東レが大量に作られる合繊素材の用途開発を本格化した際に小学生の通学服に注力した頃と同じくしている<ref>{{citeweb|url=https://www.tombow.gr.jp/uniform_museum/pocket/03.html|title=ファッション豆知識 #3 学校制服としてのセーラー服の歴史|webcite=株式会社トンボ|accessdate=2022-1-22}}</ref>。
戦後、外貨節約と合成繊維産業の育成の国策のため、1954年から55年にかけて通産省を中心として 「合成繊維学生服需要促進の具体的方策の検討」 会議が開催され、政府は合成繊維学生服の需要拡大に強い後押しを行った。東レは合繊学生服について、マージンも高く、需要の予測もしやすいため収益性が高い安定的製品だと認識していた。しかし導入は必ずしも順調ではなく当時は中学で制服を導入するにあたりの保護者や労働組合、洋服屋などの反対が強く制服は標準服あるいは推奨服と位置付けられた学校もあった<ref>{{Cite journal|和書|url=https://doi.org/10.11428/jhej.60.715 |title=戦後日本における学校制服の普及過程とその役割 |author=馬場まみ |journal=日本家政学会誌 |ISSN=0913-5227 |publisher=日本家政学会 |year=2009 |volume=60 |issue=8 |pages=715-722 |naid=130004696283 |doi=10.11428/jhej.60.715 |accessdate=2022-01-23}}</ref>。学生服を扱うトンボも業界参入時期が、東レが大量に作られる合繊素材の用途開発を本格化した際に小学生の通学服に注力した頃と同じくしている<ref>{{citeweb|url=https://www.tombow.gr.jp/uniform_museum/pocket/03.html|title=ファッション豆知識 #3 学校制服としてのセーラー服の歴史|webcite=株式会社トンボ|accessdate=2022-1-22}}</ref>。


=== 1960年代 - 1970年代 ===
=== 1960年代 - 1970年代 ===
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1960年代後半、[[ブレザー]]制服が登場する<ref name="kanko_制服の歴史" />。1970年代後半、変形学生服が流行する<ref name="kanko_制服の歴史" />。
1960年代後半、[[ブレザー]]制服が登場する<ref name="kanko_制服の歴史" />。1970年代後半、変形学生服が流行する<ref name="kanko_制服の歴史" />。

=== 1980年代 - 1990年代 ===
=== 1980年代 - 1990年代 ===
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制服のファッション化の背景には、制服は基本部分を親に購入してもらうことができるため、リボンなどの小物や色の組み合わせを変えることでオシャレを演出できるほか、小遣いの範囲で小物を買い足していくことができるといった、私服よりも安価にオシャレを楽しめることが理由だと考える意見がある<ref>{{Harvnb|櫻井孝昌|2009|p=33}}</ref>。
制服のファッション化の背景には、制服は基本部分を親に購入してもらうことができるため、リボンなどの小物や色の組み合わせを変えることでオシャレを演出できるほか、小遣いの範囲で小物を買い足していくことができるといった、私服よりも安価にオシャレを楽しめることが理由だと考える意見がある<ref>{{Harvnb|櫻井孝昌|2009|p=33}}</ref>。


2018年4月には東京・銀座にある中央区立泰明小学校がイタリアの高級ブランド「アルマーニ」がデザインを監修した標準服を導入し、公立学校の制服の価格が一式9万円することから議論を呼び、国会での審議や民間や警察で警備をする騒動となった<ref>{{citeweb|url=https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26693700Y8A200C1000000/|title=銀座の公立小、制服にアルマーニ 一式揃えて9万円|publisher=日本経済新聞|date=2018年2月8日|accessdate=2022-1-23}}</ref><ref>{{citeweb|url=https://www.sanspo.com/geino/amp/20180406/sot18040611270006-a.html|title=“アルマーニ標準服”の銀座・泰明小で入学式 学校前の道路立ち入り規制|publisher=サンスポ|date=2018-4-6 |accessdate=2022-1-23}}</ref>。
2018年4月には東京・銀座にある中央区立泰明小学校がイタリアの高級ブランド「アルマーニ」がデザインを監修した標準服を導入し、公立学校の制服の価格が一式9万円することから議論を呼び、国会での審議や民間や警察で警備をする騒動となった<ref>{{citeweb|url=https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26693700Y8A200C1000000/|title=銀座の公立小、制服にアルマーニ 一式揃えて9万円|publisher=日本経済新聞|date=2018年2月8日|accessdate=2022-1-23}}</ref><ref>{{citeweb|url=https://www.sanspo.com/geino/amp/20180406/sot18040611270006-a.html|title=“アルマーニ標準服”の銀座・泰明小で入学式 学校前の道路立ち入り規制|publisher=サンスポ|date=2018-4-6 |accessdate=2022-1-23}}</ref>。


近年の日本におけるこのような制服のファッション化は、日本国外でも注目されており、[[フランス]]の雑誌『[[Japan LifeStyle]]』における言及、「日本の女子高生の制服は自由の象徴」といった[[パリ]]娘たちの意見<ref>{{Harvnb|櫻井孝昌|2009|p=30}}</ref>や2009年[[Japan Expo]]における制服ファッションの前年比での激増<ref>{{Harvnb|櫻井孝昌|2009|p=160}}</ref>、ファッション誌に常に制服が特集されている[[タイ王国]]<ref>{{Harvnb|櫻井孝昌|2009|p=48}}</ref>、[[バンコク]]で2009年3月に開催された制服ファッションイベント「カワイイ・フェスタ」の開催などに、その注目の度合いを見ることができる。
近年の日本におけるこのような制服のファッション化は、日本国外でも注目されており、[[フランス]]の雑誌『[[Japan LifeStyle]]』における言及、「日本の女子高生の制服は自由の象徴」といった[[パリ]]娘たちの意見<ref>{{Harvnb|櫻井孝昌|2009|p=30}}</ref>や2009年[[Japan Expo]]における制服ファッションの前年比での激増<ref>{{Harvnb|櫻井孝昌|2009|p=160}}</ref>、ファッション誌に常に制服が特集されている[[タイ王国]]<ref>{{Harvnb|櫻井孝昌|2009|p=48}}</ref>、[[バンコク]]で2009年3月に開催された制服ファッションイベント「カワイイ・フェスタ」の開催などに、その注目の度合いを見ることができる。
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[[令和]]になると[[SDGs]]の影響もあり、多様性に配慮した「ジェンダーレス制服」の採用が進んでいった<ref>[https://www.tombow.gr.jp/uniform_museum/style/style04.html 日本の学ぶスタイルの変遷(昭和・平成・令和)]. トンボ学生服. 2022年1月23日閲覧</ref>。
[[令和]]になると[[SDGs]]の影響もあり、多様性に配慮した「ジェンダーレス制服」の採用が進んでいった<ref>[https://www.tombow.gr.jp/uniform_museum/style/style04.html 日本の学ぶスタイルの変遷(昭和・平成・令和)]. トンボ学生服. 2022年1月23日閲覧</ref>。


制服のモデルチェンジのデザインコンペで受注できれば、大規模校では累計で億円単位の売り上げとなり大きなビジネスチャンスであることがメーカーで認識されている<ref>{{citeweb|url=https://toyokeizai.net/articles/-/200792?page=4|title=女子高生の「スカート」に映る不変のこだわり たかが制服の着こなし、されど着こなし|publisher=東洋経済|author=佐野勝彦|date=2017-12-18|accessdate=2022-1-23}}</ref>
制服のモデルチェンジのデザインコンペで受注できれば、大規模校では累計で億円単位の売り上げとなり大きなビジネスチャンスであることがメーカーで認識されている<ref>{{citeweb|url=https://toyokeizai.net/articles/-/200792?page=4|title=女子高生の「スカート」に映る不変のこだわり たかが制服の着こなし、されど着こなし|publisher=東洋経済|author=佐野勝彦|date=2017-12-18|accessdate=2022-1-23}}</ref>。


== 多様化(制服選択制) ==
== 多様化(制服選択制) ==
*[[千葉県]][[柏市]]にある[[柏市立柏の葉中学校]]が平成30年度(2018年)の開校と同時に制服選択制を導入した<ref name="seifuku"/>。
* [[千葉県]][[柏市]]にある[[柏市立柏の葉中学校]]が平成30年度(2018年)の開校と同時に制服選択制を導入した<ref name="seifuku"/>。


*[[埼玉県]][[戸田市]]にある戸田市立戸田東中学校でも平成31年度(2019年)以降、生徒が性別に関係なく制服選択制を導入した<ref name="danshi">{{cite web|url=https://www.saitama-np.co.jp/news/2019/01/29/07.html |title=男子はスカートも 戸田市立戸田東中、多様性を認める新制服に切り替えへ 固定観念を捨て、その子の心に寄り添う | publisher=[[埼玉新聞]] |date=2019-01-29 |accessdate=2019-03-23}}</ref>。
* [[埼玉県]][[戸田市]]にある戸田市立戸田東中学校でも平成31年度(2019年)以降、生徒が性別に関係なく制服選択制を導入した<ref name="danshi">{{cite web|url=https://www.saitama-np.co.jp/news/2019/01/29/07.html |title=男子はスカートも 戸田市立戸田東中、多様性を認める新制服に切り替えへ 固定観念を捨て、その子の心に寄り添う | publisher=[[埼玉新聞]] |date=2019-01-29 |accessdate=2019-03-23}}</ref>。


*[[岐阜県教育委員会]]は、公立高校([[中等教育学校]]を含む)の制服の男女の区別を無くし、性別にかかわらず選択できると明記するよう全県高校(県立中等教育学校を含む)に要請。性別を問わず、スラックスかスカートを選択できる。背景には、性に関する価値観の多様化や、[[トランスジェンダー]]の生徒への配慮などがある<ref>2020年2月3日中日新聞朝刊1面</ref>。
* [[岐阜県教育委員会]]は、公立高校([[中等教育学校]]を含む)の制服の男女の区別を無くし、性別にかかわらず選択できると明記するよう全県高校(県立中等教育学校を含む)に要請。性別を問わず、スラックスかスカートを選択できる。背景には、性に関する価値観の多様化や、[[トランスジェンダー]]の生徒への配慮などがある<ref>2020年2月3日中日新聞朝刊1面</ref>。


*[[福岡県]][[みやま市]]では、[[瀬高町|瀬高]]地域(旧・[[山門郡]][[瀬高町]])にある3か所の小学校を統合して設置されたみやま市立瀬高小学校が、2020年(令和2年度)の開校とあわせて「制服選択制」の導入が確認されており、同小学校に入学する新入生(1年生)は新しい制服を着用し、2年生以上の児童は制服の更新(買い替え)まで統合前各校の制服を着用する<ref>{{cite web|url=https://www.nishinippon.co.jp/item/n/569725/ |title=男女区別のない小学校制服「全国で初めてでは」 来春開校統合小 |publisher=西日本新聞 |date=2019-12-20 |accessdate=2020-03-25}}</ref><ref name="yomiuri20200113" /><ref name="mainichi20200115" />。
* [[福岡県]][[みやま市]]では、[[瀬高町|瀬高]]地域(旧・[[山門郡]][[瀬高町]])にある3か所の小学校を統合して設置されたみやま市立瀬高小学校が、2020年(令和2年度)の開校とあわせて「制服選択制」の導入が確認されており、同小学校に入学する新入生(1年生)は新しい制服を着用し、2年生以上の児童は制服の更新(買い替え)まで統合前各校の制服を着用する<ref>{{cite web|url=https://www.nishinippon.co.jp/item/n/569725/ |title=男女区別のない小学校制服「全国で初めてでは」 来春開校統合小 |publisher=西日本新聞 |date=2019-12-20 |accessdate=2020-03-25}}</ref><ref name="yomiuri20200113" /><ref name="mainichi20200115" />。


*[[熊本県]][[大津町|菊池郡大津町]]では、令和2年度([[2020年]]4月)以降、7校ある[[小学校]]の在学する児童が着用する[[学童服|標準服・制服]]だけでなく、2校ある[[中等教育#前期中等教育を行う学校|中学校]]でも、[[生徒]]が着用する標準服・制服について、男女関係なく[[スラックス|ズボン]]か[[スカート]]かの選択制を導入する<ref name="kumanichi20200227" />。
* [[熊本県]][[大津町|菊池郡大津町]]では、令和2年度([[2020年]]4月)以降、7校ある小学校の在学する児童が着用する[[学童服|標準服・制服]]だけでなく、2校ある[[中等教育#前期中等教育を行う学校|中学校]]でも、生徒が着用する標準服・制服について、男女関係なく[[スラックス|ズボン]]か[[スカート]]かの選択制を導入する<ref name="kumanichi20200227" />。


*[[犬山市]][[教育委員会]]は、2020年6月9日、市内の全4中学校の制服に2021年4月から[[ブレザー]]を採用すると発表。ブレザーを自治体で統一して採用するのは[[愛知県]]内で初。現行の[[詰襟]]、[[セーラー服]]とブレザーのどちらかを生徒が選択できるようにする。ブレザーを加える理由は「動きやすく、寒暑に対応しやすい」と説明。女子がブレザーを着用する場合は、[[スカート]]以外にスラックスも選択できるようにし、女子向けの細見のスラックスを用意。愛知県内では[[豊橋市]]が2020年4月から、中学女子のスラックス選択制を取り入れている。市教委は厚さ対策として、夏の制服の[[ポロシャツ]]採用も検討している<ref>2020年6月10日中日新聞朝刊16面</ref>。
* [[犬山市]][[教育委員会]]は、2020年6月9日、市内の全4中学校の制服に2021年4月から[[ブレザー]]を採用すると発表。ブレザーを自治体で統一して採用するのは[[愛知県]]内で初。現行の[[詰襟]]、[[セーラー服]]とブレザーのどちらかを生徒が選択できるようにする。ブレザーを加える理由は「動きやすく、寒暑に対応しやすい」と説明。女子がブレザーを着用する場合は、[[スカート]]以外にスラックスも選択できるようにし、女子向けの細見のスラックスを用意。愛知県内では[[豊橋市]]が2020年4月から、中学女子のスラックス選択制を取り入れている。市教委は厚さ対策として、夏の制服の[[ポロシャツ]]採用も検討している<ref>2020年6月10日中日新聞朝刊16面</ref>。


*[[滋賀県]][[野洲市]]は2021年12月、市内3中学校の生徒の制服を2022年春より男子の詰め襟、女子のセーラー服をやめ、男女兼用のブレザーに変更する。また男女共にスラックスやスカートが選択できる<ref>{{cite web|url=https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/692768|title=中学校制服、男子もスカート選択可能に トランスジェンダー配慮、滋賀 |publisher=京都新聞 |date=2021-12-8 |accessdate=2022-1-19}}</ref>。
* [[滋賀県]][[野洲市]]は2021年12月、市内3中学校の生徒の制服を2022年春より男子の詰め襟、女子のセーラー服をやめ、男女兼用のブレザーに変更する。また男女共にスラックスやスカートが選択できる<ref>{{cite web|url=https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/692768|title=中学校制服、男子もスカート選択可能に トランスジェンダー配慮、滋賀 |publisher=京都新聞 |date=2021-12-8 |accessdate=2022-1-19}}</ref>。


*[[青森県]]内の中学校では2021年12月、[[新型コロナ]]対策のために行われる教室の換気による寒さへの対応をきっかけにして、制服選択制が導入された<ref>{{cite web|url=https://www.aba-net.com/news/news-32352.html|title=青森県内の中学校で「制服選択制」始まる きっかけは新型コロナ |publisher=ABAニュース |date=2021年12月8日 |accessdate=2022-1-22}}</ref>。
* [[青森県]]内の中学校では2021年12月、[[新型コロナ]]対策のために行われる教室の換気による寒さへの対応をきっかけにして、制服選択制が導入された<ref>{{cite web|url=https://www.aba-net.com/news/news-32352.html|title=青森県内の中学校で「制服選択制」始まる きっかけは新型コロナ |publisher=ABAニュース |date=2021年12月8日 |accessdate=2022-1-22}}</ref>。


*[[桜蔭中学校・高等学校]]ではコロナ禍で一時期私服登校を認めたことを契機にスラックスの継続着用を望む声があり、2021年11月より制服のスラックス着用を開始して全校生徒の約1割が申し込みをした。また制服の生地をウォッシャブルな生地に切り替え中としている<ref>{{cite web|url=https://dot.asahi.com/dot/2022011900038.html?page=1|title=女子御三家・桜蔭中高が制服に「スラックス」を採用した理由とは? 「想定外の反響」と校長語る|author=米倉昭仁 |publisher=AERA.dot |date=2022-1-21 |accessdate=2022-1-22}}</ref><ref>{{cite web|url=https://www.oin.ed.jp/life/uniform/ |title=桜蔭学園制服 |publisher=桜蔭学園|accessdate=2020-03-25}}</ref>。
* [[桜蔭中学校・高等学校]]ではコロナ禍で一時期私服登校を認めたことを契機にスラックスの継続着用を望む声があり、2021年11月より制服のスラックス着用を開始して全校生徒の約1割が申し込みをした。また制服の生地をウォッシャブルな生地に切り替え中としている<ref>{{cite web|url=https://dot.asahi.com/dot/2022011900038.html?page=1|title=女子御三家・桜蔭中高が制服に「スラックス」を採用した理由とは? 「想定外の反響」と校長語る|author=米倉昭仁 |publisher=AERA.dot |date=2022-1-21 |accessdate=2022-1-22}}</ref><ref>{{cite web|url=https://www.oin.ed.jp/life/uniform/ |title=桜蔭学園制服 |publisher=桜蔭学園|accessdate=2020-03-25}}</ref>。


== 制服に関する諸問題 ==
== 制服に関する諸問題 ==
=== 制服か私服かの問題 ===
=== 制服か私服かの問題 ===
*コロナ禍において、ウイルスの付着した服を洗濯したい生徒に配慮し制服のほか私服着用を認める高校も現れた。教員による身だしなみ指導もなくなり、校則や学校のあり方を問い直す契機とするため、現職教員発案による「制服か私服か自由選択を」オンライン署名では呼びかけ約1カ月で1万8千筆以上集まった<ref>{{cite web|url=https://dot.asahi.com/aera/2021030900060.html?page=1|title=制服に「選択の自由」を! コロナが変えた学校生活の“先入観”|publisher=AERA.dot|author=石田かおる|date=2021-3-14|accessdate=2022-1-22}}</ref><ref>{{cite web|url=https://www.jprime.jp/articles/-/20432?display=b|title=「#制服と私服の選択制に賛成します」実際に“自由”を取り入れた学校はどうなったか|publisher=週刊女性PRIME|author=大塚玲子|date=2021-3-26
*コロナ禍において、ウイルスの付着した服を洗濯したい生徒に配慮し制服のほか私服着用を認める高校も現れた。教員による身だしなみ指導もなくなり、校則や学校のあり方を問い直す契機とするため、現職教員発案による「制服か私服か自由選択を」オンライン署名では呼びかけ約1カ月で1万8千筆以上集まった<ref>{{cite web|url=https://dot.asahi.com/aera/2021030900060.html?page=1|title=制服に「選択の自由」を! コロナが変えた学校生活の“先入観”|publisher=AERA.dot|author=石田かおる|date=2021-3-14|accessdate=2022-1-22}}</ref><ref>{{cite web|url=https://www.jprime.jp/articles/-/20432?display=b|title=「#制服と私服の選択制に賛成します」実際に“自由”を取り入れた学校はどうなったか|publisher=週刊女性PRIME|author=大塚玲子|date=2021-3-26
|accessdate=2022-1-22}}</ref>。
|accessdate=2022-1-22}}</ref>。


*一度制服を廃止した途端に受験者数が落ち込むケースが存在する。制服を再導入する学校も出てきている。[[千葉県立小金高等学校]]では、公立の学校としては珍しく、1993年から私服通学を認めていたが、志願者が減少の一途を辿っていたため、2011年から制服を再導入すると決定したところ、志願者数が増加した<ref>{{cite web |url =http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090523-OYT1T00063.htm |title =「自由過ぎて」私服不人気…千葉県立小金高、制服再導入へ |publisher = 『[[読売新聞]]』 |accessdate = 2009-5-23 }}{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref>。また[[北海道富良野高等学校]]が、式典などでの服装の乱れについて指摘を受け、2011年度から制服を復活させることにした<ref>[http://www.hokkaido-np.co.jp/news/education/222537.html 富良野高制服復活へ 2011年度から 式典などで服装乱れ指摘受け]『[[北海道新聞]]』2010年3月25日{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref>。都立高校でも長年の制服自由から変更し、2005年に都立文京高校、2006年には都立墨田川高校で制服が復活した<ref>{{cite web |url =https://toyokeizai.net/articles/-/382227?page=2 |title =今時の高校生が「制服での管理」に抵抗が薄い訳|author=小林 哲夫 |publisher = 東洋経済|date=2020-10-20|accessdate = 2022-1-22}}</ref>。
*一度制服を廃止した途端に受験者数が落ち込むケースが存在する。制服を再導入する学校も出てきている。[[千葉県立小金高等学校]]では、公立の学校としては珍しく、1993年から私服通学を認めていたが、志願者が減少の一途を辿っていたため、2011年から制服を再導入すると決定したところ、志願者数が増加した<ref>{{cite web |url =http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090523-OYT1T00063.htm |title =「自由過ぎて」私服不人気…千葉県立小金高、制服再導入へ |publisher = 『[[読売新聞]]』 |accessdate= 2009-5-23 }}{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref>。また[[北海道富良野高等学校]]が、式典などでの服装の乱れについて指摘を受け、2011年度から制服を復活させることにした<ref>[http://www.hokkaido-np.co.jp/news/education/222537.html 富良野高制服復活へ 2011年度から 式典などで服装乱れ指摘受け]『[[北海道新聞]]』2010年3月25日{{リンク切れ|date=2022年1月}}</ref>。都立高校でも長年の制服自由から変更し、2005年に都立文京高校、2006年には都立墨田川高校で制服が復活した<ref>{{cite web |url =https://toyokeizai.net/articles/-/382227?page=2 |title =今時の高校生が「制服での管理」に抵抗が薄い訳|author=小林 哲夫 |publisher = 東洋経済|date=2020-10-20|accessdate= 2022-1-22}}</ref>。


=== 経済的な問題 ===
=== 経済的な問題 ===
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*朝日新聞のアンケートでは、「制服のよくない点」として転校・成長すると買い直さなければならないに162票(12.2%)が、過ごしやすい服装で学校生活を送れないに200票(15.0%)が賛同している<ref>{{cite web|url=https://www.asahi.com/opinion/forum/033/|title=中学校の制服、どう思う?|publisher=朝日新聞|date=2016-09-27 |accessdate=2022-1-23}}</ref>。
*朝日新聞のアンケートでは、「制服のよくない点」として転校・成長すると買い直さなければならないに162票(12.2%)が、過ごしやすい服装で学校生活を送れないに200票(15.0%)が賛同している<ref>{{cite web|url=https://www.asahi.com/opinion/forum/033/|title=中学校の制服、どう思う?|publisher=朝日新聞|date=2016-09-27 |accessdate=2022-1-23}}</ref>。


*服装が一律なため寒暖に対応しづらく、スカートによる寒さで生徒が体調不良を理由として、申請で指定外服を着用する場合がある<ref>{{cite web|url=https://www.koukouseishinbun.jp/articles/-/7316|title=制服のスカートは寒くて困る 女子高校生が勇気を出してスラックスで登校したら|publisher=高校生新聞|date=2021-02-10 |accessdate=2022-1-23}}</ref>。
*服装が一律なため寒暖に対応しづらく、スカートによる寒さで生徒が体調不良を理由として、申請で指定外服を着用する場合がある<ref>{{cite web|url=https://www.koukouseishinbun.jp/articles/-/7316|title=制服のスカートは寒くて困る 女子高校生が勇気を出してスラックスで登校したら|publisher=高校生新聞|date=2021-02-10 |accessdate=2022-1-23}}</ref>。


*夏は半袖のみ許可、気温の低い日や冷房で寒いときもカーディガンなどで調整することが認められない中学校があり、生徒が自分の健康管理もできない制服や校則の問題から不登校に陥る事案もある<ref>{{cite web|url=https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210910/k10013251111000.html|title=「学校つらい…私がおかしいの?」~不登校の原因は校則でした|publisher=NHK|date=2021年9月10日 |accessdate=2022-1-23}}</ref>。
*夏は半袖のみ許可、気温の低い日や冷房で寒いときもカーディガンなどで調整することが認められない中学校があり、生徒が自分の健康管理もできない制服や校則の問題から不登校に陥る事案もある<ref>{{cite web|url=https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210910/k10013251111000.html|title=「学校つらい…私がおかしいの?」~不登校の原因は校則でした|publisher=NHK|date=2021年9月10日 |accessdate=2022-1-23}}</ref>。


=== 性的な問題 ===
=== 性的な問題 ===
*私服より制服通学の方が痴漢被害に合いやすいとの調査結果もある<ref>{{cite web|url=https://www.bbc.com/japanese/45783275|title=「制服通学」私服より痴漢被害多く ハラスメント調査で明らかに|autor=出口絢|publisher=弁護士ドットコムニュース|date=2019年01月21日|accessdate=2022-1-23}}</ref>。
*私服より制服通学の方が痴漢被害に合いやすいとの調査結果もある<ref>{{cite web|url=https://www.bbc.com/japanese/45783275|title=「制服通学」私服より痴漢被害多く ハラスメント調査で明らかに|autor=出口絢|publisher=弁護士ドットコムニュース|date=2019年01月21日|accessdate=2022-1-23}}</ref>。


*被害にあった女性自身やその周辺の女性からは卒業後に痴漢にあわなくなった経験から、制服着用を制服が痴漢を呼び寄せてしまうとの意見がある<ref>{{cite web|url=https://toyokeizai.net/articles/-/188609?page=2|title=あえて女性専用車両に乗る「男性の言い分」痴漢に遭う女性の9割は30代以下なのに…|autor=伊藤 歩|publisher=東洋経済|date=2017-09-21 |accessdate=2022-1-23}}</ref>。
*被害にあった女性自身やその周辺の女性からは卒業後に痴漢にあわなくなった経験から、制服着用を制服が痴漢を呼び寄せてしまうとの意見がある<ref>{{cite web|url=https://toyokeizai.net/articles/-/188609?page=2|title=あえて女性専用車両に乗る「男性の言い分」痴漢に遭う女性の9割は30代以下なのに…|autor=伊藤 歩|publisher=東洋経済|date=2017-09-21 |accessdate=2022-1-23}}</ref>。


*[[メルカリ]]では有名女子高生制服が大量出品で高額取引された<ref>{{cite web|url=https://toyokeizai.net/articles/-/208283|title=有名「女子校制服」、メルカリ大量出品の裏側 白百合・品川女子・・・誰が売っているのか?|author=伊藤 歩|publisher=東洋経済|date=2018-2-11|accessdate=2022-1-23}}</ref>時期があり、アダルト犯罪につながるなどの懸念から使用済みの学生服・体操着は出品禁止物となっている<ref>{{cite web|url=https://news.yahoo.co.jp/articles/dd2df2ad025198d6369817484e69bd84d3a7b439|title=メルカリで売っちゃダメ!意外に知らない出品NG商品は?|publisher=ハルメクweb|date=2021-12-24|accessdate=2022-1-22}}</ref>。
* [[メルカリ]]では有名女子高生制服が大量出品で高額取引された<ref>{{cite web|url=https://toyokeizai.net/articles/-/208283|title=有名「女子校制服」、メルカリ大量出品の裏側 白百合・品川女子・・・誰が売っているのか?|author=伊藤 歩|publisher=東洋経済|date=2018-2-11|accessdate=2022-1-23}}</ref>時期があり、アダルト犯罪につながるなどの懸念から使用済みの学生服・体操着は出品禁止物となっている<ref>{{cite web|url=https://news.yahoo.co.jp/articles/dd2df2ad025198d6369817484e69bd84d3a7b439|title=メルカリで売っちゃダメ!意外に知らない出品NG商品は?|publisher=ハルメクweb|date=2021-12-24|accessdate=2022-1-22}}</ref>。


*通学電車での制服着用女子生徒への痴漢被害、ネット上の盗撮写真や三次元・二次元のポルノコンテンツの多くが学校制服を着ている女性である現状がある<ref>{{cite web|url=https://www.hurights.or.jp/archives/newsletter/section4/2020/03/post-201868.html|title=痴漢はAVの影響?アダルトコンテンツと性依存症の関係|publisher=幻冬舎|date=2021-2-8|accessdate=2022-1-23}}</ref><ref>{{cite web|url=https://www.gentosha.jp/article/17512/|title=電車内痴漢から、子どもたちを守るために考えるべきこと|author=松永弥生|publisher=ヒューマンライツ大阪|accessdate=2022-1-23}}</ref><ref>{{cite web|url=https://hrn.or.jp/activity_statement/8307/|title=【報告書】日本・児童ポルノの実情と課題 子どもたちを守るために何が求められているのか~「疑わしさ」の壁を越えて|publisher=ヒューマンライツ|accessdate=2022-1-23}}</ref>。このことから、スカートタイプの制服が性的アイコンとして扱われることに対し、学校制服を肯定する大人によって女子中高生が制服に起因する犯罪被害に遭うことを助長しているのではないかとの意見もある<ref>{{cite web|url=https://webronza.asahi.com/culture/articles/2016012200005.html|title=[1]痴漢・性犯罪、制服被害を放置する学校|author=勝部元気|publisher=論座|date=2016年01月25日|accessdate=2022-1-22}}</ref>。
*通学電車での制服着用女子生徒への痴漢被害、ネット上の盗撮写真や三次元・二次元のポルノコンテンツの多くが学校制服を着ている女性である現状がある<ref>{{cite web|url=https://www.hurights.or.jp/archives/newsletter/section4/2020/03/post-201868.html|title=痴漢はAVの影響?アダルトコンテンツと性依存症の関係|publisher=幻冬舎|date=2021-2-8|accessdate=2022-1-23}}</ref><ref>{{cite web|url=https://www.gentosha.jp/article/17512/|title=電車内痴漢から、子どもたちを守るために考えるべきこと|author=松永弥生|publisher=ヒューマンライツ大阪|accessdate=2022-1-23}}</ref><ref>{{cite web|url=https://hrn.or.jp/activity_statement/8307/|title=【報告書】日本・児童ポルノの実情と課題 子どもたちを守るために何が求められているのか~「疑わしさ」の壁を越えて|publisher=ヒューマンライツ|accessdate=2022-1-23}}</ref>。このことから、スカートタイプの制服が性的アイコンとして扱われることに対し、学校制服を肯定する大人によって女子中高生が制服に起因する犯罪被害に遭うことを助長しているのではないかとの意見もある<ref>{{cite web|url=https://webronza.asahi.com/culture/articles/2016012200005.html|title=[1]痴漢・性犯罪、制服被害を放置する学校|author=勝部元気|publisher=論座|date=2016年01月25日|accessdate=2022-1-22}}</ref>。


*制服の種類などから身元が判明しストーカーや被害が発生したり<ref>{{cite web|url=https://ddnavi.com/serial/603007/a/|title=何気ない投稿から自宅を特定。個人情報流出の危険は中高生が最も高い/『あなたのスマホがとにかく危ない』④|publisher=ダ・ヴィンチ|date=2020-3-20|accessdate=2022-1-22}}</ref>、制服に氏名の刺をすることで犯罪被害がある危険性から見直す学校も出てきている<ref>{{cite web|url=https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/785516|title=制服に生徒の名前 沖縄の中学校で定番スタイル、廃止の動き|publisher=沖縄タイムス|date=2021-7-13|accessdate=2022-1-22}}</ref><ref>{{cite web|url=https://www.nishinippon.co.jp/item/n/595954/|title=学生服にネーム刺しゅう必要? 「不審者に知られる」不安も|authore=山下 真|publisher=西日本新聞|date=2020-3-29|accessdate=2022-1-22}}</ref>。
*制服の種類などから身元が判明しストーカーや被害が発生したり<ref>{{cite web|url=https://ddnavi.com/serial/603007/a/|title=何気ない投稿から自宅を特定。個人情報流出の危険は中高生が最も高い/『あなたのスマホがとにかく危ない』④|publisher=ダ・ヴィンチ|date=2020-3-20|accessdate=2022-1-22}}</ref>、制服に氏名の刺をすることで犯罪被害に遭遇する危険性から見直す学校も出てきている<ref>{{cite web|url=https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/785516|title=制服に生徒の名前 沖縄の中学校で定番スタイル、廃止の動き|publisher=沖縄タイムス|date=2021-7-13|accessdate=2022-1-22}}</ref><ref>{{cite web|url=https://www.nishinippon.co.jp/item/n/595954/|title=学生服にネーム刺しゅう必要? 「不審者に知られる」不安も|authore=山下 真|publisher=西日本新聞|date=2020-3-29|accessdate=2022-1-22}}</ref>。


=== 校外での学校管理問題 ===
=== 校外での学校管理問題 ===
*校区の外に出るときには、プライベートでも制服を着用することを規定する学校もある<ref>{{cite web|url=https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4581/|title=その校則、必要ですか?密着!改革の最前線|publisher=NHK|date=2021年9月9日|accessdate=2022-1-23}}</ref>。
*校区の外に出るときには、プライベートでも制服を着用することを規定する学校もある<ref>{{cite web|url=https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4581/|title=その校則、必要ですか?密着!改革の最前線|publisher=NHK|date=2021年9月9日|accessdate=2022-1-23}}</ref>。


*校外でのトラブルにも制服から学校が判明し、時間外でも学校へ苦情が寄せられる場合がある。学校管理外でも教員の対応を求める声がある<ref>{{cite web|url=https://news.yahoo.co.jp/byline/senoomasatoshi/20190722-00135214|title=「18時以降、学校、教師は対応しません」についてどう考えるか線|publisher=yahoo news|author=妹尾昌俊|date=2019-7-22|accessdate=2022-1-23}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://news.yahoo.co.jp/byline/ryouchida/20210103-00215871|title = 理不尽な校則 なぜ変わらないのか ――コロナ禍の校則緩和から「学校依存社会」を読み解く |publisher =yahoo news |date = 2021-1-3|accessdate = 2021-10-22}}</ref>。
*校外でのトラブルにも制服から学校が判明し、時間外でも学校へ苦情が寄せられる場合がある。学校管理外でも教員の対応を求める声がある<ref>{{cite web|url=https://news.yahoo.co.jp/byline/senoomasatoshi/20190722-00135214|title=「18時以降、学校、教師は対応しません」についてどう考えるか線|publisher=yahoo news|author=妹尾昌俊|date=2019-7-22|accessdate=2022-1-23}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://news.yahoo.co.jp/byline/ryouchida/20210103-00215871|title = 理不尽な校則 なぜ変わらないのか ――コロナ禍の校則緩和から「学校依存社会」を読み解く |publisher =yahoo news |date = 2021-1-3|accessdate= 2021-10-22}}</ref>。


===体調影響への問題 ===
===体調影響への問題 ===
*制服や体操服などの素材が皮膚に合わず、アトピー性皮膚炎を悪化させている児童生徒もいる<ref>{{Cite web |url=https://www.gakkohoken.jp/book/ebook/ebook_01/01.pdf|title =学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン |publisher =財団法人 日本学校保健会 |accessdate = 2022-1-23}}</ref>。
*制服や体操服などの素材が皮膚に合わず、アトピー性皮膚炎を悪化させている児童生徒もいる<ref>{{Cite web |url=https://www.gakkohoken.jp/book/ebook/ebook_01/01.pdf|title =学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン |publisher =財団法人 日本学校保健会 |accessdate= 2022-1-23}}</ref>。


== 脚注・出典 ==
== 脚注・出典 ==
{{Reflist|2}}
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== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
*{{Cite book|和書|author=櫻井孝昌|authorlink=櫻井孝昌|title=世界カワイイ革命 なぜ彼女たちは「日本人になりたい」と叫ぶのか|series=[[PHP新書]]|date=2009-11-30|isbn=9784569775357| ref=harv}}
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== 関連文献 ==
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2022年1月24日 (月) 10:56時点における版

日本の学校制服(にほんのがっこうせいふく)では、日本における学校制服について述べる。

概要

種類

大阪府立泉尾高等学校の制服。創立約90年の同校だが、高等女学校からの伝統のセーラー服を止め、2003年から男女ともブレザー制服にした。なお、同校では「女子生徒でも、ズボンネクタイ」という、ボーイッシュな組み合わせを許可している

男子生徒用の制服詰襟学生服ブレザー、女子生徒用の制服は女子通学服に大別されている。なお、学校の制服全般を男女形状タイプに関係無く「学生服」、小学生向けのものは「学童服」と呼ぶ場合もある。ジェンダーレスで性別に関係なく制服が選べる制度導入が促進されている[1][2][3][4][5][6][7]。女子の制服制度としてはスラックスを選択可能にしている自治体のほか、申し出があれば認める例もある[8]中で、制服を男子用女子用と区分けせず選択制にして、男子がスカートを着用できる高校も存在する[9]

男子

学生服(学ラン)・学生帽
中学校では2006年現在主流であるが、高等学校はブレザーなどへのモデルチェンジで大きく減少している[10]
ブレザー
高等学校で主流のタイプ[10]
セーラー服
フェリーチェインターナショナルスクール(群馬県)が、男子児童の制服としてセーラー服を採用している(夏服のシャツは男女共通。冬服の上着は男女で若干異なるが、類似したデザイン。)[11][12]

女子

セーラー服
ボトムスについては大部分の学校では通年スカートを組み合わせるが、一部の学校(仙台市常盤木学園高等学校など[13])では冬期にスラックスを選択することが可能である。また、冬期のスラックス着用を義務づけている学校もある(坂井市立鳴鹿小学校安曇野市立明科中学校など)。
ブレザー
高校生に主流の制服。高等学校の新設校やモデルチェンジによって採用されることが比較的多い制服である。これにリボン[14]を合わせることが多い。一部の学校では、スラックスを組み合わせることも可能である。また、数は少ないが、冬期にスラックスを義務づけている学校もある(札幌市立南が丘中学校など[15])。
吊りスカート
吊りスカートは本来女子小学生制服として採用されている事例が多いが、男子小学生もスカート制服として選択することができる小学校(みやま市立瀬高小学校など)においては、男女関係なく吊りスカートが着用できることが予想される[5][6][7]
イートンジャケット

歴史

近代初期

女学生の服に多い矢絣

明治 - 昭和初期

東京府立第五中学校で採用された背広型の制服の例(大正時代)

1879年(明治12年)、学習院で詰襟の制服が採用される[16]。当初は制服は無かったが、生徒間で服装を競う風潮があったため制服が導入された[17]。1885年(明治18年)、東京師範学校女子部で洋装が導入される[16]。1886年(明治19年)、帝国大学で金ボタンのついた詰襟の制服が採用される[17]。明治30年代には女学生は海老茶色のスカート状の袴の着用が定着し、海老茶式部と呼ばれた[17]。1920年(大正9年)、平安高等女学校(現:平安女学院)でセーラー服が採用される[16]

太平洋戦争 - 昭和中期

通学途中の継宮明仁親王(1945年)

1940年(昭和15年)、男子は国民服、女子はもんぺ姿が標準となる[16]。1950年(昭和25年)、詰襟やセーラー服が復活する[16]

戦後、外貨節約と合成繊維産業の育成の国策のため、1954年から55年にかけて通産省を中心として 「合成繊維学生服需要促進の具体的方策の検討」 会議が開催され、政府は合成繊維学生服の需要拡大に強い後押しを行った。東レは合繊学生服について、マージンも高く、需要の予測もしやすいため収益性が高い安定的製品だと認識していた。しかし導入は必ずしも順調ではなく当時は中学で制服を導入するにあたりの保護者や労働組合、洋服屋などの反対が強く制服は標準服あるいは推奨服と位置付けられた学校もあった[18]。学生服を扱うトンボも業界参入時期が、東レが大量に作られる合繊素材の用途開発を本格化した際に小学生の通学服に注力した頃と同じくしている[19]

1960年代 - 1970年代

1960年代後半、ブレザー制服が登場する[16]。1970年代後半、変形学生服が流行する[16]

1980年代 - 1990年代

1980年代半ば、私立の女子校などでブレザーにタータンチェックのスカートの制服が登場し人気となる[16]。1990年代、DCブランドによるデザイナーズ制服が話題となる[16]。1990年代半ばには腰パンルーズソックスなど、制服を着崩すファッションが流行する[16]

1985年に「おニャン子クラブ」が「セーラー服を脱がさないで」の楽曲でデビューし、以降1992年結成した「制服向上委員会」やAKB48グループや乃木坂46を中心に、制服を模した制服衣装が大人数アイドルグループの衣装として使われている[20]

1990年代に女子高生らの使用済み制服や下着を販売するブルセラショップが急増、内容もエスカレートし社会問題化した[21]

1990年代後半には長野県の中学校で再生ペット素材の制服が採用されるなど、エコロジーに配慮した制服も登場するようになった[16]

2000年代 - 2010年代

2000年代半ばからは落ち着いたデザインで機能的な制服が好まれるようになり、2010年代はデザインのバリエーションがより豊富になっていった[16]

制服のファッション化の背景には、制服は基本部分を親に購入してもらうことができるため、リボンなどの小物や色の組み合わせを変えることでオシャレを演出できるほか、小遣いの範囲で小物を買い足していくことができるといった、私服よりも安価にオシャレを楽しめることが理由だと考える意見がある[22]

2018年4月には東京・銀座にある中央区立泰明小学校がイタリアの高級ブランド「アルマーニ」がデザインを監修した標準服を導入し、公立学校の制服の価格が一式9万円することから議論を呼び、国会での審議や民間や警察で警備をする騒動となった[23][24]

近年の日本におけるこのような制服のファッション化は、日本国外でも注目されており、フランスの雑誌『Japan LifeStyle』における言及、「日本の女子高生の制服は自由の象徴」といったパリ娘たちの意見[25]や2009年Japan Expoにおける制服ファッションの前年比での激増[26]、ファッション誌に常に制服が特集されているタイ王国[27]バンコクで2009年3月に開催された制服ファッションイベント「カワイイ・フェスタ」の開催などに、その注目の度合いを見ることができる。

2020年代

令和になるとSDGsの影響もあり、多様性に配慮した「ジェンダーレス制服」の採用が進んでいった[28]

制服のモデルチェンジのデザインコンペで受注できれば、大規模校では累計で億円単位の売り上げとなり大きなビジネスチャンスであることがメーカーで認識されている[29]

多様化(制服選択制)

  • 埼玉県戸田市にある戸田市立戸田東中学校でも平成31年度(2019年)以降、生徒が性別に関係なく制服選択制を導入した[3]
  • 岐阜県教育委員会は、公立高校(中等教育学校を含む)の制服の男女の区別を無くし、性別にかかわらず選択できると明記するよう全県高校(県立中等教育学校を含む)に要請。性別を問わず、スラックスかスカートを選択できる。背景には、性に関する価値観の多様化や、トランスジェンダーの生徒への配慮などがある[30]
  • 福岡県みやま市では、瀬高地域(旧・山門郡瀬高町)にある3か所の小学校を統合して設置されたみやま市立瀬高小学校が、2020年(令和2年度)の開校とあわせて「制服選択制」の導入が確認されており、同小学校に入学する新入生(1年生)は新しい制服を着用し、2年生以上の児童は制服の更新(買い替え)まで統合前各校の制服を着用する[31][6][7]
  • 犬山市教育委員会は、2020年6月9日、市内の全4中学校の制服に2021年4月からブレザーを採用すると発表。ブレザーを自治体で統一して採用するのは愛知県内で初。現行の詰襟セーラー服とブレザーのどちらかを生徒が選択できるようにする。ブレザーを加える理由は「動きやすく、寒暑に対応しやすい」と説明。女子がブレザーを着用する場合は、スカート以外にスラックスも選択できるようにし、女子向けの細見のスラックスを用意。愛知県内では豊橋市が2020年4月から、中学女子のスラックス選択制を取り入れている。市教委は厚さ対策として、夏の制服のポロシャツ採用も検討している[32]
  • 滋賀県野洲市は2021年12月、市内3中学校の生徒の制服を2022年春より男子の詰め襟、女子のセーラー服をやめ、男女兼用のブレザーに変更する。また男女共にスラックスやスカートが選択できる[33]
  • 青森県内の中学校では2021年12月、新型コロナ対策のために行われる教室の換気による寒さへの対応をきっかけにして、制服選択制が導入された[34]
  • 桜蔭中学校・高等学校ではコロナ禍で一時期私服登校を認めたことを契機にスラックスの継続着用を望む声があり、2021年11月より制服のスラックス着用を開始して全校生徒の約1割が申し込みをした。また制服の生地をウォッシャブルな生地に切り替え中としている[35][36]

制服に関する諸問題

制服か私服かの問題

  • コロナ禍において、ウイルスの付着した服を洗濯したい生徒に配慮し制服のほか私服着用を認める高校も現れた。教員による身だしなみ指導もなくなり、校則や学校のあり方を問い直す契機とするため、現職教員発案による「制服か私服か自由選択を」オンライン署名では呼びかけ約1カ月で1万8千筆以上集まった[37][38]
  • 一度制服を廃止した途端に受験者数が落ち込むケースが存在する。制服を再導入する学校も出てきている。千葉県立小金高等学校では、公立の学校としては珍しく、1993年から私服通学を認めていたが、志願者が減少の一途を辿っていたため、2011年から制服を再導入すると決定したところ、志願者数が増加した[39]。また北海道富良野高等学校が、式典などでの服装の乱れについて指摘を受け、2011年度から制服を復活させることにした[40]。都立高校でも長年の制服自由から変更し、2005年に都立文京高校、2006年には都立墨田川高校で制服が復活した[41]

経済的な問題

  • 制服の購入には経済的負担や、人生の一時期に着用して、あとは廃棄されるという課題もある。このため、同じ学校に通う年下の子供がいる家庭への譲渡や中古品売買が一部で行われている。全国の公立中学校のうち、600校を対象にした日本国政府の調査では、制服に上履きジャージなど体操服を含めた一式の金額は、平均6万円である[42]
  • 制服は教育委員会ではなく学校長判断で着用が決定するが、公正取引委員会は2020年7月に愛知県豊田市にある県立高校6校の制服販売において価格カルテルを結んでいたとして、同市の販売業者3社に対し、独占禁止法違反で再発防止を求める排除措置命令を行うなど流通に不透明さが残る問題もある[43]

汎用性が低い問題

  • 朝日新聞のアンケートでは、「制服のよくない点」として転校・成長すると買い直さなければならないに162票(12.2%)が、過ごしやすい服装で学校生活を送れないに200票(15.0%)が賛同している[44]
  • 服装が一律なため寒暖に対応しづらく、スカートによる寒さで生徒が体調不良を理由として、申請で指定外服を着用する場合がある[45]
  • 夏は半袖のみ許可、気温の低い日や冷房で寒いときもカーディガンなどで調整することが認められない中学校があり、生徒が自分の健康管理もできない制服や校則の問題から不登校に陥る事案もある[46]

性的な問題

  • 私服より制服通学の方が痴漢被害に合いやすいとの調査結果もある[47]
  • 被害にあった女性自身やその周辺の女性からは卒業後に痴漢にあわなくなった経験から、制服着用を制服が痴漢を呼び寄せてしまうとの意見がある[48]
  • メルカリでは有名女子高生制服が大量出品で高額取引された[49]時期があり、アダルト犯罪につながるなどの懸念から使用済みの学生服・体操着は出品禁止物となっている[50]
  • 通学電車での制服着用女子生徒への痴漢被害、ネット上の盗撮写真や三次元・二次元のポルノコンテンツの多くが学校制服を着ている女性である現状がある[51][52][53]。このことから、スカートタイプの制服が性的アイコンとして扱われることに対し、学校制服を肯定する大人によって女子中高生が制服に起因する犯罪被害に遭うことを助長しているのではないかとの意見もある[54]
  • 制服の種類などから身元が判明しストーカーや被害が発生したり[55]、制服に氏名の刺繍をすることで犯罪被害に遭遇する危険性から見直す学校も出てきている[56][57]

校外での学校管理問題

  • 校区の外に出るときには、プライベートでも制服を着用することを規定する学校もある[58]
  • 校外でのトラブルにも制服から学校が判明し、時間外でも学校へ苦情が寄せられる場合がある。学校管理外でも教員の対応を求める声がある[59][60]

体調影響への問題

  • 制服や体操服などの素材が皮膚に合わず、アトピー性皮膚炎を悪化させている児童生徒もいる[61]

脚注・出典

  1. ^ 2019年10月1日中日新聞朝刊16面
  2. ^ 大きな世界へ 新たな一歩”. 読売新聞 (2018年4月5日). 2020年4月10日閲覧。[リンク切れ]
  3. ^ a b 男子はスカートも 戸田市立戸田東中、多様性を認める新制服に切り替えへ 固定観念を捨て、その子の心に寄り添う”. 埼玉新聞 (2019年1月29日). 2019年3月23日閲覧。
  4. ^ a b 制服、性別関係なく選べます 千葉・柏の市立中学校”. 朝日新聞 (2018年2月19日). 2020年3月23日閲覧。
  5. ^ a b c 「ズボン」「スカート」選択OK 大津町の小中学校、制服の男女区別廃止へ”. 熊本日日新聞 (2020年2月27日). 2020年3月23日閲覧。[リンク切れ]
  6. ^ a b c LGBTに配慮 制服導入 みやま・4月開校の瀬高小”. 読売新聞 (2020年1月14日). 2020年4月10日閲覧。[リンク切れ]
  7. ^ a b c 半ズボン、スカート選択できる制服 みやま・瀬高小へ 上下着は男女兼用ブレザー LGBTへも配慮 /福岡”. 毎日新聞 (2020年1月15日). 2020年4月10日閲覧。
  8. ^ 「制服、女子生徒もスラックスOK/公立中学校、広がる選択制 利便性やLGBTに配慮」日本経済新聞』夕刊2019年2月4日(2019年2月12日閲覧)。
  9. ^ 日本経済新聞朝刊12版38面(2020年12月8日付)「選べる制服」600公立高に
  10. ^ a b エキサイトニュース2006年4月20日『ところで学ランの「ラン」って何?』にて、尾崎商事(現・菅公学生服)マーケティング部社員談より。
  11. ^ 制服のご案内 幼稚部 幼稚園【FELICE INTERNATIONAL SCHOOL フェリーチェ インターナショナル スクール】英語[リンク切れ]
  12. ^ 制服のご案内 小学部 幼稚園【FELICE INTERNATIONAL SCHOOL フェリーチェ インターナショナル スクール】英語[リンク切れ]
  13. ^ アーカイブされたコピー”. 2012年8月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年7月31日閲覧。 および http://cms.m-tgh.jp/info_detail.html?news_id=000000066&PSID=jildzgnxr[リンク切れ]
  14. ^ 一部の学校では、女子でもネクタイを合わせることもある。
  15. ^ 北海道新聞』2008年2月14日
  16. ^ a b c d e f g h i j k l 学生服・制服の歴史|カンコー博物館. カンコー学生服. 2022年1月20日閲覧
  17. ^ a b c 日本の学ぶスタイルの変遷(明治・大正). トンボ学生服. 2022年1月20日閲覧
  18. ^ 馬場まみ「戦後日本における学校制服の普及過程とその役割」『日本家政学会誌』第60巻第8号、日本家政学会、2009年、715-722頁、doi:10.11428/jhej.60.715ISSN 0913-5227NAID 1300046962832022年1月23日閲覧 
  19. ^ ファッション豆知識 #3 学校制服としてのセーラー服の歴史”. 2022年1月22日閲覧。
  20. ^ アイドルの衣装のスタンダード“制服ふう”衣装、いつから始まった!?”. exciteニュース (2017年8月29日). 2022年1月23日閲覧。
  21. ^ 潜在人口多く今後も続発必至/最近のブルセラ事情”. 日刊スポーツ (2015年12月27日). 2022年1月23日閲覧。
  22. ^ 櫻井孝昌 2009, p. 33
  23. ^ 銀座の公立小、制服にアルマーニ 一式揃えて9万円”. 日本経済新聞 (2018年2月8日). 2022年1月23日閲覧。
  24. ^ “アルマーニ標準服”の銀座・泰明小で入学式 学校前の道路立ち入り規制”. サンスポ (2018年4月6日). 2022年1月23日閲覧。
  25. ^ 櫻井孝昌 2009, p. 30
  26. ^ 櫻井孝昌 2009, p. 160
  27. ^ 櫻井孝昌 2009, p. 48
  28. ^ 日本の学ぶスタイルの変遷(昭和・平成・令和). トンボ学生服. 2022年1月23日閲覧
  29. ^ 佐野勝彦 (2017年12月18日). “女子高生の「スカート」に映る不変のこだわり たかが制服の着こなし、されど着こなし”. 東洋経済. 2022年1月23日閲覧。
  30. ^ 2020年2月3日中日新聞朝刊1面
  31. ^ 男女区別のない小学校制服「全国で初めてでは」 来春開校統合小”. 西日本新聞 (2019年12月20日). 2020年3月25日閲覧。
  32. ^ 2020年6月10日中日新聞朝刊16面
  33. ^ 中学校制服、男子もスカート選択可能に トランスジェンダー配慮、滋賀”. 京都新聞 (2021年12月8日). 2022年1月19日閲覧。
  34. ^ 青森県内の中学校で「制服選択制」始まる きっかけは新型コロナ”. ABAニュース (2021年12月8日). 2022年1月22日閲覧。
  35. ^ 米倉昭仁 (2022年1月21日). “女子御三家・桜蔭中高が制服に「スラックス」を採用した理由とは? 「想定外の反響」と校長語る”. AERA.dot. 2022年1月22日閲覧。
  36. ^ 桜蔭学園制服”. 桜蔭学園. 2020年3月25日閲覧。
  37. ^ 石田かおる (2021年3月14日). “制服に「選択の自由」を! コロナが変えた学校生活の“先入観””. AERA.dot. 2022年1月22日閲覧。
  38. ^ 大塚玲子 (2021年3月26日). “「#制服と私服の選択制に賛成します」実際に“自由”を取り入れた学校はどうなったか”. 週刊女性PRIME. 2022年1月22日閲覧。
  39. ^ 「自由過ぎて」私服不人気…千葉県立小金高、制服再導入へ”. 『読売新聞』. 2009年5月23日閲覧。[リンク切れ]
  40. ^ 富良野高制服復活へ 2011年度から 式典などで服装乱れ指摘受け北海道新聞』2010年3月25日[リンク切れ]
  41. ^ 小林 哲夫 (2020年10月20日). “今時の高校生が「制服での管理」に抵抗が薄い訳”. 東洋経済. 2022年1月22日閲覧。
  42. ^ (eco活プラス)眠る制服、後輩にリレー 専門店増・PTA向けガイドも朝日新聞』夕刊2018年12月18日(9面)2019年2月12日閲覧
  43. ^ 真城 愛弓 (2020年7月24日). “学校制服「価格つり上げ」生むいびつな流通構造 愛知で学生服のカルテル、3社に排除措置命令”. 東京経済. 2020年7月26日閲覧。
  44. ^ 中学校の制服、どう思う?”. 朝日新聞 (2016年9月27日). 2022年1月23日閲覧。
  45. ^ 制服のスカートは寒くて困る 女子高校生が勇気を出してスラックスで登校したら”. 高校生新聞 (2021年2月10日). 2022年1月23日閲覧。
  46. ^ 「学校つらい…私がおかしいの?」~不登校の原因は校則でした”. NHK (2021年9月10日). 2022年1月23日閲覧。
  47. ^ 「制服通学」私服より痴漢被害多く ハラスメント調査で明らかに”. 弁護士ドットコムニュース (2019年1月21日). 2022年1月23日閲覧。
  48. ^ あえて女性専用車両に乗る「男性の言い分」痴漢に遭う女性の9割は30代以下なのに…”. 東洋経済 (2017年9月21日). 2022年1月23日閲覧。
  49. ^ 伊藤 歩 (2018年2月11日). “有名「女子校制服」、メルカリ大量出品の裏側 白百合・品川女子・・・誰が売っているのか?”. 東洋経済. 2022年1月23日閲覧。
  50. ^ メルカリで売っちゃダメ!意外に知らない出品NG商品は?”. ハルメクweb (2021年12月24日). 2022年1月22日閲覧。
  51. ^ 痴漢はAVの影響?アダルトコンテンツと性依存症の関係”. 幻冬舎 (2021年2月8日). 2022年1月23日閲覧。
  52. ^ 松永弥生. “電車内痴漢から、子どもたちを守るために考えるべきこと”. ヒューマンライツ大阪. 2022年1月23日閲覧。
  53. ^ 【報告書】日本・児童ポルノの実情と課題 子どもたちを守るために何が求められているのか~「疑わしさ」の壁を越えて”. ヒューマンライツ. 2022年1月23日閲覧。
  54. ^ 勝部元気 (2016年1月25日). “[1]痴漢・性犯罪、制服被害を放置する学校”. 論座. 2022年1月22日閲覧。
  55. ^ 何気ない投稿から自宅を特定。個人情報流出の危険は中高生が最も高い/『あなたのスマホがとにかく危ない』④”. ダ・ヴィンチ (2020年3月20日). 2022年1月22日閲覧。
  56. ^ 制服に生徒の名前 沖縄の中学校で定番スタイル、廃止の動き”. 沖縄タイムス (2021年7月13日). 2022年1月22日閲覧。
  57. ^ 学生服にネーム刺しゅう必要? 「不審者に知られる」不安も”. 西日本新聞 (2020年3月29日). 2022年1月22日閲覧。
  58. ^ その校則、必要ですか?密着!改革の最前線”. NHK (2021年9月9日). 2022年1月23日閲覧。
  59. ^ 妹尾昌俊 (2019年7月22日). “「18時以降、学校、教師は対応しません」についてどう考えるか線”. yahoo news. 2022年1月23日閲覧。
  60. ^ 理不尽な校則 なぜ変わらないのか ――コロナ禍の校則緩和から「学校依存社会」を読み解く”. yahoo news (2021年1月3日). 2021年10月22日閲覧。
  61. ^ 学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン”. 財団法人 日本学校保健会. 2022年1月23日閲覧。

参考文献

関連文献

  • 難波知子『学校制服の文化史 : 日本近代における女子生徒服装の変遷』、創元社、2012年、ISBN 978-4422210148
  • 難波知子『近代日本学校制服図録』、創元社、2016年、ISBN 978-4422210162
  • 佐野勝彦『女子高生 制服路上観察』、光文社〈光文社新書〉、2017年、ISBN 978-4334043223
  • 内田静枝『セーラー服と女学生 : 100年ずっと愛された、その秘密』、河出書房新社〈らんぷの本〉、2018年、ISBN 978-4309750309
  • 森伸之監修、内田静枝編著『ニッポン制服百年史 : 女学生服がポップカルチャーになった!』、河出書房新社〈らんぷの本〉、2019年、ISBN 978-4309750361
  • 井上晃『セーラー服の社会史 : 大阪府立清水谷高等女学校を中心に』、青弓社、2020年、ISBN 978-4787220882
  • 小林哲夫『学校制服とは何か : その歴史と思想』、朝日新聞出版〈朝日新書〉、2020年、ISBN 978-4022950901
  • 刑部芳則『セーラー服の誕生 : 女子校制服の近代史』、法政大学出版局、2021年、ISBN 978-4588326073

関連項目