BURN THE WITCH
BURN THE WITCH | |
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ジャンル | ファンタジー・アクション |
漫画 | |
作者 | 久保帯人 |
出版社 | 集英社 |
掲載誌 | 週刊少年ジャンプ |
レーベル | ジャンプ・コミックス |
発表期間 | 2018年33号(読切) 2020年38号 - 41号(Season1) |
巻数 | 既刊1巻(2020年10月現在) |
映画 | |
原作 | 久保帯人 |
監督 | 川野達朗 |
脚本 | 涼村千夏 |
キャラクターデザイン | 山田奈月 |
音楽 | 井内啓二 |
制作 | teamヤマヒツヂ/スタジオコロリド |
配給 | 松竹ODS事業室 |
封切日 | 2020年10月2日 |
上映時間 | 63分 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画・アニメ |
ポータル | 漫画・アニメ |
『BURN THE WITCH』(バーン・ザ・ウィッチ)は、久保帯人による日本の漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社)の創刊50周年を記念する読切作品として、同誌の2018年33号に掲載された[1]。その後、久保の代表作『BLEACH』の20周年記念プロジェクトの一環として『週刊少年ジャンプ』にてシリーズ連載を開始。Season1は2020年38号から41号まで短期集中連載された[2][3]。
概要
ロンドンの裏側に広がる「リバース・ロンドン」を舞台に、ドラゴンと呼ばれる異形の存在と相対する魔女(ウィッチ)、魔法使い(ウィザード)たちを描いた作品。ドラゴンを保護管理する機関「ウイング・バインド」の保護官である2人の魔女、ニニー・スパンコールと新橋のえるを軸にした物語が展開される。
本作はまず、『週刊少年ジャンプ』の創刊50周年を記念する読切作品として、同誌の2018年33号に掲載された[4]。その後、2020年3月21日にYouTubeLive、Periscopeで配信された「BLEACH20周年プロジェクト&久保帯人新作発表会」[注 1]で、読切版を前日譚とした新エピソードのシリーズ連載、劇場中編アニメーション化が発表[6]。久保は「ネームを渡してアニメ化してもらいつつ原稿も描く、というのは初めての経験で面白かったし、どちらも良いものになってんじゃないかなーと思います」とコメントを寄せた[6]。「Season1」は『週刊少年ジャンプ』にて2020年38号から41号まで全4回の短期集中連載として連載され[7]、41号では「Season2」の制作が告知された[注 2][8]。同年10月2日より、「Season1」を原作とした劇場中編アニメーションのイベント上映、全3話の特別編集版の配信がそれぞれ開始。同日にはコミックス第1巻が発売された[9]。
登場人物
声の項は劇場アニメ版の声優。
笛吹き隊(パイパーズ)
- ニニー・スパンコール
- 声 - 田野アサミ[10]
- 主人公の1人。笛吹き隊に所属する2等保護官の魔女。表ロンドンではアイドルグループ「セシルは2度死ぬ(セシル・ダイ・トゥワイス)」のリーダー。後輩であるのえるからの呼び名は「ニニーちゃん」。
- 喜怒哀楽の激しい性格で、昇進して戦術隊への転属を望んでいる。
- 新橋 のえる(にいはし のえる)
- 声 - 山田唯菜[10]
- 主人公の1人。笛吹き隊に所属する1等保護官の魔女。表ロンドンではサウス・ブラクストン校に通う高校2年生。日本人の名前と容貌をもつが生粋のイギリス育ちであり、ニニーからは「ニーハ」と呼ばれる。
- クールな性格で、現在の仕事を気に入っている。処分の仕事の際は、ダークドラゴンを一撃で撃破する「対竜絶対殺害砲(アブソリュート・ドラゴン・シャッター)」を使用する。
- バルゴ・パークス
- 声 - 土屋神葉[3]
- 表ロンドンにおけるのえるの先輩。のえるの下着を見ようとする度に一蹴されている。愛犬のオスシちゃん(声 - 引坂理絵[3])と親友のセルビーに成りすましていた覆面竜2匹とのえるたちの戦闘に巻き込まれた結果、ドラゴン憑きとしてのえるやニニーの監視下に置かれる。
- Season1ではその体質のため裏ロンドンにダークドラゴンを招き寄せたため、上層部の意向もあり処分されかかる。だが『シンデレラ』討伐の際、渡された笛から小ぶりな両刃の剣を出す力を発現し、『シンデレラ』討伐のきっかけを作る。また、バルゴの体質がシンデレラ出現の引き金になったと考えられ、『童話竜』討伐の切り札になるかもしれないとして処分が撤回された。
- チーフ(ビリー・バンクスJr)
- 声 - 平田広明[3]
- 笛吹き隊の主任であり、のえるとニニーの上司。のえるたちを覆面竜に対処させたことが評価されて戦術隊に異動となるが、連載版では何もしなかったため笛吹き隊に戻ってきた。締まりのない表情で普段はのえるやニニーから邪険に扱われているが、『シンデレラ』出現の際は遠距離狙撃により『シンデレラ』を倒す。
- メイシー・バルジャー
- 声 - 早見沙織
- 「セシルは2度死ぬ(セシル・ダイ・トゥワイス)」の元メンバーでニニーのことがとても好き。フロント・ロンドンの住人であったが、リバース・ロンドンになぜかいた。
- ダンスがうまく背が高くメンバーの中でもクールビューティーなキャラだったがこれは事務所の方針であり本来の性格や外見は違う。およそ二か月前、自身の在り方に困っていたところ、絵本で出てくるようなドラゴンを見つけ「エリー」と名付け世話を始める。エリーが自分に何かの力を与えてくれるのではないかとメイシーは想ったという。エリーはだんだんと大きくなっていったが、事件が起きる前の日、ブルーノが彼女を誘いリバース・ロンドンに誘導した。
- 竜を見る者(ウォッチャー)という人間のでも稀に生まれる極めて高い魔力を持つものであり、『シンデレラ』の事件後は軽度のドラゴン憑きになってしまったこともありパイパーズに保護された。
- 調査の結果、二カ月前にバルゴと接触しており、それがシンデレラ出現の引き金になったのではないかと推測されている。
トップ・オブ・ホーンズ
ウイング・バインドの最高意志決定機関であり、長官たちの集まり。
- ブルーノ・バングナイフ
- 声 - 小林親弘[10]
- 魔陣隊(インクス)のトップ。外見は二十代の男。ロンドンの平和を守る使命感が強い。
- 所有している竜:リッケンバッカー
- バルゴのドラゴン招き寄せ体質のために96年ぶり(およそ100年)にリバース・ロンドン内にダークドラゴンの侵入を許したことにより激昂。バルゴを討伐するために罠を張る。罠は上手くいき、バルゴの害竜指定と討伐手続きが出されたが、のえるやニニーが反発し、抵抗される中『シンデレラ』が現れ、倒そうとするが返り討ちに遭う。
- 『シンデレラ』討伐後はバルゴの有用性を判断し、討伐の解除申請を行った。
- ロイ・B・ディッパ―
- 声 - 田中美央[10]
- 呪歌隊(アンセムズ)のトップ。外見は褐色肌で壮年の男性。
- キュントナイア・ミリーヴ
- 聖務隊(セイクリッズ)のトップ。外見は二十代の女性。
- トロンボーン・タッキネン
- 笛吹き隊(パイパーズ)のトップ。外見は白雪姫に出てくるような小人で老人。
- サリバン・スクワイア
- 声 - 清水はる香[10]
- 戦術隊(サーベルズ)のトップ。外見は二十代の黒髪セミロングの物静かな人物。チーフが『シンデレラ』を狙撃したことに感付き、その際にチーフを”英雄の息子””バンクスJr”と呼んだ。
- サカ・リン
- 開発隊(パッチワークス)のトップ。会議には出てこなかったので姿は不明。
- ハリー・シェイク
- 経理隊(ビリオネアズ)のトップ。外見は二十代で髪をショートにしてサングラスをかけた男。チューインガムを膨らませていた。
- ウルフギャング・スラッシュハウト
- 声 - 麦人[10]
- 人事神罰隊(ギャロウズ)のトップで、全員のまとめ役。目つきのきつい年老いた男。
用語
- リバース・ロンドン
- 表ロンドン(フロントロンドン)の裏に広がる世界。おとぎ話として表の世界でも知られている。行くためには公衆電話から特定の操作が必要。特性のコインを使うなどがある。
- ウイング・バインド
- ドラゴンの保護と管理を担当する魔女(ウィッチ)および魔法使い(ウィザード)が所属する組織。別称として、「自然ドラゴン保護管理機関」あるいは「尸魂界・西梢局(ソウル・ソサエティ・ウエスト・ブランチ)」がある。ドラゴンに接触できない人々に代わって放牧および収穫を担当する「笛吹き隊(パイパーズ)」やドラゴン退治専門の「戦術隊(サーベルズ)」などの部署が存在する。
- ドラゴン(ライトドラゴン)
- リバース・ロンドンの人間しか認識できない異形の総称。遥か昔からロンドン市民の全死因の内72パーセントに関わっているとされる。種によって様々な生態をもち、そのほとんどがリバース・ロンドンの資源として用いられる。市民とドラゴン双方を守るために、魔女および魔法使い以外の人間による直接的な接触は、ドラゴン接触罪により禁錮100年または死刑と定められている。
- ダークドラゴン
- 人間と長期間接触することで負の感情を吸収し、黒化(ライツアウト)したドラゴン。人語を喋るほど知能が高く、強い好奇心から能動的に人間を襲い殺害するため、例外なく駆除対象となる。
- ドラゴン憑き
- ドラゴンに接触することで体内に生じる物質「ドラゴトキシン」が一定量を超える病気または罹患した人間。ドラゴンを強く惹きつけるため、生物学上はドラゴンとして扱われる。
- 童話竜(メルヒェンズ)
- リバース・ロンドン誕生以前から存在するとされる、童話に準えた名前を持つ7頭の竜。
- ブルーノ曰く『ダークドラゴンの始祖』『邪竜指定』『永久討伐対象』『存在不詳の人類の敵』
- スノーホワイト、レッドドレス、ゴールデンアックス、バブルズ、シュガーハウス、バンド・オブ・アニマルズ、シンデレラの7頭を指す。
- シンデレラ
- メルヒェンズの一体。6本指で、透明化する能力『ステルススケイル』を持ち、月光で羽化して夜の間だけ成竜になる。外見は純白の鳥のようなドラゴン。
- 名前の由来は、夜間のみ成熟する特殊な生態と興奮すると周囲にまき散らす『星灰』と呼ばれる粉末にある。星灰は辞書の情報だと「触れたものすべてが光に包まれる」と書かれているが、実際は触れれば爆発する。この星灰は爆発してもシンデレラ自身のダメージにならない。頭部の冠状の角を破壊すると絶命するといわれる。
- エリーが羽化し、のえるやブルーノたちでも止められなかったが、バルゴの出した謎の剣を見たことにより動きを止め、その隙をついたチーフがWBのビルから遠距離狙撃し、討伐された。
書誌情報
- 久保帯人 『BURN THE WITCH』 集英社〈ジャンプ・コミックス〉、既刊1巻(2020年10月2日現在)
- 「DON'T JUDGE A BOOK BY ITS COVER」 2020年10月2日発売[11]、ISBN 978-4-08-882428-4
劇場アニメ
BURN THE WITCH[12] | |
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監督 | 川野達朗 |
脚本 | 涼村千夏 |
原作 | 久保帯人 |
出演者 |
田野アサミ 山田唯菜 土屋神葉 平田広明 引坂理絵 麦人 小林親弘 清水はる香 田中美央 早見沙織 |
音楽 | 井内啓二 |
主題歌 | NiL「Blowing」 |
撮影 | 東郷香澄 |
制作会社 |
teamヤマヒツヂ/ スタジオコロリド |
配給 | 松竹ODS事業室 |
公開 |
![]() |
上映時間 | 63分 |
製作国 |
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言語 | 日本語 |
2020年3月21日にYouTubeLive、Periscopeで配信された「BLEACH20周年プロジェクト&久保帯人新作発表会」で、劇場中編アニメーションの制作が発表された。2020年10月2日より、新宿ピカデリーほか全国35館の劇場にて2週間限定のイベント上映が開始[2][3]。劇場公開と同時に全3話の特別編集版が、日本国内ではAmazonプライム・ビデオおよびひかりTVにて、北中南米・欧州・オセアニア・中東・アフリカではCrunchyrollにてそれぞれ配信される[3]。
ナレーションはよのひかり。
スタッフ
- 原作 - 久保帯人[10]
- 監督 - 川野達朗[10]
- 副監督 - 清水勇司[10]
- 脚本 - 涼村千夏[10]
- キャラクターデザイン - 山田奈月[10]
- ドラゴンデザイン - 大倉啓右[10]
- 背景美術 - スタジオコロリド美術部[10]
- 美術監督 - 稲葉邦彦[10]
- 色彩設計 - 田中美穂[10]
- CGI監督 - さいとうつかさ[10]
- 撮影監督 - 東郷香澄[10]
- 音楽 - 井内啓二[10]
- 音響監督 - 三好慶一郎[10]
- アニメーション制作 - teamヤマヒツヂ/スタジオコロリド[10]
- 配給 - 松竹ODS事業室[3]
主題歌
関連商品
Blu-ray
発売日 | 規格品番 | ||
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コレクターズエディション | 通常版 | 特装限定版 | |
2020年12月24日[14] | BCXM-1588 | BCXA-1556 | BCXA-1557 |
書籍
- 『BURN THE WITCH Animation Works』2021年3月26日発売[15]
脚注
注釈
- ^ 「BLEACH20周年プロジェクト&久保帯人新作発表会」は、当初2020年3月21日から開催されることになっていた「AnimeJapan 2020」で行われる予定だったが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のためイベントが開催中止になったことを受け、予定していたイベント開催日時と同日同時刻にYouTubeLive、Periscopeで生配信された[5]。
- ^ 「Season2」のネームとともに「Coming Soon…」という煽り文が掲載された[8]。
出典
- ^ “久保帯人氏のラブコメ新作読切漫画、12・4発売の『ブリーチ』イラスト集に収録決定”. ORICON NEWS. oricon ME (2018年7月14日). 2020年8月11日閲覧。
- ^ a b “『BLEACH』作者・久保帯人氏、新作『BURN THE WITCH』が今夏連載開始 劇場アニメ化も決定”. ORICON NEWS. oricon ME (2020年3月21日). 2020年8月11日閲覧。
- ^ a b c d e f g “久保帯人先生の最新作『BURN THE WITCH』10月2日(金)より2週間限定イベント上映&世界配信スタート! 追加声優に土屋神葉さん・平田広明さん・引坂理絵さん決定”. アニメイトタイムズ. アニメイト (2020年8月24日). 2020年8月24日閲覧。
- ^ “久保帯人が62Pの大ボリューム読切でジャンプ帰還!読切はイラスト集にも収録”. コミックナタリー (ナターシャ). (2018年7月14日) 2021年7月6日閲覧。
- ^ 小林優介 (2020年3月6日). “『BLEACH』20周年プロジェクトをYouTubeで生配信 謎の文字が意味するものとは”. KAI-YOU.net (KAI-YOU) 2021年12月17日閲覧。
- ^ a b “BLEACH20周年で千年血戦篇アニメ化!原画展やジャンプ50周年読切の映画化も”. コミックナタリー (ナターシャ). (2020年3月21日) 2021年7月6日閲覧。
- ^ “久保帯人「BURN THE WITCH」連載スタート、魔女と竜を描くアクション”. コミックナタリー (ナターシャ). (2020年8月24日) 2021年7月6日閲覧。
- ^ a b “久保帯人「BURN THE WITCH」単行本の発売&Season2の制作が決定”. コミックナタリー (ナターシャ). (2020年9月14日) 2021年7月6日閲覧。
- ^ “久保帯人の新作「BURN THE WITCH」1巻、本日発売!アニメの劇場上映・配信も”. コミックナタリー (ナターシャ). (2020年10月2日) 2021年7月6日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t “STAFF & CAST”. アニメ「BURN THE WITCH」公式サイト. 2020年9月17日閲覧。
- ^ “BURN THE WITCH 1 / 久保 帯人”. S-MANGA. 集英社. 2020年10月2日閲覧。
- ^ “BURN THE WITCH”. アニメ「BURN THE WITCH」公式サイト. 2021年7月3日閲覧。
- ^ “主題歌「Blowing」”. アニメ「BURN THE WITCH」公式サイト (2020年10月2日). 2022年11月26日閲覧。
- ^ “Blu-ray”. アニメ「BURN THE WITCH」公式サイト. 2022年11月26日閲覧。
- ^ “BURN THE WITCH Animation Works”. アニメ「BURN THE WITCH」公式サイト (2021年3月10日). 2021年7月4日閲覧。
外部リンク
- アニメ「BURN THE WITCH」公式サイト
- アニメ『BURN THE WITCH』公式 (@BTW_anime) - Twitter