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七曲署捜査一係

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太陽にほえろ! > 七曲署捜査一係

七曲署捜査一係』(ななまがりしょそうさいちがかり)は日本テレビ系列で放送されたスペシャルドラマ。人気刑事ドラマシリーズ『太陽にほえろ!』の復活版の2時間ドラマスペシャルとして、1997年から1999年に3作品が制作・放送された。太陽にほえろ!七曲署捜査一係とも呼ばれる。

2001年に同様のスタイルで制作・放送された『太陽にほえろ!2001』もこの項に記す。

設定

『太陽にほえろ!』と世界観を共有し、オリジナル版と同様に東京警視庁管内(新宿区)にある七曲警察署の捜査第一係[1]を主な舞台とする。係長は山岡警部(本来係長の階級は警部補だが、オリジナル時代の石原裕次郎演じる藤堂係長、渡哲也演じる橘係長代理、PART2奈良岡朋子演じる篁係長と同様、警部となっている)。

シリーズ

1997年から2001年の間に、年に1回、「金曜特別ロードショー」の枠で2時間ドラマスペシャルが制作・放映された。

  • 1997年7月18日 - 七曲署捜査一係('97)視聴率 20.0%
  • 1998年10月30日 - 七曲署捜査一係'98 視聴率 22.6%
  • 1999年11月26日 - 七曲署捜査一係'99 視聴率 16.5%
  • 2001年11月30日 - 太陽にほえろ!2001 視聴率 14.7%

日本テレビ系『金曜ロードショー』の枠で放映された。2000年については、舘ひろし主演の単独作品である刑事ドラマ『刑事』が制作された。2001年11月30日の放送は緊急報道番組皇太子妃関連)に切り替えられたため1時間ほどで中止となり、2002年2月8日に改めて放映された。

『七曲署捜査一係』シリーズは3作品でキャストなどの大まかな設定が共通、『太陽にほえろ!2001』は『七曲署捜査一係』シリーズとは別の設定となっている。ただし、舘ひろし演ずるボスの山岡係長は4作品を通じて登場している。

※以下、便宜上、各作品を97,98,99,01の略号で表す。

スタッフ

『太陽にほえろ!』本放送時のチーフプロデューサーであった岡田が当時、中京テレビの取締役であったため、このシリーズは日本テレビと中京テレビの共同制作となっている。

キャスト

七曲署捜査一係刑事・内勤員

係長・警部。1997年時は47歳。かつてボスと呼ばれた藤堂俊介の後輩。同期には本庁捜査二課の課長がいる[2]
97ではヘリコプターに乗ってのライフル射撃のシーンがあったが、98&99では、ライフル射撃のポジションを香川に譲っていた。また、98では犯人に左腕を撃たれ負傷した。
藤堂を尊敬しているが故に、自らが「ボス」と呼ばれることを好まない[3]。また、藤堂から譲り受けたカレッジリングを形見として片時も手放さない。

七曲署捜査一係(97~99シリーズ)

警部補。1997年時は44歳。離婚歴があり一女を抱えるシングルマザー。射撃のスペシャリストだが、実戦においても競技用のスタイルにこだわる癖がある。
  • 松井陽平(ダンク) - 浜田学(97,98,99)
巡査長。1997年時は24歳。バスケットボールを得意とするのがニックネームの由来。自ら「ダンクと呼んでください」と宣言。彼のネット上でのハンドルネームでもあるのが時代を反映している。97では新人刑事だったが、98では香川とコンビを組む。
警部補。1997年時は38歳。青井とコンビを組むことが多い。健康志向でタバコは吸わない。
巡査部長。1997年時は28歳。携帯電話で女性と連絡をとりあうシーンが描かれ、時代の流れを象徴していた。菅原とコンビを組むことが多い。
警部補。55歳。世話を焼いていた非行少年が暴力団の一員であることを密かに悩んでいたが、'97の事件で彼との関係に転機が訪れる。
巡査部長。特殊急襲部隊出身で、犯人を射殺した過去からPTSDで銃が撃てなくなり、引き取り手のない状態だった彼を山岡が七曲署へと引っ張ってきた。その後、転属直後の事件を犯人への狙撃によって解決する事でトラウマも克服する。99では薫の教育係となる。
内勤員(事務職)。98年版のみ捜査一係に男性の内勤員が配置されている設定。
巡査。99年版での新人刑事。後先を考えない無鉄砲さが身上だが、それゆえに香川に鉄拳をくらう一幕も。

太陽にほえろ!2001

係長の山岡以外、全て入れ替わった。本作ではニックネームが付いていない者が多い。

巡査。新人刑事。25歳。ジーパン刑事に強い憧れを持っており、彼の部屋にはジーパン刑事のポスター(?)が飾られている。
旧作からの一連のシリーズにおいて断続的に受け継がれてきた「ジュン」と名の付く新人刑事としては最後の人物。
巡査。新人刑事。26歳。松浦に想いを寄せている。
巡査。25歳。
巡査。28歳。
巡査。36歳。
巡査部長。56歳。絵心があり、いわゆる“似顔絵捜査”を得意とする。巨人(当時)・松井秀喜選手の大ファンで、私物の手帳には彼のブロマイドを入れている。
オリジナルの「長さん」である野崎に次ぐ2代目「長さん」であり、由来も野崎と同様に階級である巡査部長に因む。

旧作キャラクター

  • 野崎太郎(長さん) - 下川辰平(97,99)
    警察官を定年退職後は民生委員保護司として活動しており、時折七曲署に出向くこともある。そのため山岡をはじめとする現在の一係メンバーとも顔見知りである。
  • 内田伸子(シンコ) - 高橋惠子(01)
    警察官に復職して、七曲署鑑識課員で登場。

ゲスト

七曲署捜査一係(97)

七曲署捜査一係'98

七曲署捜査一係'99

太陽にほえろ!2001

備考

新人刑事

  • 「太陽にほえろ!」のゴリさんこと、石塚刑事を演じた竜雷太が本作の撮影現場を見学し、ダンクこと松井陽平刑事役の浜田学に拳銃の撃ち方などの演技指導をした。その際、竜は「僕もまた『太陽にほえろ!』に出たい」と言っていたという。

劇中の自動車

  • ドラマに登場する覆面車は97では旧作と同じくトヨタ車であったが、98以降は金曜ロードショーの番組スポンサーであったマツダ車に全て入れ替わった。
  • 97の覆面車には、マークII(6代目 X80型、7代目 X90型)や、クラウン(10代目 S150型)などが使用され、また現代風にワンボックスの覆面車としてハイエースワゴン(4代目 H100型)も登場した。
  • 98以降の覆面車は、主にマツダレンタリースのレンタカーが使用された[5]
    • 98:センティア(2代目 HE型・緑色 山岡車)
    • 99:センティア(2代目 HE型・黒色)、ミレーニア(初代 TA型・緑色 山岡車)
    • 01:ミレーニア(初代 TA型・パール色 ジュン専用車)、(青色 山岡車)
  • その他カペラセダン(7代目 GF型、6代目 CG型)、アンフィニMS-8(初代 MB型)など
  • 白黒パトカーはトヨタ・マークII三菱・ディアマンテなどが使われた。

2001では、劇用車の車両提供の担当を「太陽にほえろ!」の大ファンであった悪役商会柿辰丸が携わっていた。

劇伴音楽

野崎と山岡の設定における、旧作との矛盾

  • 97の冒頭に登場の野崎は「10年前(1987年)まで一係の刑事」と紹介されており、旧作PART2の設定が活かされている。
  • 一方、山岡は藤堂の後任という設定になっており、さらに藤堂は山岡のセリフによると「生涯、所轄のいち係長を貫き通した」とあり、ここではPART2の設定を考慮していなかったことになっている。

評価

  • 旧作プロデューサーで、本シリーズを企画した岡田晋吉は、後に著書『青春ドラマ夢伝説-あるプロデューサーのテレビ青春日誌』で、「太陽〜」は脚本の小川英、メイン監督の竹林進や主役の裕次郎らなど、関わったスタッフや役者全員で一緒に作り上げたことで初めて成立したものであり、ただ単にその名前だけ持ってきて通用するようなものではなかったことを痛感したと記している。

関連項目

脚注

  1. ^ 現在、警視庁の警察署では刑事組織犯罪対策課・強行犯捜査係と呼ばれている。
  2. ^ 99から
  3. ^ ただし、01では『ボス』と呼ばれている
  4. ^ かつて山岡に逮捕され、仮釈放時の身元保証人は保護司の野崎であった
  5. ^ 撮影時には劇用ナンバープレートを使用した

外部リンク