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金部

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康熙字典 214 部首
里部 金部 長部
1 丿 2
3
广
4
5
6
7
8
9
10 11 鹿
12 13 14 15
16 17

金部きんぶは、漢字部首により分類したグループの一つ。 康熙字典214部首では167番目に置かれる(8画の最初、戌集の最初)。

概要

「金」字は金属一般の総称であるが、青銅器時代である先秦時代においては特にを指した。漢代の『史記』平準書に価値を持った金属について「金に三等有り。黄金を上と為し、白金を中となし、赤金を下と為す」という記述があるが、後代、この最高の価値を持った金属である「黄金」すなわちだけを指すようになった(なお「白金」は、「赤金」は銅を指す)。

また引伸して財貨・貨幣を指す。さらに金属製品を指すことがあり、とりわけ武器(鏃や刀剣)や楽器(銅鑼や鐘、八音の一つ)を意味する。また五行の一つであり、西方・秋・白色などを司る。

字源については『説文解字』は、意符の「」と声符の「今」を組みあわせた形声文字で、土中から産出されるので「土」に従うとする。しかし、金文を見ると、「全」に左か右に縦に2つの点が置かれた形であり、この2点が製錬された銅塊を表していると考えられている。

偏旁の意符としては金属に関わることを示す。「金」を偏旁にもつ漢字の多くは名詞であり、金属の種類・金属の鋭さを利用した工具や武器、金属製の生活用品、金属製楽器といったものの名称を表す漢字に使われている。このとき左の偏の位置に置かれて左右構造を作ったり、下の脚の位置に置かれて上下構造を作ったりする。偏のときは「」のように最後の画が撥ねる形に変形する。ただし、中国の簡体字の場合は簡略化され「」となる。

なお、現代中国語では元素には全て漢字1字の名前が付けられており、そのうち金属元素には「金」を構成要素に持つ漢字が当てられている。(など。詳細は「元素の中国語名称」の項目を参照。常温液体である(水銀)は除く)。

その他異体字も数例存在し、上下や左右の構造が異なる同字(鑑と鑒など)、部分を変えた異体字(鐵と銕、銹と鏥など)、類似した字体(釜と釡、鉤と鈎、鐵と鐡など)、表外字の拡張新字体(鐸と鈬、鑢と鈩、鑽と鑚など)などが存在する。

金部はこのような意符を構成要素にもつ漢字を収めている。

部首の通称

  • 日本:かね・かねへん
  • 中国:金字旁・金字底
  • 韓国:쇠금부(soe geum bu、金属の金部)
  • 英米:Radical gold

部首字

例字

  • 2:𨤽、3:、4:、5:、6:、7:、8:6)・、9:、10:)、11:、12:、13:5)・4)・𨱖、14:7)、15:5)・、16:、17:、18:、19:、20:、21:𨰵、22:𨰸、23:𨰺、24:𨰻、27:𨰼

最大画数

30:𨰽

その他

  • 「カネヘン」は証券業界用語で鉄鋼業界やその株のことを指す[1]

出典

  1. ^ 米川明彦『明治・大正・昭和の新語・流行語辞典』三省堂、2002年、197頁。ISBN 9784385360669