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虍部

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
康熙字典 214 部首
艸部 虍部 虫部
1 丿 2
3
广
4
5
6
7
8
9
10 11 鹿
12 13 14 15
16 17

虍部こぶは、漢字部首により分類したグループの一つ。 康熙字典214部首では141番目に置かれる(6画の24番目、申集の2番目)。

概要

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「虍」字は『説文解字』によるとトラの皮の斑紋を意味し、その形に象るという。古文字を見ると、「虎」という字全体でトラを側面から見た形に象っており、「虍」字はその頭と前足部分と考えられる。

偏旁の意符としてはトラに関することを示す。このとき「虍」は上の冠の位置に置かれ、左側を覆う形になる。また「虚」「虜」「處」のように声符として使われるものもある。

また「彪」や「號」のように、「虍」ではなく「虎」字全体が同様に虎に関することを示す意符となることもある。現在虍部に属する漢字のうち、「虎」全体を意符とするものについては、『説文解字』で「虎部」という独立した部首に収められており、また現代中国の辞海の250部首の体系においても「虎部」が独立している。また「虎」は康熙字典では虍部2画として扱い、「虎」字全体を意符とする漢字も虍部の中では「虎」に含まれる「儿」を部首内画数に含めている(日本の漢和辞典等でも同じ扱い)のに対し、現代中国で2009年に公布された『漢字部首表』では、部首を決定する規則の都合上、「虎」の字形を虍部2画ではなく虍部の変形(附形部首)として扱っているため、「虎」字は虍部0画扱いとなっており、「虎」字全体を偏旁とする漢字も虍部所属の扱いとしているが「虎」に含まれる「儿」は部首内画数に含まれていない。UnicodeのCJK部首補助でも「虍」に対する変形扱いとして「虎」の字形が登録されている。

虍部は上記のような意符、また声符として使われるものを構成要素とする漢字を収める。

部首の通称

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  • 日本:とらがしら・とらかんむり
  • 中国:虎字頭
  • 韓国:범호부 (beom ho bu、トラの虍部)・범호머리(beom ho meori、トラの虎頭)
  • 英米:Radical tiger

部首字

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例字

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