干部

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
康熙字典 214 部首
巾部 干部 幺部
1 丿 2
3
广
4
5
6
7
8
9
10 11 鹿
12 13 14 15
16 17

干部(かんぶ)は、漢字部首により分類したグループの一つ。

康熙字典214部首では51番目に置かれる(3画の22番目)。

概要[編集]

干部には「干」を筆画の一部として持つ漢字を分類している。

単独の「干」の字はを描いた象形文字で、盾を意味する単語を表記する。また仮借により、犯す、乾燥させるといった意味の単語にも用いる。『説文解字』は逆さまの「入」と「一」で犯すという意味を表す会意文字としているが、甲骨文字金文と形を見ればわかるようにこれは誤った分析である。[1][2]

干部に属する字のほとんどは、起源としては「干」の字と関係がない。

片仮名の「チ」は、「干」に似ているが、「チ」は「干」と似てる「千」から造られた字であり「千」は十部に属しているため「干」とは一切無関係である。

部首の通称[編集]

  • 日本:ほす、かん、いちじゅう(一と十から。小学校の漢字教育で用いられる)
  • 韓国:방패간부(banpae gan bu、盾の干部)
  • 英米:Radical dry

部首字[編集]

例字[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 林澐 (2000). "説干、盾". 古文字研究. 22: 93–95.
  2. ^ 蘇建洲 (2021). "西周金文"干"字再議". 出土文献研究. 20: 19–25.