2007年のナショナルリーグチャンピオンシップシリーズ
2007年のナショナルリーグ チャンピオンシップシリーズ | |||||||
| |||||||
シリーズ情報 | |||||||
試合日程 | 10月11日–15日 | ||||||
観客動員 | 4試合合計:19万6711人 1試合平均: 4万9178人 | ||||||
MVP | マット・ホリデイ(COL) | ||||||
NLDS | COL 3–0 PHI ARI 3–0 CHC | ||||||
殿堂表彰者 | トッド・ヘルトン(COL内野手) | ||||||
チーム情報 | |||||||
コロラド・ロッキーズ(COL) | |||||||
シリーズ出場 | 球団創設15年目で初 | ||||||
GM | ダン・オダウド | ||||||
監督 | クリント・ハードル | ||||||
シーズン成績 | 90勝73敗・勝率.552 西地区2位=ワイルドカード | ||||||
| |||||||
アリゾナ・ダイヤモンドバックス(ARI) | |||||||
シリーズ出場 | 6年ぶり2回目 | ||||||
GM | ジョシュ・バーンズ | ||||||
監督 | ボブ・メルビン | ||||||
シーズン成績 | 90勝72敗・勝率.555 西地区優勝 | ||||||
| |||||||
| |||||||
ワールドシリーズ |
2007年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)のポストシーズンは10月3日に開幕した。ナショナルリーグの第38回リーグチャンピオンシップシリーズ(英語: 38th National League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、11日から15日にかけて計4試合が開催された。その結果、コロラド・ロッキーズ(西地区)がアリゾナ・ダイヤモンドバックス(同)を4勝0敗で下し、球団創設15年目で初のリーグ優勝およびワールドシリーズ進出を果たした。
両球団がポストシーズンで対戦するのはこれが初めて。この年のレギュラーシーズンでは両球団は18試合対戦し、ロッキーズが10勝8敗と勝ち越していた[1]。今シリーズは、ロッキーズが初戦から負けなしの "スウィープ" でリーグ優勝を決めた。リーグ優勝決定戦が7戦4勝制になった1985年以降、スウィープ勝利は前年アメリカンリーグのデトロイト・タイガース以来、延べ5球団目となる[注 1][2]。さらにロッキーズは、この前の地区シリーズも3勝0敗のスウィープで突破している。ポストシーズン開幕戦から7連勝は、1976年のシンシナティ・レッズ以来37年ぶり史上2球団目である[注 2][3]。シリーズMVPには、第3戦の初回裏に先制ソロ本塁打を放つなど、4試合で打率.333・2本塁打・4打点・OPS 1.145という成績を残したロッキーズのマット・ホリデイが選出された。しかしロッキーズは、ワールドシリーズではアメリカンリーグ王者ボストン・レッドソックスに0勝4敗で敗れ、初優勝を逃した。
試合結果
[編集]2007年のナショナルリーグ優勝決定戦は10月11日に開幕し、途中に移動日を挟んで5日間で4試合が行われた。日程・結果は以下の通り。
日付 | 試合 | ビジター球団(先攻) | スコア | ホーム球団(後攻) | 開催球場 | |
---|---|---|---|---|---|---|
10月11日(木) | 第1戦 | コロラド・ロッキーズ | 5-1 | アリゾナ・ダイヤモンドバックス | チェイス・フィールド | |
10月12日(金) | 第2戦 | コロラド・ロッキーズ | 3-2 | アリゾナ・ダイヤモンドバックス | ||
10月13日(土) | ||||||
10月14日(日) | 第3戦 | アリゾナ・ダイヤモンドバックス | 1-4 | コロラド・ロッキーズ | クアーズ・フィールド | |
10月15日(月) | 第4戦 | アリゾナ・ダイヤモンドバックス | 4-6 | コロラド・ロッキーズ | ||
優勝:コロラド・ロッキーズ(4勝0敗 / 球団創設15年目で初) |
第1戦 10月11日
[編集]1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
コロラド・ロッキーズ | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 5 | 8 | 0 |
アリゾナ・ダイヤモンドバックス | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 9 | 1 |
- 勝利:ジェフ・フランシス(1勝)
- 敗戦:ブランドン・ウェブ(1敗)
- 審判
[球審]ティム・マクレランド
[塁審]一塁: マーク・ウェグナー、二塁: ラリー・バノーバー、三塁: トム・ハリオン
[外審]左翼: エンジェル・ヘルナンデス、右翼: ジム・ジョイス - 試合開始時刻: 山岳部標準時(UTC-7)午後5時37分 試合時間: 3時間12分 観客: 4万8142人 気温: 93°F(33.9°C)
詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
コロラド・ロッキーズ | アリゾナ・ダイヤモンドバックス | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
打順 | 守備 | 選手 | 打席 | 打順 | 守備 | 選手 | 打席 | ||
1 | 中 | W・タベラス | 右 | 1 | 中 | C・ヤング | 右 | ||
2 | 二 | 松井稼頭央 | 両 | 2 | 遊 | S・ドリュー | 左 | ||
3 | 左 | M・ホリデイ | 右 | 3 | 左 | E・バーンズ | 右 | ||
4 | 一 | T・ヘルトン | 左 | 4 | 一 | C・ジャクソン | 右 | ||
5 | 三 | G・アトキンス | 右 | 5 | 三 | M・レイノルズ | 右 | ||
6 | 右 | B・ホープ | 左 | 6 | 捕 | C・スナイダー | 右 | ||
7 | 遊 | T・トゥロウィツキー | 右 | 7 | 右 | J・アップトン | 右 | ||
8 | 捕 | Y・トレアルバ | 右 | 8 | 二 | A・オヘーダ | 両 | ||
9 | 投 | J・フランシス | 左 | 9 | 投 | B・ウェブ | 右 | ||
先発投手 | 投球 | 先発投手 | 投球 | ||||||
J・フランシス | 左 | B・ウェブ | 右 |
第2戦 10月12日
[編集]映像外部リンク | |
---|---|
MLB.comによる動画 | |
7回裏、ダイヤモンドバックスのトニー・クラークが放った右中間への飛球を、中堅手ウィリー・タベラスがダイビングキャッチしイニング終了(27秒) | |
延長11回表二死満塁、タベラスがホセ・バルベルデからストレートの四球を選びロッキーズが勝ち越し(39秒) | |
その裏、ライアン・スパイアーが三者凡退に抑えて試合終了、ロッキーズが連勝(1分5秒) |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | R | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
コロラド・ロッキーズ | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 7 | 1 |
アリゾナ・ダイヤモンドバックス | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 9 | 1 |
- 勝利:マニー・コーパス(1勝)
- セーブ:ライアン・スパイアー(1S)
- 敗戦:ホセ・バルベルデ(1敗)
- 審判
[球審]マーク・ウェグナー
[塁審]一塁: ラリー・バノーバー、二塁: トム・ハリオン、三塁: エンジェル・ヘルナンデス
[外審]左翼: ジム・ジョイス、右翼: ティム・マクレランド - 試合開始時刻: 山岳部標準時(UTC-7)午後7時19分 試合時間: 4時間26分 観客: 4万8219人 気温: 87°F(30.6°C)
詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
コロラド・ロッキーズ | アリゾナ・ダイヤモンドバックス | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
打順 | 守備 | 選手 | 打席 | 打順 | 守備 | 選手 | 打席 | ||
1 | 中 | W・タベラス | 右 | 1 | 中 | C・ヤング | 右 | ||
2 | 二 | 松井稼頭央 | 両 | 2 | 遊 | S・ドリュー | 左 | ||
3 | 左 | M・ホリデイ | 右 | 3 | 左 | E・バーンズ | 右 | ||
4 | 一 | T・ヘルトン | 左 | 4 | 一 | T・クラーク | 両 | ||
5 | 三 | G・アトキンス | 右 | 5 | 三 | M・レイノルズ | 右 | ||
6 | 遊 | T・トゥロウィツキー | 右 | 6 | 右 | J・サラザー | 左 | ||
7 | 右 | B・ホープ | 左 | 7 | 捕 | C・スナイダー | 右 | ||
8 | 捕 | Y・トレアルバ | 右 | 8 | 二 | A・オヘーダ | 両 | ||
9 | 投 | U・ヒメネス | 右 | 9 | 投 | D・デービス | 右 | ||
先発投手 | 投球 | 先発投手 | 投球 | ||||||
U・ヒメネス | 右 | D・デービス | 左 |
第3戦 10月14日
[編集]映像外部リンク | |
---|---|
MLB.comによる動画 | |
2回表一死一・三塁、ロッキーズ先発投手ジョシュ・フォッグがオーギー・オヘーダを二ゴロ併殺に打ち取り危機脱出(26秒) | |
6回表二死二塁、フォッグがマーク・レイノルズを見逃し三振に仕留めてイニング終了(25秒) | |
その裏、ヨービット・トレアルバの3点本塁打でロッキーズが勝ち越し(1分8秒) |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アリゾナ・ダイヤモンドバックス | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 8 | 0 |
コロラド・ロッキーズ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | X | 4 | 9 | 0 |
- 勝利:ジョシュ・フォッグ(1勝)
- セーブ:マニー・コーパス(1勝1S)
- 敗戦:リバン・ヘルナンデス(1敗)
- 本塁打
ARI:マーク・レイノルズ1号ソロ
COL:マット・ホリデイ1号ソロ、ヨービット・トレアルバ1号3ラン - 審判
[球審]ラリー・バノーバー
[塁審]一塁: トム・ハリオン、二塁: エンジェル・ヘルナンデス、三塁: ジム・ジョイス
[外審]左翼: ティム・マクレランド、右翼: マーク・ウェグナー - 試合開始時刻: 山岳部夏時間(UTC-6)午後6時37分 試合時間: 3時間4分 観客: 5万137人 気温: 43°F(6.1°C)
詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
アリゾナ・ダイヤモンドバックス | コロラド・ロッキーズ | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
打順 | 守備 | 選手 | 打席 | 打順 | 守備 | 選手 | 打席 | ||
1 | 中 | C・ヤング | 右 | 1 | 中 | W・タベラス | 右 | ||
2 | 遊 | S・ドリュー | 左 | 2 | 二 | 松井稼頭央 | 両 | ||
3 | 左 | E・バーンズ | 右 | 3 | 左 | M・ホリデイ | 右 | ||
4 | 一 | T・クラーク | 両 | 4 | 一 | T・ヘルトン | 左 | ||
5 | 三 | M・レイノルズ | 右 | 5 | 三 | G・アトキンス | 右 | ||
6 | 右 | J・サラザー | 左 | 6 | 右 | B・ホープ | 左 | ||
7 | 捕 | M・モンテロ | 左 | 7 | 遊 | T・トゥロウィツキー | 右 | ||
8 | 二 | A・オヘーダ | 両 | 8 | 捕 | Y・トレアルバ | 右 | ||
9 | 投 | L・ヘルナンデス | 右 | 9 | 投 | J・フォッグ | 右 | ||
先発投手 | 投球 | 先発投手 | 投球 | ||||||
L・ヘルナンデス | 右 | J・フォッグ | 右 |
第4戦 10月15日
[編集]映像外部リンク | |
---|---|
MLB.comによる動画 | |
4回裏、セス・スミスの2点二塁打でロッキーズが逆転(48秒) | |
そのあとさらに1点が加わったあと二死一・二塁となり、マット・ホリデイの3点本塁打でロッキーズがリードを5点に広げる(1分3秒) | |
9回表、マニー・コーパスがエリック・バーンズを遊ゴロに打ち取り試合終了、ロッキーズのリーグ優勝が決定(3分5秒) |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アリゾナ・ダイヤモンドバックス | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 4 | 10 | 1 |
コロラド・ロッキーズ | 0 | 0 | 0 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 6 | 6 | 1 |
- 勝利:マット・ハージェス(1勝)
- セーブ:マニー・コーパス(1勝2S)
- 敗戦:マイカ・オーウィングス(1敗)
- 本塁打
ARI:クリス・スナイダー1号3ラン
COL:マット・ホリデイ2号3ラン - 審判
[球審]トム・ハリオン
[塁審]一塁: エンジェル・ヘルナンデス、二塁: ジム・ジョイス、三塁: ティム・マクレランド
[外審]左翼: マーク・ウェグナー、右翼: ラリー・バノーバー - 試合開始時刻: 山岳部夏時間(UTC-6)午後8時21分 試合時間: 3時間17分 観客: 5万213人 気温: 55°F(12.8°C)
詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
アリゾナ・ダイヤモンドバックス | コロラド・ロッキーズ | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
打順 | 守備 | 選手 | 打席 | 打順 | 守備 | 選手 | 打席 | ||
1 | 中 | C・ヤング | 右 | 1 | 中 | W・タベラス | 右 | ||
2 | 遊 | S・ドリュー | 左 | 2 | 二 | 松井稼頭央 | 両 | ||
3 | 左 | E・バーンズ | 右 | 3 | 左 | M・ホリデイ | 右 | ||
4 | 一 | C・ジャクソン | 右 | 4 | 一 | T・ヘルトン | 左 | ||
5 | 三 | M・レイノルズ | 右 | 5 | 三 | G・アトキンス | 右 | ||
6 | 捕 | C・スナイダー | 右 | 6 | 右 | B・ホープ | 左 | ||
7 | 右 | J・アップトン | 右 | 7 | 遊 | T・トゥロウィツキー | 右 | ||
8 | 二 | J・シリーロ | 右 | 8 | 捕 | Y・トレアルバ | 右 | ||
9 | 投 | M・オーウィングス | 右 | 9 | 投 | F・モラレス | 左 | ||
先発投手 | 投球 | 先発投手 | 投球 | ||||||
M・オーウィングス | 右 | F・モラレス | 左 |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ "Head-to-Head Records," Baseball-Reference.com. 2021年6月18日閲覧。
- ^ Daniel Kramer, "Every sweep in League Championship Series history / Nats just 2nd club to win pennant in 4 games then claim WS title," MLB.com, October 16, 2019. 2021年6月18日閲覧。
- ^ Joe Lapointe, "Rockies Sweep Into the World Series," The New York Times, October 16, 2007. 2021年6月18日閲覧。