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『'''大化改新'''』(たいかのかいしん)は、[[NHK大阪放送局]]制作により、「古代史ドラマスペシャル」として[[NHKデジタル衛星ハイビジョン|NHK BShi]]にて[[2005年]][[1月1日]]と[[1月2日]]の22時から23時14分に前後編で、[[NHK総合テレビジョン|NHK総合]]にて[[1月3日]]の19時から20時44分(前編)と21時から22時14分(後編)に放送された[[日本]]の[[テレビドラマ]]。「[[大化の改新|大化改新]]」の中核を担い荒々しく生きた青年・[[藤原鎌足|中臣鎌足]]の姿を通じ、日本という国家の原点を壮大に描く。[[池端俊策]]作。[[視聴率]]は8.9%{{要出典|date=2020年5月}}。
『'''大化改新'''』(たいかのかいしん)は、[[NHK大阪放送局]]制作により、「古代史ドラマスペシャル」として[[NHKデジタル衛星ハイビジョン|NHK BShi]]にて[[2005年]][[1月1日]]と[[1月2日]]の22時から23時14分に前後編で、[[NHK総合テレビジョン|NHK総合]]にて[[1月3日]]の19時から20時44分(前編)と21時から22時14分(後編)に放送された[[日本]]の[[テレビドラマ]]。「[[大化の改新|大化改新]]」の中核を担い荒々しく生きた青年・[[藤原鎌足|中臣鎌足]]の姿を通じ、日本という国家の原点を壮大に描く。[[池端俊策]]作。[[視聴率]]は8.9%{{要出典|date=2020年5月}}。


[[大化の改新]]前後の時代を舞台として、[[V6 (グループ)|V6]]の[[岡田准一]]演じる中臣鎌足(のちの[[藤原鎌足]])を[[主人公]]に、大化の改新で敵対する[[蘇我入鹿]]とは、学僧・[[旻]]の元で共に学んだ親友であったという設定で描く。[[斉明天皇|皇極天皇]]を[[山背大兄王]]暗殺の黒幕としたり、鎌足の出身地については[[常陸国]]説を採用したりと、学界の定説に拘らない展開となっている。
[[大化の改新]]前後の時代を舞台として、[[V6 (グループ)|V6]]の[[岡田准一]]演じる中臣鎌足(のちの[[藤原鎌足]])を[[主人公]]に、敵対する[[蘇我入鹿]]とは、学僧・[[旻]]の元で共に学んだ親友であったという設定で描く。[[斉明天皇|皇極天皇]]を[[山背大兄王]]暗殺の黒幕としたり、鎌足の出身地については[[常陸国]]説を採用したりと、学界の定説に拘らない展開となっている。


== あらすじ ==
== あらすじ ==
=== ストーリー ===
=== 前編 ===
西暦636年。[[中臣鎌足]](23)[[蘇我入鹿]](そがのいるか)(26)遣唐使の開いた私塾に通う同級生。神事を司る弱小豪族の息子・鎌足と、時の権力者、蘇我毛人(そがのえみし)の跡継ぎ・入鹿は対照的ではあるが深い友情で結ばれていた。しかし、独裁者の道を歩む入鹿は、敵対勢力である[[聖徳太子]]の息子・[[山背大兄王]](やましろおおえのみこ)の討伐を計画する。正義なき戦いに進む友を鎌足は張って止めるが、入鹿は耳を貸さず山背を打ち滅ぼす。二人生きる道は分かれた。入鹿は独裁者して朝廷君臨し、鎌足は野に下、中大兄皇子(なかのおおえのみこ)と共に入鹿討伐を決意する
西暦636年。中臣鎌足と蘇我入鹿は同じ私塾に学ぶ親友である。神事を司る弱小豪族の息子・鎌足と、時の権力者、蘇我毛人の跡継ぎ・入鹿は対照的ではあるが深い友情で結ばれていた。[[聖徳太子]]に憧れ[[十七条憲法]]の理想に共鳴する鎌足は、家幼馴染与志古と摂津の三嶋へ移住む

西暦645年6月12日。鎌足は百済、新羅、高句麗の遣使を歓迎する宴の席で、入鹿を刺し貫く。
入鹿は皇位に就いた宝皇女に重用され、疎んじられた毛人は聖徳太子の息子・山背大兄王に接近。混沌とする[[唐]]と朝鮮半島の情勢を背景として、朝廷内の対立は悪化。宝皇女に唆された入鹿は、山背の討伐を計画する。鎌足は体を張って止めようとするが、山背一族は滅ぼされてしまう。二人の生きる道は分かれた。

=== 後編 ===
鎌足は、南淵請安の草庵で中大兄皇子と知己となる。一方、入鹿は、[[高句麗]]を侵攻した唐に対抗するための兵力として農民たちを強引に徴用するなど、独裁者の道を歩んでいく。徴用に反対した鎌足は請安とともに捕らえられ、入鹿の策略により請安を処刑させられる。

請安から生きるよう諭された鎌足は、[[飛鳥寺]]での蹴鞠の会で中大兄皇子と再会。共に入鹿討伐を決意する。

西暦645年6月12日。[[飛鳥板蓋宮]]で行われた「三韓の儀式」の場で、鎌足は入鹿へ矢を向ける。鎌足の一矢をきっかけに中大兄皇子たちが入鹿を斬り伏せ、クーデターは成功した([[乙巳の変]])。鎌足は、死の直前の入鹿から「この国を守れ」と託される。


== 登場人物 ==
== 登場人物 ==
=== 主要人物 ===
=== 主要人物 ===
; [[藤原鎌足|中臣鎌足]]〈23〉
; [[藤原鎌足|中臣鎌足]]
: 演 - [[岡田准一]](少年時代:[[中村陽介]])
: 演 - [[岡田准一]](少年時代:[[中村陽介]])
: 主人公。両親を早くに亡くし叔父に育てられた。
: 主人公。両親を早くに亡くし、常陸国から連れてこられ叔父に育てられた。
; [[蘇我入鹿]]〈26〉
; [[蘇我入鹿]]
: 演 - [[渡部篤郎]]
: 演 - [[渡部篤郎]]
: 鎌足の親友。独裁権力を握ると鎌足と敵対するようになる。
: 鎌足の親友。独裁権力を握ると鎌足と敵対するようになる。
; [[車持与志古娘|車持与志古]](くるまもちのよしこ)
; [[車持与志古娘|車持与志古]](くるまもちのよしこ)
: 演 - [[木村佳乃]]
: 演 - [[木村佳乃]]
: 鎌足の幼馴染。に妻となる。
: 鎌足と入鹿の幼馴染。入鹿想われるが、鎌足の妻となる。
; [[山背大兄王]]
: 演 - [[山口祐一郎]]
: 政治傾向として外国と手を結ぼうとする宝皇女・入鹿一派の政策に反対し、日本独自の路線でいくべきだと主張している。入鹿により滅ぼされる。
; [[天智天皇|中大兄皇子]]
; [[天智天皇|中大兄皇子]]
: 演 - [[小栗旬]]
: 演 - [[小栗旬]]
: 宝皇女の息子。後の天智天皇。
: 宝皇女の息子。後の天智天皇。
; [[山背大兄王]]
; [[蘇我倉山田石川麻呂|蘇我石川麻呂]]
: 演 - [[山口祐一郎]]
: 政治傾向として外国と手を結ぼうとする宝皇女・入鹿一派の政策に反対し、日本独自の路線でいくべきだと主張している。入鹿により滅ぼされる。
; [[蘇我倉山田石川麻呂|石川麻呂]]
: 演 - [[伊武雅刀]]
: 演 - [[伊武雅刀]]
: 入鹿の叔父で蘇我分家の当主。野心家で鎌足と手を組む。
: 入鹿の叔父で蘇我分家の当主。野心家で鎌足と手を組む。
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; [[蘇我蝦夷|蘇我毛人]]
; [[蘇我蝦夷|蘇我毛人]]
: 演 - [[原田芳雄]]
: 演 - [[原田芳雄]]
: 入鹿の父。入鹿と手を組んだ宝皇女に実権を奪われる。
: 入鹿の父。蘇我本宗家の当主。入鹿と手を組んだ宝皇女に実権を奪われる。
; [[南淵請安]]
; [[南淵請安]]
: 演 - [[仲代達矢]]
: 演 - [[仲代達矢]]
: 鎌足・中大兄皇子の師。入鹿により処刑される。
: 鎌足・中大兄皇子の師。大陸の知識を民に施し、民に慕われている。入鹿により処刑される。


=== その他の人物 ===
=== その他の人物 ===
; [[蘇我日向]]
; [[蘇我日向]]
: 演 - [[山口馬木也]]
: 演 - [[山口馬木也]]
: 石川麻呂の弟。
: 石川麻呂の弟。
; [[舒明天皇|舒明帝]]
; [[舒明天皇|舒明帝]]
: 演 - [[螢雪次朗]]
: 演 - [[螢雪次朗]]

2020年7月25日 (土) 07:56時点における版

古代史ドラマスペシャル
大化改新
ジャンル テレビドラマ
池端俊策
演出 片岡敬司
出演者 岡田准一
渡部篤郎
木村佳乃
山口祐一郎
小栗旬
伊武雅刀
大杉漣
吹越満
高島礼子
原田芳雄
仲代達矢
ナレーター 窪田等
音楽 大島ミチル
国・地域 日本の旗 日本
言語 日本語
製作
制作統括 一井久司
片岡敬司
撮影監督 佐々木達之介
編集 平川正治
製作 NHK大阪放送局
放送
放送国・地域日本の旗 日本
公式ウェブサイト
NHK BShi
放送チャンネルNHK BShi
放送期間2005年1月1日 - 1月2日
放送時間土-日曜 22:00 - 23:14
各話の長さ74
回数2
NHK総合
放送チャンネルNHK総合
放送期間2005年1月3日
放送時間月曜 19:00 - 20:44(前編)
月曜 21:00 - 22:14(後編)
放送枠正月時代劇
各話の長さ74
回数2
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大化改新』(たいかのかいしん)は、NHK大阪放送局制作により、「古代史ドラマスペシャル」としてNHK BShiにて2005年1月1日1月2日の22時から23時14分に前後編で、NHK総合にて1月3日の19時から20時44分(前編)と21時から22時14分(後編)に放送された日本テレビドラマ。「大化改新」の中核を担い荒々しく生きた青年・中臣鎌足の姿を通じ、日本という国家の原点を壮大に描く。池端俊策作。視聴率は8.9%[要出典]

大化の改新前後の時代を舞台として、V6岡田准一演じる中臣鎌足(のちの藤原鎌足)を主人公に、敵対する蘇我入鹿とは、学僧・の元で共に学んだ親友であったという設定で描く。皇極天皇山背大兄王暗殺の黒幕としたり、鎌足の出身地については常陸国説を採用したりと、学界の定説に拘らない展開となっている。

あらすじ

前編

西暦636年。中臣鎌足と蘇我入鹿は同じ私塾に学ぶ親友である。神事を司る弱小豪族の息子・鎌足と、時の権力者、蘇我毛人の跡継ぎ・入鹿は対照的ではあるが深い友情で結ばれていた。聖徳太子に憧れ十七条憲法の理想に共鳴する鎌足は、家を継がず、幼馴染の与志古とともに摂津の三嶋へ移り住む。

入鹿は皇位に就いた宝皇女に重用され、疎んじられた毛人は聖徳太子の息子・山背大兄王に接近。混沌とすると朝鮮半島の情勢を背景として、朝廷内の対立は悪化。宝皇女に唆された入鹿は、山背の討伐を計画する。鎌足は体を張って止めようとするが、山背一族は滅ぼされてしまう。二人の生きる道は分かれた。

後編

鎌足は、南淵請安の草庵で中大兄皇子と知己となる。一方、入鹿は、高句麗を侵攻した唐に対抗するための兵力として農民たちを強引に徴用するなど、独裁者の道を歩んでいく。徴用に反対した鎌足は請安とともに捕らえられ、入鹿の策略により請安を処刑させられる。

請安から生きるよう諭された鎌足は、飛鳥寺での蹴鞠の会で中大兄皇子と再会。共に入鹿討伐を決意する。

西暦645年6月12日。飛鳥板蓋宮で行われた「三韓の儀式」の場で、鎌足は入鹿へ矢を向ける。鎌足の一矢をきっかけに中大兄皇子たちが入鹿を斬り伏せ、クーデターは成功した(乙巳の変)。鎌足は、死の直前の入鹿から「この国を守れ」と託される。

登場人物

主要人物

中臣鎌足
演 - 岡田准一(少年時代:中村陽介
主人公。両親を早くに亡くし、常陸国から連れてこられ叔父に育てられた。
蘇我入鹿
演 - 渡部篤郎
鎌足の親友。独裁権力を握ると鎌足と敵対するようになる。
車持与志古(くるまもちのよしこ)
演 - 木村佳乃
鎌足と入鹿の幼馴染。入鹿に想われるが、鎌足の妻となる。
中大兄皇子
演 - 小栗旬
宝皇女の息子。後の天智天皇。
山背大兄王
演 - 山口祐一郎
政治傾向として外国と手を結ぼうとする宝皇女・入鹿一派の政策に反対し、日本独自の路線でいくべきだと主張している。入鹿により滅ぼされる。
石川麻呂
演 - 伊武雅刀
入鹿の叔父で蘇我分家の当主。野心家で鎌足と手を組む。
中臣国子(なかとみのくにこ)
演 - 大杉漣
神官。鎌足の叔父で育ての親。
軽皇子
演 - 吹越満
宝皇女の弟。野心家の風見鶏。後の孝徳天皇。
宝皇女
演 - 高島礼子
女帝。入鹿をはじめとする臣下を巧みに利用し実権を握る。中大兄皇子の母。
蘇我毛人
演 - 原田芳雄
入鹿の父。蘇我本宗家の当主。入鹿と手を組んだ宝皇女に実権を奪われる。
南淵請安
演 - 仲代達矢
鎌足・中大兄皇子の師。大陸の知識を民に施し、民に慕われている。入鹿により処刑される。

その他の人物

蘇我日向
演 - 山口馬木也
石川臣麻呂の弟。
舒明帝
演 - 螢雪次朗
宝皇女の夫。
演 - 国田栄弥
鎌足・入鹿の師。
中臣真人
演 - 森島響己青木卓人清水大河
鎌足の息子。
弥気
演 - 平澤洋爾
鎌足の父。
土師娑婆連
演 - 稲森誠
海犬養勝麻呂
演 - 長田融季
佐伯子麻呂
演 - 小谷幸弘
葛城稚犬養網田
演 - 安田善紀
強頚
演 - 六平直政
漢直
演 - 大八木淳史
船恵尺
演 - 呉汝俊
巨勢徳太
演 - 伊藤敏八
田目連
演 - 芝本正
高表仁
演 - 張春祥
の使者。
新羅の使者
演 - 東康平
高句麗の使者
演 - 池波三太郎
百済の使者
演 - 藤本幸弘

スタッフ

放送日程

放送回 放送日 サブタイトル
NHK BShi NHK総合
前編 1月1日 1月3日 青春の飛鳥
後編 1月2日 友への誓い
再放送
NHK BShi
  • 2005年5月5日(前編)、6日(後編)
  • 2005年11月23日(前後編)
NHK BSプレミアム
  • 2020年6月13日(前後編)[1]

脚注

関連項目

外部リンク