「アルバニア語」の版間の差分
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'''アルバニア語派'''は[[インド・ヨーロッパ語族]]の[[語派]]のひとつである。[[#標準アルバニア語|標準アルバニア語]]、[[アアルヴァニティック語]]、[[アアルバレイシュ語]]などが含まれる。 |
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[[ファイル:Arvanitic.svg|400px|アルバニア語派の言語系統]] |
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2020年6月18日 (木) 12:22時点における版
アルバニア語(アルバニアご、Shqip)はインド・ヨーロッパ語族アルバニア語派に属する言語の総称であり、また一般的にはアルバニア語派に属する言語のうち数か国の公用語として用いられる標準アルバニア語を指す。 ルーマニア語やブルガリア語と共通の特徴をもつバルカン言語連合をなす。
本記事では標準アルバニア語及びアルバニア語派について記述する。アルバニア語派に属するその他の言語は、それぞれの記事を参照のこと。
標準アルバニア語
標準アルバニア語 | |
---|---|
Gjuha shqipe | |
話される国 |
アルバニア コソボ モンテネグロ 北マケドニア 他 |
地域 | 東ヨーロッパ |
話者数 | 616万9000人 (Ethnologue, 2000) |
言語系統 |
インド・ヨーロッパ語族
|
表記体系 | ラテン文字(アルバニア語拡張) |
公的地位 | |
公用語 | アルバニア、コソボ、モンテネグロ、北マケドニア |
言語コード | |
ISO 639-1 |
sq |
ISO 639-2 |
sqi |
ISO 639-3 |
sqi – マクロランゲージ個別コード: aae — アアルバレイシュ語aat — アアルヴァニティック語aln — ゲグ・アルバニア語als — トスク・アルバニア語 |
標準アルバニア語アルバニア、コソボ、北マケドニアおよびモンテネグロで公用語として用いられている。
系統
アルバニア語がインド・ヨーロッパ語族に属することが証明されたのは1850年代である。アルバニア語は、基本的には古代のイリュリア語かダキア語のどちらかを祖先とすると考えられている。この二つの言語は、2000年前に東南ヨーロッパで話されていた。
長い歴史の中で、アルバニア人はたくさんの語彙(ごい)を周辺から借用した。主なものにはラテン語、スラヴ諸語、ギリシャ語そしてイタリア語がある。
話者分布
アルバニア語は約600万人によって話されており、そのうち350万人がアルバニア国内で、それ以外では主にコソボ、マケドニア共和国、モンテネグロ、セルビア、ギリシャ北西部で話されている。また南イタリアとシチリア島においては約25万人によって話されている[1]。これらのイタリア領では15世紀頃に移住したアルバニア人であるアルベレッシュが中心となってアルバニア語のコミュニティーがかたちづくられた。現代では国外移住者によってブルガリア・ルーマニア・ウクライナ[2]をはじめアメリカ・オーストラリアにも幾つかの小規模な話者グループが形成され、アルバニア語が話されている。
文字
アルバニア語が文字として表現されたのは比較的遅く、アルバニア語で記された最古の文献、テクスト群は15世紀の半ばに保存された。現存する最古の印刷文献は、ローマ・カトリック教会の聖職者、ジョン・ブズクにより1555年に書かれたものである。アルバニア語を教えた最初の学校は、1638年にフランシスコ会により設立された。
アルバニアは当初はラテン文字で表記されたが、1478年の完全征服から1912年の独立宣言までオスマン帝国による支配下にあり、その間にアルバニア人の多くがイスラム教への改宗を行った事もあって、アルバニア本土ではアルバニア語が政治的・宗教的理由により当時のオスマン帝国の公用文字であったアラビア文字で綴られた事もある。しかし、独立回復後は再びラテン文字表記へと変更され、現在の標準的な書き言葉でもラテン文字が使用される。
下表にアルバニア語アルファベットを示し、さらに最下段にてそれぞれの字母の発音をIPAで表しておく。
A | B | C | Ç | D | Dh | E | Ë | F | G | Gj | H | I | J | K | L | Ll | M | N | Nj | O | P | Q | R | Rr | S | Sh | T | Th | U | V | X | Xh | Y | Z | Zh | ||
a | b | c | ç | d | dh | e | ë | f | g | gj | h | i | j | k | l | ll | m | n | nj | o | p | q | r | rr | s | sh | t | th | u | v | x | xh | y | z | zh | ||
a | b | ts | tʃ | d | ð | e | ə | f | g | ɟ | h | i | j | k | l | ɫ | m | n | ɲ | o | p | c | ɾ | r | s | ʃ | t | θ | u | v | dz | dʒ | y | z | ʒ |
新旧記法対応表
アルバニア語派
アルバニア語派 | |
---|---|
話される地域 | アルバニア コソボ セルビア モンテネグロ 北マケドニア ギリシャ トルコ イタリア 他 |
言語系統 | インド・ヨーロッパ語族
|
下位言語 | |
ISO 639-5 | sqj |
アルバニア語派はインド・ヨーロッパ語族の語派のひとつである。標準アルバニア語、アアルヴァニティック語、アアルバレイシュ語などが含まれる。
分類
アルバニア語派に含まれる言語は、大きくトスク・アルバニア語とゲグ・アルバニア語の2つに分けられる。シュクンビン川はトスクとゲグの境界線とされており、それより南のアルバニアとマケドニア共和国、ギリシャ、イタリアのアルバニア人コミュニティではトスク・アルバニア語が優勢である。シュクンビン川より北のアルバニア、およびモンテネグロ、コソボ、マケドニア共和国とセルビアではゲグ・アルバニア語が優勢である。
現在の標準語は、トスク・アルバニア語をベースに整えられたものであり、この系統に分類される。
脚注
- ^ ALBANIANS - World Directory of Minorities and Indigenous Peoples[リンク切れ](英語)、2012年11月28日閲覧。
- ^ The Albanian Language(英語)、2012年11月28日閲覧。