大倉山ジャンプ競技場

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大倉山ジャンプ競技場
Okurayama Ski Jump Stadium
Okurayama August 2007.jpg
施設情報
正式名称 札幌市大倉山ジャンプ競技場[1]
所在地
日本の旗 日本
自治体 札幌市
所在地 中央区宮の森1274番地
位置 北緯43度03分4.77秒
東経141度17分24秒
座標: 北緯43度03分4.77秒 東経141度17分24秒
起工 1931年
開場 1932年
改修 1952年、1964年、1970年、1982年、1986年、1996年、1998年
所有者 札幌市
管理者 札幌振興公社(指定管理者[2]
サイズ
K点 冬季123 m、夏期120 m
ヒルサイズ 冬季137 m、夏期134 m
ヒルレコード 男子 - 146 m 日本の旗 伊東大貴栃本翔平
W杯 - 144 m - ポーランドの旗 マチェ・コットオーストリアの旗 シュテファン・クラフト
女子 - 145 m 日本の旗 伊藤有希
サマー男子 - 141 m - 日本の旗 葛西紀明
サマー女子 - 134.5 m 日本の旗 高梨沙羅
大会
オリンピック 札幌オリンピック
世界選手権 2007年ノルディックスキー世界選手権札幌大会
ワールドカップ 2016/17 男子第21-22戦(LHx2)
冬のジャンプ台(2011年3月)

大倉山ジャンプ競技場(おおくらやまジャンプきょうぎじょう)は、札幌市中央区にあるスキージャンプ競技場(ラージヒル)。宮の森ジャンプ競技場とともにナショナルトレーニングセンター(NTC)競技別強化拠点施設になっている[3]

概要[編集]

1972年(昭和47年)の『札幌オリンピックスキージャンプ競技が開催された場所であり、現在でもサマージャンプやナイタージャンプが可能な設備を整えており、国内大会や国際大会を数多く開催している。ジャンプ台とその周辺は観光地になっており、標高307 mの展望ラウンジからは札幌の市街地石狩平野石狩湾を一望することができるほか、ジャンプ台の前には札幌ウィンタースポーツミュージアム、大倉山クリスタルハウスがある。公式キャラクターとして「くらやん」(モデルはエゾモモンガ)が誕生している[4]

歴史[編集]

大倉山ジャンプ競技場誕生のきっかけは、1928年(昭和3年)に秩父宮雍仁親王が来道した際に、札幌に国際級の大型ジャンプ台を造る必要性を大野精七達に話したことから始まる[5][6]。翌年にはノルウェーからジャンプ台造りの第1人者であるオラフ・ ヘルセット中尉達が来札し、当時は無名の山に60 m級のジャンプ台を造ることを決めた[6]。1931年(昭和6年)にジャンプ台は完成し、ヘルセット中尉達を招聘して建設費を賄い札幌市に寄贈した大倉喜七郎の厚意に報いるため「大倉シャンツェ」と命名した(「シャンツェ」はドイツ語で「ジャンプ台」という意味)[7][8][6]。なお、無名の山に「大倉山」と名づけられると[9]、「大倉山シャンツェ」と呼ばれるようになった。

年表

  • 1931年昭和06年):ジャンプ台完成(アプローチ全長100 m・幅6 m、ランディングバーン全長130 m・幅10 m〜13 m、ブレーキングトラック全長150 m・幅30 mの「60 m級シャンツェ」)。
  • 1932年(昭和07年):開場式にて「大倉シャンツェ」と命名。初の公式競技として『全日本学生スキー選手権大会』開催。
  • 1952年(昭和27年):80 m級に改修。
  • 1957年(昭和32年):「雪印シャンツェ」併設。
  • 1964年(昭和39年):90 m級に改修[6]
  • 1970年(昭和45年):冬季オリンピック開催に向けて国費を拠出して大改修。雪印シャンツェを移設し、宮の森ジャンプ競技場建設。文部省(当時)に移管し「大倉山ジャンプ競技場」と改称。K点110 m、観客約5万人収容。
  • 1972年(昭和47年):『札幌オリンピックスキージャンプ競技開催。
  • 1982年(昭和57年):リフト(シングル)建設し、一般開放[6]
  • 1984年(昭和59年):札幌振興公社による大倉山クリスタルハウスの経営開始[10]
  • 1986年(昭和61年):国際スキー連盟(FIS)のルール改正に伴い、ランディングバーンとカンテを改修。k点115 mに変更。
  • 1995年平成07年):国から札幌市へ移管。
  • 1996年(平成08年):札幌振興公社による管理開始[10]。ジャンプ台プロフィール全面改修。規模:ラージヒル、K点120 m。
  • 1997年(平成09年):ジャンプ台をサマーヒル化し、ナイター照明設置。
  • 1998年(平成10年):ペアリフト整備。
  • 2000年(平成12年):札幌ウィンタースポーツミュージアムオープン[11]。札幌振興公社による経営開始[10]
  • 2006年(平成18年):札幌振興公社が指定管理者になる。
  • 2013年(平成25年):夏冬兼用のオールシーズントラックレール設置[12]
  • 2016年(平成28年): 3月6日の宮様杯を前に試験的にランディングバーンに雪を盛り、K点123m、ヒルサイズ137mにプロフィールを変更、この大会は強風で中止になったため、19日の伊藤杯シーズンファイナルがこのプロフィールでの初開催となった。翌シーズン以降も積雪前に行われるNHK杯を除く冬季大会は雪を盛ってこのプロフィールで行われることとなった。
  • 2017年(平成29年):2017冬季アジア札幌大会に合わせ札幌ウィンタースポーツミュージアムをリニューアルオープン、札幌オリンピックミュージアムに改名[13]

施設[編集]

  • 展望ラウンジ(スタートハウス)
  • ジャンプ台
    • アプローチ : 101 m
    • 助走路 : 94 m
    • 助走路最大斜度 : 35°
    • カンテ : 7 m
    • 高さ : 3.3 m
    • テイクオク斜度 : 11°
    • 着地斜面(ランディングバーン) : 202.8 m
    • 着地斜面最大斜度 : 37°
    • (幅)カンテ下 : 10 m
    • K点(幅) : 10 m
    • P点=標準点 : 100 m
    • K点=建設基準点 : 冬季123 m 夏期120 m
    • ヒルサイズ : 冬季137 m 夏期134 m
    • ブレーキングトラック : 100 m
    • 標高差 : 133.6 m
    • 傾斜長 : 403.8 m
    • 全長 : 368.1 m
  • 審判塔
  • 2人乗りリフト
  • 運営本部
  • 札幌オリンピックミュージアム
  • 大倉山クリスタルハウス
  • 総合案内・チケット売場
  • エスカレーター

バッケンレコード[編集]

「大倉山シャンツェ バッケンレコード」参照[14]
年月日 氏名 記録 備考
60 m級
1932 日本の旗 浜謙二 34.0 m
1932 日本の旗 山田四郎 44.5 m
1932 日本の旗 龍田峻次 47.0 m
1932 日本の旗 浜謙二 48.0 m
1932 日本の旗 小島謹也 49.5 m
1932 日本の旗 松山茂忠 51.5 m
1933 日本の旗 浅木武雄 56.0 m
1934 日本の旗 龍田峻次 61.5 m
1934年1月28日 日本の旗 伊黒正次 67.0 m 『第3回大倉シャンツェ建設記念ジャンプ大会』
1937年2月28日 日本の旗 星野昇 70.0 m 『第8回宮様スキー大会
1938年1月9日 日本の旗 安達五郎 70.0 m 『第7回大倉シャンツェ建設記念ジャンプ大会』
1939年2月26日 日本の旗 浅木文雄 79.0 m 『第10回宮様スキー大会』
80 m級
1952年2月25日 日本の旗 柴野宏明 84.0 m 『第23回宮様スキー大会』
1955年2月27日 日本の旗 吉沢広司 86.5 m 『第33回全日本選手権
1956年3月11日 日本の旗 菊地定夫 87.0 m 『第27回宮様スキー大会』
1957年3月17日 日本の旗 佐藤憲治 90.0 m 『第28回宮様スキー大会』
1957年3月22日 日本の旗 菊地定夫 91.0 m 『オリンピック強化合宿記録会』
1958年3月9日 日本の旗 佐藤耕一 92.0 m 『第29回宮様スキー大会』
1961年3月4日 日本の旗 松井孝 94.0 m 『第3回HBC杯
1962年3月4日 日本の旗 菊地定夫 94.0 m 『第33回宮様スキー大会』
1963年2月22日 日本の旗 菊地定夫 102.0 m 『第2回STV杯
1964年2月28日 日本の旗 菊地定夫 103.5 m 『第3回STV杯』
1969年3月7日 チェコスロバキアの旗 ヨセフ・マトウシュ 104.0 m 『第11回HBC杯』
K点110 m
1971年1月7日 日本の旗 笠谷幸生 112.5 m 『第12回NHK杯
1971年3月20日 日本の旗 金野昭次 114.5 m 『全日本スキー連盟公式記録会』
1974年1月13日 日本の旗 笠谷幸生 115.0 m 『第13回STV杯』
1977年1月16日 スイスの旗 ヴァルター・シュタイナー 115.5 m 『第16回STV杯』
1978年1月15日 ノルウェーの旗 ビョルン・ナース 118.0 m 札幌オリンピック記念
1982年3月7日 日本の旗 八木弘和 119.0 m 『第53回宮様スキー大会』
1985年2月15日 日本の旗 秋元正博 122.5 m 『第27回HBC杯』
K点115 m
1987年1月18日 日本の旗 嶋宏大 120.0 m 『第26回STV杯』
1987年1月25日 ユーゴスラビアの旗 プリモジュ・ウラガ 121.0 m ワールドカップ
1990年1月13日 日本の旗 安崎直幹 121.5 m 『第17回HTB杯
1990年1月14日 フィンランドの旗 アンシ・ニエミネン 123.5 m 『第29回STV杯』
1992年1月11日 日本の旗 原田雅彦 123.5 m 『第19回HTB杯』
1992年3月7日 日本の旗 西方仁也 123.5 m 『第34回HBC杯』
1993年2月24日 日本の旗 須田健仁 124.5 m 『第34回NHK杯』
1994年1月23日 ドイツの旗 イェンス・バイスフロク 125.0 m 『ワールドカップ』
1994年1月29日 日本の旗 葛西紀明 127.0 m 『第21回HTB杯』
1994年1月30日 日本の旗 葛西紀明 135.0 m 『第35回NHK杯』
K点120 m、ヒルサイズ134 m
1997年1月11日 日本の旗 原田雅彦 127.5 m 『第24回HTB杯』
1997年1月12日 日本の旗 吉岡和也 128.0 m 『第36回STV杯』
1997年1月19日 ドイツの旗 ディーター・トーマ 134.5 m 『ワールドカップ』
1997年3月9日 オーストリアの旗 ファルコ・クリスマイヤー 138.0 m 『第68回宮様スキー大会』
1998年2月1日 日本の旗 原田雅彦 140.5 m 『第9回TVh杯
2002年1月13日 日本の旗 原田雅彦 141.0 m 『第41回STV杯』
2005年3月25日 日本の旗 金子祐介 145.0 m 『第6回伊藤杯ファイナル
2010年1月11日 日本の旗 葛西紀明 145.0 m 『第52回HBC杯』[15]
2012年1月21日 日本の旗 伊東大貴 146.0 m 『第39回HTB杯』
K点123 m、ヒルサイズ137 m
2016年3月19日 日本の旗 中村直幹 128.0 m 『第17回伊藤杯ファイナル』
2017年1月21日 オーストリアの旗 クレメンス・アイグナー 140.0 m 『第44回HTB杯』
2017年2月4日 日本の旗 栃本翔平 146.0 m 『第29回UHB杯』
女子
年月日 氏名 記録 備考
K点110 m
1974年1月13日 ノルウェーの旗 アニタ・ウォルド 97.5 m 『1974年STV杯公式記録会』[16]
K点120 m、ヒルサイズ134 m
2004年1月31日 日本の旗 小浅星子 121.0 m 『第16回UHB杯』
2004年2月1日 日本の旗 山田いずみ 124.0 m 『第15回TVh杯』
2007年1月21日 日本の旗 山田いずみ 128.5 m 『第19回UHB杯』
2007年10月28日 日本の旗 葛西賀子 131.0 m 『第1回伊藤杯サマーファイナル』
2008年1月14日 日本の旗 山田いずみ 132.0 m 『第50回HBC杯』
2011年1月11日 日本の旗 高梨沙羅 141.0 m 『第53回HBC杯』[17]
K点123 m、ヒルサイズ137 m
2016年3月19日 日本の旗 伊藤有希 145.0 m 『第17回伊藤杯ファイナル』[18]

大会実績[編集]

アクセス・駐車場[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 札幌市ジャンプ競技場条例.
  2. ^ 指定管理者制度”. 札幌市. 2016年11月15日閲覧。
  3. ^ 札幌市ジャンプ競技場(大倉山、宮の森)”. 日本オリンピック委員会 (JOC). 2016年11月15日閲覧。
  4. ^ “大倉山ジャンプ競技場公式キャラクターをデザインしました。” (プレスリリース), 札幌市立大学, (2015年6月17日), https://www.scu.ac.jp/news/pressrelease/7408/ 2016年11月15日閲覧。 
  5. ^ 冬のスポーツ, pp. 96-97.
  6. ^ a b c d e 歴史の散歩道.
  7. ^ 冬のスポーツ, pp. 51-52.
  8. ^ 冬のスポーツ, p. 101.
  9. ^ 札幌地名考, pp. 202-203.
  10. ^ a b c 会社沿革”. 札幌振興公社. 2016年11月16日閲覧。
  11. ^ 大倉山ジャンプ競技場、札幌ウィンタースポーツミュージアム (PDF)”. 行政視察の受入れに向けた先進施策情報 教育・文化. 北海道. 2016年11月15日閲覧。
  12. ^ 大倉山ジャンプ競技場ほかクリーングシステム整備工事”. 工成舎. 2016年11月16日閲覧。
  13. ^ 冬季五輪の魅力に触れる 大倉山「ミュージアム」内覧会 - 北海道新聞社
  14. ^ 施設ガイド”. 札幌大倉山展望台. 札幌振興公社. 2016年11月15日閲覧。
  15. ^ 第52回HBC杯ジャンプ大会男子リザルト (PDF)”. 札幌スキー連盟. p. 16 (2010年). 2016年11月15日閲覧。
  16. ^ 北海道新聞 1975年1月14日11面
  17. ^ 第53回HBCカップジャンプ競技会リザルト (PDF)”. 札幌スキー連盟. p. 1 (2011年). 2016年11月15日閲覧。
  18. ^ 女子は伊藤優勝、高梨欠場 伊藤杯ナイター”. スポニチAnnex. スポーツニッポン新聞社 (2016年3月19日). 2016年11月15日閲覧。

参考資料[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]