夜明けの口笛吹き
『夜明けの口笛吹き』 | ||||
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ピンク・フロイド の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
ジャンル | サイケデリック・ロック 実験音楽 スペース・ロック |
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時間 | ||||
レーベル | ![]() EMI(再発盤) ![]() |
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プロデュース | ノーマン・スミス | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
チャート最高順位 | ||||
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ピンク・フロイド 年表 | ||||
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『夜明けの口笛吹き』(よあけのくちぶえふき、原題:The Piper at the Gates of Dawn)は、1967年に発表されたピンク・フロイドのデビュー・アルバム。サウンド的にはプログレッシブ・ロックというより、完全にサイケデリック・ロックである。発売時の邦題は「サイケデリックの新鋭」というタイトルであった。
タイトルは、ケネス・グレアムの児童文学作品『たのしい川べ』の第7章の題名から拝借したものである。
アルバム収録曲の11曲中8曲をシド・バレットが作った。そのため、後の傑作『狂気』(1973年)や『ザ・ウォール』(1979年)のような音楽性とは大きく異なる。このアルバムのレコーディング時、既にシドは過度のドラッグ(LSD)摂取により、正常な状態ではなかったが、バンドはシドを中心として何とか制作を乗り切った。デビュー作としては上々の全英6位を記録した。
童話をもとにした幻想的・抽象的な歌詞と、トリップ感の漂うサウンドが見事に合致している。「天の支配」「マチルダ・マザー」のように独自の世界観を描いた佳作が並ぶ。また、シドの才能はコンポーサーとしてだけではなく、ヴォーカリストやギタリストとしても実力を発揮している。「星空のドライブ」は、ライブでは30分以上に渡って延々と演奏が繰り広げられたという。
同アルバム製作中、ピンク・フロイドのレコーディングの様子を窺いに来て、バンドの演奏を耳にしたポール・マッカートニーが、「彼らにはノックアウトされた」と語ったという逸話がある。
それでも、アンダーグランド時代から交友のあったピート・タウンゼンド(ザ・フー)は、「ライブでの本来の力が発揮されていない」と、コンパクトにまとめようとしたプロデューサー側の制作方針を批判している。
2007年、モノ版とステレオ版を同梱した、40周年記念盤が発売された。
『ローリング・ストーン』誌が選んだ「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」と「オールタイム・ベスト・デビュー・アルバム100」に於いて、それぞれ347位[1]と47位[2]にランクイン。
収録曲[編集]
- 表記のないものは作詞・作曲:Syd Barrett
- 天の支配 - Astronomy Domine
- ルーシファー・サム - Lucifer Sam
- マチルダ・マザー - Matilda Mother
- フレイミング - Flaming
- パウ・R・トック・H - Pow R. Toc H. (Barrett, Waters, Wright, Mason)
- 神経衰弱 - Take Up Thy Stethoscope And Walk (Waters)
- 星空のドライブ - Interstellar Overdrive (Barrett, Waters, Wright, Mason)
- 地の精 - The Gnome
- 第24章 - Chapter 24
- 黒と緑のかかし - Scarecrow
- バイク - Bike
脚注[編集]
- ^ 500 Greatest Albums of All Time: Pink Floyd, 'The Piper at the Gates of Dawn' | Rolling Stone
- ^ The 100 Best Debut Albums of All Time: 'Piper at the Gates of Dawn' | Rolling Stone
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