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モア (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『モア』
ピンク・フロイドサウンドトラック
リリース
録音 1969年1月-2月
ジャンル サイケデリック・ロック、サイケデリック・フォーク、アヴァンギャルド
時間
レーベル イギリスの旗コロムビア
EMI(再発盤)
アメリカ合衆国の旗キャピトル
プロデュース ピンク・フロイド
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 9位(英国・オフィシャルチャート)
  • 153位(米国・ビルボードチャート
  • 62位(日本・オリコンチャート
  • ピンク・フロイド アルバム 年表
    神秘
    (1968年)
    モア
    (1969年)
    ウマグマ
    (1969年)
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    モア』(原題:Soundtrack from the Film More)は、イギリスのロック・バンド、ピンク・フロイド1969年に発表したアルバムである。

    概要

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    ピンク・フロイドは1969年初め、映画監督ジャン=リュック=ゴダールのスタッフだったバーベット・シュローダー初監督作品となる『モア』の音楽を担当。本作はそのサウンドトラックとして発表された。バンドは当時、映画音楽の制作に興味を持っており、これより前にはピーター・サイクス英語版監督の映画『The Committee英語版』(マンフレッド・マンポール・ジョーンズが主演)に「ユージン、斧に気をつけろ」の原曲を含む数曲を提供したことがあった[1]

    バンドは本作の制作に、既にコンサートで発表していた曲の一部を流用したこともあり、僅か8日間で終えた[2]。プロデュースはバンド自身によるもので、これは、レコードデビューから僅か3作目でセルフ・プロデュースがレコード会社から許可されたことと相まって、レコード会社が抱えるプロデューサーによるアルバム制作が一般的であった当時の音楽シーンとしては異例であった[2]

    本作は、全13曲のうちインストゥルメンタルは5曲で、後にバンドが発表するアルバムとは異なり、インストルメンタルよりもヴォーカルの比重が高くなっている[3]。「グリーン・イズ・ザ・カラー」はデヴィッド・ギルモアが囁くように歌うフォーク調のナンバーで[3]、ライブでは「ユージン、斧に気をつけろ」と続けて演奏された[4]。「シンバライン」は中間部分でリック・ライトの「ターキッシュ・ディライト風」のキーボードソロがフューチャーされている[5]。いずれもコンサートで1971年末まで欠かさず演奏されたライブのレパートリーとなった[3]

    フロイドは本作の発表から3年後の1972年、再びシュローダーの映画の音楽を担当した。それが映画『ラ・ヴァレ』のサウンド・トラック『雲の影』である。

    収録曲

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    サイド1

    1. 「サイラス・マイナー」 - "Cirrus Minor" (ウォーターズ)
    2. 「ナイルの歌」 - "The Nile Song" (ウォーターズ)
    3. 「嘆きの歌」 - "Crying Song" (ウォーターズ)
    4. 「アップ・ザ・キーバー」 - "Up The Khyber" (ライト、メイスン)
    5. 「グリーン・イズ・ザ・カラー」 - "Green Is The Colour" (ウォーターズ)
    6. 「シンバライン」 - "Cymbaline" (ウォーターズ)
    7. 「パーティの情景」 - "Party Sequence" (ウォーターズ、ライト、メイスン、ギルモア)

    サイド2

    1. 「『モア』の主題」 - "Main Theme" (ウォーターズ、ライト、メイスン、ギルモア)
    2. 「イビザ・バー」 - "Ibiza Bar" (ウォーターズ、ライト、メイスン、ギルモア)
    3. 「『モア』のブルース」 - "More Blues" (ウォーターズ、ライト、メイスン、ギルモア)
    4. 「クイックシルヴァー」 - "Quicksilver" (ウォーターズ、ライト、メイスン、ギルモア)
    5. 「スペイン風小曲」 - "A Spanish Piece" (ギルモア)
    6. 「感動のテーマ」 - "Dramatic Theme" (ウォーターズ、ライト、メイスン、ギルモア)

    パーソネル

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    ピンク・フロイド

    追加パーソネル
    • リンディ・メイスン (Lindy Mason) - ティン・ホイッスル
    • ブライアン・ハンフリーズ (Brian Humphries) - エンジニア
    • ヒプノシス (Hipgnosis) - スリーヴ・デザイン

    脚注

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    1. ^ ニコラス・シャフナー著 今井幹晴訳『ピンク・フロイド 神秘』宝島社、1991年、pp.136
    2. ^ a b アンディ・マベット著 山崎智之訳『ピンク・フロイド全曲解説』シンコー・ミュージック、1995年、pp.37
    3. ^ a b c シャフナー、1991年、pp.137
    4. ^ マベット、1995年、pp.40
    5. ^ マベット、1991年、pp.41

    外部リンク

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