口内炎
| 口内炎 | |
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| アフタ性口内炎 | |
| 概要 | |
| 診療科 | 消化器学 |
| 分類および外部参照情報 | |
| ICD-10 | K12.0 |
| ICD-9-CM | 528.2 |
| MedlinePlus | 000998 |
| eMedicine | ent/700 derm/486 ped/2672 |
| MeSH | D013281 |
分類
[編集]見た目からは「カタル性口内炎」、「アフタ性口内炎」、「潰瘍性口内炎」に分類される。また、痛みの有無から「有痛性口内炎」と「無痛性口内炎」に分けられる。
細菌感染によるもの
[編集]ウイルス感染によるもの
[編集]アフタ性口内炎
[編集]一般的に「口内炎」と言えばこれを指すことが多い。
- 再発性アフタ性口内炎
- ベーチェット病
その他
[編集]- 放射線性口内炎
原因
[編集]上記分類の中にあるように、細菌やウイルスに感染することによって発症するものもあるが、多くを占めるアフタ性口内炎については、その発症の原因として以下のように考えられている。ステロイドにより治癒が促進されることから、アラキドン酸代謝物の作用の亢進より最終的にアフタ性口内炎が形成されることが示唆されるが、正確なメカニズムは分かっていない。
- 熱い飲食物を頻繁に飲食する、あるいは偏食による鉄分やビタミンの不足
- ストレスや睡眠不足
- 不正咬合や、歯ブラシ、歯列矯正器具などによる粘膜への物理的刺激(口内を噛むなど)
- 唾液の不足、口腔の乾燥
- 口腔内の不衛生、歯垢の付着した入れ歯の装着[1]
また食物アレルギーをもっていたり、粘膜の薄い人は、口内炎になりやすいと言われている。さらに、ビタミン不足(ビタミン欠乏症)も口内炎の原因となる。
症状
[編集]
代表的な「アフタ性口内炎」は、口内の粘膜に直径5ミリ程度の灰白色斑(アフタ)をつくり、痛みを伴う。悪化すると滲み出るように出血することもある。通常は一週間程度で自然に完治するが、複数箇所に口内炎が発症する重度のものでは、痛みのあまり摂食不能になることもある。また、口の中が清潔でない場合は口内炎の発症時に口臭を伴うこともある。なお、口内炎はヒトだけでなく、イヌやネコ等の動物にも発症する。
診断
[編集]無痛性口内炎は全身性エリテマトーデスを疑う。有痛性口内炎ではベーチェット病等が原因の事もあるが、これ単独ではアフタ性口内炎等との区別は難しく、基礎疾患が疑われる場合は検査が必要である。治りが遅い舌の口内炎は舌癌を疑う。
治療
[編集]口内炎は、口腔(口の中)の疾患であることから、歯科、口腔外科や耳鼻咽喉科の専門領域となるが、一般的なアフタ性口内炎であれば、かかりつけ医の内科や皮膚科でも対応可能である。ただし、全身的疾患に起因するものはその疾患の専門科による治療が第一である。
一般的なアフタ性口内炎の治療法は以下の通り。
- ビタミン剤
- 一般的な口内炎は、生活習慣の乱れや食生活の偏りなどによるビタミンB群の不足が原因である事が多い[2]。ビタミンB剤は、医師に処方してもらうことができるほか[3]、「チョコラBB」等の市販薬がドラッグストアやネット通販等で入手可能であり[4]、食品扱いのサプリメントでも同等の成分を入手することが可能である[5]。通常の場合、1週間程度ビタミン剤を服用することで完治する。胃潰瘍など消化器疾患を原因として口内炎を発症している場合は、胃薬と共にビタミン剤を経口投与する[6]。主に内服薬として処方されるが、口から投与が出来ない場合など、患者の状態によっては注射や点滴で投与する場合もある[7]。
- トラネキサム酸
抗線溶薬のトラネキサム酸(商品名:トランサミン)は、口内炎の炎症を抑える効果があり、内服薬として医師に処方してもらうことができるほか[8]、トラネキサム酸を配合した市販薬がドラッグストア等で入手できる[9]。
- 貼り薬
- 抗炎症成分のステロイドを含んだ貼り薬を口内炎の患部に貼る方法もある。患部を保護できるため、舌や歯が当たっても痛みが生じにくいことが利点である。トリアムシノロンアセトニドを含んだ2種類の貼り薬が医療用医薬品として発売されており[10]、同様の商品がドラッグストア等で市販されている[11][12]。
- 塗り薬
- ステロイドを含んだ塗り薬(軟膏)を患部に塗布する方法もある。口内炎用の塗り薬には定着力があり、貼り薬同様、患部を物理的刺激から保護する効果が期待できる。デキサメタゾンを含んだ「アフタゾロン」など、6種類の医療用医薬品があるほか[10]、同様の市販薬がドラッグストア等で入手可能である[13][14]。市販薬には、ステロイド成分が入っていないものがある[15][16]。かつては「ケナログ」という薬が、医療用医薬品あるいは市販薬として流通していたが、廃盤となっており[17]、後継品として同等の成分を含んだ「オルテクサー」が発売されている[10]。
- アズレンスルホン酸ナトリウム
抗炎症成分のアズレンスルホン酸ナトリウムの錠剤を医師に処方して貰うことができる[10]。錠剤を飲み込まずに口の中で溶解させることにより、炎症を抑える効果が期待できる。同じ成分を使用した液体スプレーやうがい薬も市販されている[18][19]。
- 粉末スプレー
帝人ファーマが製造、販売している「サルコート」は、ステロイド成分のベクロメタゾンを含んだ粉末カプセルであり、専用のスプレーで患部に噴霧することで、患部の炎症を抑えることができる[10]。
- レーザー治療
- 歯科で、レーザー光を用いてアフタの部分を焼く方法もある。レーザーを照射することで、患部に皮膜ができ、舌や歯が接触した時の痛みが軽減され、治癒も早くなる[20]。照射時の感覚は「温かい感じ」や「チクチクする感じ」程度で、痛みはほとんどない[21]。
- 市販薬
- 第一三共ヘルスケアは、口内炎に特化した「トラフル」という市販薬シリーズを展開しており、ビタミン剤、トラネキサム酸剤、貼り薬、ステロイド塗り薬、ノンステロイド塗り薬、液体スプレー、うがい薬の7種類をラインアップしている[22]。また大正製薬も、口内炎治療薬として飲み薬、貼り薬、ステロイド塗り薬、ノンステロイド塗り薬の4種類をラインアップしている[23]。
脚注・出典
[編集]- ↑ 浜田泰三、二川浩樹、「デンチャープラークとオーラルヘルスケア」日本補綴歯科学会雑誌 Vol.45 (2001) No.5 P561-581。doi:10.2186/jjps.45.561
- ↑ 「口内炎がよくできるのは、なぜ?」 - 鈴木歯科医院
- ↑ “ビタミンB剤一覧”. ケアネット. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ 「第3類医薬品 チョコラBBプラス」 エーザイ株式会社
- ↑ “おすすめのビタミンBサプリと選び方は?医師と考えるビタミンBサプリとの付き合い方”. おうち病院. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ 「口内炎がなかなか治りません。胃腸と関係があるのでしょうか」 - 医療法人 啓和会
- ↑ 「ビタミンB2製剤の解説」 - 日経メディカル
- ↑ “トランサミン錠250mg”. くすりのしおり. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ “一般用医薬品 : オラキュア錠”. KEGG. 2025年12月25日閲覧。
- 1 2 3 4 5 “口内炎等治療薬”. メディカルオンライン. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ “トラフルダイレクトa”. 第一三共ヘルスケア. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ “口内炎パッチ大正クイックケア”. 大正製薬. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ “トラフル軟膏PROクイック”. 第一三共ヘルスケア. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ “口内炎軟膏大正クイックケア”. 大正製薬. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ “トラフル軟膏”. 第一三共ヘルスケア. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ “口内炎軟膏大正A”. 大正製薬. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ “ケナログ市販の選び方と販売中止の理由を徹底解説!人気代替薬ランキングと安全な使い方も紹介”. Dentalife. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ “トラフルクイックショット”. 第一三共ヘルスケア. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ “トラフルクリアウォッシュ”. 第一三共ヘルスケア. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ “歯科におけるレーザー治療”. 銀座池渕歯科. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ “口内炎について「レーザー治療って痛い⁉︎」”. かわもと歯科・こども歯科クリニック. 2026年1月5日閲覧。
- ↑ “トラフルシリーズ”. 第一三共ヘルスケア. 2025年12月25日閲覧。
- ↑ “大正製薬の口内炎治療薬”. 大正製薬. 2025年12月25日閲覧。