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八丁堀 (東京都中央区)

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日本 > 東京都 > 中央区 > 八丁堀
八丁堀
八丁堀の位置(東京23区内)
八丁堀
八丁堀
八丁堀の位置
北緯35度40分30.5秒 東経139度46分31.46秒 / 北緯35.675139度 東経139.7754056度 / 35.675139; 139.7754056
日本の旗 日本
都道府県 東京都
特別区 中央区
地域 京橋地域
人口
2019年(令和元年)9月1日現在)[1]
 • 合計 3,515人
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
104-0032[2]
市外局番 03[3]
ナンバープレート 品川

八丁堀(はっちょうぼり)は、江戸地名東京市の1878年-1947年(明治11年-昭和22年)の京橋区の地名(本八丁堀や南八丁堀など)、および現在の東京都中央区地名である。現行行政地名は八丁堀一丁目から八丁堀四丁目。郵便番号は104-0032[2]

現在の八丁堀は、出版社などによるオフィス街、一般商店マンションなどによる住宅地が町並みを形成している。複数の主要バイパス道路に面し、交通の便が良い。京橋地域(旧・京橋区)内にある。

地理[編集]

京橋地域の東部に位置する。

河川

歴史[編集]

築地八町堀日本橋南絵図 1849年(嘉永2年)。北は右。右側の中段が八丁堀。周囲を堀に囲まれていた。
現在の八丁堀駅 A1出入口と周囲の街並み

このあたりは1590年(天正18年)の徳川家康の江戸入府後の慶長年間(1596年-1615年)頃に埋立てられた土地である。

寛永年間(1624年-1644年)にこの地に開削されたの長さが約8(約873m)あったため「八町堀」と呼ばれ、その堀名に由来して町名がつけられた[4]。後に「町」が略字の「丁」となり八丁堀となった。その八丁堀(八町堀)は、江戸神田日本橋との境界となっていたで、竜閑橋(常盤橋西北)から城濠に分かれて、東方馬喰町に達し、それから南の浜町堀となって隅田川に入る。銀町堀とも(『江戸文学地名辞典』)。

江戸時代初期には、多くのが建立され、寺町となっていた。しかし、1635年、八丁堀にあった多くの寺は、浅草への移転を命じられた[5]。その後、寺のあった場所に、町奉行配下の与力同心の組屋敷が設置されるようになったという。時代劇で同心が自分達を“八丁堀”と称したのはこれに因む。江戸時代、八丁堀にあった銭湯は非常に混雑することで知られ、混雑を避けて無人の女湯に入る同心などの者達もいた。「八丁堀の七不思議」の一つ、“女湯の刀掛け”は史実である[6]

寛永江戸全図[7]では八丁堀は一丁目から八丁目まであるが、明暦の大火後の「寛文新板江戸絵図」[8]以降の八丁堀は五丁目までに整理されている。

江戸文学の戯作においては『金々先生栄花夢』における和泉屋清三、『万象亭戯作濫觴』における天竺老人などのおどけた人物の住所と定まっていた(潁原退蔵『江戸時代語の研究』)が、『東海道中膝栗毛』の弥次郎兵衛・北八もまた同所に住む。

1931年昭和6年)、区画整理により現行の町名の八丁堀が誕生。それまでの本八丁堀1丁目から5丁目を分割した上で周囲の町が統合され、高代町、松屋町、岡崎町、本八丁堀の一部から西八丁堀1丁目から4丁目、元嶋町、長沢町、幸町、日比谷町、八丁堀仲町、永嶋町、水谷町と本八丁堀の一部から八丁堀1丁目から4丁目が誕生した[4]。その後1969年(昭和44年)の区画整理で西八丁堀と八丁堀が統合され、現在に至る[4]

世帯数と人口[編集]

2019年(令和元年)9月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 世帯数 人口
八丁堀一丁目 62世帯 82人
八丁堀二丁目 711世帯 1,128人
八丁堀三丁目 755世帯 1,165人
八丁堀四丁目 686世帯 1,140人
2,214世帯 3,515人

小・中学校の学区[編集]

区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[9]

丁目 番地 小学校 中学校
八丁堀一丁目 全域 中央区立中央小学校 中央区立銀座中学校
八丁堀二丁目 全域
八丁堀三丁目 全域
八丁堀四丁目 全域

交通[編集]

鉄道
バス
道路
首都高速道路・出入口
陸橋
  • 久安橋 - 首都高速都心環状線上
  • 宝橋 - 首都高速都心環状線上
  • 松幡橋 - 首都高速都心環状線上
  • 弾正橋 - 首都高速都心環状線上

地域[編集]

公園
  • 桜川公園
施設
  • 八丁堀区民館
  • 八丁堀保育園
  • エクステンションセンター八丁堀校 - 京華スクエア内
  • 京華コミュニティルーム - 京華スクエア内
  • 中央区立ハイテクセンター - 京華スクエア内
  • 中央区シルバー人材センター - 京華スクエア内
  • 中央交通事故相談所 - 京華スクエア内
  • 早稲田大学エクステンションセンター八丁堀校
企業

観光[編集]

名所史跡

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 町丁目別世帯数男女別人口”. 中央区 (2019年9月3日). 2019年8月30日閲覧。
  2. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2019年8月30日閲覧。
  3. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2017年12月31日閲覧。
  4. ^ a b c 八丁堀地区 町名の由来 - 中央区ホームページ内 2019年9月23日閲覧。
  5. ^ 地名で読む江戸の町・p.105
  6. ^ 地名で読む江戸の町・p.107
  7. ^ 文京区立図書館「【臼杵市教育委員会所蔵】寛永江戸全図(寛永19~20年)」
  8. ^ 東京都公文書館「寛文十年江戸絵図(裏表紙題箋:新板 江戸大絵図 本)(帙書:寛文十年江戸絵図)」
  9. ^ 区立学校一覧”. 中央区 (2017年8月17日). 2019年9月23日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]