ミハイル・コリヤダ

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ミハイル・コリヤダ
Mikhail Kolyada
フィギュアスケート選手
2018年世界選手権でのコリヤダ
生誕 (1995-02-18) 1995年2月18日(29歳)
北西連邦管区
サンクトペテルブルク
身長 167 cm
選手情報
代表国 ロシアの旗 ロシア
コーチ アレクセイ・ミーシン
タチアナ・プロコフィエワ
所属クラブ Olympic School St. Petersburg
練習拠点 サンクトペテルブルク
開始 2000
ISUパーソナルベストスコア
総合274.372018 CSネペラ杯
SP100.492019 欧州選手権
FS181.252021 GPイタリア杯
旧総合282.002017 GPファイナル
SP103.132017 GP中国杯
FS185.272017 GPロステレコム杯
大会成績
国際スケート連盟認定大会 1 2 3
オリンピック(団体戦) 0 1 0
世界選手権 0 0 1
欧州選手権 0 0 2
グランプリファイナル 0 0 1
合計数 0 1 4
国内大会 1 2 3
ロシア選手権 3 2 0
獲得メダル
フィギュアスケート

ロシアの旗 ロシア代表 2011 - 2021

主要国際大会
世界選手権
2018 ミラノ 男子シングル
欧州選手権
2017 オストラヴァ 男子シングル
2018 モスクワ 男子シングル
グランプリファイナル
2017 名古屋 男子シングル

ミハイル・セルゲーヴィチ・コリヤダロシア語ラテン翻字: Mikhail Sergeyevich Kolyadaロシア語: Михаил Сергеевич Коляда1995年2月18日 - )は、ロシアサンクトペテルブルク出身のフィギュアスケート選手(男子シングル)。

2018年世界選手権3位、2018年平昌オリンピック団体戦銀メダリスト。2017年2018年欧州選手権各3位。2016年・2017年ロシア選手権二連覇。

経歴[編集]

2011-2012シーズン、ジュニアグランプリシリーズに参戦。2012-2013シーズンはロシアジュニア選手権で初優勝し、世界ジュニア選手権では6位。

2013-2014シーズン、ジュニアグランプリシリーズではコシツェ大会で銅メダル、タリン杯で銀メダルを獲得。ロシア選手権ではFSの最終グループ入りを果たすも、靴紐が切れ演技を中断した。リンクサイドに上がり靴紐を結びなおすも、ジャンプが跳べずに途中棄権をした。ドラゴントロフィーでシニアの国際大会初優勝。

2014-2015シーズン、ロステレコム杯への派遣が決定していたが、右足の腓骨を骨折して出場を辞退。年明けに全ての3回転ジャンプ、2月に4回転ジャンプが跳べるようになった[1]。3月にはガルデナスプリング杯に出場し優勝した。

2015-2016シーズン、ロシア選手権で銀メダルを獲得し、自身初めての表彰台に立つ。初出場の欧州選手権では5位入賞。同じく初出場の世界選手権では4位入賞を果たした。

2016-2017シーズン、ロステレコム杯では4位。NHK杯では5位。ロシア選手権では初優勝を果たした。欧州選手権では初表彰台となる銅メダルを獲得した。

2017-2018シーズン、フィンランディア杯にて昨シーズンから挑戦していた4回転ルッツの着氷に成功。史上5人目の成功者となった。ロステレコム杯では3位。中国杯ではSPにて103.13と自己ベストをマーク。史上6人目の100点越えを果たし、グランプリシリーズ初優勝を飾った。初のISUグランプリファイナルでは、3位となる。その後、ロシア選手権2連覇、欧州選手権でも2年連続の3位となり平昌オリンピック出場権を獲得する。しかしOARの選手として出場したオリンピック団体戦SPでは全てのジャンプで失敗し10人中8位。連続でFSも滑走し5人中2位となりOAR銀メダル獲得に貢献するも、ロシア国内から金メダルを逃した戦犯として厳しい批判を受ける。疲労が残る中、連戦となった個人戦でもSP・FSともにジャンプのミスが相次ぎ総合8位で幕を閉じた。世界選手権では銅メダルを獲得し、念願の初表彰台となった。

2021-2022シーズン、ロシア選手権で2位に入るが、つづく欧州選手権は怪我で出場を見送り、北京冬季オリンピックCOVID-19感染のため、出場不可となった。アレクセイ・ミーシンコーチのもとで競技続行を表明していた[2]

2022-2023シーズン後、体調不良により競技活動休止を発表[3]

2023-2024シーズン、中国の the Pangqing Tongjian International Skating Club Academy でスペシャルコーチを務めることが発表された[4]。The Pangqing Tongjian International Skating Club Academy は、2度の世界チャンピオン、2010年のオリンピックで銀メダリストとなった中国のフィギュアスケート(ペア)選手龐清佟健によって運営されている。

主な戦績[編集]

2018年欧州選手権でのコリヤダ

マークが付いている大会はISU公認の国際大会。

国際大会(シニア)
大会/年 2011
-12
2012
-13
2013
-14
2014
-15
2015
-16
2016
-17
2017
-18
2018
-19
2019
-20
2020
-21
2021
-22
冬季オリンピック 8 WD
世界選手権 4 8 3 6 5
欧州選手権 5 3 3 5 中止 WD
GPファイナル 3 中止
GP NHK杯 5 WD[5] 2
GPイタリア杯 2[注 1]
GPロステレコム杯 5 4 3 4 1
GP中国杯 1 中止[注 1]
GPスケートカナダ WD[5]
GPヘルシンキ大会 4
CSオーストリア杯 WD
CSゴールデンスピン 2
CSフィンランディア杯 4 4 1 WD[5] 2
CSネペラ杯 2 1 1 WD[6]
CSアイスチャレンジ 3
ガルデナスプリング 3 1
ドラゴン杯 1
ボルボオープン 2
ザイブト記念 1
アイススター 1
チャレンジカップ 1
国内大会
ロシア選手権 7 途中棄権 2 1 1 2 1 2
ロシアJr.選手権 6 1 5
国際大会(ジュニア)
世界Jr.選手権 6
JGPタリン杯 2
JGPコシツェ 3
JGPクールシュヴェル 6
JGPブリスベン 4

詳細[編集]

2020-2021 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2021年4月15日 - 18日 2021年世界フィギュアスケート国別対抗戦大阪 4
93.42
3
180.72
 
 
2021年3月24日 - 28日 2021年世界フィギュアスケート選手権ストックホルム 4
93.52
5
178.52
5
272.04
2021年2月26日 - 28日 チャレンジカップハーグ 1
84.99
1
185.18
1
270.17
2020年12月23日 - 27日 ロシアフィギュアスケート選手権チェリャビンスク 1
102.48
1
193.67
1
296.15
2021年11月20日 - 22日 ISUグランプリシリーズ ロステレコム杯モスクワ 3
93.34
1
188.55
1
281.89
2020年10月29日 - 11月1日 アイススターミンスク 1
102.53
1
166.82
1
269.35
2018-2019 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2019年3月20日 - 24日 2019年世界フィギュアスケート選手権さいたま 10
84.23
6
178.21
6
262.44
2019年1月21日 - 27日 2019年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ミンスク 1
100.49
11
140.38
5
240.87
2018年12月19日 - 23日 ロシアフィギュアスケート選手権サランスク 2
94.70
3
173.70
2
268.40
2018年12月5日 - 8日 ISUチャレンジャーシリーズ ゴールデンスピンザグレブ 1
97.04
2
156.10
2
253.14
2018年11月16日 - 18日 ISUグランプリシリーズ ロステレコム杯モスクワ 8
69.10
4
156.32
4
225.42
2018年11月2日 - 4日 ISUグランプリシリーズ ヘルシンキ大会ヘルシンキ 6
81.76
4
157.03
4
238.79
2018年10月5日 - 7日 ISUチャレンジャーシリーズ フィンランディア杯エスポー 1
85.20
1
165.38
1
250.58
2018年9月20日 - 22日 ISUチャレンジャーシリーズ オンドレイネペラ杯ブラチスラヴァ 1
96.82
1
177.55
1
274.37
2017-2018 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2018年3月19日 - 25日 2018年世界フィギュアスケート選手権ミラノ 2
100.08
4
172.24
3
272.32
2018年2月16日 - 17日 平昌オリンピック平昌 8
86.69
7
177.56
8
264.25
2018年2月9日 - 12日 平昌オリンピック 団体戦(平昌 8
74.36
2
173.57
2
団体
2018年1月17日 - 20日 2018年ヨーロッパフィギュアスケート選手権モスクワ 4
83.41
3
175.49
3
258.90
2017年12月21日 - 24日 ロシアフィギュアスケート選手権サンクトペテルブルク 2
101.62
1
179.54
1
281.16
2017年12月7日 - 10日 2017/2018 ISUグランプリファイナル名古屋 3
99.22
3
182.78
3
282.00
2017年11月3日 - 5日 ISUグランプリシリーズ中国杯北京 1
103.13
3
176.25
1
279.38
2017年10月20日 - 22日 ISUグランプリシリーズロステレコム杯モスクワ 4
85.79
3
185.27
3
271.06
2017年10月6日 - 8日 ISUチャレンジャーシリーズフィンランディア杯エスポー 1
90.45
5
158.05
4
248.50
2017年9月21日 - 23日 ISUチャレンジャーシリーズオンドレイネペラトロフィーブラチスラヴァ 10
66.65
1
181.16
1
247.81
2016-2017 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2017年4月20日 - 23日 2017年世界フィギュアスケート国別対抗戦東京 4
95.37
5
184.04
2
団体
(279.41)
2017年3月27日 - 4月2日 2017年世界フィギュアスケート選手権ヘルシンキ 7
93.28
9
164.19
8
257.47
2017年1月25日 - 29日 2017年ヨーロッパフィギュアスケート選手権オストラヴァ 4
83.96
3
166.22
3
250.18
2016年12月22日 - 25日 ロシアフィギュアスケート選手権チェリャビンスク 1
95.33
1
188.15
1
283.48
2016年11月25日 - 27日 ISUグランプリシリーズ NHK杯札幌 4
78.18
6
147.51
5
225.69
2016年11月4日 - 6日 ISUグランプリシリーズ ロステレコム杯モスクワ 3
90.28
6
155.02
4
245.30
2016年10月6日 - 9日 ISUチャレンジャーシリーズ フィンランディア杯エスポー 4
80.20
5
80.20
4
219.55
2015-2016 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2016年4月22日 - 24日 2016年コーセー・チームチャレンジカップスポケーン 6
70.60
4
165.48
2
団体[注 2]
2016年3月26日 - 4月3日 2016年世界フィギュアスケート選手権ボストン 6
89.66
5
178.31
4
267.97
2016年2月23日 - 27日 2016年ヘルムート・ザイブトメモリアルウィーン 2
71.41
1
155.12
1
226.53
2016年1月25日 - 31日 2016年ヨーロッパフィギュアスケート選手権ブラチスラヴァ 9
77.58
3
159.00
5
236.58
2015年12月23日 - 27日 ロシアフィギュアスケート選手権エカテリンブルク 2
90.55
2
170.18
2
260.73
2015年11月20日 - 22日 ISUグランプリシリーズ ロステレコム杯モスクワ 5
79.64
3
168.33
5
247.97
2015年10月27日 - 31日 ISUチャレンジャーシリーズ アイスチャレンジグラーツ 3
74.86
1
164.91
3
239.77
2015年9月30日 - 10月4日 ISUチャレンジャーシリーズ オンドレイネペラトロフィーブラチスラヴァ 1
84.33
4
145.26
2
229.59
2014-2015 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2015年3月22日 - 24日 2015年ガルデナスプリング杯ガルデナ 1
75.44
1
133.72
1
209.16
2013-2014 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2014年3月28日 - 30日 2014年ガルデナスプリング杯ガルデナ 3
65.97
3
137.59
3
203.56
2014年2月6日 - 9日 2014年ドラゴントロフィーリュブリャナ 1
71.56
1
143.18
1
214.74
2014年1月22日 - 25日 ロシアジュニアフィギュアスケート選手権(サランスク 3
71.34
6
130.65
5
201.99
2013年12月22日 - 27日 ロシアフィギュアスケート選手権ソチ 6
73.11
- 途中棄権
2013年10月9日 - 13日 ISUジュニアグランプリ タリン杯タリン 1
74.90
6
126.36
2
201.26
2013年9月11日 - 15日 ISUジュニアグランプリ コシツェコシツェ 3
66.37
2
123.04
3
189.41
2012-2013 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2013年2月25日 - 3月3日 2013年世界ジュニアフィギュアスケート選手権ミラノ 8
61.50
5
128.44
6
189.94
2013年2月1日 - 3日 ロシアジュニアフィギュアスケート選手権(サランスク 1
77.63
1
149.69
1
227.32
2013年1月10日 - 13日 2012年ボルボオープンカップリガ 2
65.53
1
134.13
2
199.66
2012年12月24日 - 28日 ロシアフィギュアスケート選手権ソチ 5
74.46
9
134.50
7
208.96
2012年8月22日 - 26日 ISUジュニアグランプリ クールシュヴェルクールシュヴェル 8
50.51
5
108.71
6
159.22
2011-2012 シーズン
開催日 大会名 SP FS 結果
2012年2月5日 - 7日 ロシアジュニアフィギュアスケート選手権(ヒムキ 3
72.82
10
111.05
6
183.87
2011年9月7日 - 10日 ISUジュニアグランプリ ブリスベンブリスベン 6
53.95
3
123.60
4
177.55

プログラム使用曲[編集]

シーズン SP FS EX
2021-2022 バレエ組曲『くるみ割り人形
作曲:ピョートル・チャイコフスキー
振付:イリヤ・アベルブフ

Caruso
作曲:ルーチョ・ダッラ
歌:ルチアーノ・パヴァロッティ
振付:イリヤ・アベルブフ
Nureyev (映画『ホワイト・クロウ 伝説のダンサー』より)
作曲:Ilan Eshkeri
振付:イリヤ・アベルブフ

映画『シンドラーのリスト』より
作曲:ジョン・ウィリアムズ
振付:ニキータ・ミハイロフ
2020-2021 Let's Get Loud
曲:The Baseballs
振付:Tatiana Prokofieva
Nureyev (映画『ホワイト・クロウ 伝説のダンサー』より)
作曲:Ilan Eshkeri
振付:イリヤ・アベルブフ
Une Vie D'amour
曲:シャルル・アズナヴール
2019-2020 Diga Diga Doo
曲:ビッグ・バッド・ブードゥー・ダディー
チャーリー・チャップリン サウンドトラックより
エターナリー映画『ライムライト』より)
His morning promenade (朝の散歩)(映画『キッド』より)
ティティナ(映画『モダン・タイムス』より)
2018-2019[7] アイ・ビロング・トゥ・ユー
(あなたの声に私の心は開く)

曲:ミューズ
振付:ステファン・ランビエール
アダージョ 『カルメン組曲』より
作曲:ジョルジュ・ビゼー
編曲:ロディオン・シチェドリン

ハバネラ 歌劇『カルメン』より
作曲:ジョルジュ・ビゼー
振付:Olga Kliushnichenko、ステファン・ランビエール
Nothing Else Matters
曲:メタリカ
2017-2018 ピアノ協奏曲第23番
作曲:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
振付:Olga Kliushnichenko
エルヴィス・プレスリーメドレー
振付:Olga Kliushnichenko
Nothing Else Matters
曲:メタリカ
バーバ・ヤーガ
組曲『展覧会の絵』より
作曲:モデスト・ムソルグスキー
2016-2017 Nightingale Tango
(テレビアニメ『ヌー、パガジー!』より)
フォックストロット『ジョン・グレイ』
作曲:マトベイ・ブランテル
振付:Olga Kliushnichenko
La reve de la fiancee
作曲:ジャン=マルク・ゼルワー
A la lune
シルク・ドゥ・ソレイユ『ラ・ヌーボ』より)
作曲:ブノワ・ジュトラ
振付:Olga Kliushnichenko
ハレルヤ
ボーカル:アクセル・ルディ・ペル
2015-2016 映画『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』より
作曲:ダニー・エルフマン
振付:Olga Kliushnichenko
Fever
作曲:オーティス・ブラックウェル
2014-2015 A Tap Dancer's Dilemma
演奏:ディアブロ・スウィング・オーケストラ
2013-2014 映画『マスク』サウンドトラックより
作曲:ランディ・エデルマン
ブエノスアイレスの冬
作曲:アストル・ピアソラ
2012-2013 映画『パール・ハーバー』サウンドトラックより
作曲:ハンス・ジマー
2011-2012 タンゴ
演奏:ゴタン・プロジェクト
バレエ『スパルタクス』より
作曲:アラム・ハチャトゥリアン

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ a b 2021/2022 ISUグランプリシリーズの第3戦に予定されていた中国杯が中国国内の新型コロナウイルスの感染再拡大を理由に中止となり、イタリア・トリノでの代替地開催となった
  2. ^ 男女シングルSP団体3位、総合団体2位

出典[編集]

  1. ^ Михаил Коляда: мы решили поэкспериментировать – музыку к обеим программам взяли из мультфильмов
  2. ^ フィギュアのミハイル・コリヤダ選手 現役続行を表明 今後ミーシンコーチが指導」『SPUTNIK』、2022年3月15日。2024年4月21日閲覧。
  3. ^ 露フィギュアメダリストが心身不調で活動休止「生きていて傷つきやすい」」『東スポWEB』、2023年7月11日。2024年4月21日閲覧。
  4. ^ Kolyada will go to work as a coach in China」『SPORT24』、2024年4月19日。2024年4月21日閲覧。
  5. ^ a b c Фигурист Коляда пропустит минимум месяц из-за проблем со здоровьем” (ロシア語). ТАСС (2019年10月2日). 2019年10月3日閲覧。
  6. ^ Коляда пропустит мемориал Непелы из-за болезни” (ロシア語). Sports.ru (2019年9月17日). 2019年10月2日閲覧。
  7. ^ 「センセイ」と、僕【part2 ステファン・ランビエール編】

外部リンク[編集]