パット・トーピー

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パット・トーピー
Pat Torpey
Pat Torpey.jpg
Mr. Big ブルガリア公演 (2011年6月)
基本情報
出生名 Patrick Allan Torpey
生誕 1953年12月13日
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
オハイオ州ペインズヴィル
死没 (2018-02-07) 2018年2月7日(64歳没)
ジャンル ハードロック
職業 ミュージシャンドラマーソングライター
担当楽器 ドラム、パーカッション、ボーカル
活動期間 1980年 - 2018年
レーベル ビデオアーツ・ミュージック
WOWOWエンタテインメント
共同作業者 ミスター・ビッグ
インペリテリ
ザ・ナック ほか

パット・トーピーPat Torpey1953年12月13日 - 2018年2月7日)は、アメリカ合衆国出身のロックミュージシャンドラマーソングライター

ハードロックバンドミスター・ビッグ」のメンバーとして知られ、他にもロバート・プラント、リッチー・コッツェン、マイケル・トンプソン、ザ・ナック、ジョン・パー、ベリンダ・カーライル、ジョニー・ハイランド、B'zなどセッション活動でも数多くの実績を誇る。

来歴[編集]

ドラムプレイ中のパット (2011年)

生い立ち[編集]

1953年12月13日にアメリカのオハイオ州レイク郡ペインズヴィルにて生まれる。(同州クリーヴランド生まれと言われているが正確にはクリーヴランドではなく少し離れたペインズヴィルという町である)

7歳の頃、ポルカバンドを見た際にドラマーを観て夢中になり憧れ、2~3年後、ドラムスティックを買ってもらう。庭で小枝を削るなどして、ドラムスティックを作ったりもしていた。

12歳の時に親の離婚が原因となり母ジャニスの故郷のアリゾナ州フェニックスへ引っ越す。

14歳でラディックの中古のドラム(ブラック・オイスター・パール)を手に入れる。その当時のバンド名は「THE SLAVES OF SATAN」。

高校の頃、一番影響を受けたドラマーは、レッド・ツェッペリンジョン・ボーナム。さらに、ミッチ・ミッチェルの影響でジャズの勉強もしたりと、独学で練習していた。

高校卒業後はアリゾナ州立大学へ進学し建築学と工学を学ぶはずだったが、クラブバンドのツアーへ出るために1年の猶予をもらい、建築現場で働いて車と新しいドラムキットを購入。 「CHESHIRE CAT」、「STARZ」、「BE」というバンドを経て、その後CAのモントレーで「THE SPIN」を結成。THE SPINは8曲入りのデモと6曲入りのデモを製作、その全曲でパットがリードシンガーを務めている。モントレーではそれ以上先へ進むことができずロサンゼルスへ拠点を移しまたデモを作ったが、レーベルに注目してもらえずTHE SPINは解散。 その後、「7TH HEAVEN」というカバーバンドに入ったが、オリジナル曲をやるために7TH HEAVENのギター兼シンガーのエリック・バーネット、チャック・ライト、ジョン・パーデルと組んだバンドが「EXPOSURE」となる。エリック・バーネットは薬物乱用の問題でクビになり、新ギタリストとしてジーン・ブラックが加入、またジョン・パーデルに歌に専念してもらうためキーボードプレイヤーとしてパット・レーガンを迎えたが、結局EXPOSUREは契約することはできず、解散。

ベリンダ・カーライル〜Mr. Big加入前まで[編集]

1985年、リック・フィリップスからの電話によりベリンダ・カーライルの仕事を紹介してもらう。ハリウッドのS.I.R.でリック・フィリップス、ブレット・ダグル、ティム・ピアースとでオーディションを受け、1曲目の半分まで演奏したところで合格を告げられる。

1986年、ダブルペダルを購入しヴァンナイズのアパートにてShy Boyに合わせてダブルキックの練習を始める。 Blood, Sweat And Tearsのボビー・コロンビーの紹介でThe Knackのレコーディングに参加することとなり、ノースハリウッドにあるMatesスタジオでKnackと会い4曲をレコーディングし、そのままバンドに加入。

1987年、デイヴィッド・リー・ロスバンドへ行ったブレット・ダグルを通じてビリー・シーンと知り合う。SKYSCRAPERのツアー用のバックボーカルの録音にブレット・ダグル、ビリー・シーン、デイヴ・アマートらとの4人で参加(ただしすぐにビリーはデイヴのバンドから脱退) その後、ビリー・シーンが新しくバンドを始めようとする際、ブレット・ダグルがパットをドラマーとして推薦する。

Mr. Big加入〜2002年のMr. Big解散まで[編集]

1988年、ある日留守電にビリーからメッセージが入る。「The Alleyでリハをしている。明日来れるか?エリックとポールが参加している。俺たちでバンドを組むつもりだ」翌日スタジオへ入り、ジャミングし、The OutfieldのYour Loveを演奏。そしてBlame It On My Youth、Rock & Roll Over、Big Loveを聞かせてもらう。1週間後(1988年春)スタジオへ入り、レコーディングを開始、1〜2週間の間にRock & Roll Over、Big Love、Blame It On My Youth、Take A Walkを作り上げる。デモはタワーレコードの真向かいにあるオフィスビルで録音された。

1988年10月1日、ハービーからの電話でロバート・プラントの仕事の知らせを受ける。(ドラマーのクリス・ブラックウェルがショウのスタートの10分前にシャワーの中で転倒し手首を骨折したため)その翌日シカゴへ飛び、ロバートとジャミング。11週半ものツアーの採用が決まり、10/1〜12月第3週まで「Now And Zen」ツアーでアメリカとカナダを廻る。 また、ロバート・プラントのツアー中、The Cultへの誘いもあったがMr. Bigが動き始めていたので断った。

1989年にMr. Bigがデビュー。

1989年12月31日カレンさんと1年間の交際を経て結婚。

1994年9月19日、来日公演のリハーサル中に39度の高熱と激しい腹痛で倒れ、奥さんに付き添ってもらい病院へ行く。診断によると盲腸炎にかかかっており、その影響で来日公演ではドラムソロが披露されなかった。

1998年、初のソロアルバム「Odd Man Out」を発表。ビリー・シーン、ポール・ギルバート、スティーヴ・ルカサー、デレク・シェリニアン、マット・ソーラム、グレッグ・ビソネットなど豪華なゲストが参加している。全曲のボーカル及びほとんどの曲のドラムをパットが担当。

1999年B'zのアルバム『Brotherhood』収録曲の「ギリギリchop(Version51)」に、Mr. Bigのベーシスト、ビリー・シーンとともに参加。「ミュージックステーション」にも出演した。そのほか日本のアーティストでは、1996年高崎晃 (LOUDNESS)、2002年には栄喜SIAM SHADE)の作品に客演。

2001年夏頃、バンド内が様々な事情で荒れていた時期にパットの母親ジャニスが肺炎で亡くなる。

2002年2月にMr. Bigが解散。日本での最終公演は2月5日の東京国際フォーラム・ホールA。

2002年のMr. Big解散以降[編集]

2002年6月、リッチー・コッツェンのソロ公演にてベーシストのフィル・スーザンとともにトリオ編成のバンドで来日した。(最終日の東京公演では、B'zの当時のツアーメンバーとして来日中であったビリー・シーンが飛び入り参加し、Static、Shine、30 Days In The Holeの3曲を演奏)

2002年9月8日13:35、ロサンゼルスのシーダーズ・サイナイ病院にて長男パトリック・エイダン・トーピーが誕生。

2003年9月、リッチー・コッツェンのソロ公演にてベーシストのフィル・スーザンとともにトリオ編成のバンドで来日。

2003年10月、ドラムクリニック及びサイン会のために来日。このクリニックを記念してTAMAよりパット・トーピー・クリニック・アニバーサリー・スネアドラムSAS455PTが100台限定発売された。

2004年10月、リッチー・コッツェンのソロ公演にてベーシストのフィル・スーザンとともにトリオ編成のバンドで来日。

2005年7月31日にフジロックフェスティバルにてザ・ナックのドラマーとして出演。ライブ中盤ではマイクを手に取りMr. Bigナンバーの「To Be With You」を歌い上げ観客を驚かせた。
同年、デイヴィッド・リー・ロスバンドの一員としてアメリカ国内ツアーに参加することが発表されたが、諸事情によりすぐに撤回された。

2007年4月、ドラムクリニックが東京及び京都にて開催される。

2008年5月22日に星野楽器100周年イベント「100年の鼓動」にSimon Phillips、Tomy Snyder、熊谷徳明、小森啓資、Steve Vai、Paul Gilbert、Marty Friedmanらと出演。この頃から右足がうまく動かせなくなって来ており、左足でバスドラムを踏む練習を始めている。

2009年2月、オリジナル・ラインナップでMr. Bigが再結成。

2009年5月、Mr. Bigデビュー20周年と再結成を記念しパット・トーピー・シグネーチャー・スネアドラムSAS1465PTが100台限定発売された。

2009年6月、Mr. Big再結成ツアーのために来日、日本武道館、横浜アリーナ公演を含む9都市10公演が開催される。

2011年日本東日本大震災が発生した際には、被災者へのエールを込めて新曲を発表して慈善活動を行なうなど、日本との交流も深かった。

パーキンソン病発症[編集]

2014年3月6日、パーキンソン病と診断され、7月23日に病気を患っている事を公式に告白[1]。同年に開催されたMr. Big新作のツアー(...The Stories We Could Tellツアー)も通常の演奏が出来ず、サポート・ドラマーとしてとしてマット・スターが参加。パットは主にパーカッションとコーラス担当で参加し、Just Take My Heart、Fragile、Mr. Bigの3曲のみドラムプレイを披露した(ただし、公演によってはAlive And Kickin'やBaba O'rileyでもドラムを演奏している)[2]

2015年7月、エリック・マーティンの日本公演にギタリストのジョン・マクナマラとともにパーカッション及びコーラスとして参加した。このツアーではファンがプレゼントしたギター型カホン「ギターホン」(プレイウッド社製)が全公演で使用された。

2017年9月、Mr. Bigのツアーに同行し来日。前回より病状が悪化していたようで、ドラムプレイはJust Take My Heartの1曲のみとなった[3]。日本武道館でパットの人生を紹介したアニメーション映像が舞台後方のスクリーンに映し出されると、客席から次から次へとあふれ返る拍手と歓声にオーディエンスの前で初めて涙した顔を見せた。
最後の日本公演は10月5日BLUE LIVE広島。
翌10月6日に関西国際空港にてMr. Bigが次の開催国へ移動する際、レーベル担当のWOWOWエンタテインメント深民氏が「次は2019年の30周年ツアーで会うんだよね?」と訊くと「次は無理かもしれない」みたいな意味のことを言ったとのこと。

同年12月4日、ビリー・シーンの地元Nashvilleにて開催されたDrummers Jam 11にビリーとともに出演。公式のライブではこれが最後のものとなる。

死去[編集]

2018年2月7日、患っていたパーキンソン病の合併症により死去。64歳没[4]。死去した場所などは不明である。

2018年2月15日、ロサンゼルスにてパット・トーピーの葬儀が行われた。エリック・マーティン、リッチー・コッツェン、マット・スター、ギルビー・クラーク、フィル・スーザン、マネージャーのティム・ハイニーらが参列し、ビリー・シーンの奥さんエリザベッタらがスピーチを行った。(ビリー・シーンとポール・ギルバートは都合がつかず欠席)

2018年5月23日カリフォルニア州AgouraのCannyon Clubにて「Mr. Big & Friends Celebrate The Life Of Pat Torpey」と題したパット・トーピーのトリビュート・ライヴが開催。この公演にはMr. Bigの他にリッチー・コッツェン、チャック・ライト、ギルビー・クラーク、マット・ソーラム、デイヴ・アマト、リッキー・フィリップス、ブレット・タグル、グレッグ・ビソネットらパットと関係の深いミュージシャンが参加した。

人物[編集]

  • 実の父親は警察官、母親Janiceは秘書をしていた。
  • 実の父と母からは姉(Barbara)とパットが生まれ、母親の再婚後、父親の違う妹2人(MonicaとAnne)が生まれた。
  • 小学生の時の得意科目は図工と算数。
  • B'zの松本孝弘によると、「奥さんはとても綺麗でサンドラ・ブロックをもっと知的にした感じ」とのこと。
  • 好きな食べ物はアイスクリーム、ハンバーガー、ステーキなど。またスターバックスがお気に入りでLAの自宅近くのお店へよく通っていたらしい。日本食では餃子やトンカツ、抹茶などがお気に入りとのこと。
  • Never Give Up(決してあきらめるな)という名言をMr. Bigデビュー時から残し続けている。
  • 身長179cm、体重は90年代の頃は74.8kgほどあったが、病状の酷いときには59kgまで落ちた。靴のサイズは28〜28.5cm、血液型はO+型。
  • 高校では建築学を履修して最優秀の成績を取っていた。
  • 1977年8月16日にBEというバンドでサンディエゴで演奏した際、隣の会場に忍び込みQueenのサウンドチェックを観ている。他にもEL&PやKISSのサウンドチェックにも忍び込んでる。
  • 犬好きである。1988年にロバート・プラントのオーディションに参加する際には当時一人暮らしだったにもかかわらず犬を飼っており、代わりに世話をしてくれる人を探してるうちにオーディションへ行くのが1日遅くなってしまったというエピソードを持つ。(現在でもロサンゼルスの自宅に2匹の犬を飼っている)

音楽性・ドラムスタイルの特徴[編集]

音楽性[編集]

スーパードラマー・パットトーピー[編集]

  • 「Take Cover」、「Colorado Bulldog」、「Mr. Gone」、「Temperamental」など、その個性的なリズムパターンは楽曲の顔とも呼べるほど特徴的である。
  • ゴースト(グレース)ノートを得意としており、「Colorado Bulldog」、「Addicted To That Rush」、「Mr. Gone」、「Temperamental」などの曲ではリズムパターンにおいてスネアドラムによる繊細なグレースノートを多用している。

  (●:実音、◎:グレースノート、○:休符)
 「Colorado Bulldog」メインパターン
  右手 ●○○ ●○● ●○○ ●○●
  左手 ○◎○ ●○◎ ○◎○ ●○◎
  右足 ●○○ ●○○ ●○○ ●○○
  左足 ○○● ○○● ○○● ○○●
 「Addicted To That Rush」Aメロ部
  右手 ●○ ●○ ●○ ●○ ●○ ●○ ●○ ●○
  左手 ○○ ●◎ ○○ ●◎ ○○ ●◎ ○○ ●◎
  右足 ●○ ○● ○● ○○ ○● ○○ ●● ○○

  • 独特な間を持つためモタっていると勘違いされることもあるが、実際はタメているだけでインテンポである。例えば4/4拍子を「1・1・1・1」と均等に4等分にはせず、時に「1・1.1・0.9、1」のように割るなど3拍目を若干タメることがある。(「Green-Tinted Sixties Mind」や「Undertow」のサビ部分などで聴くことができる)
  • ブレイク後にドラムが入る場合、小節の拍頭でシンバルを「ジャーーン」と叩かず、「(ン)ジャーーン」と若干後ろのタイミングで叩くことによって速めのテンポの曲でも重いグルーヴを感じさせている。
  • ダイナミクスレンジがとても広く、小さな音量から大きな音量まで様々な音量を使い分ける。ドラムソロでノッて来た際、通常のドラマーであればパワフルな演奏で続けていくのであろうが、パットの場合だと一旦引き音量をグッと落としてささやくような叩き方に変えることがある。
  • 手足のコンビネーションフレーズにおいては、他のドラマーが「右手・左手・足、右手・左手・足〜」若しくは「左手・右手・足、左手・右手・足〜」と必ず右手スタートまたは左手スタートとなるところを、パットの場合は「右手・左手・足、左手・右手・足〜」と都度右手スタートと左手スタートを入れ替えることにより独特なものとなっている。

  右手 ●○○ ○●○ ●○○ ○●○
  左手 ○●○ ●○○ ○●○ ●○○
  右足 ○○● ○○● ○○● ○○●

  • フットワークがかなり強力であり、キックドラムのダブルを踏む際にはスライドステップとダウンアップを使いこなす。かなりの速いダブルや連打の際も右足一本だけで踏んでいることもある。また左足のダブルも得意でジョンボーナムのような頭抜き3連フレーズを左足だけでも演奏可能である。
  • 両足を使い「右・左・左・右、右・左・左・右」と高速でバスドラムのダブルストローク・ロールを行う。
  • ドラムソロをとりながら同時にビートルズナンバーを歌う。1993年10月17日(日)大阪厚生年金会館公演において突如歌いながらドラムを叩きまくるというソロを披露し、オーディエンスはおろか他のメンバーにも衝撃を与えた。この際のドラムパターンは実際技術的にかなり難易度の高いことをしており、キックドラムは「右・左・左、右・左・左〜」と踏み、左手はゴーストノートを多用している。(左足のダブルはスライド奏法により2打目でハイハットを閉じるなどちゃっかりとハイハットの操作までこなしている)歌のレパートリーは「Yesterday」、「Let It Be」、「The Long And Winding Road」の3パターンを持つ。

  右手 ●○○ ●○○ ●○○ ●○○
  左手 ○●● ○●● ○●● ○●●
  右足 ●○○ ●○○ ●○○ ●○○
  左足 ○●● ○●● ○●● ○●●

  • ハイハットのヒール&トウ(フットスプラッシュ)をリズムパターンに組み込む。2ndアルバムのレコーディングにおいてVoodoo Kissでこのテクニックを取り込むために毎日足が痛くなるまで練習を続けてできるようになったらしい。その他、Take CoverやAlive And Kickin'、I Love You Japanなどにおいてもこのテクニックを使用している。
  • 1999年〜2007年頃まではフットカウベルを使用し、左足でカウベルを踏んで演奏していた。ドラムソロ時において左足のかかととつま先でハイハットとカウベルを踏み分け、そのまま残った両手と右足の3本でコンビネーションフレーズを演奏した。Mr. Bigの曲ではライブではAddicted To That Rush、Alive And Kickin'などで使用し、レコーディングではActial SizeのCheap Little Thrillで聴くことができる。また、単純に4分音符で踏むだけではなく、オラシオ・エルナンデスや神保彰のように2-3クラーベを踏みながらソロをとることも可能である。

パーキンソン病発症時のドラムスタイル[編集]

  • パーキンソン病だと判明したのは2014年3月6日(奥さんのカレンさんの誕生日でもある)であったが、実際には2008年5月頃より右足でバスドラムを踏むのに違和感を感じており、この頃から左足でバスドラムを踏む練習を始めている。
  • 2009年のMr. Big再結成ツアーにおいては、以下のように右手・右足の演奏に影響が出ていることが確認されている。
    • Daddy, Brother, Lover, Little Boyでは8分音符で刻んでいたハーフオープン・ハイハットが4分音符になっていた。
    • Colorado Bulldogではメインパターンの右手のトップシンバルがただの4分打ちになり、またギターソロ前の箇所のバスドラムのダブルアクションが踏めなくなっていた。
    • Shy Boyのバース部でトレインビートを使って右手でバックビートを叩いたものを右手でクローズドハットを8分で刻み左手でバックビートを叩くパターンに変えられていた。
    • Price You Gotta Payでは3連符のハイハットの2つめを省略する箇所があった。
  • 2011年のMr. Bigのツアーにおいては、更に右半身の演奏が困難になっていることが確認される。
    • American Beautyではサビのドラムパターンをレコーディング時の右足だけでバスドラムを踏むパターンとは変え、小節頭のみ右足、それ以外の裏打ちのバスドラムを全て左足で踏むパターンへとしている。
    • I Won't Get In My Way、Still Ain't Enough For Meなどの曲では、普通右足のみで踏むようなドラムパターンのキックを左足だけで踏んでいたことが確認されている。
    • Colorado Bulldogの冒頭やラストに登場する高速6連フレーズでは、以前は手3つ(RLR)・足3つ(RRL)と叩いていたものを、手4つ(RLRL)・足2つ(RL)へ変えられていた。
    • Shy Boyのダブルベースドラムのパターンでは、バース部においてバックビートと同時の箇所の右足のバスドラムが省略されていた。
    • Take Coverにおいては、以前まで右足のみでバスドラムを踏んでいたパターンを両足で交互に踏み分けるパターンとし、右足の負担を減らしている。また、このドラムパターンでは右手で3段階の強弱を付けることによって独特なウネリが出るのが特徴的であるが、その右手のストロークの使い分けが困難となったせいか、小節最後の16分を左手でタムを叩くことにより平坦なグルーヴとならないようにフォローしていると思われる。

    (Take Coverのオリジナル・ドラムパターン)
    右手 ○●●○ ○●○● ●○○● ○●●○
    左手 ○○○○ ●○○○ ○○○○ ●○○○
    右足 ●○○● ○○●○ ○●●○ ○○○●
    (2011年からのTake Coverのドラムパターン)
    右手 ○●●○ ○●○● ●○○● ○●●○
    左手 ○○○○ ●○○○ ○○○○ ●○○●
    右足 ●○○○ ○○●○ ○○○○ ○○○○
    左足 ○○○● ○○○○ ○●●○ ○○○○

使用機材[編集]

  • 1985年頃からのエンドーサーであるTAMAのドラムキットとハードウェア、ジルジャンのシンバル、REMOのドラムヘッド、プロマークのスティック、LP社のパーカッションを使用。
  • Mr. Big初期はダブルベースドラムの大型のドラムキットを使用していたが、1993年よりシングルベースドラムのキットになり、その後ワンバス、ワンタム、ツーフロアのキットに落ち着いている。
  • 一時期バスドラムのフロントヘッドに2つの穴を開けていたり、リモートハットやラック、エアーライドシステムを使っていたこともあったが、しばらくして使われなくなくなった。
  • アコースティックのライブの時はラックタムのない2点キット+シンバル1枚という極シンプルなセッティングになることもある。(At The Hard Rock Liveでこのセッティングでの演奏を聴くことができる)
  • チューニングは全体的にハイピッチであるが、力強いストロークによりローが出ているため深みのある音色となっている。
  • ドラムスツールが低いセッティングとなっているのは、14歳で最初に買ったドラムキットにドラムスツールが含まれていなかったのでキッチン・チェアを持ってきてそれに座ったからである。

1989 (tour)[編集]

6.5インチのブラスのスネアドラムは、1988年にロバート・プラントのツアーに参加した時に手に入れたもので、TAMAのシェルにラディックのインペリアル・ラグを装着したもの。
この頃から10、13、15、16がパットのタムのサイズの基本形となる。

  • TAMA 10" Tom Tom、13" Tom Tom、15" Floor Tom、16" Floor Tom、24" Bass Drum、24" Bass Drum
  • Snare Drum 14"x6.5" Brass
  • Zildjian Cymbals 16" A Rock Crash、14" New Beat Hi-Hat、17" Rock Crash、22" Z Light Power Ride 、18" A Rock Crash、13" K X-Hi-Hat、19" K China Boy Brilliant

1993 (tour)[編集]

このツアーよりダブルベースドラムからシングルベースドラム(+ダブルペダル)へ移行する。ただし、フロアタムが1つ増え、2タム・3フロアのキットとなる。
ベースドラムサイズは出回っている資料には26インチと書かれてあるが、ライブ映像などを見たところ24インチの可能性も考えられる。

  • TAMA Artstar II 10"x10" Tom Tom、13"x12" Tom Tom、14"x14" Floor Tom、15"x15" Floor Tom、16"x16" Floor Tom、26"x16" Bass Drum
  • Snare Drum 14"x6.5" Brass (BR426)
  • Zildjian Cymbals 19" Crash、14" Hi-Hat、12" Splash、18" Crash、22" Ride、19" Crash、12" Splash、14" Hi-Hat、19" China

1995 (recording"HEY MAN")[編集]

1995年真夏にスタートした4thアルバムのレコーディングは約7週間かけて行われた。
パットはTAMAのアートスターII(ブルーのキット)を使用。材質はメイプルらしい。バスドラムはほとんどの曲で24インチを使い、大きくて広がりのあるサウンドを狙い一部で26インチも使用した。
スネアドラムは6.5インチと5インチのブラス。
シンバルは14"ニュービートハイハットを2個、16"、17"、18"、19"のクラッシュの4種類を2個1組で持っており、曲によって1種類選択して叩いたとのこと。

  • TAMA Artstar II 13" Tom Tom、15" Floor Tom、16" Floor Tom、24" Bass Drum、26" Bass Drum
  • Snare Drum 14"x6.5" Brass、14"x5" Brass
  • Head : Remo Coated Ambassador (TT & FT top)、Coated Emperor (SD top)
  • Zildjian Cymbals 14" A New Beat Hi-Hats、16" Crash、17" Crash、18" Crash、19" Crash、22" A Ping Ride Brilliant、19" K China Boy Brilliant

1996 (tour)[編集]

  • TAMA Artstar Custom (Color:Violet Shade) 13"x9" Tom Tom (AMT13R)、14"x14" Floor Tom (AMF14R)、15"x15" Floor Tom (AMF15R)、16"x16" Floor Tom (AMF16R)、24"x16" Bass Drum (AMB24X)
  • Snare Drum 14"x5.5" Stainless Steel (PS455) W/Air Ride Mounting System
  • Iron Cobra Power Glide Twin Pedal (HP90TW)
  • Short Stance Throne (HT85S)
  • Zildjian Cymbals 16" Crash Brilliant、14" New Beat Hi-Hat、12" Splash、17" Crash Brilliant、22" A Ping Ride、18" Crash Brilliant、12" Splash、13" Hi-Hat (Top:K, Bottom:Z Custom)、19" K China Boy
  • LP Spike Electronic Trigger Pad

1996 (video"BIG DRUMS")[編集]

  • TAMA Artstar Custom (Color:Violet Shade) 12"x8" Tom Tom、14"x15" Floor Tom、15"x15" Floor Tom、22"x16" Bass Drum
  • Snare Drum 14"x5.5" Stainless Steel (PS455) W/Air Ride Mounting System
  • Head : Remo Coated Ambassador (TT & FT top) Ebony Ambassador (TT , FT & BD bottom)、Clear Ambassador (BD top)、CS Coated (SD top)、Snare-Side Ambassador (SD bottom)
  • Iron Cobra Power Glide Twin Pedal (HP90TW)
  • Zildjian Cymbals 16" A Thin Crash Brilliant、14" A Quick Beat Hi-Hats、17" A Medium Crash Brilliant、22" A Ping Ride Brilliant、16" A Crash Ride Brilliant、18" K China Boy Brilliant
  • LP Cowbell

1999 (recording"GET OVER IT")[編集]

  • TAMA Artstar II (Color:Violet Shade) 13" Tom Tom、15" Floor Tom、16" Floor Tom、24" Bass Drum
  • Snare Drum 14"x5" Brass
  • Head : Remo Clear Ambassador (TT & FT top)、Coated Ambassador (SD top)
  • Zildjian Cymbals 14" A New Beat Hi-Hats、16" Crash、17" Crash、18" Crash、22" A Ping Ride

etc.

2002 (Japan tour)[編集]

  • TAMA Artstar Custom (Color:Piano Black) 13"x9" Tom Tom (AMT13R)、15"x14" Floor Tom (AMF15R)、16"x16" Floor Tom (AMF16R)、22"x16" Bass Drum (AMB22X)
  • Iron Cobra Power Glide Twin Pedal (HP900TW)
  • Iron Cobra Lever Glide Hi-Hat Stand (HH905)
  • 1st Chair Wide Rider Cloth Top Drum Throne (HT510C)

2003 (clinic)[編集]

  • TAMA Artstar Custom (Color:Violet Shade) 13"x10" Tom Tom (ABMT13A)、15"x14" Floor Tom (ABMF15R)、16"x16" Floor Tom (ABMF16R)、22"x16" Bass Drum (ABMB22)
  • Snare Drum 14"x5.5" Brass (SAS455PT) Clinic Anniversary
  • Head : Remo Clear Ambassador (top) / EVANS G1 (bottom)
  • Iron Cobra Power Glide Twin Pedal (HP90PTW)
  • IRON Cobra HH-Stand (HH805)
  • 1st Chair Drum Throne (HT730)
  • Zildjian Cymbals 16" Crash、14" Hi-Hat、17" Crash、22" Ride、18" Crash、13" Hi-Hat、18" China
  • LP Cowbell

2007 (clinic)[編集]

  • TAMA Starclassic Performer B/B (Color:Cobalt Blast Glitter ) 13"x10" Tom Tom、14"x14" Floor Tom、16"x16" Floor Tom、22"x16" Bass Drum
  • Zildjian Cymbals
  • LP Cowbell

2009 (Japan tour)[編集]

  • TAMA Starclassic Performer B/B (Color:Antique White Sparkle) 13"x9" Tom Tom、16"x16" Floor Tom (PLF16D)、18"x16" Floor Tom (PLF18D)、22"x18" Bass Drum (PLB22EM)
  • Snare Drum 14"x6.5" Pat Torpey Signature Snare Drum (SAS1465PT)
  • Head : Remo Clear Ambassador (TT & FT top/bottom)
  • Iron Cobra Twin Power Glide (HP900PTW)
  • Iron Cobra Lever Glide Hi-Hat Stand (HH905)
  • 1st Chair Drum Throne (HT730)
  • Zildjian Cymbals 16" A Medium Crash、14" A New Beat Hi-Hat、12" Splash、18" A Medium Crash、22" A Ping Ride、18" A Medium Crash、13" A New Beat Hi-Hat、19" K China

2011 (Japan tour)[編集]

  • TAMA Starclassic Performer B/B (Color:Antique White Sparkle) 13"x9" Tom Tom、16"x16" Floor Tom (PLF16D)、18"x16" Floor Tom (PLF18D)、22"x18" Bass Drum (PLB22EM)
  • Snare Drum 14"x6" Starphonic (PBR146)

2014 (Japan tour)[編集]

  • TAMA Silverstar Cocktail-JAM
  • Zildjian Cymbals

作品[編集]

ソロアルバム[編集]

  • Odd Man Out (1998年)
  • Y2K (1999年)
  • Odd Man Out (2016年)…98年発表のソロアルバムにボーナストラックを追加して再発。
  • Y2K (2016年)…99年発表のソロアルバムにボーナストラックを追加して再発。
  • Odd Man Out+Y2K+DVD Deluxe Edition (2CD+DVD) (2016年)…90年代に発表したソロアルバム2枚にボーナストラックを追加、更に「ライフ・ストーリー」と題したロング・インタビューをDVDに収録。(2015.11.8(日) パットの自宅にて収録)

インストラクションビデオ[編集]

  • Hot Drummer Video Magazine vol.1 (VHS) (1993年)
  • Big Drums (VHS、DVD) (1996年)
  • Rock Groove Drumming (DVD) (2002年)
  • Out of the Box and onto the Stage II (DVD)

その他参加作品[編集]

  • Jeff Paris - Race to Paradise (1986年)
  • Mark Van Holmes - Feels Like Yesterday (LP) (1986年)
  • Stan Bush & Barrage - Stan Bush & Barrage (1987年)
  • Mötley Crüe - Girls, Girls, Girls (1987年)…M1、M2でコーラスにて参加。
  • インペリテリ - Stand In Line (1988年)
  • テッド・ニュージェント - If You Can't Lick 'Em...Lick 'Em (1988年)
  • Razor Baby - Too Hot to Handle (1988年)
  • Michael Thompson Band - How Long (1989年)
  • Andrew Ridgeley - Son Of Albert (1990年)
  • Frederiksen/Phillips - Frederiksen/Phillips (1995年)
  • 高崎晃 - Wa (1996年)
  • Teddy Andreas - Innocent Loser (1996年)
  • ポール・ギルバート - King Of Clubs (1997年)
  • Stream
    • Stream (1997年)
    • Nothing Is Sacred (1998年)
  • ナイアシン - High Bias (1998年)
  • Velocity - Impact (1998年)
  • B'z - Brotherhood (1999年)
  • リッチー・コッツェン
    • What Is... (1998年)
    • Change (2003年)
  • ザ・ナック
    • Normal as The Next Guy (2001年)
    • On Stage at World Cafe Live (DVD) (2007年)
  • Hideki (栄喜) - Punk Drunker (2002年)
  • Freddy Cannon - Have A Boom Boom Christmas (2002年)
  • Johnny Hiland - Johnny Hiland (2004年)
  • Outland - Long Way Home (2004年)
  • Justin Derrico - Boldly Going Nowhere (2010年)
  • Belinda Carlisle - Belinda - Delux Edition (CD+DVD) (2014年)…DVDにはパットが全面参加した86年のライヴを収録。
  • Eric Martin - Over Japan (DVD+2CD、7DVD+2CD) (2016年)
  • V.A.
    • Thunderbolt - A Tribute To AC/DC (1996年)
    • Humanary Stew - A Tribute To ALice Cooper (1999年)
    • Tribute To Aerosmith - Not The Same Old Song And Dance (1999年)
    • Tribute To Ozzy - Bat Head Soup (2000年)
    • Stone Cold Queen - A Tribute (2001年)
    • Tribute To Aerosmith - Let The Tribute Do The Talkin' (2001年)
    • Bruce Springsteen Tribute : Made In The U.S.A. (2001年)
    • An All Star Lineup Performing The Songs Of Pink Floyd (2002年)

関連書籍[編集]

コラム「TO BE BIGGER!!」[編集]

リットーミュージックの月刊リズム&ドラムマガジンに2003年5月号から2006年3月号まで35回に渡り「TO BE BIGGER!!」と題したコラムが連載された。

  • Vol.1 "DRAGON"をブッ潰せ!
  • Vol.2 "zone"を探せ!
  • Vol.3 Straightに座ろう!
  • Vol.4 シングル? ダブル?
  • Vol.5
  • Vol.6 Wake Up!
  • Vol.7 魚をチューニング!?
  • Vol.8 Pat's Answer in his Drumming Clinic
  • Vol.9 クリニック・マニア
  • Vol.10 ネヴァー・キヴ・アップ
  • Vol.11 3 Big Albums
  • Vol.12 称えられることのないヒーロー達
  • Vol.13 自分自身をプッシュしよう!
  • Vol.14 キミの靴は壊れてないかい?
  • Vol.15 アイデンティティとケーキ作り
  • Vol.16 帽子(ハット)を忘れるな!
  • Vol.17 Take My Breath Away
  • Vol.18 ドラムとベース (Just the Two of Us)
  • Vol.19 ドラマーの耳
  • Vol.20 Brain & Body
  • Vol.21 フット・ワーク
  • Vol.22 パット名言集
  • Vol.23 Shoulder Killer Lick
  • Vol.24 groove with the ghost
  • Vol.25 Chopping Wood
  • Vol.26 push me, pull you
  • Vol.27 A Listen is Worth a Thousand Words
  • Vol.28 Mystery of the Moeller
  • Vol.29 Little Mistake, Big Mistake
  • Vol.30
  • Vol.31
  • Vol.32 The British are Coming
  • Vol.33 Drumming Up a Song
  • Vol.34 Are You a Pro?
  • Vol.35 Thanks

METALLION vol.63[編集]

パット・トーピーの人生を祝福する追悼特集号。(2018年4月19日発行)

出典[編集]

関連項目[編集]

Mr. Big[編集]

セッション・サポート関連[編集]