ジャパンライフ

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ジャパンライフ株式会社[1]
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
101-0065
東京都千代田区西神田二丁目8番5号
ジャパンライフビル[1]
北緯35度41分56.8秒 東経139度45分21.4秒 / 北緯35.699111度 東経139.755944度 / 35.699111; 139.755944座標: 北緯35度41分56.8秒 東経139度45分21.4秒 / 北緯35.699111度 東経139.755944度 / 35.699111; 139.755944
設立 1975年3月[1]
法人番号 3010001070195
事業内容 家庭用永久磁石磁気治療器の製造・卸・販売[1]
化粧品の卸・販売[1]
健康寝具の製造・卸・販売[1]
栄養補助食品清涼飲料水の卸・販売[1]
代表者 破産管財人 髙松薫[2]
資本金 4億7,640万円[1]
従業員数 746名(2017年5月11日現在)[1]
アシスタント2000名[3]
地域センター長1000名[3]
アンテナショップ店主6000名[3]
支店舗数 78[4]
決算期 3月(1991年までは2月)[5]
関係する人物 山口隆祥(前代表取締役会長)
山口ひろみ(前代表取締役社長)[1][6]
外部リンク http://japanlife-net.co.jp/
ジャパンライフ商品開発チーム (@kaihatsu5) - Twitter
ジャパンライフ人事部 (@aoyamahiroko) - Twitter
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ジャパンライフ株式会社は、東京都千代田区本社を置く代替医療機器製造販売会社。

東京都葛飾区にある同名の土木建築金物設計製造販売を行なう企業とは無関係。

沿革、概要[編集]

急成長とマルチ商法問題[編集]

マルチ商法の草分けたる3社中の一社[7]であるジェッカーチェーンを興した山口隆祥が1975年に創業。ジェッカーチェーンはこの1年後に倒産した。

1985年2月期には売上高1509億円を記録するなど急成長したが、同時期に表面化した豊田商事事件の余波を受けて業績は大幅に落ち込んだ[5]。豊田商事同様にマルチ商法被害が社会問題となって同年12月10日、衆議院商工委員会でジャパンライフ問題の集中審議が行われた[5][8][9]

たび重なる行政指導、行政処分[編集]

2007年、創業者の娘山口ひろみが社長に就任[5]

2014年、消費者庁から書面による行政指導を受けた[8][9]。2015年9月10日、消費者庁の立入検査を受けた[9]。2015年10月1日、販売形態を転換、通信販売を除き店舗での直接販売に移行した[5]。また、訪問販売連鎖販売取引・預託取引をやめて、代わって業務提供誘引販売取引を導入、磁気治療器などを100万円から600万円で販売し、購入者が知人などにレンタルすると年6%の利益が得られるという「レンタルオーナー契約」方式を始めた[3][5][9]

迷惑解除妨害の特定商取引法違反などにより、消費者庁から2016年12月16日・2017年3月16日・11月・12月の4回にわたって行政処分を受け、一部業務について1年間の業務停止を命じられた[6][8][9]

2度目の行政処分から2か月後の2017年5月16日、東京・お台場ホテルで大物演歌歌手の歌謡ショーを開催、1000人を超える参加者を前に会長みずから磁気治療器を実演し、「腰痛や膝痛、全部解決する」「3月に売上過去最高30億円を達成」「すごい産業になる」などと大々的に勧誘した[10][11]。5月24日参議院財政金融委員会で、内部告発で提供された収録映像をもとに、業務停止命令に違反する営業であると批判された[9]

倒産と再建案提示[編集]

2017年12月12日、本社不動産を売却[6]。12月15日、山口ひろみが社長ならびに取締役を辞任[6]。12月20日、巨額の債務超過を顧客に隠して勧誘したなど詐欺預託法違反の疑いにより、被害対策弁護団から愛知県警察告発状が提出された[6][8]。一方で同社側は、消費者庁の管轄である連鎖販売や預託取引については既に行っていないにも関わらず業務停止が命じられたことにより、あたかも他の業務も停止したかのような誤解を受けたと主張している[3]

2017年12月20日と21日の2日連続で手形が不渡りとなったため12月26日、取引銀行からの取引停止処分を受け倒産。負債総額の2405億円[12]は、同年の倒産ではタカタに次ぐ規模である。

同年末、荷物が運び出され、顧客・債権者・報道関係者らが集まる本社前で「12月29日午前(代表が)成田から香港へ脱出」「逃亡を許すな!一般社員は怒ってるぞ」などと書かれた複数の文書がまかれた[13]

2018年1月上旬、顧客や代理店など関係者向けの説明会を開催、会社幹部が出席し「必ず返金するが、調査中のためいつ返済できるかなどは言えない」「担当が仕事を放棄したことで不渡りが発生、正直びっくりした」「販売会社を新たに設立(して再建)する」「磁気治療器を大幅に値下げする」などと述べたと伝えられている[13]。一方、顧客弁護団は同年2月9日に破産申し立てを行なった[14]

同年3月1日、東京地方裁判所より破産手続開始の決定を受けた[15]官報での破産手続開始の公告は同年3月12日付で掲載され、第1回債権者集会は同年11月12日14時より開催される[16]

関連企業・団体[編集]

  • ナチュレール・イオン・コスメテックス株式会社 - 化粧品製造会社[17]。1979年9月設立、2012年頃子会社化、2012年9月山口ひろみが代表取締役に就任[17]。資本金4500万円、推定年商1億円前後[17]。所在地はジャパンライフ本社と同一[17][18]。従業員によると、銀行印小切手帳はジャパンライフに管理されているという[17]
  • イオン薬品株式会社 - 現在営業実態不詳[17]。1981年11月設立、2012年9月山口ひろみが代表取締役に就任、2013年3月東京都世田谷区大蔵六丁目20番28号からジャパンライフ本社所在地に登記上の本社を移転[17][19]。資本金1000万円、1986年度で年商4140万円[17]
  • 有限会社ジェイエル興産 - 1985年10月設立、2007年11月山口ひろみが代表取締役に就任[17]。ジャパンライフの株式の一部を保有しているといわれる[17]。所在地はジャパンライフ本社と同一[17][20]
  • 一般社団法人日本文化協会 - 文化活動の支援を目的とする[21]。2014年9月設立[17]。所在地はジャパンライフ本社と同一[17][21][22]。会長は外交評論家加瀬英明、副会長は山口[21]。駐日サンマリノ大使マンリオ・カデロを顧問に据えている。
  • 特定非営利活動法人 活生ライフ - 「死後に家族や周囲の人々に迷惑を掛けたくないという明確な本人の意思を完全実現し、尊厳ある死の事前準備と死後の事務手続きを支援する」[23]。2014年12月1日設立[23]。所在地はジャパンライフ本社と同一[17][23][24]。理事長は内閣審議官内閣府国民生活局長などを歴任した永谷安賢[9][23]
  • 株式会社マクサム.ナウ - 1975年9月設立、資本金1000万円、2015年1月休眠会社としてみなし解散[17]。所在地はジャパンライフ本社と同一[17][25]
  • 公益財団法人ライフサイエンス振興財団 - 生命科学に係わる科学技術の振興を目的とする[26]。1983年設立[26]。所在地は東京都千代田区麹町2丁目12番1号KDXレジデンス半蔵門702号室[27]。初代理事長は元科学技術事務次官で原子力行政にも深く関わった梅沢邦臣、現理事長は科学技術振興機構研究開発戦略センター上席フェローの林幸秀[26]

政官界との関係[編集]

2014年8月以降に同社を担当し調査にもあたった消費者庁取引対策課の課長補佐が、「定年退職する」などと告げ経営者との面会を要求するなど自身の天下りを受け入れるよう要求、2015年7月に同社に顧問として再就職した[10][28]。2016年2月1日消費者庁は違反行為があったとは断定できない旨の調査結果を内閣府再就職等監視委員会に提出したが、同年3月同委員会は国家公務員法第106条の3第1項違反を認定した[10]

業務停止処分直後の2017年1月13日、会長の山口が働き方改革担当特命大臣の加藤勝信と会食、のちチラシに「ジャパンライフのビジネスモデルは、一億総活躍社会を先取りしています!」との加藤のコメントが掲載され[8][29]、また主要閣僚含む政治家への「お中元リスト」の存在が国会で議論されたり、複数の官僚が当社や関連団体に顧問として再就職(天下り)しているなど、政官界との結びつきが強いと評する媒体もある[8][29]

脚注[編集]

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  1. ^ a b c d e f g h i j ジャパンライフの会社概要”. ジャパンライフ株式会社. 2017年12月24日閲覧。[リンク切れ]
  2. ^ ジャパンライフ(株)”. 東京商工リサーチ (2018年3月1日). 2018年3月1日閲覧。
  3. ^ a b c d e 重要なお知らせ”. ジャパンライフ株式会社. 2018年1月14日閲覧。
  4. ^ お近くの店舗を探す”. ジャパンライフ株式会社. 2018年1月14日閲覧。
  5. ^ a b c d e f 1年で3度の行政処分を受けたジャパンライフ、被害者弁護団は刑事告訴も検討”. 「TSR情報全国版」. 東京商工リサーチ (2017年12月13日). 2018年1月14日閲覧。
  6. ^ a b c d e ジャパンライフ、本社を売却し山口ひろみ社長は辞任”. 「TSR情報全国版」. 東京商工リサーチ (2017年12月22日). 2017年12月24日閲覧。
  7. ^ 残りの2社はAPOジャパンホリディマジック
  8. ^ a b c d e f また“アベ友”か 首相側近とマルチ商法告発企業の蜜月関係”. 日刊ゲンダイ. 株式会社日刊現代 (2017年12月21日). 2017年12月24日閲覧。
  9. ^ a b c d e f g マルチ商法被害拡大 官僚OB関与か 処分遅れ ジャパンライフ問題 大門氏が追及”. しんぶん赤旗. 日本共産党中央委員会 (2017年4月6日). 2018年1月14日閲覧。
  10. ^ a b c 消費者庁「天下り先」に手心疑惑 元課長補佐を雇ってくれた「ジャパンライフ」は、業務停止命令中に客を勧誘するも不問に。”. FACTA (2017年8月). 2018年1月14日閲覧。
  11. ^ 相川優子 (2017年12月26日). “消費者庁天下り問題 ジャパンライフ「腰痛や膝痛治る」1000人集めホテルで勧誘”. 日本消費経済新聞. http://web.nc-news.com/index.php?key=joinz50wk-22 2018年1月14日閲覧。 
  12. ^ ジャパンライフ(株)”. TSR速報. 東京商工リサーチ (2017年12月26日). 2017年12月26日閲覧。
  13. ^ a b 銀行取引停止のジャパンライフ、「事業は継続する。倒産していない」”. 東京商工リサーチ (2018年1月10日). 2018年1月14日閲覧。
  14. ^ ジャパンライフ 顧客側が破産申し立て 日本経済新聞 2018年2月10日
  15. ^ 倒産速報記事 ジャパンライフ株式会社 帝国データバンク 2018年3月1日
  16. ^ 『官報』2018年3月12日付、本紙第7220号、16頁 (pdf)”. 独立行政法人国立印刷局 (2018年3月12日). 2018年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年3月13日閲覧。
  17. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p ジャパンライフ本社所在地に本社を置く企業は6社”. 東京商工リサーチ (2017年12月27日). 2018年1月14日閲覧。
  18. ^ ナチュレール・イオン・コスメテツクス株式会社の情報”. 法人番号公表サイト. 国税庁. 2018年1月14日閲覧。
  19. ^ イオン薬品株式会社の情報”. 法人番号公表サイト. 国税庁. 2018年1月14日閲覧。
  20. ^ 有限会社ジェイエル興産の情報”. 法人番号公表サイト. 国税庁. 2018年1月14日閲覧。
  21. ^ a b c 一般社団法人 日本文化協会”. 一般社団法人 日本文化協会. 2018年1月14日閲覧。
  22. ^ 一般社団法人日本文化協会の情報”. 法人番号公表サイト. 国税庁. 2018年1月14日閲覧。
  23. ^ a b c d 活生ライフ”. NPO法人ポータルサイト. 内閣府. 2018年1月14日閲覧。
  24. ^ 特定非営利活動法人活生ライフの情報”. 法人番号公表サイト. 国税庁. 2018年1月14日閲覧。
  25. ^ 株式会社マクサム.ナウの情報”. 法人番号公表サイト. 国税庁. 2018年1月14日閲覧。
  26. ^ a b c ジャパンライフについて 社会貢献”. ジャパンライフ株式会社. 2018年1月14日閲覧。
  27. ^ 公益財団法人ライフサイエンス振興財団の情報”. 法人番号公表サイト. 国税庁. 2018年1月14日閲覧。
  28. ^ “【社会】ジャパンライフ 消費者庁担当者 天下り”. 東京新聞. (2017年12月28日). http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201712/CK2017122802000155.html 2018年1月14日閲覧。 
  29. ^ a b 業務停止処分のジャパンライフ 今年4月 大門議員が国会で取り上げ 国に厳正な対応求める”. しんぶん赤旗. 日本共産党中央委員会 (2017年11月22日). 2017年12月24日閲覧。

外部リンク[編集]