破産管財人

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破産管財人(はさんかんざいにん)とは、破産法破産手続において、破産財団に属する財産の管理及び処分をする権利を有する者をいう(同法第2条第12項)。法人が破産した場合、破産管財人の氏名のほか、所属する法律事務所とその所在地が登記事項とされており、大規模な破産事件においては複数の破産管財人が選任されることもある。通常は弁護士がその任に当たる。

手続[編集]

裁判所は、破産手続開始の決定と同時に、破産管財人を選任する(破産法31条1項、74条1項)。裁判所は、破産手続開始の決定をしたときは、直ちに、決定の主文等とともに、破産管財人の氏名・名称を公告および通知する(同法32条1項2号、同条3項)。実務上、弁護士が選任されるが、弁護士法で弁護士法人が認められたため、法人も破産管財人となることができる(同法74条2項)。また、破産管財人の氏名並びに住所が登記される(同法257条2項)。破産管財人の住所は実際には所属する法律事務所の住所・名称が記載されている。

破産管財人は、担当する会社の代理として、その事業の経営並びに財産の管理及び処分をする権利を有し、訴訟においては自らが当事者となる(破産法2条12項)。また必要があるときは、裁判所の許可を得た上で、破産管財人代理を選任することができる(破産法第77条)。

弁護士法から見た場合、破産管財人の業務は、同法第3条第1項の「一般の法律事務」ではなく、同法第30条の5の業務を定める法務省令(弁護士法人の業務及び会計帳簿等に関する規則)第1条第1号にいう業務に該当し、また弁護士は、正当の理由がなければ、法令により官公署の委嘱した事項を行うことを辞することができない(同法第24条)。

報酬規定[編集]

破産管財人の報酬は特に規定されておらず、裁判所が決定し、破産財団から支払われる。2002年頃から、東京弁護士会は破産管財人の報酬の一定割合を弁護士会へ拠出させるようになった。

法的地位[編集]

破産管財人の法的地位については、破産財団の代表者であるという見解、破産財団について管理処分権を行使する独立の管理機構と位置づける見解などがある。

明治時代の破産管財人は、銀行頭取や商売人、代書人公証役場の書記等であることが多かった。

法人の破産管財人の例としては、日本コーリン株式会社の破産手続における破産管財人カーライル・グループなどがある。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]