アブソリュートリー・フリー

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アブソリュートリー・フリー
フランク・ザッパ / マザーズ・オブ・インヴェンションスタジオ・アルバム
リリース
録音 1966年11月15–18日
TTGスタジオ
ジャンル ロックプログレッシブ・ロックコメディ・ロック実験音楽
時間
レーベル ヴァーヴ・レコード
プロデュース フランク・ザッパ、トム・ウィルソン
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 41位(アメリカ)
  • フランク・ザッパ / マザーズ・オブ・インヴェンション アルバム 年表
    フリーク・アウト!
    (1966年)
    アブソリュートリー・フリー
    (1967年)
    ウィー・アー・オンリー・イン・イット・フォー・ザ・マニー
    (1968年)
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    アブソリュートリー・フリー』(Absolutely Free)は、フランク・ザッパ率いるマザーズ・オブ・インヴェンション1967年に発表したセカンド・アルバム。

    解説[編集]

    ドン・プレストンバンク・ガードナービリー・ムンディといった新メンバーが参加。オリジナルLPの1 Side(A面)が"Absolutely Free"、2 Side(B面)が"The M.O.I. American Pageant"と題され、それぞれの面が一つの組曲となっているコンセプト・アルバム。CD化に伴い、シングルとして発表された「ビッグ・レッグ・エマ」「ホワイ・ドンチャ・ドゥ・ミー・ライト?」の2曲が、両方の組曲に挟まれる形でボーナス・トラックとして追加収録された。

    ザッパが敬愛するストラヴィンスキー[1]のメロディが随所に引用され、「アムニージャ・ヴィヴァーチェ」では『春の祭典[2]、「ステイタス・バック・ベイビー」では『ペトルーシュカ』からの引用がなされている[3][4]

    アルバム・ジャケットは、ザッパ自身がデザインしたコラージュ作品を使用。オリジナル・ジャケットは見開き仕様で、中ジャケットに"My Pumpkin"というキャプションと共に写っている女性は、ザッパの妻となるゲイル[5][6][注釈 1]

    収録曲[編集]

    全曲フランク・ザッパ作。8. 9.はCDボーナス・トラックで、オリジナルLPには収録されていない。

    1. プラスティック・ピープル - "Plastic People" - 3:42
    2. ジ・デューク・オブ・プルーンズ - "The Duke of Prunes" - 2:13
    3. アムニージャ・ヴィヴァーチェ - "Amnesia Vivace" - 1:01
    4. ジ・デューク・リゲインズ・ヒズ・チョップス - "The Duke Regains His Chops" - 1:52
    5. コール・エニィ・ヴェジタブル - "Call Any Vegetable" - 2:15
    6. インヴォケイション・アンド・リチュアル・ダンス・オブ・ザ・ヤング・パンプキン - "Invocation & Ritual Dance of the Young Pumpkin" - 7:00
    7. ソフト・セル・コンクルージョン - "Soft-Sell Conclusion" - 1:40
    8. ビッグ・レッグ・エマ - "Big Leg Emma" - 2:31
    9. ホワイ・ドンチャ・ドゥ・ミー・ライト? - "Why Don'tcha Do Me Right?" - 2:37
    10. アメリカ・ドリンクス - "America Drinks" - 1:52
    11. ステイタス・バック・ベイビー - "Status Back Baby" - 2:54
    12. アンクル・バーニーズ・ファーム - "Uncle Bernie's Farm" - 2:10
    13. サン・オブ・スージー・クリームチーズ - "Son of Suzy Creamcheese" - 1:34
    14. ブラウン・シューズ・ドント・メイク・イット - "Brown Shoes Don't Make It" - 7:30
    15. アメリカ・ドリンクス&ゴーズ・ホーム - "America Drinks and Goes Home" - 2:46

    参加ミュージシャン[編集]

    脚注[編集]

    出典[編集]

    1. ^ Zappa & Occhiogrosso (1990), p. 34.
    2. ^ allmusic
    3. ^ allmusic
    4. ^ Zappa & Occhiogrosso (1990), p. 167.
    5. ^ 日本盤紙ジャケットCD(VACK-1328)ライナーノーツ(大山甲日、2001年6月)
    6. ^ Zappa & Occhiogrosso (1990), p. 81.
    7. ^ Ulrich (2018), pp. 14–15.
    8. ^ allmusic(((Absolutely Free>Credits)))参照。

    注釈[編集]

    1. ^ ザッパは本作発表の数か月後の1967年9月、初のヨーロッパ公演に出発する数日前に彼女と結婚した。彼には二度目の結婚であった。
    2. ^ シャーウッドは当時ローディーで、1967年9月に初のヨーロッパ公演が行なわれた頃にメンバーになった。
    3. ^ アルバムにはマザーズ・オブ・インヴェンションのメンバー以外の名前は記載されていない。

    参考文献[編集]

    • Zappa, Frank; Occhiogrosso, Peter (1990). The Real Frank Zappa Book. Touchstone. ISBN 0-671-70572-5 
    • Ulrich, Charles (2018), The Big Note: A Guide To The Recordings Of Frank Zappa, New Star, ISBN 978-1-55420-146-4