朝鮮民主主義人民共和国の国旗
用途及び属性 | ? |
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縦横比 | 1:2 |
制定日 | 1948年9月8日 |
使用色 |
朝鮮民主主義人民共和国の国旗は、朝鮮民族の伝統色とされる青と赤を基調とし、白い円と2本の線、および赤い星を配した旗である。建国に際して1948年9月8日に制定されたもので、同国では共和国旗(공화국기 / コンファグッキ)と呼ばれる。
名称
色や意匠から藍紅色旗(람홍색기발 / ラモンセッキッパル:北朝鮮では「藍」の字を「남」と発音する決まりがあるので、代用字を使って濫紅色旗と書く)、あるいは紅藍五角星旗(홍람오각별기 / ホンラムオガッピョルギ)と呼ばれる。
韓国では「人民共和国旗」を略して人共旗(인공기 / インゴンギ)と呼ばれる。韓国で「人共旗」と呼ぶのは、日本共産党に反対する活動家が同党を「日共」と略すると似たイメージであり、侮蔑的なニュアンスを含んでいる。
構成
現在の政府当局は「赤地の部分は党と領袖への朝鮮人民の忠誠心、社会主義的愛国主義、百折不撓の闘争精神、一心団結した不抜の力を象徴する。白い円と白地の部分は、朝鮮民族が単一民族であり英雄的人民であることを象徴する。二つの青地の部分は、反帝・自主の旗のもとに、世界の革命的人民と固く団結して、平和と民主主義、民族の独立と社会主義偉業の勝利のために断固たたかおうとする朝鮮人民の熱烈な志向を象徴する」と意義付けを行っている[1]。
また、この旗には縦長掲揚用の旗がある。
沿革
第二次世界大戦後、朝鮮半島の北部はソ連軍の、南部はアメリカ軍の占領下に置かれた。ソ連軍政下の北半部で社会主義者を中心に中央行政府として作られた北朝鮮人民委員会が、のちの朝鮮民主主義人民共和国の基盤となる。
朝鮮北部でも、朝鮮王朝末期以来の国旗の意匠であり、日本統治下で民族独立運動のシンボルであった太極旗が用いられていた。1948年8月15日、南半部で大韓民国が建国され、太極旗を国旗として制定。北半部では9月9日に朝鮮民主主義人民共和国が建国されたが、この際に現行の国旗が制定された。
1992年10月22日、北朝鮮政府は国旗の製作と使用・掲揚・保管方法を定めた「国旗法」(국기법)を制定・公布し、以後数次の改正を行っている。
ギャラリー
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かつて北部でも使用されていた太極旗
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キジョン洞に掲揚されている国旗
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以北五道庁の旗
参考文献
- 伊藤亜人・大村益夫・梶村秀樹・武田幸男監修『朝鮮を知る辞典』(平凡社、1996年)ISBN 4-582-12603-0)より以下の各項目
- 梶村秀樹「国旗」
- 和田春樹・石坂浩一編『岩波小辞典 現代韓国・朝鮮』(岩波書店、2002年)ISBN 4-00-080211-9)より以下の各項目
- 石坂浩一「国旗」