ミサイル駆逐艦
ミサイル駆逐艦(ミサイルくちくかん、Guided missile Destroyer)は、軍艦の艦種の一つであり、広義にはミサイルを搭載している駆逐艦の事である。ミサイル艦の一種。
狭義においては、アメリカ海軍における艦種記号でDDG[1]の艦の事であり、テリア、ターター、スタンダードのような艦隊防空用の艦対空ミサイルを搭載した駆逐艦の事である。アーレイ・バーク級、キッド級などがある。スプルーアンス級駆逐艦(艦種記号DD)の様に艦隊防空用のミサイルを搭載していない駆逐艦はミサイルを搭載していてもミサイル駆逐艦とは類別されないが、何故か艦隊防空用のミサイルを搭載していないズムウォルト級(DDG-1000)はミサイル駆逐艦扱いである。
日本の海上自衛隊においてはミサイル護衛艦(DDG)という名称が用いられており、はたかぜ型やこんごう型などがこの艦種に該当する。
ソ連やロシアにおいてはミサイル艦とは艦対艦ミサイルを搭載した艦のことであり、アメリカ海軍でいうような艦隊防空用のミサイルを搭載した駆逐艦をミサイル艦とは呼ばない。むしろ、1950年代後半ないし1960年代以降においてたんに「駆逐艦」といえばアメリカ海軍で言うようなミサイル駆逐艦に相当すると考えた方が適切である。ソビエト連邦海軍やロシア海軍においても「ミサイル駆逐艦」という艦種名称は存在せず、単に「駆逐艦」と呼ばれる艦種や「大型対潜艦」と呼ばれる艦種がアメリカ海軍でいうところのミサイル駆逐艦と同様の任務を負う同規模の艦となっている。
ミサイル駆逐艦一覧
艦隊防空用ミサイルを搭載した狭義のミサイル駆逐艦に相当する各国の艦艇。
- ミサイル護衛艦「あまつかぜ」
- たちかぜ型ミサイル護衛艦
- はたかぜ型ミサイル護衛艦
- こんごう型ミサイル護衛艦
- あたご型ミサイル護衛艦
- 8,200トン型ミサイル護衛艦(計画中)
脚注
- ^ Guided missile destroyer