ブラックタイド
ブラックタイド | |
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2008年10月30日撮影(ブリーダーズ・スタリオン・ステーション) | |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牡 |
毛色 | 黒鹿毛 |
生誕 | 2001年3月29日(23歳) |
抹消日 | 2008年8月1日 |
父 | サンデーサイレンス |
母 | ウインドインハーヘア |
生国 | 日本(北海道早来町) |
生産者 | ノーザンファーム |
馬主 |
金子真人 →金子真人ホールディングス(株) |
調教師 | 池江泰郎(栗東) |
競走成績 | |
生涯成績 | 22戦3勝 |
獲得賞金 | 1億6207万1000円 |
ブラックタイドは日本の競走馬で、現在は種牡馬である。2004年のスプリングステークスに優勝した。全弟に中央競馬クラシック三冠を制したディープインパクト、種牡馬のオンファイアがいる。
経歴
競走馬時代
デビュー前 - 3歳
2001年のセレクトセールで9700万円で金子真人に落札された。落札価格は翌年のセレクトセールで金子に落札された全弟のディープインパクト(7000万円)よりも高値であった。
2003年、暮れの阪神競馬でデビュー戦を圧勝すると、次走のラジオたんぱ杯2歳ステークスで1戦1勝ながら単勝1.4倍の圧倒的1番人気に支持される。しかし、レースではコスモバルクの4着に終わった。
明けて2004年、オープン特別の若駒ステークスで2勝目を挙げた。次走のきさらぎ賞では単勝1.5倍の圧倒的1番人気に支持されたが、ゴール前でマイネルブルックの強襲にあい、2着に終わった。
ラジオたんぱ杯2歳ステークス、きさらぎ賞と重賞では人気になるものの勝ち切れなかったが、次走のスプリングステークスでは、リンカーンに主戦騎手である武豊が騎乗するため横山典弘に乗り替わった。このレースでは、それまでの先行・中団からのレースではなく、最後方待機策を選択。直線で一気に他馬をごぼう抜きして重賞初勝利を飾った。
皐月賞ではコスモバルクに次ぐ2番人気に支持されたが、レースでは出負けし、更に前が止まらない馬場での後方待機で末脚が不発に終わり、16着と大敗した。このレースでは、同じく後方待機したスズカマンボやハーツクライといった古馬になってから大活躍する馬たちも大敗を喫している。高速馬場での先行馬有利という状況と、後方待機の失敗から鞍上が馬を無理に追わなかったため、下位での入線となった。
皐月賞後、屈腱炎を発症し、2年間休養することになる。
5歳以降
2006年5月末に帰厩すると、8月に新潟競馬場で行われるダートのオープン特別・関越ステークスで復帰することになった。藤岡佑介を鞍上に迎え、初のダート戦に挑んだ。道中は最後方を追走し、直線では鋭い末脚を繰り出すが7着に敗れた。このレースでは上がり最速を記録した。
その後、得意の芝でのレース、小倉日経オープンに出走し、道中は中団に待機して最後はしぶとく伸びたが3着。さらに幸英明を鞍上に朝日チャレンジカップに出走し6着。続いて藤岡佑介を再び鞍上に迎え、オープン特別のアンドロメダステークスに出走、同日の東京競馬場のメインレース、ジャパンカップで弟のディープインパクトが勝利し、兄弟でのメインレース勝利が期待されたが2着に敗れた。更にディセンバーステークスに出走したが3着に終わった。
2007年になってからも中山金杯で3着と好走を続けていたが、続く中山記念では10着と大敗した。この後、大阪城ステークスでも7着に敗れ、日経賞では12着に敗れた。しかしオーストラリアトロフィーでは初めてブリンカーを装着し、開幕週の京都競馬場の前残りとなりやすい馬場の特性を生かして2着に粘った。その後、8か月休養し、ディセンバーステークスで実戦復帰したが、13着に終わった。
2008年も中山金杯から始動するが10着、大阪城ステークスでは8着、日経賞では5着だった。そして、距離短縮で挑んだ都大路ステークスでは勝ったフサイチアウステルからアタマ差の2着に入ったものの、次の目黒記念では8着という結果に終わった。その後、8月1日付で競走馬登録を抹消し、引退した。結局、屈腱炎から復帰した後は一度も勝利できずに競走馬を引退することになった。
種牡馬時代
競走馬登録抹消後は8月4日午前にブリーダーズ・スタリオン・ステーションに移動し、2009年より種牡馬として供用が開始された。三冠馬・ディープインパクトの全兄という血統から代替種牡馬として人気を集め、この年の新種牡馬としては最多となる150頭の種付けを行っている。2012年に初年度産駒がデビューし、同年のデイリー杯2歳ステークスをテイエムイナズマが優勝、産駒の重賞初制覇となった。2012年のファーストシーズンサイアーランキングで1位となっている。
以降もディープインパクトに比べると繁殖牝馬に恵まれない中でタガノエスプレッソやキタサンブラックといった重賞勝馬を輩出した。勝ち上がり率や好走率の面でハイアベレージを叩き出している[1]。そして、2015年の菊花賞でキタサンブラックが優勝し、産駒初のGI勝利を記録した。
主な産駒
- 2010年産
- テイエムイナズマ(デイリー杯2歳ステークス)
- デイジーギャル(ローレル賞)
- イワミノキズナ(ヤングチャンピオン)
- 2011年産
- 2012年産
- タガノエスプレッソ(デイリー杯2歳ステークス)
- キタサンブラック(菊花賞、スプリングステークス、セントライト記念)
- 2013年産
- ブライトエンプレス(兼六園ジュニアカップ)
- メジャーリーガー(若駒賞)
競走成績
年月日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 頭数 | 枠番 | 馬番 | オッズ (人気) |
着順 | 騎手 | 斤量 | 距離(馬場) | タイム (上り3F) |
タイム 差 |
勝馬/(2着馬) | ||
2003 | 12. | 7 | 阪神 | 2歳新馬 | 9 | 8 | 9 | 1.7(1人) | 1着 | 武豊 | 55 | 芝2000m(良) | 2:02.5 (34.9) | -0.6 | (スウィフトカレント) | |
12. | 27 | 阪神 | ラジオたんぱ杯2歳S | GIII | 13 | 8 | 13 | 1.4(1人) | 4着 | 武豊 | 55 | 芝2000m(良) | 2:02.2 (35.1) | 0.6 | コスモバルク | |
2004 | 1. | 24 | 京都 | 若駒S | OP | 10 | 5 | 5 | 1.2(1人) | 1着 | 武豊 | 56 | 芝2000m(良) | 2:02.5 (34.3) | -0.1 | (ケージーフジキセキ) |
2. | 15 | 京都 | きさらぎ賞 | GIII | 14 | 4 | 6 | 1.5(1人) | 2着 | 武豊 | 56 | 芝1800m(良) | 1:48.0 (35.0) | 0.0 | マイネルブルック | |
3. | 21 | 中山 | スプリングS | GII | 16 | 6 | 11 | 3.2(2人) | 1着 | 横山典弘 | 56 | 芝1800m(稍) | 1:48.3 (35.2) | -0.2 | (キョウワスプレンダ) | |
4. | 18 | 中山 | 皐月賞 | GI | 18 | 4 | 7 | 3.8(2人) | 16着 | 武豊 | 57 | 芝2000m(良) | 2:00.1 (34.2) | 1.5 | ダイワメジャー | |
2006 | 1. | 23 | 新潟 | 関越S | OP | 15 | 8 | 14 | 8.6(7人) | 7着 | 藤岡佑介 | 56 | ダ1800m(良) | 1:51.6 (36.9) | 0.7 | オーガストバイオ |
8. | 20 | 小倉 | 小倉日経オープン | OP | 7 | 7 | 7 | 2.3(1人) | 3着 | 藤岡佑介 | 56 | 芝1800m(良) | 1:48.1 (34.5) | 0.2 | ツルマルヨカニセ | |
9. | 9 | 中京 | 朝日チャレンジC | GIII | 12 | 7 | 9 | 6.7(3人) | 6着 | 幸英明 | 57 | 芝2000m(良) | 1:57.9 (34.7) | 0.5 | トリリオンカット | |
11. | 26 | 京都 | アンドロメダS | OP | 12 | 7 | 9 | 7.5(5人) | 2着 | 藤岡佑介 | 55 | 芝2000m(良) | 2:00.6 (34.8) | 0.2 | アサカディフィート | |
12. | 16 | 中山 | ディセンバーS | OP | 11 | 8 | 10 | 2.1(1人) | 3着 | ルメール | 56 | 芝1800m(良) | 1:48.7 (34.1) | 0.2 | イースター | |
2007 | 1. | 6 | 中山 | 中山金杯 | GIII | 16 | 6 | 12 | 7.1(2人) | 3着 | 後藤浩輝 | 55 | 芝2000m(不) | 2:03.7 (38.5) | 1.3 | シャドウゲイト |
2. | 25 | 中山 | 中山記念 | GII | 16 | 6 | 11 | 23.5(9人) | 10着 | 北村宏司 | 57 | 芝1800m(良) | 1:48.1 (35.8) | 0.8 | ローエングリン | |
3. | 10 | 阪神 | 大阪城S | OP | 12 | 8 | 12 | 14.4(7人) | 7着 | 和田竜二 | 55 | 芝1800m(良) | 1:47.3 (34.7) | 0.1 | スーパーホーネット | |
3. | 24 | 中山 | 日経賞 | GII | 14 | 4 | 6 | 45.6(9人) | 12着 | 松岡正海 | 57 | 芝2500m(良) | 2:33.8 (38.0) | 2.0 | ネヴァブション | |
4. | 21 | 京都 | オーストラリアT | OP | 12 | 7 | 9 | 13.9(6人) | 2着 | 和田竜二 | 56 | 芝1800m(良) | 1:46.3 (33.2) | 0.1 | エイシンデピュティ | |
12. | 15 | 中山 | ディセンバーS | OP | 16 | 7 | 13 | 13.7(6人) | 13着 | 戸崎圭太 | 56 | 芝1800m(良) | 1:49.3 (35.4) | 2.0 | サイレントプライド | |
2008 | 1. | 5 | 中山 | 中山金杯 | GIII | 16 | 4 | 7 | 21.5(8人) | 10着 | 蛯名正義 | 56 | 芝2000m(良) | 2:01.4 (34.8) | 0.7 | アドマイヤフジ |
3. | 15 | 阪神 | 大阪城S | OP | 16 | 4 | 8 | 16.8(9人) | 8着 | 佐藤哲三 | 56 | 芝1800m(良) | 1:46.8 (35.8) | 0.7 | オースミグラスワン | |
3. | 29 | 中山 | 日経賞 | GII | 13 | 2 | 2 | 48.0(10人) | 5着 | 吉田隼人 | 57 | 芝2500m(良) | 2:33.8 (35.4) | 1.1 | マツリダゴッホ | |
5. | 11 | 京都 | 都大路S | OP | 18 | 1 | 1 | 12.1(5人) | 2着 | 川田将雅 | 56 | 芝1600m(稍) | 1:35.1 (35.0) | 0.0 | フサイチアウステル | |
6. | 1 | 東京 | 目黒記念 | GII | 18 | 4 | 7 | 61.8(10人) | 8着 | 川田将雅 | 56 | 芝2500m(良) | 2:32.6 (35.6) | 0.7 | ホクトスルタン |
血統表
ブラックタイドの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サンデーサイレンス系 |
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父 *サンデーサイレンス Sunday Silence 1986 青鹿毛 アメリカ |
父の父 Halo 1969黒鹿毛 アメリカ |
Hail to Reason 1958 | Turn-to | |
Nothirdchance | ||||
Cosmah 1953 | Cosmic Bomb | |||
Almahmoud | ||||
父の母 Wishing Well 1975鹿毛 アメリカ |
Understanding 1963 | Promised Land | ||
Pretty Ways | ||||
Mountain Flower 1964 | Montparnasse | |||
Edelweiss | ||||
母 *ウインドインハーヘア Wind in Her Hair 1991 鹿毛 アイルランド |
Alzao 1980 鹿毛 アメリカ |
Lyphard 1969 | Northern Dancer | |
Goofed | ||||
Lady Rebecca 1971 | Sir Ivor | |||
Pocahontas | ||||
母の母 Burghclere 1977鹿毛 イギリス |
Busted 1963 | Crepello | ||
Sans Le Sou | ||||
Highclere 1971 | Queen's Hussar | |||
Highlight | ||||
母系(F-No.) | (FN:2-f) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | アウトブリード | [§ 3] | ||
出典 |
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3代母Highclereは1000ギニー(英GI)、ディアヌ賞(仏GI)など8戦3勝。このHighclereを起点として現在に至るまで牝系が築かれており、近親には活躍馬が揃っている。詳細はハイクレア一族の項目を参照。
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post エラー:
|racingpostname=
が未定義です。(参照1・参照2) - ブラックタイド - 競走馬のふるさと案内所
- ^ 影の最強種牡馬ブラックタイド!ディープインパクトの兄は脇役じゃない- 競馬TIMES