ゲッターロボ號
ゲッターロボ號(ゲッターロボごう)は、1991年2月11日から1992年1月27日までテレビ東京系で全50話が放送された、東映動画製作のロボットアニメ。または石川賢による漫画。漫画はアニメとはストーリーが大きく異なり、ゲッターロボサーガに明確に組み入れられたものとなっている。
両者を並べて解説するとアニメと漫画固有の説明が繰り返されて煩雑になるため、当記事では先にアニメの情報、次に漫画の情報をアニメとの違いで解説していく。
アニメ版
概要
テレビせとうち製作のアニメ第三弾。当初は『マジンガーZ』のリメイク版で、時代背景はマジンガーシリーズの世界観を持ち、その直接の時間軸として企画された。その為、主役の一文字號の容姿は兜甲児のそれに似ており[1]、敵ロボットの「メタルビースト」は一つ或いはそれ以上の"頭部"を所有する、敵幹部が全員爵位を持っている、渡辺宙明の音楽などにその名残を残している。当時のロボットアニメがリアル路線か小学生を主人公にした活劇もの二分していた中、本作は最初リアルテイストを盛り込んだが、2クール目で路線を変え70年代ロボットアニメさながらの作風に、又主題歌も水木一郎の歌(OPはヒーローもの定番の"雄叫び"ソング、EDはバラード調のもの)に変更された。
ストーリー上では明言されてはいないが、本作はいわば旧シリーズの後日譚的な物語であり、放送開始当初に流布された各種印刷物の年表で、"旧シリーズの出来事が『ゲッターロボ號』の前史の史実[2]"として掲載されている。スタッフの証言の中には中盤に漫画版同様に、"神隼人を指揮官として登場させる事で、旧シリーズと世界観を明確に繋げる"案があったが、隼人の声優である、キートン山田のスケジュールの都合で没になった[3]。
前述の通り当初は東映の横山賢二によって『マジンガーZ』のリメイクが企画されたが、話を持ちかけられたダイナミック企画では権利関係が複雑ではない『ゲッター』のリメイクを提案し、これを受ける形で東映が企画を変更している。また番組スポンサーとして玩具を手がけたバンダイグループのユタカも、過去のゲッターでは成されなかった変形合体の完全再現を目指して商品の企画開発に臨んだ。しかし実際には
- 漫画版からアニメ版変形初稿に基づくゲッターマシン1号機のコクピットが、その寸法や変形機構の誤解から、スペースやギミックがないゲッターマシン2号機との合体時に、アニメの変形の様に隠れる事がない。
- ゲッター翔に変形する際の合体方式が、アニメ版と違い特殊なドッキングパーツが構築されており、"スーパー合体"版では更にそれが原因でゲッターマシン3号機の変形、及び1号機のコクピット格納に支障が生じている。又、その構造上の不釣合いに拠る自立が出来ないため、ハープンキャノンの弾体をスタンド代わりにする必要がある。
- ゲッター剴への変形時、ゲッターマシン1&2号機の合体ギミックがアニメ版の様にはならない上、磁鋼合体とスーパー合体はお互い共合体ギミックが異なる。
とアニメ本編との変形合体の差異が幾らか発生している。石川賢は、「ユタカ側が非常に意欲的で、しかも完全な変形合体が出来た事に驚いた」と後にインタビューで述懐している。
ストーリー
西暦200X年、ダイヤモンドの二百倍の硬度を持つ特殊な鉱石・G鉱石が発見され、その研究開発の為に北極に建造された多国籍開発基地「ポーラー・ステーション」を乗っ取った狂気の科学者「プロフェッサー・ランドウ」は、G鉱石で装甲した巨大ロボット怪獣「メタルビースト」の軍団を率いて世界征服に乗り出した。
日本の防衛庁はそれに対抗するため、北海道のサロマ湖畔にあるNISAR(ネイサー、日本国際航空宇宙技術公団)の所有する、G鉱石にて装甲された宇宙開発用ロボット「ゲッターロボ」に協力を要請。当初はゲッターロボを戦闘に使用することに難色を示していたNISARの橘博士だったが、戦いの中で息子の信一が命を落としたのをきっかけに、ゲッターの戦闘用強化に本腰を入れることになる。
当初は非変形で武装も無く、徒手空拳で戦っていたゲッターロボであるが、激しさを増す戦いの中で徐々に武装が施され、第11話で3機の飛行メカが合体、3種の形態に変形するスーパーロボットへと生まれ変わる。
スタッフ
- 企画:大西良昌(ビックウエスト)、横山賢二(東映動画)
- 原作:永井豪、石川賢
- 企画協力:ダイナミック企画
- 音楽:渡辺宙明
- 製作担当:小塚憲夫、目黒宏
- キャラクターデザイン:大島城次
- 美術デザイン:行信三
- シリーズディレクター:芝田浩樹
- プロデューサー:岡崎千代(テレビせとうち)、吉田竜也(東映動画)
- 編集:西山茂
- 録音:川崎公敬
- 効果:今野康之(スワラプロダクション)
- 選曲:オーディオ田中
- 記録:岡本洋子
- 現像:東映化学
- 制作:テレビせとうち、ビックウエスト、東映動画
- 主題歌:
- 「21世紀少年(21st Century Boy)」(作詞:尾上文、作曲:岡井大二、歌:貴水博之)
- 「GRIEVOUS RAIN」(作詞:尾上文、作曲:岡井大二、歌:貴水博之)
- 「ゲッターロボ號」(作詞:康珍化、作曲:渡辺宙明、歌:水木一郎、森の木児童合唱団)
- 「友だちになりたい」(作詞:康珍化、作曲:渡辺宙明、歌:水木一郎)
登場キャラクター:キャスト
主要キャラクター
- 一文字號:草尾毅
- ネイサーでゲッターロボのパイロットとしての訓練を受けていた、候補生の1人。概要の項に有るとおり、髪形は企画段階の名残から『マジンガーZ』の兜甲児のものと殆ど同じ(揉み上げ等に一部差異あり)で、一人称も「俺」。格闘技ファンであり、プロレスラーの"カール・クラウザー"を尊敬し傾倒していて、偶にその薀蓄を披露する他、戦闘でそれを生かしたことがある(ゲッターボムと云う名前でパワーボムを敵メタルビーストに掛けて斃した事がある。)。敵メタルビーストの毒ガス攻撃を受け、一時期その後遺症が心配されたが、後の話では発症する事無く完治している位に体は頑強。
- 後年リリースされた作品では漫画版に準拠している為に、身体は頑強ではあるものの宇宙飛行士としては完成されていない。
- 橘翔:小林優子
- ネイサーのメカニックだったが、第12話以降はゲッターチームの一員に。一人称は「ボク」。橘博士の娘で信一の妹。実はメカマニアで、ゲッターが戦闘で損傷することに不満を持っていた。その不満が解消されて完全修理が終了していたら、武装としてのナックルボンバーは誕生しなかった。
- 髪型はキューティーハニーに似た赤毛のショートヘア。初代『ゲッターロボ』における早乙女ミチルと神隼人を足して割った様な役処である。
- 大道剴:神谷明[4]
- ネイサーのパイロット訓練生の1人。当初はゲッターのパイロットを號や由自と競い合っていて、紆余曲折の末にゲッター剴のパイロットに正式に就任する。初期は主にバトルヘリに乗っていた。生真面目で堅物な性格をしている。短く刈り込んだ髪が特徴的な痩身の日本男児で、剣道を得意とする。一人称は「自分」。ソードトマホークの扱いに苦慮していた號に対して「ゲッター號の操縦は自分のほうが向いている」[5]とからかった事もあった[6]。弟が一人いる。
- 橘信一:古川登志夫
- ネイサーのパイロット候補生たちのまとめ役で、教官でもあった。メタルビーストとの戦闘では剴とともにバトルヘリに搭乗し、號のサポートに回る。父・橘博士のゲッター武装化を渋る姿勢を「父さんは逃げている」と非難。その後、戦闘の最中に命を落とす。彼の死が橘博士にゲッターの強化・武装化を決断させ、同時に翔がゲッターチームとして戦うきっかけともなった。
- 橘博士:永井一郎
- ゲッターロボ號の開発者でネイサー所長。信一、翔の父親でもある。
- Dr.タマ:田の中勇・Dr.ポチ:佐藤正治
- 橘博士の助手。『マジンガーZ』に置ける三博士の様な役処。語尾はポチは「ワン」、タマは「ニャン」が付く。
- ヤシャ男爵(兄)/佐藤正治・ヤシャ男爵(弟)/ナレーション:池水通洋
- 一つの体に二つの頭部のあるミュータント兄弟。典型的な力任せの作戦を行う幹部。兄弟の仲は余り良くないが、それでも緊急時・非常時にはお互いを思い遣る事があり、兄弟としての絆は途轍もなく強い。元は夫々の完全な体があったが、ランドウに拠って改造手術を受け、その際に二つの体を一つにした。
- ラセツ伯爵(女):阿部道子・ラセツ伯爵(男):永井一郎
- 女性の腹に男性の顔がある男女が融合したミュータント。ヤシャ兄弟とは対照的に沈着冷静だが、怒ると腹の男性の顔が現れて威圧的な口調を発する。知略を使った卑怯な作戦を担当する。終盤でランドウに裏切られ、その後にレミと心を交わす事になるが…。
- プロフェッサー・ランドウ:郷里大輔
- 天才科学者だったが、更なる知能の向上の為に自らをコンピューターと接続した結果、精神を病んでしまい狂気に飲まれ、北極のG鉱石採石場をベガゾーンに改造し世界征服を始める。軍団の幹部はナルキス子爵以外は彼が作り出したミュータントである。
- 終盤にナルキス子爵に殺されるが、既に記憶と自我をベガゾーンのメインコンピューターに移していた為、復活する。
アニメ版のみ登場のキャラクター
- 武藤由自:金丸淳一
- ネイサーのパイロット候補生。序盤はバトルヘリに乗っていたが、紆余曲折の末12話以降はオペレーターやGアームライザーの遠隔操作などを担当する。一度敵に洗脳されて、ゲッターと対決させられた。號により「メガネポンチ」呼ばわりされたことがある。
- リー・フォア・メイ:原えりこ
- ネイサーの医務室に勤める看護婦。ブロンドが綺麗で立居振舞も女らしい"出来た"美女であり、號達ゲッターチームの男性諸氏からも好意を持たれているが、いつも軽くスルーしている。但しミーハーでもあり、追加補充クルーとしてシュレンドルフが来日した時は大はしゃぎだった。理想の男性は"格好良い大人の男性"だったのだが…。
- 大道哲:佐藤智恵
- 凱の弟。腕白だが兄の前では甘えん坊で、いざと云う時には気弱になる。しかし、幾度かのランドウの攻撃の最中にその精神的な弱さを克服した。兄と同じく剣道をやっている。ネイサーのメンバー&クルーから実の弟の様に可愛がられている。
- 吉井レミ:遠藤みやこ
- "G鉱石の単結晶(モノポール)化"研究の第一人者の故・吉井博士の娘で助手でもあった、若き女性科学者。"研究に成功し乍周囲の無理解の為に行方不明の末憤死した"父の研究を受け継ぎ、聖剣・ソードトマホークを完成させる[7]。Gアームライザーの開発者でゲッターロボの強化に貢献した。終盤、ランドウに裏切られたラセツとベガゾーン内で再会し、判り合えたものの…。
- シュレンドルフ・岡崎
- 漫画版のシュワルツコフをモチーフにした、第23話のゲストの日系ドイツ人。ネイサーのゲッターチーム補充要員としてドイツより来日した。国連平和軍欧州本部のエースパイロットであり、当初はゲッターチームが日本人である事に不満と不快感を露わにする程の白人至上主義者[8]だったが、紆余曲折の末、號達ゲッターチームと固い友情を結ぶ。この友情は物語が終わる迄ずっと継続する強い絆となった。美形で、メイのミーハーを引き出した張本人でもある。
- ナルキス:堀川亮
- 第31話でランドウの前に突如として現れ、協力者として戦列に加わった謎の人物。シルバーブロンド(銀髪)のイケメンで、メタルビーストを目的地までテレポートすることが出来、ソードトマホークすら簡単に蒸発させる程の超能力者でもある。メタルビーストに超能力を与える事も可能。後にランドウに功績を認められ爵位を贈られ"ナルキス子爵"を名乗る。終盤でランドウに反旗を翻しこれを討ち、さらには国連を脅し降伏させている。正体不明の女性巨人ディアナの腰前面に着けた玉座に腰掛けており、巨乳をヘッドレストとしている。首から下げたペンダント「ゴッドストーン」が超能力の源であり、ナルキスの超能力発現時の意思伝達の触媒であるので、これを奪われるか壊されると超能力が出せなくなる。
登場メカ
ゲッターロボ號、翔、凱の3種類の合体は他のゲッターロボと違い、玩具で実現可能な3種類合体としてデザインされている。號と翔は分離時の各戦闘機(原作では"ゲットマシン"、アニメでは"ゲッターマシン"と呼称。なおアニメでは、"ゲッター?"と云う呼称は、ゲッターマシン(戦闘機)の呼称として用いられているので、ここでは戦闘機を"ゲッターマシン?号機"として区別する)は上下各半身共用のメカとしてデザインされ、2機合体で人型を作って、残り1機を背中に合体させてブースター(バックパック)としており、凱のみ他の形態なら、背中のブースターになるべき機体を下半身の下に推進部及び無限軌道として合体させ、余った脚に当たる部分を真直ぐ前に伸ばして主砲とし、初代ゲッター3と類似した合体となる。
- 宇宙開発用ゲッターロボ
- 橘博士が宇宙開発用に完成させていたロボット。別名「プロトゲッターロボ」。メタルビーストと同じG鉱石(玩具では磁鉱石とも)で作られているため、メタルビーストに対抗できた。作業用プロトタイプなので武器やバーナーなどの武器に転用できそうな道具はなにも装備されておらず、そのため第1話では徒手空拳で戦わざるを得なかった。第11話までは本機を武装化して敵に対応していた。
- G鉱石の唯一の採掘場でもある北極をランドウに抑えられている為、修理には倒したメタルビーストの残骸を溶かして再利用している。陸、空、海と地形を選ばず襲い掛かるメタルビースト軍団相手に限られたG鉱石で戦えるように、第11話での大改造により全ての戦場に対応を可能とした完全な戦闘用ロボットに生まれ変わった。逆に言えば陸空海それぞれの専用ロボットを用意するだけの資材が無かったための苦肉の策であると橘博士が話している。
- 武装化によって得た武器の一部はゲッター號に継承されており、拳を発射する「ナックルボンバー[9]」は第2話で手首の油圧を暴走させて使った即席技を元に右腕につけられた武装である。第4話で極秘に左腕にも装備された。また、ゲッターサイズのバズーカ砲「ハンディミサイルキャノン」などもある。このほかにも飛行用ブースターも装備された。
- ゲッター號(ごう)
- 第12話から登場。メインパイロットは一文字號。
- 原型である宇宙開発用ゲッターのスタイルを受け継いだ地上戦タイプ。行動範囲こそ地上に限定されるが、もっとも出番が多く、水中での初合体ではゲッター剴からゲッター號への合体を成功させている(第16話)。また、2号機と3号機のメインバーニアを同時に点火することで、短時間だが飛行も可能(第49話)。
- 各形態へはコクピットのメインスクリーンの下に"変形・合体用のプログラムを起動させるキーであり、携帯用の通信機やビームガンに変形可能なボックス"Gフラッシャーをはめ込むことで変形・合体が行われる。このボックスを外すと、合体が解除される。合体コールは"チェンジゲッター(+各機体名=パイロット名)"で、分離コードは"チェンジゲッターオフ"である。
- アニメ版では装甲こそ重要視されたが、作中幾度か「Gエネルギー」という単語は登場しているものの、エネルギーに関しては特に触れられずG鉱石ほど重要視されていない(終盤でゲッターがエネルギーの名前だと聞く位である)。ここで、駆動エネルギが"ゲッター(G)エネルギー"だと判明した。
- 武器は拳を発射する「ナックルボンバー」、背中のホバージャイロから放射する電磁波攻撃「マグフォースサンダー」、背中のジャイロを取り外して回転鋸として投げる「ブーメランソーサー」、3号機の垂直尾翼部に隠されている刃を蹴り込み時に起こして相手を切り付ける「レッグブレード」など。
- 現行ではゲッターマシン1号機の機首部分がドッキングボルトとして2号機と合体しているが、初稿では合金アイテムでもプラモデルでも再現可能な、コクピット露出合体型だった。またゲッターマシン2号機の合体方向は初稿と現行で180度違う。
- 身長的には上記の通り実質2機合体のためか、ゲッターロボながら全長は25mと、歴代のゲッターロボの中では小型である[10]。
- ゲッター翔(しょう)
- 第13話から登場。メインパイロットは橘翔。
- 空中戦タイプで高速戦闘を得意とする。元々宇宙開発のために製造されたゲッターだが、劇中で宇宙戦闘の経験がある形態はゲッター翔だけである(第30話で宇宙に上がる際に大気圏離脱用ブースターを背負い、衛星型メタルビースト迎撃に向かった)。女性がパイロットのためかフォルムが女性的である。もし翔の兄・信一が戦死していなければ、パイロットは信一が務めていたはずという描写があった。
- 武器は腕のドリルを使って敵に突入して貫通する「トルネードアタック」、胸から発射するミサイル「ブレストボンバー」、ワイヤーを発射して敵を絡め取る「ストリングアタック」等。
- ゲッター剴(がい)
- 第14話から登場。メインパイロットは大道剴。
- 水中戦および地中戦タイプ。3形態のなかで一番出番が少ない。初登場時にも剴の優柔不断さが災いして、合体した直後はまともな動きを取れなかった。
- 武器は胸から発射する熱線「ブレストビーム」、チェーン付きミサイルアンカーを敵に打ち込む「ハープンキャノン」(そのまま引きずり込む為に、ウィンチ機能が付いている。)、ミサイルを発射する「インパクトキャノン」(弾体自体はハープンキャノンと共用)、G鉱石製で非常に固い鎖付き鉄球「グレートハンマー」等。
- Gアームライザー
- ゲッター號が纏う強化装甲と、それを輸送したりゲッターを援護する支援戦闘機とで構成される有人型飛行ユニット。支援攻撃機として使用されるほか、ゲッターロボを乗せて飛行したこともある。強化装甲の盾部と支援機には各々コクピットが設けられ、どちらも有人操作を可能とする。支援戦闘機には地上走行用のクローラが設けられ、又、玩具では巨大なショベルが付属し、ゲッターマシン2号とGアームライザーのどちらにも装備可能(磁鋼合体はアームライザーは付かず、2号機のみの装備となる)。本編ではこれも基地修理作業時に使用したのみで、武装としての積極活用はしなかった。
- スーパーゲッター號
- Gアームライザーから分離した装甲を装着した形態。ゲッターロボ単独では新兵器「磁鋼剣・ソードトマホーク」がエネルギー不足で使用できないため、急遽開発されたエネルギー増殖炉を備えている。各強化パーツにGエネルギー増幅装置を内蔵し、これにより「ソードトマホーク」の形成が可能となった。ソードトマホーク使用を前提に開発されたため、装甲を装着できるのはゲッター號のみ。装甲の材質には、G鉱石の製造技術を応用して開発された複合素材(名称は明らかにされていない)を使用している。
- なお、ソードトマホークはゲッター単独でエネルギーが不足の時、鍔にあたる斧部分までしか形成することができなかった。しかしそれを逆手に取り、作中ゲッター號とゲッター剴がそれぞれ一回、旧作のゲッター1の必殺技「トマホークブーメラン」を使用している。
- 蛇足だが、本編ではこの名前を一切呼称していない所に注意する事。この名前は元来はデラックス版合金アイテム"スーパー合体"で初出したもの。
- バトルヘリ
- 防衛軍やネイサーに配備されている武装ヘリコプター。ゲッターロボが合体変形可能になるまでは、出動時のゲッターの空輸や戦闘では空からの援護を担当。第12話以降ゲッターロボが、ゲッターマシン形体で出動し、戦闘でも合体変形によって地形を選ばずに戦えるようになった為、防衛軍機以外は戦闘時の積極活用はなくなった。又、幾つかのエピソードではネイサー職員の移動の足に使われる事も。
- キャリアー
- 単体では移動距離が限られているプロトゲッターを運搬するために開発された輸送機。ゲッター改造前の初期エピソードでは司令塔としても機能し、剴が號に指示を出すシーンもあった。改造後は一時期姿を消したが、最終話に橘博士たちを乗せて北極へ向かうシーンが見られた。
- ガードロボ
- 第11話に登場したロボット。名前の通りネイサーの警備用ロボットだが、プロトゲッターロボが改造中だった為、號はこれに乗って出撃した。その際にハンディミサイルキャノンを装備している。
放送リスト
- 出動!! 武器なき戦い
- バトルヘリ攻防戦
- 武装せよ! ゲッターロボ
- ダブルボンバー炸裂!!
- 凱、決死のダイビング
- 橘博士奪回作戦!
- 叫べ!! 熱き兄弟の絆
- 驚異! 敵は大空にあり
- ネイザー本部危機一髪
- 激突!! 恐怖の海底決戦
- 合体せよ! 鋼鉄の戦士
- 翔、復讐のバラード
- 反撃せよ! ゲッター凱
- クローン人間の恐怖
- 子供達を救出せよ!
- 出来るか? 海中初合体
- 立てテツ! 自分に勝て
- 無法なる挑戦者
- メタルビーストの亡霊
- 華麗なるスピード対決
- ネイザー基地壊滅作戦
- 悲劇! 深海の独裁者
- 共に戦え! 我戦友よ
- 人間蒸発事件を追え!
- 戦えガイ! 涙の約束
- 大暴れ! ヤシャ男爵
- ベイシティ危機一髪
- 聖剣ソードトマホーク
- 翔、明日への誓い
- とどけ! 蒼き宇宙の敵
- 謎の貴公子ナルキス
- Gアームライザー発動!!
- 対決! ゲッターVS由自
- 恐怖!! 禁断の海域
- 台風メタルビースト
- 奪われた磁鋼剣
- モンゴルの青き狼
- ナルキス浮遊要塞(前編)
- ナルキス浮遊要塞(後編)
- ゲッター1を救出せよ
- 重力の罠からの脱出
- 暴走! メタルビースト
- ヤシャ、緑の地に死す
- ギリシャの神々の反乱
- 帝王ランドウ消滅す!?
- ナルキス、新たなる挑戦
- 国連決議・降伏せよ!!
- 突撃!! 4人の戦士
- 驚異!! 邪帝復活
- ゲッターよ永遠に眠れ
商品化
- 本放送当時、バンダイグループのユタカがメインスポンサーとして玩具をリリースした。主力商品はゲッターの3タイプ変形合体『磁鋼合体 ゲッターロボ號』と、ゲッター號にGアームライザーをセットしたスーパーゲッター號をほぼアニメ通りに再現した合金玩具『スーパー合体 スーパーゲッターロボ號』。他に3タイプ各々の個合体変形(三種分離合体は不可)のみを再現したプラ製玩具『DXゲッターロボ號/翔/剴』も発売された。『スーパー合体』版は本放送終了後、復刻版とカラーリングを黒基調に変更したブラックバージョンが発売された。このシリーズとして特筆するべき事は、本編で登場予定がなかった(基地修復作業時に一度だけ登場した)ゲッター剴のグレートショベルが武装として付属している(後にこれを武器として戦った事がある)と云う事である。
- バンダイからは一部ギミックが省略されているものの、ノンスケールで3タイプへの変形合体を再現したプラモデルが800円(税別)で本放送当時発売されている。
- ノンスケールでゲッターマシン1号機が販売。二分割されて四種構成となり、やはり一部ギミックに変更或いは削除はあるが、変形合体が再現されている食玩のミニプラモデル。ラムネ付各300円(税別)。
映像ソフト化
東映ビデオがLDとDVDを発売。
- 1998年10月に第1話から第24話までを収録したLD-BOX1が、1999年1月に第25話から第50話(最終話)まで収録したLD-BOX2が発売された。ジャケットイラストは石川賢描き下ろし。
- 2006年4月21日〜同年8月4日にDVDが発売。全5巻で各巻11話収録。ジャケットイラストは、本編の作画にも携わった長谷川眞也が描き下ろしている。第1巻には初回生産分限定で全巻収納ボックスが付属した。
テレビ東京系 月曜18時台前半 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
ゲッターロボ號
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漫画版
概要
石川賢の漫画版『ゲッターロボ』『ゲッターロボG』の直接の続編。徳間書店刊「月刊少年キャプテン」に連載された。基本設定はアニメ版と共通する部分もあるが、登場人物のデザインをはじめ異なる点も多い。アニメ終了後も継続し、ゲーム『スーパーロボット大戦シリーズ』等は漫画版をベースにすることが多い。単行本は当初"少年キャプテンコミックス"シリーズで刊行されたが絶版。後に大都社より愛蔵版、双葉社よりゲッターロボサーガ版とその文庫版が刊行されたが、これらの収録の際、一部に連載時との変更が加えられている。
ストーリー
北極基地蛇牙城(ベガゾーン)を築いたプロフェッサーランドウは全世界の征服を宣言。メタルビーストを擁するランドウに対して、かつてゲッターチームの一員だった神隼人は、橘博士と共に開発した新たなるゲッターロボの操縦者として、桁外れの身体能力とタフな精神を持つ一文字號を見出した。號と橘博士の娘・翔、そしてゲッターに惜しみない愛情を注ぐメカニックマン・剴を加えた新ゲッターチームは、自衛隊から選抜されたパイロットですら乗りこなせずにいたゲッターロボを見事に操り、日本への進撃を開始したメタルビーストの撃退に成功する。しかしランドウはアラスカ、カナダ、ロシアに進軍を開始する一方、日本各地に巨大な核爆弾メタルビーストを配置し、政府にゲッターロボの引渡しを要求する[11]。日本政府はランドウの恫喝に屈するが、號達3人はそれに反発しゲッターを奪ってアラスカ戦線へ向かうのだった。
アラスカ到着後、孤立無援で激闘を繰り返していたゲッターは、メタルビースト部隊との戦いの中ついに動作不能へと追い込まれてしまう。しかし間一髪のところをアメリカ軍のロボット・ステルバーに救われ、アメリカを中心とした連合軍の前線基地・地上戦艦テキサスに合流。テキサスではステルバーのパイロットで日本人を嫌悪するアメリカ軍パイロット・シュワルツと號が激しくいがみ合うも、二人は戦いの中で徐々に協調していく。そして大破したゲッターも、隼人によって派遣された科学者たちの手で強化されて戦線復帰を果たす。連合軍は各国のロボットによる共闘の末辛くも勝利を収めるが壊滅的なダメージを受け、壮絶な戦いを生き延びたゲッターも遂に全壊してしまった。
アメリカに残る事となった翔と別れ、號と剴は日本への帰路に着く。日本は未だ巨大核爆弾の脅威に晒されていた。その頃ランドウの背後に潜んでいた恐竜帝国が復活。帝国の女帝ジャテーゴはランドウを排除すると、巨大核爆弾メタルビーストのひとつを壊滅した早乙女研究所へと向かわせるが、新人技術者の南風渓の協力もあり、爆弾の無力化に成功した。浅間山山麓にある、今は廃墟と化した早乙女研究所、そこには早乙女博士の遺産、本当のゲッターロボがあった。しかし、そのスペックは人智を遥かに超え、隼人は、パイロットとして、嘗てのチームリーダーで、生涯のライバルでもある流竜馬を招聘する事を決意する。だが、15年前の"事故"以来、竜馬はゲッターから遠ざかっていた…。
登場キャラクター
主要キャラクター
- 一文字號
- 超人的身体能力を持つ高校生。実家は酒屋(画面で見る限り、母一人・子一人の母子家庭)。陸上部に所属していたが、その身体能力と内に滾る闘争心から、不良グループやヤクザとケンカに明け暮れていた。インターハイではわざと手を抜いていたが、それを見抜いた(「1万メートル走ったあと5千メートル走って、顔色ひとつ変えない男。おもしろい」と評した。また砲丸投では右手で競技したが本当は左利きである)神隼人によって、ゲッターチームにスカウトされる。アニメと異なり、髪形は極普通の短髪の逆立(ウルフヘア)。
- 橘翔
- 登場時からゲッターチームの一員であり、ランドウと因縁がある。居合いの達人。アラスカ編で米軍のシュワルツコフと恋仲になり、ゲッターチームを離脱。最終決戦ではシュワルツと共にステルボンバーのパイロットに成る。アラスカ戦線編の初期のみアニメに準じた髪型で描かれた事があるが、それ以外はボリュームのあるロングヘアー。
- 大道剴
- 同僚たちから「ゲッター(ゲットマシン)が恋人」といわれるほどゲッターに深い愛情を注ぐ[12]ネイサーのメカニックだったが、號に見込まれパイロットに。体躯は大きく、號ほどではないもののかなりのタフネスぶりを誇る。アニメ版よりも砕けた三枚目役が多い。ゲッター3(アニメでのゲッター剴)の出番が僅か一回の為、直接戦闘ではアニメ版ほどの活躍はない。ただし元メカニックだけに、機体の状態が音や振動等で判別でき、號や翔のサポート面ではアニメ版以上の活躍を見せる。一人称は「ワシ」(もっとも初登場回をはじめに「俺」というシーンも多く、一定していない)で自称・バカ。過去に祖母を亡くしている。
- アニメ版の後にリリースされる各種OVAでは、漫画版をベースとした巨体の好漢として描かれる。特にOVA『真ゲッターロボ 世界最後の日』のガイは、外見・性格共に漫画版が直接的なモチーフとなっている。
- 橘信一
- ランドウの支配する北極基地を、日本科学者チームの一員として橘博士や幼い頃の翔、そしてオブザーバーとして参加していた隼人と共に訪れる。ランドウの陰謀に気付いた隼人の手引きで基地を脱出する途中、追っ手を引き付ける為その身を犠牲にした。以後死んだと思われていたが、サイボーグ手術と洗脳を施されてランドウ軍の一員となっており、アラスカ戦線編では最強のメタルビースト・ガローンZ54の操縦者としてゲッターの前に立ちはだかる。翔とは兄妹ゆえに一種のテレパシーで結ばれており、これが戦いの中で互いに大きく影響を及ぼす事になる。その死が翔の戦う理由になっている点はアニメ版と同じだが、容姿や年齢はアニメとは大きく異なる。また操っていたメタルビースト・ガローンZ54は、アニメ版ではゲッターチームのライバルとなるナルキスの搭乗機として登場する(名前はカローンに変更)。
- 橘博士
- 容姿、性格、役割はほぼアニメ版に準じているが、隼人がネイサーに常駐しているため戦闘指揮官として立ち回ることはなく、ゲッターの開発者という立場が強調された(作中でも「自分は科学者だから戦闘に関する事は隼人に一任している」という旨を発言したりしている)。なお漫画版では早乙女研究所の職員に若き日の橘博士と思しき人物が見受けられる。
- Dr.タマ・Dr.ポチ
- 漫画版では余り活躍の場がない。
- ヤシャ男爵
- 前線基地でもある移動要塞ドラゴンタートルで、ランドウ軍のアラスカ戦線侵攻を指揮。ゲッターをはじめとする連合軍ロボット軍団の活躍とラセツの介入によって劣勢に立たされた挙句、ラセツに抹殺される。この内紛が、結果的にアラスカ戦線での勝敗を左右する一因となった。
- 体は普通の人間型で、アニメ版の弟と同じ顔であるが、ラセツとの争いで顔がライオンのように変貌、噛み付き攻撃を行っている。
- ラセツ伯爵
- ランドウの傍につき従うベガゾーンの幹部。アニメ版の様に腹に男性の顔は無い。
- その正体は後述の女帝ジャテーゴから派遣された恐竜帝国の将校であり、終盤にランドウを殺しベガゾーンを乗っ取り、恐竜帝国復活を宣言する。その際に顔に被せていた人工皮膚を剥がし、本来のハチュウ人類としての顔になる。
- プロフェッサー・ランドウ
- 本名アルヒ・ズゥ・ランドウ。生体脳と機械を融合させた半改造人間である。世界征服を企む理由は特に説明されていない[13]。10年前に北極観測基地としてベガゾーン建設を提唱し世界から多くの優秀な科学者と軍人を集め、彼等をサイボーグに改造・洗脳し世界征服を目論むが、計画に参加していた神隼人に気付かれベガゾーンを一時壊滅させられ、計画は10年遅れる事になる。
- 終盤に恐竜帝国が地上征服活動を再開した際、用済みとしてラセツ伯爵に殺される。
漫画版のみ登場のキャラクター
- 神隼人
- 號たち新ゲッターチームの教官兼指揮官。自衛官であり、一佐の階級を持つ。10年前に北極観測基地ベガゾーン建設計画にフリーの科学者として参加したが、計画の提唱者だったランドウの企みを察知し、ベガゾーンを一時壊滅させる。だが、その戦いでパイロット生命を失い、ゲッターチェンジの衝撃に体が耐えられなくなっている。その時に出来た全身の古傷は、普段は見えないが感情が昂ると浮き出てくる。
- ダイナミックプロ出身の団龍彦がアニメ版の旧作の設定に基づいて書いた小説『スーパーロボット大戦』(講談社ノベルズ刊・全3巻)[14]では、かつてのゲッターチーム時代から新型ゲッターについて私的に思案を重ねていたという描写が行われた。その新型ゲッターとは本作において號たちが搭乗するゲッターロボに他ならず、時空を越えた戦場で新型ゲッターと遭遇し、隼人は何故自分の考えていたゲッターが存在するのかと驚愕する。この小説での描写以降、隼人は科学者=ゲッター(號)の開発者という一面も強調されるようになった
- 流竜馬
- 嘗てのゲッターチームのリーダー。かつてはゲッター1やゲッタードラゴンを駆って活躍していた。15年前の真ゲッターロボによる早乙女研究所崩壊後、山奥の空手道場「烏龍館」で隠居していたが…。
- 本人は認知していないが内縁の妻がおり、彼女は竜馬の子となる新たな生命を身ごもっていた事がさらなる続編の『ゲッターロボ アーク』にて明かされた。
- 南風渓
- 隼人の部下であり、その補佐官を務めていた、三尉の階級を持つ自衛官。アラスカから日本に帰国した號達と行動を共にし、早乙女研究所に向かっていた核爆弾メタルビーストの無力化に成功する。號とは衝突しつつもいい仲になるが…。採用試験は主席合格だったが経験不足で決断力不足だった。翔の後を継ぎゲットマシン2号及びゲッター2のパイロットになったが…。
- ドラマCD『スーパーロボットミュージアム ゲッターロボ対ゲッターロボG』では、科学技術省の新エネルギー開発部門から派遣されてきた、研究員として登場(声優:山本百合子)。
- OVA『真ゲッターロボ 世界最後の日』のケイや、後述のゲーム『ゲッターロボ大決戦!』の女性主人公のモチーフでもある。
- シュワルツコフ
- 米軍のスーパーロボット、ステルバーα04のパイロット。白人至上主義者だったが、號との衝突や翔との出会いで考えを改める。アラスカ戦線での戦いの中で翔と恋仲となる。先述の通り、アニメ版に登場するシュレンドルフの元となった人物。
- ジョン・ランバート
- シュワルツコフのパートナーで、ステルバーα04のガンナー。大柄で頭の禿げ上がった中年男性。顔面に大きな傷がある。ランドウ軍団の米軍前線基地襲撃で傷を負い、対ドラゴンタートル戦で虫の息になりながら、最後にミサイルをばらまき、ドラゴンタートルの大破に成功して死亡する。
- タイール
- 新興宗教グリーンアース教の教祖で"救世主(メシア)"と呼ばれていた。竜馬を真ゲッターロボに乗せようと道場にやってきた、號達の前に現れる。超能力を持ち、攻撃して来た恐竜を宥めたり、ゲッターの意思やゲッター線に取り込まれた早乙女博士の声を號や竜馬に伝える事もある。続編『ゲッターロボ アーク』に弟の山岸獏が登場する。
- ヘルレザー
- ランドウ軍団・ヤシャ男爵配下の兵士で隊長クラスの男。スキンヘッドに長い後ろ髪を持つ。避難民をかばってボロボロになったゲッターを専用機バトルギガーに乗って追い詰めたが、ステルバーの介入で取り逃がしたため、ヤシャに両目を潰された上に、バトルギガーに体を組み込まれてしまった。元の体に戻る条件はゲッター撃破であるため追撃に躍起になったが、ステルバーが放つ翼のブーメランで機体ごと切り裂かれて死亡した。
- 女帝ジャテーゴ
- ランドウを影で支援していた、恐竜帝国の女帝。先帝ゴールの果たせなかった、地上奪還を企む。
- ドラマCD『スーパーロボットミュージアム ゲッターロボ対ゲッターロボG』では、地竜一族によるゲッターロボG奪取の黒幕として暗躍していた(声優:鈴木渢)。
登場メカ
- ゲッター號
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- 基本的に「ゲッター1」と呼ばれているが、途中からゲッター號とも呼ばれるようになった。合体形態には背中のジャイロが無く[15]、アニメ版でのブースター装備後の武装プロトゲッターに近い姿をしている。また、飛行も可能とされている。武装面では序盤は名称不明のエネルギー剣(形状はアニメ版のソードトマホークに似ている)を使っていた[16]が、アラスカ戦線編からはショットガン等の手持ちの銃火器や手首のアームガンを使用するようになる(名乗らなかったがナックルボンバーはアラスカ編で、中破前に一度だけ不意打ち技として使っている)。アラスカで一度中破し、修理された際顔のマスク部分に牙のようなディテールが施され、手首パーツ(ゲッター翔で足となる部分)に内蔵式の銃も装備された。またこの改修以降、目(アイカメラ)に瞳が描かれるようになる。アラスカ編で大破し、號は真ゲッターロボに乗り換える事に成る。
- ゲッター線の暴走による早乙女研究所崩壊事件後のため、ゲッター線ではなく、『プラズマボムス』[17]と呼ばれる、プラズマエネルギーで動いている。なお、後にプロトタイプは漫画「真ゲッターロボ」にて、早乙女研究所で神隼人が作っていたとされている。
- ゲッター翔
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- 翔はゲットマシン操縦者のスカウトに動いていた隼人と共に行動している描写があり、また「ゲッター2」と呼ばれていた。ゲッター號も飛行できるが、こちらの方が高速で飛行可能とされている。ドリルとドリル基部に内蔵されているマシンガンで戦闘を行い、アニメ版で見せたような(事実上トルネードアタックを除く)技は一つも登場しなかった。
- ゲッター剴
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- 出番は一度きりであり、アニメと3号機の合体パターンや頭部、胸部放熱板のデザインがやや異なる。他の形態同様に「ゲッター3」と呼ばれ「ゲッター剴」とは呼ばれていない。武器はミサイル(インパクトキャノンの名前を呼称しない)等の実弾のみとなっており、ハープンキャノンやブレストビームは使用していない。
漫画のみのメカ
- 4tウイングトラック
- ゲッターは最初から合体できるため、キャリアーが登場しない代わりに、ゲットマシン各機を格納する秘密運搬車両として登場、カタパルトを搭載する。
- 真ゲッターロボ
- アラスカ戦線編でゲッターロボ號を失った號達が乗り込む。ゲッター線で動く『正真正銘のゲッターロボ』。後に漫画版を元にしたアニメが作られた際、アニメ版の存在とその活躍を得た。詳細は真ゲッターロボ (架空のロボット)を参照。
- ステルバーα04
- 米軍製スーパーロボット。名前の通りステルス戦闘機に変形する。また、戦闘機形態にロボット形態の顔だけだした、中間形態にも変形できる。パイロットとガンナーの2人乗り。マシンガンやミサイル、戦闘機形態の翼を使ったブーメラン等。
- ビィートT23
- 米軍の偵察用ロボット。アラスカ戦線編でゲッターロボ號のオーバーホール中に號が乗って出撃した。偵察用なので武装は貧弱だが、回転体当たりでメタルビーストを数体撃破している。しかしコクピットが耐回転・耐G構造になっていない。
ゲーム『ゲッターロボ大決戦!』における変更点
『ゲッターロボ大決戦!』では漫画版のデザインながら、アニメ版の技を使用している。
- ゲッター號は「ナックルボンバー」「レッグブレード」、発射場所を変更して「マグフォースサンダー」を装備している。またアームガンには、アニメ版のプロトゲッターロボの武器であった「ハンディミサイルキャノン」の名前が付けられている。デザインが漫画版の都合上「ブーメランソーサー」はない。更にはGアームライザーと合体して、スーパーゲッター號にまでパワーアップする。また『スーパーロボット大戦』では戦闘用ゲッターロボの源流となったゲッターロボGと対決している。その際には通常エネルギー動力でありながら、ゲッター線駆動のゲッターロボGと対等に渡り合った。
- ステルバーα04のマシンガンは「STブラスター」、ブーメランは「ブーメランウイング」と名づけられている。
商品化
- 2010年5月には、海洋堂のリボルテックにゲッター號がラインナップされた。背部ブースターにはローターのない原作準拠のディテールで、全身のスタイリング(フォルム)は造形を担当する山口勝久が独自にアレンジしたもの。頭部及び手首のパーツは漫画の初期版「ゲッター1」に準じたものの他、アラスカ戦線編のクライマックスで活躍した「ゲッター號」を再現したものも付属する。武器類は大きさ・ディテール共にアレンジされたソードトマホークのほか、中折れ式の対メタルビーストハンドカノン、ハンドカノン用弾丸(実際にライフルに装填が可能)とそのホルダー、プラズマソードといったオリジナルのものが付属する。
外部リンク
脚注
- ^ アニメ版の企画に際して、キャラクターのラフデザインを起こしたのは永井豪である。
- ^ "ロボット博物館"(ミケーネ帝国との最終決戦後、マジンガーZとグレートマジンガーが寄贈・展示された博物館)と云う単語を由自が口にしていたりする。
- ^ 東映側プロデューサーの吉田竜也が『ゲッターロボ大全』(双葉社刊)でのインタビューで明かしたところによると、本作と『ちびまる子ちゃん』のアフレコの曜日や時間帯が被さっていたとの事である。後年作の様に旧世代のキャラクターの声優を新規に配役する事は、当時の諸般の事情でスタッフは念頭に置いていなかった為、竜馬・隼人・早乙女博士と云った旧シリーズの主要キャラクターの声優を変更出来なかった。
- ^ 担当声優の神谷は前作『ゲッターロボ』&『ゲッターロボG』の主人公 ・流竜馬役で出演している。
- ^ この台詞は当初ゲッターが宇宙開発用の非武装だった頃から剴の口癖になっていた。
- ^ 尚、この"ソードトマホークが刀身を生み出せなかったエピソード"において、トマホークブーメランをゲッター剴が放った時、その口調と迫力は正しく往年の流竜馬であった。
- ^ 実は、吉井博士の研究を完成させる為にランドウが極秘に資金と研究施設を提供していた。元の秘密研究所がベガゾーン内にあった為、レミはベガゾーンの内部に精通していたのだった。
- ^ その理由は自身が混血だった為の悲しい過去に由来する。
- ^ 元来は『鋼鉄ジーグ』の両腕に装備された固定武装の名称。
- ^ 初代ゲッター1は38m、ゲッタードラゴンは50m
- ^ このシチュエーションはアニメ版第47話で、爆弾が核爆弾→中性子爆弾、配置先が日本各主要都市→世界各国の主要都市、脅迫相手が日本国→国連という形に各々変更されながら取り入れられた。アニメ版ではこの他にもメタルビーストを中心に漫画版で描かれた様々な要素を断片的に取り入れている。
- ^ この性格はアニメでは翔と由自とに分割して採用されている。
- ^ 本編中では戦争が絡んでいる旨を示唆されている描写がある。又、自分の機械部分について「人間の脳とコンピュータを有機的にリンクして、脳の未使用部分を活性化し機能を飛躍的に高める実験」と言及している。
- ^ 永井豪とダイナミックプロの原作による『マジンガー』『ゲッター』両シリーズのクロスオーバー作品で、バンプレスト(現バンダイナムコゲームズ)が発売する同名のゲームシリーズとは異なる。
- ^ 後年描かれたイラストでは付いている場合もある
- ^ この時の操縦は隼人がゲットマシン1号機に搭乗し操縦、2&3号機は自動操縦だった。
- ^ この名前はキャプテン本誌連載時及びジェッツコミックス収録時には登場しなかった。