イカルス星人
イカルス星人(イカルスせいじん)は、特撮テレビ番組『ウルトラセブン』を始めとするウルトラシリーズに登場した架空の宇宙人。別名「異次元宇宙人」。
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
『ウルトラセブン』に登場したイカルス星人
『ウルトラセブン』第10話「怪しい隣人」に登場。
- 身長:2.5 - 40メートル
- 体重:300キログラム - 1万8千トン
第17惑星出身の宇宙人で、特徴的な巨大な耳を持つ。最大の武器は体に無数に存在する小さな穴から発射するアロー光線で、当たった平野を焦土と化す威力を持つ。
地球人に化け、アンヌ隊員の友人の別荘の隣の家一帯に異次元コントロールマシンで連結した四次元空間内の基地からイカルス円盤を発進させて主に石油コンビナートを襲撃していた。地球防衛軍側が手出しできない四次元空間に前衛基地を建造し、そこに多くのイカルス同胞を送り込んで地球を征服しようと企んだ。
その後、ダンに四次元空間と地球を連結するコントロールマシンを破壊されたため、巨大化し本性を現した。円盤と連携してセブンを苦しめるが、アロー光線はセブンに回避され、格闘においても劣勢であり、最期はアイスラッガーを腹部へ受けて怯んだところをウルトラサイコキネシスで山の向こうへ飛ばされて倒された。
- スーツアクター:鈴木邦夫
- 演(人間体):山本廉
- 名前の由来は、1967年当時、地球に最も接近していた小惑星イカルス。
- 一峰大二の漫画版『ウルトラセブン』では星人が倒された直後にイカルス星人の円盤群が地球に襲来し、ウルトラ警備隊やウルトラセブンと戦っている。
- 未発表作品「宇宙人15+怪獣35」ではバルタン星人や他の宇宙人と手を組んで宇宙連合軍を結成。怪獣軍団を出撃させるもピグモンの提案した怪獣ファイトで翻弄した怪獣達に八つ裂きにされるというシナリオが予定されていた。『フィギュア王』に掲載された「ゴードの巻」でも宇宙人連合の一体として登場している。
イカルス円盤
イカルス星人の円盤。四次元空間から自由に行き来できる能力を持つ。また、下部の穴からイカルス星人と同様のアロー光線を発射することができる。最期は宇宙へ逃げるところにウルトラホーク2号のレーザー光線を受け爆発。
『ウルトラファイト』に登場したイカルス
『ウルトラファイト』の新撮、第74話「戦慄イカルスの大逆殺!」、第80話「イカルス死神に祈れ!」、第87話「必殺! 空中殺法」他に登場。
- 身長:45メートル
- 体重:1万8千トン
「逆転こそ我が命」を自らの信条とする。ケンカ好きだが努力家で、特訓の末に殺法破れ傘や三段拳法などの技を編み出した。素手での戦いを主張し武器の使用には否定的な姿勢を見せたかと思えば、突如ライフル魔に豹変しエレキングを射殺し、さらにそのままセブンを追い回すと言う暴挙に出た。またある時は女になってエレキングと交際しており、貰ったプレゼントの花束を「食べられないから」という理由だけで投げ捨てて逆上、「だからお前は馬鹿なんだよ」などと暴言を吐いた挙句、乱闘の末に叩きのめすが後日魚を貰って機嫌を直した。
- 『ウルトラファイト』は星人も怪獣として扱うため、単に「イカルス」と呼ばれた。
- 着ぐるみはアトラクション用に新製されたものが使われた。当時のスポンサー、ブルマァクが発売していたソフビ人形と同じく、緑色系の塗装がなされていた。
『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦』に登場したイカルス星人
雑誌連載『ウルトラマンメビウス外伝 超銀河大戦』に登場。
- 『てれびくん』版
- ヒッポリト星人の罠に架けられたメビウス達を救う為にカプト星に向かっていたウルトラマン、ジャック、エース、タロウを妨害し、四次元空間に閉じ込めるが、ウルトラマンのハイスピンで空間を破られ、ジャックのウルトラスパーク、エースのウルトラスラッシュ、タロウのファイヤーダッシュを一斉に受けて倒された。
- 『テレビマガジン』版
- アンドロメダ星雲をパトロールしていたセブンを異次元の怪獣魔境に引きずり込み、エレキング、ギエロン星獣、恐竜戦車、改造パンドンと共に攻撃して追い詰める。しかし、セブンが発生したウルトラサインを見てメビウスが救援に駆けつけた為に形勢が逆転、アイスラッガーでギエロン星獣と恐竜戦車共々切り裂かれて倒された。
『レッドマン』に登場したイカルス星人
『レッドマン』第7話、第9話、第65話、第71話、第75話、第114話、第118話、第119話、第121話、第124話、第125話に登場。着ぐるみは『ウルトラファイト』で使用されたものが流用された。
- 第7話:単身レッドマンと戦うが、レッドジャンプ、レッドナイフの連続攻撃で倒された。
- 第9話:単身レッドマンと戦うが、レッドキックで倒された。
- 第65話:単身レッドマンと戦うが、レッドアローで倒された。
- 第71話:単身レッドマンと戦い、レッドナイフを奪うがレッドマンにレッドナイフを奪い返され、レッドナイフで刺されて倒された。
- 第75話:ジラースと共にレッドマンと戦うが、レッドナイフで倒された。
- 第114話:単身レッドマンと戦い、レッドナイフをかわすが、レッドキックで倒された。
- 第118話:サドラ、グドン、ザゴラスと共にレッドマンと戦うが、レッドナイフで倒された。
- 第119話:サドラ、グドン、シュガロン、ザゴラスと共にレッドマンと戦うが、レッドナイフで倒された。
- 第121話:バット星人と共にレッドマンと戦うが、レッドキックで倒された。
- 第124話:ビーコンと共にレッドマンと戦うが、レッドキックで倒された。
- 第125話:サドラ、ドラキュラスと共にレッドマンと戦うが、レッドナイフ、レッドショットの連続攻撃で倒された。
『チビラくん』に登場したイカルス星人
特撮テレビ番組『チビラくん』に登場。
第40話にはパパゴンの夢の中に、第50話には郵便配達員として、第74話にはチビラくんの住む快獣町の住人としてバルタン星人、エレキング、ウーと共に登場した。
その他の作品に登場したイカルス星人
映像作品
- 『ウルトラマンタロウ』に登場した、怪獣の怨念が集まって誕生した暴君怪獣タイラントの構成部分に、唯一の宇宙人系統としてイカルス星人の耳が使われている(形状はオリジナルと比べて平らになっている)。劇中のナレーションでは解説されていない。
- 映画『ウルトラマン物語』では、タロウがウルトラ念力の特訓をする際に、セブンとイカルス星人の戦いの映像(『ウルトラセブン』の流用)を見ている。
- 『ウルトラマンメビウス』第27話では名前だけ登場。マケット怪獣のシミュレーションにおいて、ジョージとリュウがゼットンの取り合いになった際、リュウがジョージに「イカルガさんはイカルス星人でも使ってろ」と発言している。
- 『ぱちんこウルトラマン』のCMではバルタン星人やメトロン星人達と共に怪獣軍団を従えて街を襲っている。
- 映画『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』ではウルトラマンキングの誕生日を怪獣達と共に祝福する。
- 『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』第6話で登場した時のタイラントはイカルス星人の耳からアロー光線を発射した。同話の「大怪獣バトルファイル」で耳はイカルス星人であることをオキが解説している。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの首を構成する怪獣の一体として姿が確認できる。
漫画・小説作品
- 漫画『戦え!宇宙けいび隊』ではタロウに倒されたタイラントの耳の破片から再生し、同じく他のパーツの破片から再生した怪獣達と共にタロウを追い詰めるが、タロウの救援に駆けつけたウルトラ兄弟の内のセブンに倒された。
- 漫画『ウルトラ忍法帖』には悪の組織「朧党」の忍獣「怒瑠州」として登場している。
- 漫画『ウルトラマンSTORY 0』では第31 - 32話に登場。ブルトンを操りウルトラ戦士を異次元空間に引きずり込んで倒そうとしたが、最後はエースに敗れた。
- 小説『Another Genesis』では第3話に“異次元の怪物”として登場。超人化したブラストを襲うが、逆に彼のヴォルテック・インパクトを受けて倒された。
その他
- 二子玉川園にて1973年に行われた「怪獣供養」では『レッドマン』の使い回しと思われるイカルス星人が再生ドラコと共に進行役を務めているスチールが存在している。
- ゲーム作品『PDウルトラマンバトルコレクション64』では、プレイヤーキャラとして登場。アロー光線は水属性扱い。