かっぽれ

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幕末~明治期のかっぽれ(江戸住吉踊り)

かっぽれ俗謡俗曲にあわせておどる滑稽な踊り。漢字表記は「活惚れ」。

江戸時代住吉大社住吉踊りから変じたものであるとされ(諸説ある)、長柄の二蓋笠(にがいがさ)を中央に立て、白木綿の衣に丸ぐけの帯、墨染めの腰衣という姿の複数人が、二蓋笠を取り巻いて踊り、その間に掛け合い噺めいたことを行った。

のちに坊主頭姿で、染め浴衣に平ぐけ帯という姿になった。明治時代になって願人坊主豊年斎梅坊主がその代表格となる。寄席に登場して人気が高まり、芸妓がお座敷で盛んに余興として歌い踊り、政治家や実業家など上流階級にも知られるようになった。「男芸者」幇間も演じた。歌舞伎では九世市川団十郎が踊った(「春霞空住吉」)。日本でのレコードの創成期には芸妓、幇間、梅坊主、軍楽隊により盛んに吹込みがされたが、寄席芸としては廃れ、落語家が時折余興として披露するのみになる。昭和中期にカルチャーセンターで講座を開講すると、主婦層にヒットし、現在の家元制度的な形になる。落語では古今亭志ん朝が寄席の舞台で江戸住吉踊り(かっぽれ)を踊るなど、余興として定着している。

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