MAH

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MAH(マー ・本名、小川雅代)は、日本のギタリスト作家モデル女優。1969年5月25日生まれ。東京都港区出身。愛用のギターはSGカスタム1961年製。

人物・概要

ロック・バンドJETT SETTのリードギターリストヴォーカリスト作詞家作曲家編曲家。東京近郊で活動中。メロディック・ハードコアな哀愁漂うメロディーや、60年代ガール・グループを思わせるポップソングを基調とし、幅広いルーツをバックグラウンドに生み出す作品とパフォーマンスで、海外、日本を問わず音楽マニア達からの評価も高い。10代から女優モデルとしての実績もあり。一時は女優であり母である小川真由美とドラマやバラエティー番組で共演していた事もあった。著書に母との確執を綴った「ポイズン・ママ~母・小川真由美との40年戦争」(文藝春秋)があり、2018年に電子書籍化されている。父親は俳優細川俊之。(2歳の時に離婚)

生い立ち

世間的には大女優である母、小川真由美は、狂信していた占いにより、身の回りから一切の緑色と紫色を排除したり、数十羽のチャボを飼ったり、MAHの本名や、学校や、何もかもを「このままだと悪い事が起こる」と次々変えた。幼い頃は母の言う事に従っていたが、付き人が盗んだ300万円の犯人の濡れ衣を着せられたり、食事を与えられず、頻繁に5~7日間の飢餓状態に追い込まれたり、母との関係に苦しみ自殺も考えるようになる。父親や周囲も助けてはくれず、唯一の救いは、同居していた、母の彼(バンドマン)のレコードを隠れて聞く事だった。その中にあったピンク・フロイドのアルバム原子心母の「マザー」という曲の歌詞を読み、「世界には同じ思いをしている人達が居るかもしれないから、もう少し生きてみよう」と思った。その経験を2012年に著書で告白している。

音楽

・1982年 学校の先輩が出演したYAMAHAポプコンを見に行ったのをきっかけに、ライブハウスに通い、バンドで演奏するようになってゆく。

・1985年 新宿ロフトシーナ&ザ・ロケッツのギター、鮎川誠に出会う。

・1980年代、新宿ロフトShibuya O-EASTで開催されていた「ロックの日」で、ザ・ロケッツをバックにブロンディイギー・ポップのカヴァーでゲスト出演。

・1988年 ex.サンハウス柴山俊之のプロデュースによりビクター青山スタジオでレコーディング。ドラム 池畑潤二ルースターズCOMPLEX)、ベース 奈良敏博サンハウスシーナ&ザ・ロケッツ)、ギター 下山淳ルースターズ沢田研二)、キーボード 中山務(頭脳警察ピチカート・ファイヴ

・2004年 自身のバンドは何度かメンバーチェンジを経た後、現在のバンド名JETT SETTに。

・2005年 和気優のアコギな奴ら(インターネットラジオ)出演。

・2006年 ミニアルバム「Go Ahead」発売。(JETT CATT RECORDS)

・2006年 少女時代からの心の支えだったブロンディのライブでShibuya O-Westの楽屋を訪ねた際に泣き崩れ、何も知らないドラムのクレム・バーグに心配され、同じく何も知らないはずであるヴォーカルのデボラ・ハリーに抱きしめて貰う。

・2011年 8月6日恵比寿 Live Gateで行われた「三色丼プロジェクト」にゲスト出演。自身の楽曲「Crazy Blue」を演奏。ギター 田中一郎(ARB甲斐バンド) 、ギター 斉藤光浩(ARBBOWWOW) 、ギター 白浜久(ARB、THE MOZZ) 、 ベース 榎本高(many) ドラムス 西川貴博(THE KIDS、many)。

・2015年 BOLLOCKS(ロック雑誌)JETT SETTグラビア。photo Yoji Ishizawa。

・2015年 以前よりギター一本のソロ活動も並行していたが、この年の夏はex.シーナ&ザ・ロケッツの渡邊信之のソロと共に大阪、京都ツアーへ。

・2018年 現在のJETT SETTのメンバーに。(ベース Goro、ドラム Tommy)

その他、幻冬舎Webマガジン ロックと猫が好きな人の為の漫画「昭和軒」を連載したり、ラジオ、THE MIKE ROGERS SHOW等、多数。

ギター

「MAHといえば白のSGカスタム」と言われる程、彼女の代名詞となったメインギターだが、容易ではなかった。ある時「白のSGカスタムが弾きたい。」と思い立ち、1ヶ月間、東京中の楽器屋を探し回るが見つからず「これで最後にしよう」と訪れた楽器屋に尋ねたら奥から出してくれた。オーラを放つ佇まいに運命を感じた。当初は古い楽器というせいもあり、メンテナンスしてもライブ中に音が出なくなったり、ハウリングがおさまらなかったり、暴れ馬のようだったが徐々に落ち着いた。その経緯を歌にした「1961」がある。

毒親・毒母

・2012年 母と娘の確執に迫ったポイズン・ママ〜母・小川真由美との40年戦争〜文藝春秋より上梓。2週間後に出版された田房栄子の漫画「母がしんどい」と共に、毒親・毒母ブームの火付け役となり、社会現象が起こる。発表と同時に、覚悟していた好奇の目や偏見から、「親を悪く言うなんて!」と叩かれたり、小川真由美を盲信するファンからの反撃にあったりしたが、精神科医である岡田尊司著書の「母という病」の参考文献になったり、テレビや雑誌で取り上げられ、毒親・毒母の認知は確実に上がっていった。

・2012年 発売と同時に「私も同じ思いをしてきました。」「泣きながら読んで救われました。」等、同じく親に苦しめられて来た人達からの声が続々と届き、大きな効果をもたらした。専門的に親子問題を扱う医者カウンセラー弁護士、書評家等もポイズン・ママを好評価。

・2012年 問題家族とのつきあい方(文藝春秋BOOKS)しまおまほと対談。

・2012 - 2015年 毒母ミーティング(トークイベント)阿佐ヶ谷LOFT。臨床心理士の信田さよ子田房永子と共に10回に渡り定期開催。ゲストに精神科医の斉藤環内田春菊、増田ぴろよ、勝山実二村ヒトシ、他。司会にしまおまほ北原みのり新井桜奈、他。チケットは毎回完売。大阪ロフトプラスワンでも開催された。

・2013年 婦人公論(女性誌)インタビュー。当初は母である小川真由美との対談を求められるが断じて断り、2人別々のインタビューに。真由美の無自覚な毒母ぶりが話題を呼ぶ。

・2014年 フランスの女優、エヴァ・イオネスコが母親のイリナ・イオネスコの虐待にあっていた少女時代を、自ら監督となり映画化したヴィオレッタ(映画)にいがた国際映画祭。トークショーゲスト。

・2014年 ヴィオレッタ(映画)シアター・イメージフォーラム信田さよ子と共にトークショーゲスト。

・2014年 ヴィオレッタ(映画)シネマート六本木エヴァ・イオネスコ監督と主演のアナマリア・ヴァルトロメイが来日し、歓談。ポイズン・ママを献本。「生きてて良かった!」と大感激。

・2017年 STORY(女性誌)インタビュー。

・2018年 ポイズン・ママが電子書籍化。

・2019年 Wezzy(Webマガジン)インタビュー。

その他、読売新聞夕刊フジ週刊文春週刊新潮文藝春秋女性自身女性セブン週刊女性VERYGrazia週刊プレイボーイ、季刊Be!、多数。

モデル・女優

・1985年 二人のベンチ(舞台)紀伊國屋ホール。女優。当初は母の付き人をさせられていたが、演出家の目にとまり、眼鏡の文学少女役として冒頭部分に出演。相手役の清水綋治を「ふざけんじゃねぇ!酔っ払いのくせに」と一喝する台詞。

・1989年 フォードモデルジャパン(現、クリームインターナショナル)に所属。

・1989年 無印良品カタログ。モデル

・1989年 ヒロミチナカノコレクション。モデル。

・1990年 ヤクルト珈琲タイム(CM)とんねるず木梨憲武の恋人役。

・1990年 オフィス・メイへ移籍。

・1991年 東海漬物きゅーりのキューちゃん(CM)オーディション会場で、2世という事をバラされるのが嫌なMAHに反してマネージャーが発表してしまう。最終的に、その場に遅れて現れた何も知らされていない監督がMAHを起用。3代目Qちゃんガールに抜擢。宍戸開と恋人役。

・1992年 以後、フリーに。

・1994年 プロゴルファー織部金次郎2(映画)ヒロイン財前直見の同僚役。

・1996年 大江戸弁護人走る!(テレビ朝日)時代劇。町娘役。

・1996 - 1997年 月曜ドラマスペシャル / 湯けむり仲居純情日記シリーズ。(TBS) Vol.5 旅館のお嬢役、Vol.6 自殺願望アリの誘拐犯役(準主役)

・1997年 月刊カメラマン「カメラマンEX」で表紙&完頭5ページ。Photo 曽根陽一。モデル。

・1998年 壮絶バトル!花の芸能界日本テレビ)バラエティー。小川真由美とゲスト出演。

・1998年 ジャングルTV 〜タモリの法則〜TBS)同。

・1999年 快傑えみちゃんねる関西テレビ)同。

・2000年 仰天めんたまりあ(関西テレビ)同。

・2011年 スッキリ日本テレビ)情報バラエティー。父親で俳優細川俊之が亡くなり、追悼出演。

・2011年 とくダネ!(フジテレビ)同。

・2019年 池袋Wacca(ポスター)ファッションビル。モデル。 Crawdaddy Studioデザイナーの黒川聡アートディレクションのもと、1人9役で9人のロックスターに変身。

その他、Bild-Zeitung(ドイツ新聞)、朝日新聞毎日新聞北海道新聞、多数。

関連項目

JETT SETT

ポイズン・ママ

文藝春秋

小川眞由美

細川俊之

毒親(毒母)

機能不完全家族


外部リンク

JETT SETT OFFICIAL WEBSITE

東京悪猫哀歌(MAH's Blog)「リフィニッシュ通信」

文藝春秋BOOKS「ポイズン・ママ~母・小川真由美との40年戦争~」(文藝春秋)電子書籍

特別対談「問題家族とのつきあい方」

母の頚木から逃れるために…『ポイズン・ママ』

夕刊フジ

小川真由美が毒親だったと言われる理由とは!

exciteニュースインタビュー

女性自身インタビュー

Wezzyインタビュー