Key (ゲームブランド)
Key | |
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ジャンル |
成人向け美少女ゲーム 一般向け美少女ゲーム |
企業名 | 株式会社ビジュアルアーツ |
審査 | ソフ倫 |
主要人物 |
麻枝准 樋上いたる 折戸伸治 |
デビュー作 |
Kanon (1999年6月4日) |
最新作 |
Angel Beats!-1st beat- (2015年6月26日) |
公式サイト | Key Official Home Page |
Key(キー)は、ゲームソフトメーカーである株式会社ビジュアルアーツに所属するゲームブランドの一つである。KEY ・ key ・ kEy などの表記も使用される。また、ゲームブランドKeyに所属するシナリオライター 麻枝准の、作曲家として活動する際の個人名義として用いられることもある。
概要
Keyは、株式会社ビジュアルアーツを代表するゲームブランドである。恋愛アドベンチャーゲームに「泣き」「感動」「笑い」の要素を取り入れた「泣きゲー」ジャンルの草分けかつ代名詞的存在として知られる。また、Key Sounds Labelという自社レーベルを持ち、Keyブランドのゲームのオリジナルサウンドトラック等はすべてこのレーベルから発売される。
通称は「鍵」と略されることが多く、Keyの熱心なファンは「鍵っ子」と呼称されることが多い。また、アクアプラス傘下のゲームブランドであるLeafと並ぶ有名ブランドである事から、「葉鍵」と呼ばれることも多い。
これは、Keyの作曲家である折戸伸治が1996年までLeafに所属していたことから、2つのブランドのファン層が少なからず重なっていた事も影響している。また、2000年に大規模匿名掲示板2ちゃんねるにおいて、leaf,key掲示板(通称:葉鍵板)という独立した板が作られ、ファン同士の交流の機会が多かった事も大きい。そして、2001年に同人文化の総本山である『コミックマーケット』のジャンルコードに「Leaf & Key」の項目が設けられた事により[1]、この呼び方が一般に浸透していった。このジャンルコードは2013年冬開催のコミケまで使用されていた[2]。
しかし、2014年現在では両ブランドの作品傾向は大きく異なっているため、ファン層の乖離が顕在化しており、KeyとLeafを一括りにする考え方は、現状に則していない面も大きい。
第1作『Kanon』・第2作『AIR』・第3作『CLANNAD』・第6作『リトルバスターズ!』・第7作『リトルバスターズ!エクスタシー』、というフル規格の作品で初版10万本以上の大ヒット級と言える売り上げを上げている。ブランドが立ち上がってから10年以上が経過しているにもかかわらず、長期にわたって人気が安定している息の長いブランドである。また、後の作品になるほどエンターテイメント性が強化されており、作中のミニゲームとしてシミュレーションRPGや野球ゲームなどが製作されている。単純にノベルゲームとして見ても、独特の手法が後進のブランド・シナリオライターに与えた影響は大きく、奈須きのこ、竜騎士07[3]などがKeyから影響を受けたと語っている。
key原作のゲームは京都アニメーションなどにより積極的にアニメ化されている。アニメ化されることによって、原作の認知度も上がり、それが売上やkeyブランドの向上につながっている。また、2010年にはkey社内のスタッフが脚本を務めたオリジナルアニメ作品Angel Beats!が、2015年には麻枝准が原作・脚本を手掛けるオリジナルアニメ作品CharlotteがP.A.WORKSによって制作された。
2007年にはネットラジオである『Keyらじ』の配信を開始するなど精力的な活動展開を繰り広げている。
沿革
『MOON.』・『ONE 〜輝く季節へ〜』を開発した主力スタッフが、Nexton傘下のゲームブランドであるTacticsから、株式会社ビジュアルアーツへ移籍したことにより設立された[4]。この初期メンバーのうち、シナリオ担当麻枝准、音楽担当折戸伸治、原画担当樋上いたるは2014年現在でも業界内で著名である。
1999年発売の処女作『Kanon』は、事実上の前作である『ONE 〜輝く季節へ〜』が話題作であったことからも注目を呼んで大ヒットとなり、恋愛アドベンチャーゲームに「泣き」「感動」の要素を取り入れた、いわゆる「泣きゲー」と呼ばれるジャンルを確立することとなった。この結果、本ブランドは第1作目から、アクアプラス傘下のゲームブランドLeafと並ぶ、当時の恋愛アドベンチャーゲームのトップブランドに位置する事となった。
2000年には続く第2作の『AIR』も「泣きゲー」として初回限定版売り上げ10万本以上の大ヒット作品となり[5]、その安定した実力を示す。その後、2001年には、第3作となる『CLANNAD』の制作発表がなされたものの、それから2年余り発売の目処がつかない状態が続いた。最終的に『CLANNAD』は2004年に全年齢対象作品として発売された。2作目と3作目の間に発売期間が開いていたにも関わらず、人と人との「絆」をテーマに描かれた壮大な物語は深い感動をよび、またエンターテイメント性も充実しており、10万本以上を売り上げる三度目の大ヒット作品となった。また、「家族」や「絆」をあつかったテーマのために、ギャルゲーのゲームジャンルでは珍しく女性ファンも急増した。
2004年には『planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜』が、2005年には『智代アフター 〜It's a Wonderful Life〜』が、小規模作品として発売された。
その後、2007年には第6作の『リトルバスターズ!』・2008年には第7作の『リトルバスターズ!エクスタシー』が発売された。今までKeyがあまり扱ってこなかった「友情」をテーマに感動を呼び起こす物語が描かれ、またエンターテイメント性も前作『CLANNAD』以上に大幅に強化され、10万本を超える四度目の大ヒット作となった。
Key設立から10年目の2009年2月28日から3月1日にかけて、Key十周年記念イベント「10th KEY MEMORIAL FES,〜あの日から始まった僕らの時を刻む唄〜」が行われ、10周年記念限定品として『Key 10th Memorial BOX』が販売された。
2010年6月25日には『リトルバスターズ!エクスタシー』の外伝的作品、『クドわふたー』が発売された。
2011年6月24日に発売した『Rewrite』は、シナリオに田中ロミオ[6]と竜騎士07[7]が外注として参加している。『Kanon』以来(企画は『AIR』以降)、前作『リトルバスターズ!エクスタシー』まで企画・シナリオ執筆・音楽制作を担当し、メインシナリオライターとして活躍してきた麻枝准は一旦筆を置く事を宣言しており、音楽担当およびQC(クオリティコントロール / 制作監督)として参加している。
『Harmonia』は、Keyより2016年春に発売予定のアドベンチャーゲーム。
作品一覧
- Kanon
- AIR
- WindowsPC 18禁CD版ゲーム:2000年9月8日発売
- WindowsPC 全年齢CD版ゲーム:2001年7月27日発売
- WindowsPC 18禁DVD-ROM版ゲーム:2005年4月8日発売
- CLANNAD
- WindowsPC 全年齢DVD-ROM版ゲーム:2004年4月28日発売
- WindowsPC 全年齢フルボイスDVD-ROM版ゲーム:2008年2月29日発売
- planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜
- ダウンロード版(Yahoo! BBユーザー先行販売):2004年11月29日発売
- ダウンロード版(一般販売):2004年12月6日発売
- パッケージ版:2006年4月28日発売
- 智代アフター 〜It's a Wonderful Life〜
- WindowsPC 18禁DVD-ROM版ゲーム:2005年11月25日発売
- リトルバスターズ!
- WindowsPC 全年齢DVD-ROM版ゲーム:2007年7月27日発売
- リトルバスターズ! エクスタシー
- WindowsPC 18禁DVD-ROM版ゲーム:2008年7月25日発売
- KEY 10th MEMORIAL BOX
- WindowsPC(通販限定):2009年7月31日発売
- Kanon(全年齢版)
- AIR(全年齢版)
- CLANNAD(全年齢版)
- planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜 (完全フルボイス版、全年齢版)
- 智代アフター 〜It's a Wonderful Life〜(完全フルボイス版、全年齢版)
- リトルバスターズ! エクスタシー(全年齢版)
- WindowsPC(通販限定):2009年7月31日発売
- クドわふたー
- WindowsPC 18禁DVD-ROM版ゲーム:2010年6月25日発売
- Rewrite
- WindowsPC 全年齢DVD-ROM版ゲーム:2011年6月24日発売
- Rewrite Harvest festa!
- WindowsPC 全年齢DVD-ROM版ゲーム:2012年7月27日発売
- Angel Beats!-1st beat-
- WindowsPC 全年齢DVD-ROM版ゲーム:2015年6月26日発売[8]
コンシューマ機移植作品一覧
- Kanon
- ドリームキャスト版ゲーム:2000年9月14日発売(発売元:インターチャネル)
- PlayStation 2版ゲーム:2002年2月28日発売(発売元:インターチャネル)
- PlayStation 2版ベスト版:2004年12月22日発売(発売元:インターチャネル→ガンホー・ワークス)
- PlayStation Portable版ゲーム:2007年2月15日発売(発売元:プロトタイプ)
- iモード・ビジュアルアーツ★Motto版:2007年6月18日配信(発売元:プロトタイプ)
- AIR
- ドリームキャスト版ゲーム:2001年9月20日発売(発売元:インターチャネル)
- PlayStation 2版ゲーム:2002年8月8日発売(発売元:インターチャネル)
- PlayStation 2版ベスト版:2005年9月1日発売(発売元:インターチャネル→ガンホー・ワークス)
- iモード・ビジュアルアーツ★Motto版:2006年9月4日配信(発売元:プロトタイプ)
- PlayStation Portable版ゲーム:2007年11月22日発売(発売元:プロトタイプ)
- CLANNAD
- PlayStation 2版ゲーム:2006年2月23日発売(発売元:インターチャネル→ガンホーワークス)
- iモード・ビジュアルアーツ★Motto版:2007年11月8日配信(発売元:プロトタイプ)
- PlayStation Portable版ゲーム:2008年5月29日発売(発売元:プロトタイプ)
- Xbox 360版ゲーム:2008年7月17日発売(発売元:プロトタイプ)
- PlayStation 2版ベスト版:2009年7月30日発売(発売元:ガンホー・ワークス)
- PlayStation 3版ゲーム:2011年4月21日発売(発売元:プロトタイプ)
- planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜
- PlayStation 2版ゲーム:2006年8月24日発売(発売元:プロトタイプ)
- iモード・ビジュアルアーツ★Motto版:2006年11月28日(発売元:プロトタイプ)
- PlayStation Portable版ゲーム:2009年の「key 10th MEMORIAL Fes.」での限定販売(発売元:プロトタイプ)[9]
- 東北地方太平洋沖地震被災地チャリティー版:PSP版、2011年5月12日発売(発売元:プロトタイプ)
- 智代アフター 〜It's a Wonderful Life〜
- PlayStation 2版ゲーム:2007年1月25日発売(発売元:プロトタイプ)
- iモード・ビジュアルアーツ★Motto版:2008年5月29日配信(発売元:プロトタイプ)
- PlayStation Portable版ゲーム:2009年3月19日発売(発売元:プロトタイプ)[10]
- Xbox 360版ゲーム:2010年9月22日発売(発売元:プロトタイプ)
- CLANNADベスト版 key3部作プレミアムBOX
- PlayStation 2版:2009年7月30日発売(発売元:ガンホー・ワークス)
- Kanon、AIR、CLANNADのカップリング版。
- PlayStation 2版:2009年7月30日発売(発売元:ガンホー・ワークス)
- リトルバスターズ! Converted Edition
- PlayStation 2版ゲーム:2009年12月24日発売(発売元:プロトタイプ)
- PlayStation Portable版ゲーム:2010年11月25日発売(発売元:プロトタイプ)
- PSVita版ゲーム:2012年3月22日発売(発売元:プロトタイプ)
アニメ化作品一覧
Key作品のうち、『Kanon』、『AIR』、『CLANNAD』、『リトルバスターズ!』はアニメ化された。 『Charlotte』の最終話放送後のCMにて、『Rewrite』のアニメ化プロジェクトが発表された。ファンの間では話題になっている。
Kanon、AIR、CLANNADの3作品の共通点としては、東映アニメーション制作のものと、京都アニメーション制作のものと2つ作られたことである。前者はKanonのみフジテレビ系のテレビアニメとして制作、他2作品は劇場版として制作されている。後者はいずれもTBSが製作に関与している。
リトルバスターズ!はJ.C.STAFFで制作された。
作品 | 放送局 | 放送開始日 | アニメーション制作 | 備考 |
---|---|---|---|---|
Kanon | フジテレビ系列 | 2002年1月31日 | 東映アニメーション | [11] |
BS-i | 2006年10月5日 | 京都アニメーション | BS-i限定でTVアニメーション放映開始。[12] | |
AIR | BS-i | 2005年1月7日 | 京都アニメーション | BS-i限定でTVアニメーション放映開始。[13] |
劇場版 | 2005年2月5日 | 東映アニメーション | [14] | |
CLANNAD | 2007年9月15日 | 東映アニメーション | ||
TBS系列 | 2007年10月4日 | 京都アニメーション | [15] | |
リトルバスターズ! | 独立局 | 2012年10月6日 | J.C.STAFF | TOKYO MX、tvk、MBS、テレビ愛知にて放送。[16] |
Angel Beats! | TBS系列 | 2010年4月2日 | P.A.WORKS | [17] |
Charlotte | 独立局 | 2015年7月5日 | P.A.WORKS | 麻枝准が原作と全話の脚本を手掛けるオリジナル作品。[18] |
Rewrite | 2016年夏予定 | エイトビット | [19] |
主要な制作スタッフ
Key所属
元スタッフ・ 関係者
- 久弥直樹 ※シナリオ。『Kanon』制作後に退社。現在フリー。
- みらくる☆みきぽん ※グラフィック。『CLANNAD』制作中に退社。その後、ネクストン系列ブランド・PSYCHOに移籍。現在はビジュアルアーツ系列ブランド・はむはむソフトに所属。
- 涼元悠一 ※シナリオ。2005年退社、現在はアクアプラスに所属。
- 戸越まごめ ※音楽。2006年10月に自己都合退職。
- 田山みにも ※グラフィック。独立後も各作品に参加している。
- 丘野塔也 ※シナリオアシスタント。『Kanon』開発後に短期間所属した後、ビジュアルアーツ内の大熊猫の立ち上げに従事。『AIR』『CLANNAD』にはKeyから離脱後にヘルプで参加した。大熊猫休止後はFrillに所属。
- イシカワタカシ ※シナリオ。ビジュアルアーツ内の他のブランドに所属。
- Dinn ※グラフィック。『AIR』制作後、ビジュアルアーツ内のWordsに所属。
- 鳥の ※グラフィック・背景原画。ビジュアルアーツ内のRAMに所属。RAM解散後の所属は不明。
- 魁 ※企画・シナリオ。ビジュアルアーツ内のBonbee!、RAMに所属。RAM解散後はmanaに所属。
- 藤井知貴 ※シナリオアシスタント・進行管理。ビジュアルアーツ制作スタッフ。
- 井内舞子 ※音楽。ビジュアルアーツ系列会社I'veスタッフ。
- 清水準一 ※音楽。『クドわふたー』の音楽を担当後退社。
外注
脚注
- ^ C60ジャンルコード一覧
- ^ コミックマーケット85ジャンル補足
- ^ 竜騎士07 (2004年7月9日). “実はKEYのエッセンスが…(苦笑)”. 07th Expansion. 2009年3月15日閲覧。
- ^ このため、コミックマーケットのジャンルコードなどで『MOON.』、『ONE 〜輝く季節へ〜』は、Keyのゲームとして扱われている。
- ^ 本ブランド作品の売上推移の一例として挙げるが、2005年時点でAIRの累計売上は30万本とされている(詳しくは本項『AIR』)
- ^ 代表作にCROSS†CHANNEL(フライングシャイン)がある。
- ^ 代表作にひぐらしのなく頃にがある。
- ^ PC用ゲーム「Angel Beats! -1st beat-」公式サイト
- ^ ““Key”10周年記念イベントを開催”. ファミ通.com (2009年1月27日). 2009年8月20日閲覧。
- ^ “PSP版『智代アフター〜It's a Wonderful Life〜CS Edition』の詳細が発表”. マイコミジャーナル (2008年9月18日). 2009年8月20日閲覧。
- ^ アニメKanon(第一作)公式HP
- ^ アニメKanon(第二作)公式HP
- ^ アニメAIR公式HP
- ^ 劇場版AIR公式HP
- ^ アニメCLANNAD公式HP
- ^ アニメ『リトルバスターズ!』公式HP
- ^ 『Angel Beats!』公式HP
- ^ TVアニメ「Chalrotte(シャーロット)」公式サイト
- ^ TVアニメ「Rewrite」公式サイト
関連項目
- Key Sounds Label
- リセ(Lycée) Ver.VisualArtsとして、Keyのキャラクターが多数登場している。
- 泣きゲー
- leaf,key掲示板
- アダルトゲームメーカー一覧