桜多吾作

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桜多 吾作(おうた ごさく、1948年3月16日 - )は、日本漫画家山形県上山市出身。

経歴・人物[編集]

石ノ森章太郎アシスタントを経た後、少女漫画家・北川賢としてデビュー。単独名義のほか、萩尾望都との合作なども発表する。

少年誌に活躍の場を移行後、北川寛太田順一などのペンネームを経て「桜多吾作」名となる。また一時、石森プロの先輩である永井豪率いるダイナミックプロにも合流、同プロ原作アニメ作品のコミック化を数多く手がける。一方で「桜多吾作とプロダクション・アドベンチャー」としても独立した作品を発表した。児童誌のコミックボンボンで執筆する際にはおうたごさくと平仮名表記で執筆している。

代表作『釣りバカ大将』を始めとして、趣味である釣りをテーマにした釣り漫画を多く執筆している。また、釣り関係の入門書や学習漫画の執筆にも数多く携わっている。

作品リスト[編集]

主な作品[編集]

アニメのコミック化[編集]

桜多版マジンガーシリーズ[編集]

桜多吾作版『マジンガーZ』、『グレートマジンガー』、『UFOロボ グレンダイザー』は、『冒険王』(秋田書店)に連載された[1]。そのペースとなったアニメ版は、登場人物や世界設定を共有するゆるやかな連作であったが、桜多版コミックではシリーズとしての継続性をさらに強めている。

第1作目の『マジンガーZ』序盤までは、一般的な「TVアニメのコミカライズ」の範疇であったが、徐々に桜多自身のオリジナリティを発揮。ペシミスティックな社会的視点、TVアニメでは語られなかった部分への言及・補完などが盛りこまれ、大河ドラマ的な一大SFストーリーへと変貌していった。

マジンガーZ[編集]

自衛隊との関係
機械獣と交戦する自衛隊に対し、あしゅら男爵が「ろくな予算をもらえず、アメリカのお下がりの武器で戦っている」云々と揶揄する。それ以外にも、自衛隊の出番が多く、最終決戦の際には米軍からちょろまかした「秘密兵器」でビグマン子爵を倒している。
自衛隊の岡部指揮官はセミレギュラー化し、『グレートマジンガー』にも引き続き登場する。
劇場版の扱い
アニメ作品ではパラレルワールドとされている劇場版『マジンガーZ対デビルマン』、および『マジンガーZ対暗黒大将軍』が、本編中のエピソードとして組み込まれている。
オリジナル異色短編
「チップカモイ編」
兜甲児とあしゅら男爵が異次元世界に召喚される。その世界を支配している半魚人達は、甲児たちの住む世界への侵略を企んでいた。それを食い止める為、兜甲児とあしゅら男爵が共闘する。
「戦え!!ドクターヘル」
ドクターヘルの生い立ちを描いた短編。最終回前に収録されている。
兜甲児のサイボーグ化
最終回にて、ミケーネの戦闘獣との戦いで兜甲児が瀕死の重傷を負い、兜剣造博士の手によってサイボーグに改造される。
『グレートマジンガー』以降では、この設定には触れられていない。

グレートマジンガー[編集]

ミケーネ帝国の思惑
鉄也が自衛隊の訓練に参加し、山中に秘密基地を建設中のミケーネ帝国と遭遇するエピソードが存在する(第2話)。その際、アルゴス長官が大人達、特に日本人の頑迷さを揶揄する場面が出てくる。また、同エピソードにて、暗黒大将軍のモノローグという形で、ミケーネ帝国の窮状や、日本占領に固執する理由が語られる。
量産型グレート
グレートマジンガーの設計図と超合金ニューZの製造法を盗み出した新住日重工が、グレートの複製品を量産して他国に販売しようとする。これがミケーネ帝国の手に渡り、科学要塞研究所はピンチに陥る。この設定は、後年のゲーム作品『スーパーロボット大戦シリーズ』にも一部が流用されている。
この種のストーリーでは、軍需産業の社長は私腹を肥やすことが目的というのが定番であるが、本作では「輸出立国日本が今後も生計を立てていくためには有力な輸出品が無ければならない。世界中に品物が行き渡った現在、もはやグレートを外国に売るしかない」という、国益を重視した明確な主張が語られている。
最終的に社長の娘の犠牲によってグレート量産計画は阻止されたが、社長の危惧した通り、日本には未曾有の大不況が訪れることになる。
ミケーネ帝国と日本政府の密約
ミケーネ帝国の新指揮官・地獄大元帥は、「グレートマジンガーを破壊すれば、日本だけは攻撃しない」と日本政府に申し出る。ヘドロ公害)による破壊活動で地方都市を壊滅させられていた日本政府はこれを了承。政府の申し入れを拒んだ科学要塞研究所は、自衛隊の攻撃により破壊される。
兜博士以下、科学要塞研究所のメンバーは、弓教授の説得により脱出。岡部指揮官ほか、一部の自衛隊員も同行する。一同は流浪の民と化し、各地で強盗を働き物資を調達しながら、ゲリラ活動を続けた。
科学要塞研究所の陥落を確認したミケーネ帝国は、密約を一方的に破棄して東京を武力占領する。
グレートが登場しない事が言及され、都民がグレートに助けを求める姿が描かれている。
みさとの登場
みさとは、ボスの親戚で『マジンガーZ』終盤の女性レギュラー。TV版『グレートマジンガー』では登場していないが、科学要塞研究所からの脱出を機に弓教授と共にレギュラー化する。グレートの操縦も行ったが、主にお色気要員として描写されていた。ヤヌス公爵に捕まり、爪で真っ二つに引き裂かれて死亡。
宇宙からの攻撃
地獄大元帥は宇宙空間を漂流する巨大な氷塊を整形してレンズにし、地上に焦点を合わせて攻撃を繰り返す。
兜博士は攻撃の為、アメリカ政府(NASA)に協力を要請。アメリカ政府はミケーネ帝国と兜一行を天秤にかける。その為タイムリミットとなり、グレート、ビューナス、岡部指揮官などは実力行使に出るが、最終的に会談はまとまる。
氷塊レンズはバーダラー率いる戦闘獣軍団が護衛していたが、グレートとビューナスのダミー風船、核兵器により全滅。氷塊レンズも破壊される。
剣鉄也の戦死
鉄也を救う為に兜剣造が犠牲になる。その呵責から、鉄也はグレートで地獄大元帥ら主要なメンバーが戦勝に浮かれていたミケーネ帝国の中心部へ特攻、自爆する。
鉄也の戦死についてはTV版でも協議されたが、不採用となっている。

UFOロボ グレンダイザー[編集]

ミケーネ帝国の登場
大多数の手駒を失ったミケーネ帝国・闇の帝王は、ベガ星連合軍に対抗する為デューク・フリード達に共闘を持ちかける。デューク達は闇の帝王の招待に応じ、ミケーネ帝国へ向かう。不本意ながら、兜甲児はミケーネ帝国との共同戦線を承諾する。
会談終了時、ミケーネ帝国がベガ星連合軍に攻撃される。闇の帝王の本体である頭脳が入った培養ケースを安全な場所へ運び出そうとした時、甲児が誤って落として割ってしまう。闇の帝王は死亡、ミケーネ帝国も壊滅する。
事後、父親や鉄也の死の元凶である闇の帝王を憎んでいた甲児は、自分はケースをわざと壊したのでは、と自問する。
フリード星人
TV版でのフリード星人は「洗脳されてパイロットにされている」が円盤獣にはフリード星人の脳が使用されている。グレンダイザーが倒した円盤獣ギルギルには、デュークの婚約者ナイーダの弟の脳が使われており、デュークは洗脳されていたナイーダに狙われる。
デュークの離反
上記の事情から戦いを拒むデューク。彼を再び戦わせるため、宇門博士は睡眠学習装置を使って強制的に戦闘意欲を向上させようとする。これに気付いたデュークは怒り、一時的ではあるがグレンダイザーで地球を離れてしまう。
円盤獣達が味方に
デュークは、かつての部下達の脳が使用された円盤獣達を味方にする。しかし、逆にズリル長官の謀略によりベガ星連合軍のスパイと喧伝され、地球人に追われる。結果的に誤解は解けたものの、味方になった円盤獣は全滅してしまう。
「かつての部下達」の名前は、古典SF作家のエドガー・ライス・バローズエドモンド・ハミルトンとその作品の火星のプリンセスから採られている。
ラーガの登場
古代人によって作られた地球の護り神であるロボット「ラーガ」が登場、地球版のグレンダイザーともいうべきもので、デザインにも類似性が見られる。ミケーネ帝国で偶然に指輪を拾っていた弓さやかが搭乗者となる。
終末
世界各国が疑心暗鬼に陥り、核戦争勃発寸前となった。地球を守る為ズリルが反乱を起こし、ベガ大王を殺害して実権を握る。
しかし、核戦争が勃発。放射能に覆われてゆく地球を前に、グレンダイザーは「本来の機能」を発動。地表を破壊して宇門博士や団兵衛達を含む地球人類を見殺しにし、操縦席にいたデュークと妹のマリア、そしてラーガに搭乗したさやかを冷凍冬眠させたまま、地中に潜ってしまう。
生き残った兜甲児と牧葉ひかるは彼らが目覚める日が早まるよう地球の復興に乗り出す。

脚注[編集]

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  1. ^ 『マジンガーZ』の初期は集英社の『別冊少年ジャンプ』に掲載

外部リンク[編集]