ロタウイルス

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ロタウイルス
Rotavirus.jpg
電子顕微鏡によるロタウイルス(スケールバー100nm)
分類(ウイルス)
: 第3群(2本鎖RNA)
: レオウイルス en:Reoviridae
: ロタウイルス en:Rotavirus
: A, B, C, D, E, F & G

ロタウイルスRotavirus)は、レオウイルス科の一種のウイルス1973年に見つかった。2層のタンパク質の殻に覆われた2本鎖RNA(double-strand RNA)ウイルス。

一般に乳児下痢症・嘔吐下痢症の原因としても知られている。アメリカ合衆国では年間50万人以上が主に下痢症状で受診し、特に小児は重篤な下痢を起こし易く、罹患患者の10%は入院となる。地域差があると考えられるが世界で毎年約70万人程度が亡くなっていると考えられている[1]

目次

分類[編集]

内殻タンパク(VP6)の抗原性により A~G群に分類される。

  • A群はヒト、サル、ウマ、トリ、イヌ、ブタ、マウス
  • B群はヒト、ブタ、ウシ、ラット
  • C群はヒト、ブタ
  • D群はブタ、ウサギ、鳥類
  • E群はブタ
  • FおよびG群は鳥類を宿主とする

臨床像[編集]

感染経路は全て経口。

  • 潜伏期24~72時間(1~3日)、下痢症状は3~9 日継続し乳児のウイルス性下痢症・感染性胃腸炎の原因ウイルスとして重要。中枢神経にも影響し合併症として、痙攣脳炎髄膜炎脳症ライ症候群ギラン・バレー症候群、出血性ショック脳症症候群をおこすこともある。
  • 冬季に流行し、白色の水様下痢を生じる。しばしば「米のとぎ汁のよう」と表現される。激しい下痢のため脱水に陥りやすく、経口補水や輸液により水分の補給を行う。
  • 糞口感染を起こすことも多く、感染予防には手洗いが重要である。
  • 医療従事者は、患者の嘔吐物や糞便を処理するときのみでなく、患者の処置や診察時に標準予防策および接触感染予防策を講じて、他の患者に接する前および他のエリアに移動する前には必ず手袋やガウンを外し、手洗いを行うようにしなければならない。(universal precaution)
  • 特異的な治療法はなく、対症療法が行われる。下痢止め薬は症状の回復を遅らせるため使用しない。

検査[編集]

糞便中ロタウイルス抗原を迅速に検査できるようになった。(ロタ診断薬:ラピッドエスピー《ロタ》(DSファーマバイオメディカル株式会社)、ラピッドテスタ®ロタ・アデノなど)

予防[編集]

手洗い、充分な加熱。吐物・糞便の始末の後、適切な消毒を要する。アルコールは無効なため、次亜塩素酸ナトリウム液などで消毒すべきである。ノロウイルスほど感染力は強くはないが、ほぼ同様の予防策を講じるべきであろう。

現在、ロタリックスワクチンが存在する。但し、1990年代に使用されていた旧型のワクチンの副反応として腸重積が多発したことが報告されていたが[1]、現在市場に出ているものと腸重積との関連性は認められていない。しかし、腸重積の既往のある子どもの場合、再発することがあるので、注意は必要である。ワクチンは生後2,4,6ヶ月に経口接種となる。生後6週から接種可能で、接種間隔は4~8週。3回目の接種を生後8ヶ月までに完了させる。ロタウイルス・ワクチン接種前後の接触制限はない。

関連[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b ロタウイルスの最近の話題モダンメディア 2006年12月号(第52巻12号)

外部リンク[編集]