モートン・グールド

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モートン・グールドMorton Gould, 1913年12月10日 - 1996年2月21日)は、アメリカ合衆国ピアニスト作曲家編曲家指揮者

略歴[編集]

ニューヨーク州リッチモンド・ヒルで生まれる。4歳の時にピアノを始め、6歳で最初の作曲を行う。8歳の時に奨学金を得て音楽芸術研究所(後のジュリアード音楽院)でピアノと作曲を学び、不況の最中、10代で映画館などのピアニストとして働き始める。ラジオ・シティ・ミュージック・ホールが開館したとき、グールドはそこのピアニストとなった。

グールドは、純粋なクラシック音楽を初め、クラシック音楽とポピュラー音楽を組み合わせた作品、映画音楽・テレビ音楽・バレエ音楽・ジャズ音楽、ミュージカル音楽等あらゆるジャンルの作品を手がけた。作曲にあたってはピアノは使わず、頭の中に浮かんだものを譜面に書き留めると言う。ピアノを使って作曲を試みたものの、上手くいかなかったと語っている。指揮者としての活躍も顕著で、自作自演を含め、録音も数多く行っている。特に、シカゴ交響楽団を指揮してチャールズ・アイヴズ交響曲第1番等を収録した米RCAのLP(初出LP番号:LM/LSC-2893)では、グラミー賞を受賞した。他にも自作自演、カヴァー等、レコード録音数は非常に多いが、自作曲を指揮するのは集中できないため余り好きではなく、他の指揮者に指揮してもらう方が嬉しいと語っており、自身も他の作曲家の作品を指揮する方が好きだと語っている。1955年以前は米コロムビア(現ソニー・ミュージック)への録音が、それ以降はRCAレコードでの録音がほとんどを占める。一部ではあるが、米デッカ等への録音もある。

1995年ピューリッツァー賞を受賞している。

1996年2月21日、米フロリダ州のオーランドで死去。82歳。翌日にウォルト・ディズニーのイベントでの指揮を控えていた。

日本での知名度[編集]

米コロムビア時代の録音盤は、日本ではあまり発売されなかった。一方でRCA時代の録音盤は、昭和30年代から40年代にかけてい、当時同音源の日本での発売権を持つ日本ビクター音楽事業部を通じてほぼリアルタイムに発売されていたばかりか、CD時代になっても国内盤で今日まで発売されているほど知られている(主にクラシックが多い)。また、「シャボン玉ホリデー」内で流された生CMのBGMに、グールド作曲・ロバート・マックスウェル楽団演奏の「パヴァーヌ」が使用されていた。

しかし、日本でのグールドの知名度を一気に上げたのは、テレビ朝日系の「日曜洋画劇場」のエンディングテーマ曲として、放送開始(1966年10月)から2003年9月まで長らく流され続けていた、グールド自身の編曲・ピアノ・指揮による「ソー・イン・ラヴ」 (So in Love) だった[1][2]。この音源は、米コロムビアから1951年に発売されたグールドのアルバム「Curtain Time」[3]の最後に収録されているもの。

作曲家としての主な作品[編集]

  • アメリカン・サリュート
  • サンタ・フェ・サガ
  • ジェリコ狂詩曲
  • ジキルとハイド変奏曲
  • ダンス変奏曲
  • タップダンサーと管弦楽のための協奏曲
  • ファンファーレ・フォー・フリーダム
  • フォスター・ギャラリー
  • バレエ曲「フォール・リヴァーの伝説
  • 「ホロコースト」(テレビ・ドラマ)のテーマ
  • ラテン・アメリカン・シンフォニエッタ

演奏家として残した主なレコードアルバム[編集]

カッコ内の番号は、初出レコード番号である。

米コロムビア[編集]

  • String Time (M-663)
  • Soft Lights and Sweet Music (ML-2021)
  • Do You Remember (ML-2028)
  • Symphonic Band (ML-2029)
  • Morton Gould Conducting Robin Hood Dell Orchestra (ML-2031) - 1949年発売。内容はグリーグの作品集である。
  • Spirituals for String Choir and Orchestra (ML-2042) - 1946年5月9日、ニューヨーク、カーネギー・ホールにて録音。
  • Christmas Music for Orchestra (ML-2065)
  • Music of George Gershwin (ML-2073) - Oscar Levant(ピアノ)と共演。1949年6月5、6日、同年9月1日録音。
  • Hits of the Golden Twenties (ML-2132) - 1950年6月6日録音
  • Music at Midnight (ML-2171)
  • Moton Gould Program (ML-2190) - 1951年3月14、15日録音。
  • After Dark (ML-4134) - 1949年発売
  • Curtain Time (ML-4451) - 1951年7月12、13日録音。テレビ朝日系の「日曜洋画劇場」のエンディングに長らく使われていた音源「ソー・イン・ラヴ」を収録。
  • Tchaikovsky's The Months (ML-4487)
  • Rhapsodies for Piano and Orchestra (ML-4557)
  • Movie Time (ML-4595)
  • Memories (ML-4796)
  • Wagon Wheels (ML-4858)
  • Runnymede Rhapsody (AL-36) - 1953年発売
  • Strike Up The Band (AL-41) - 1954年発売
  • The Band Plays On (AL-57)
  • Symphonic Serenade (CL-560)
  • Starlight Serenade (CL-664)
  • Hi-Fi Band Concert (CL-954)

RCAレコード[編集]

米デッカ[編集]

  • Morton Gould at the piano (DL-5067)

米ヴァーレーズ・サラバンド、Chalfont[編集]

  • MORTON GOULD Conducting The London Symphony Orchestra (SDG-301)
  • Danzas Fantasticas (SDG-302)
  • Exploring the Digital Frontier (CVS-55001)
  • DIGITAL SPACE (映画「スター・ウォーズ」、「大いなる西部」のからの音楽集) (VCDM 1000-20)

以上、演奏はロンドン交響楽団1979年のデジタル録音。サウンド・ストリーム社のデジタル録音機を使用。高音質仕様とあって、LPのプレス・製造は、日本のビクター音楽産業が行っている。

米エベレスト[編集]

  • MORTON GOULD Conducts The Marches Of MORTON GOULD (3253)

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ この曲は、後に映画となったミュージカルキス・ミー・ケイト」の挿入曲である。作曲はコール・ポーター。同曲の録音は1951年7月12日に行われた。
  2. ^ 一時期、同番組において、モートン・グールドの演奏でなくクロード・フィリップ・オーケストラによる演奏が流れていたこともあった。詳しくは、日曜洋画劇場#歴代エンディングを参照のこと。
  3. ^ 米ミュージカルの曲を取り上げた、自身の編曲、指揮、ピアノによるアルバム。全8曲収録。