スーフィズム
| イスラム教 |
| 教義と信仰 |
|
アッラーフ · イスラーム |
| 指導者 |
|
ムハンマド |
| 法と規範 |
|
スンナ · ハディース |
| 金融・経済・財政 |
|
ハラージュ |
| 歴史的転換と潮流 |
|
ウンマ · ハワーリジュ派 |
| 秀逸な記事 |
|
ムハンマド・アリー |
| 良質な記事 |
|
ムハンマド・アリー・ジンナー |
| ポータル・イスラーム |
スーフィズム(صوفية, Sufism)とは、イスラム教の神秘主義哲学である。この呼び名は担い手であるスーフィーにイズムをつけたもの。東アジアにおいてイスラム教は古くは『回教』または『回回』(Huihui)と呼ばれたが、メヴレヴィー教団やナクシュバンディー教団の回転しながら踊る旋舞に由来している。『回民』も同様の由来である。
目次 |
歴史 [編集]
詳細は「スーフィズムの歴史」を参照
9世紀から10世紀頃、官僚化したウラマーたちの手によってイスラーム諸学が厳密に体系化され始めた頃、イスラームが日常生活から遊離したことの反発から成立した。形式化したシャリーアを批判し、内面性を重視したスーフィー達は、しばしばウラマーたちの批判の的になった。批判されたスーフィー達の中にはイスラーム哲学の大家であったガザーリー(1058年 - 1111年)やイブン・アル=アラビー(1165年 - 1240年)がいた。しかしスーフィズムはイスラム世界において定位置を得るようになる。
フワージャ・モイーヌッディーン・チシュティー(1141年 - 1230年)によってチシュティー教団が設立され、ファリドゥッディーン(1173年 - 1266年)らのインド・スーフィー思想の影響を受けると、スーフィズムはその後イスラームの大きな潮流となり、後にチシュティー教団はインドのイスラム化において大きな役割を果たした。
三大スーフィーのサナーイー(1080年頃 - 1131年頃)、アッタール(1136年頃 ‐ 1230年頃)、ルーミー(1207年 - 1273年)らの影響によりコンヤを中心地にメヴレヴィー教団が設立され、アブド・アルハーリク・グジュドゥワーニーやバハー・アッディーン・ナクシュバンドらの影響によりブハラを中心地にナクシュバンディー教団が設立され、ホラズムではスーフィー朝が興った。
14世紀のイルハン朝時代にクルド人のサフィー・ウッディーンがサファヴィー教団を興し、16世紀初頭にはサファヴィー朝を開いた。
同じく14世紀にマーハーン(現ケルマーン州)のスーフィー、シャー・ニアマトゥッラー・ワーリーがニアマトゥッラー教団を興した。
1380年頃、ティムールがホラズムを征服すると、サマルカンド出身のスーフィー、マウラナ・マリク・イブラヒームとその後継者のワリ・サンガと呼ばれる一族はチャンパ王国やマジャパヒト王国など東南アジアのイスラム化に大きな役割を果たした。
17世紀にはナクシュバンディー教団の影響が広がり、馬来遅のフフィーヤ教団(老教)や、18世紀には馬明心のジャフリーヤ教団(新教)が設立され、回民蜂起を起こすなど、清朝末期の新疆の回族と東トルキスタンのドンガン人の歴史に大きな影響を与えた。
19世紀にはコーカサス戦争を主導したミュリディズムが組織された。
教団 [編集]
「チシュティー教団」、「:en:Qadiriyya」、および「:en:Suhrawardiyya」も参照
今でもジャラール・ウッディーン・ルーミーが創始したメヴレヴィー教団などがこのスーフィズムを信仰している。しかしトルコ政府はメウレヴィー教団の活動を禁止している。開祖の教えに戻れと主張するイスラーム原理主義の勢いで、異端的な要素(ギリシャ哲学やヒンドゥー教等)の有るスーフィズムは影を潜めている地域もある。一方で、近代市民社会を作り上げるための寛容なイスラーム・リベラルなイスラームの思想の源流として注目されても居る。
中央アジアのブハラや東トルキスタンを中心にナクシュバンディー教団が活躍してきた。
その他、軍閥がある。
修行 [編集]
スーフィズムでは禁欲的で厳しい修行を行い、また白い布状の服を身につけて一心不乱に回る、回旋舞踊と呼ばれるものを行い、神との一体化を求めた。スーフィーは導師の指導の下、決められた修行(マカーマート)を段階的にこなし、準備を進める。最終段階では、雑念を捨て去り一心に神の事をのみ考え、神と合一したという悟りが訪れるのを待つ。この境地に至った者は、時として聖者に認められ、崇拝の対象となった。この境地をファナー(融合)、バカー(持続)と言う。
神秘階梯 [編集]
- 懺悔または回心
- 律法遵守
- 隠遁
- 清貧と禁欲
- 心との戦い
- 神への絶対的信頼(タワックル)
- 融合(ファナー)
- 持続(バカー)
- →聖者
伴奏音楽 [編集]
伴奏音楽はカッワーリーといい、演奏者はヌスラト・ファテー・アリー・ハーンという。
イスラーム聖者廟 [編集]
詳細は「南アジアのスーフィー聖者のリスト」および「:en:List of Sufi Saints of South Asia」を参照
- en:Bayazid Bastamiの廟(en:Shrine of Bayazid Bostami)はバングラデシュのチッタゴンにある。
- en:Lal Shahbaz Qalandarの廟はパキスタンのシンド州en:Sehwan Sharifにある。
- モイーヌッディーン・チシュティーの廟はインドのアジメールにある。
- en:Nizamuddin Auliyaの廟はインドのデリーにある(ニザームッディーン廟)。
- en:Shah Jalalの廟はバングラデシュのシレット(en)にある。
脚注 [編集]
参考文献 [編集]
- 赤堀雅幸・東長靖・堀川徹編 『イスラームの神秘主義と聖者信仰』 東京大学出版会〈イスラーム地域研究叢書〉7、2005年。
- 中村廣治郎 『イスラムの宗教思想 ガザーリーとその周辺』 岩波書店、2002年。
- 中村廣治郎 『ガザーリーの祈祷論 イスラム神秘主義における修行』 大明堂、1982年。
- 井筒俊彦 『イスラーム思想史 神学・神秘主義・哲学』 中公文庫、1991年、2001年。(初版は岩波書店、1982年)
- 『井筒俊彦著作集』(全12巻 中央公論社、1992年 - 1993年)にも所収。
- ファリード・ゥッディーン・ムハンマド・アッタール 『イスラーム神秘主義聖者列伝』 藤井守男訳、国書刊行会、1998年。(立花隆が推薦)
- イドリース・シャー 『スーフィー 西欧と極東にかくされたイスラームの神秘』 久松重光訳、国書刊行会、2000年。
- ガザーリー 『誤りから救うもの』 中村廣治郎訳、ちくま学芸文庫、2003年。
- R.A.ニコルソン 『イスラムの神秘主義 スーフィズム入門』 中村廣治郎訳・解説、平凡社ライブラリー、1996年。(初版は東京新聞出版局〈オリエント選書〉3、1980年)
- R.A.ニコルソン 『イスラーム神秘主義におけるペルソナの理念』 中村潔訳、人文書院、1981年
- ラレ・バフティヤル 『スーフィー イスラムの神秘階梯』 竹下政孝訳、平凡社〈イメージの博物誌〉16、1982年。
- シャイフ・ハーレド・ベントゥネス 『スーフィズム イスラムの心』 中村廣治郎訳、岩波書店、2007年。
- オリヴァー・リーマン 『イスラム哲学への扉』 中村廣治郎訳、筑摩書房、1988年、ちくま学芸文庫 2002年。
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
| この「スーフィズム」は、哲学に関連した書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正して下さる協力者を求めています(Portal:哲学)。 |