アカウミガメ

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?アカウミガメ
アカウミガメ
アカウミガメ Caretta caretta
保全状態評価
ENDANGERED
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
ファイル:Status iucn2.3 EN.svgワシントン条約附属書I
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: カメ目 Testudines
亜目 : 潜頸亜目 Cryptodira
上科 : ウミガメ上科 Chelonioidea
: ウミガメ科 Cheloniidae
: アカウミガメ属 Caretta
Rafinesque, 1814
: アカウミガメ C. caretta
学名
Caretta caretta (Linnaeus, 1758)
シノニム
Testudo caretta Linnaeus, 1758
和名
アカウミガメ
英名
Loggerhead turtle

アカウミガメ(赤海亀、Caretta caretta)は、動物界脊索動物門爬虫綱カメ目ウミガメ科アカウミガメ属に分類されるカメ。本種のみでアカウミガメ属を形成する。

目次

[編集] 分布

大西洋太平洋インド洋地中海

産卵地としてはアメリカ合衆国東部、オーストラリア北部、オマーンギリシャトルコ日本ブラジル南アフリカ共和国などが確認されている。日本国内では年に100回以上の産卵例がある産卵地として日南海岸屋久島などが確認されている。

アメリカ合衆国で産卵する個体群はアゾレス諸島、日本で産卵する個体群はメキシコカリフォルニア半島沖まで卵から孵化後に回遊し、少なくとも日本で産卵する個体群はさらに成長すると日本近海まで再び回遊するという説が発信機による調査やDNAの解析結果から確認・支持されている。

[編集] 形態

甲長65cm-100cm。体重70-180kg。背甲は扁平。項甲板と第1肋甲板は接する。肋甲板は左右に5枚ずつだが、4枚ずつの個体もいる。背甲には3つずつ筋状の盛り上がり(キール)があるが、成長に伴い消失する。背甲の色彩は赤褐色、褐色。下縁甲板は左右に3枚ずつで、小孔はない。腹甲の色彩は淡黄色。

頭部は大型。英名loggerheadは「馬鹿でかい頭、馬鹿頭」の意。

オスの成体は前肢の爪が鉤状に湾曲し、尾が長い。

[編集] 生態

海洋の沿岸域に生息する。成体は底層、孵化直後の幼体は表層で生活する。

食性は動物食の強い雑食で、貝類甲殻類などを食べる。前肢を使って海底の砂泥を舞い上げ、出てきた獲物を捕食する。

繁殖形態は卵生。産卵地の沖合で交尾を行う。春季から夏季(アメリカ合衆国や日本では5-8月)にかけて海岸の草原や砂浜に直径20cm、深さ60cmの穴を掘り1回に70-150個の卵を年に1-5回に分けて産む。主に隔年繁殖するが、毎年繁殖する個体もいる。卵は50-80日で孵化する。孵化した幼体は砂中の温度で夜間になったことを察知し、地表に現れ海中に入る。

[編集] 人間との関係

開発による産卵地の破壊、漁業による混獲、ビニールゴミの誤食、食用や剥製用の捕獲などにより生息数は減少していると考えられている。海洋に生息するため生息数の推移は不明だが産卵例に関しては日本国内で最大の産卵地とされる屋久島では1990年における産卵例は約1500、1997-1999年における産卵例は300-400と減少傾向にある。1967年徳島県美波町(大浜海岸のウミガメおよびその産卵地)、1980年静岡県御前崎市(御前崎のウミガメおよびその産卵地)産卵地や上陸個体が国の天然記念物に指定されている。

絶滅危惧II類(VU)環境省レッドリスト

ファイル:Status jenv VU.png

[編集] 食の対象から観光資源へ

日本では過去、肉、卵とも食用にされていたが、ワシントン条約の加盟と同時に禁止され今では食べられることは殆どない。肉の味は鶏肉に似たものがあるが、癖があるため食べられない人も多くいた。この為ワシントン条約の加盟に伴い、食用とされることは皆無となった。 近年ではメディアによる産卵風景や小亀の海に向かう様子が紹介され、アカウミガメの産卵する浜というだけで地域の知名度が高まり観光資源などなることで産卵地となった地域の商工業に収益をもたらすため、保護活動を行う地域も多くなっている。

[編集] 卵の保護

砂中に産まれた卵は孵化前に海水に触れると孵化しない。そのため満潮時でも海水が来ないように砂浜の奥まった位置に産卵する必要があるがゴミやテトラポッドなどに阻まれて所望の位置までたどり着けない場合など、満潮時には海水が届く位置に産卵するか、あるいは産卵を諦めて海に戻る習性がある。

また、所望の産卵位置で産卵を行えた場合でも人の往来や砂浜を走るレジャー用のバイク、車などにより卵が踏みつぶされることも多かった。

近年では保護活動を行っている団体が増え、海水の届く位置、人の往来が多い位置などに産み落とされた卵を安全な位置に埋め戻す活動を行っている。また、産卵をし易くするために浜の清掃活動を産卵時期、孵化時期に集中して行う取り組みも成されている。地域によっては、産卵時期にテトラポッドを移動し産卵場所を確保する試みも行われている。

[編集] 信仰の対象

アカウミガメは信仰の対象としてもしばしば用いられる。有名なところでは、浦島太郎などの童話にも見ることができる。また、地域により長寿の象徴、卵を多く産むため子宝の象徴としても信仰されている。地方によっては網の中にアカウミガメが迷い込んだとき、御神酒を掛け海に帰すという風習も残っている。

[編集] ゴミ問題の犠牲

アカウミガメの死体を解剖すると、体内からビニール袋が大量に見つかることがある。これは人間がゴミとして捨てたビニールをクラゲと間違えて食べ体内に残ってしまった為に起こる。 近年ではリサイクルが活発に行われたため、日本ではこの種の死亡報告は減少方向にあるが、中国、韓国などからの漂着ゴミが増えている為予断を許さない状況にはかわりない。

[編集] 飼育

日本では水族館などで飼育されており見ることができる。雑食ではあるがエサにはキャベツなどの野菜を与えることが多い。 食性が強く何にでも噛みつく習性がある。歯の力は強く人間が噛まれた場合、肉を引きちぎられるなど大ケガに至る場合が多い。水槽などで清掃の際には常にウミガメを近寄らせないように見張り役が必要となる。

[編集] 日本で飼育実績のある施設

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 参考文献

  • 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社2000年、110、218-219頁。
  • 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、313頁。

[編集] 外部リンク