アカウミガメ
| アカウミガメ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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アカウミガメ Caretta caretta
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| 保全状況評価 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| ENDANGERED (IUCN Red List Ver.2.3 (1994)) |
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| 分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| Caretta caretta (Linnaeus, 1758) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| シノニム | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| Testudo caretta Linnaeus, 1758 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| アカウミガメ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
| Loggerhead turtle |
アカウミガメ(赤海亀、Caretta caretta)は、動物界脊索動物門爬虫綱カメ目ウミガメ科アカウミガメ属に分類されるカメ。本種のみでアカウミガメ属を形成する。
目次 |
[編集] 分布
アカウミガメは、大西洋、太平洋、インド洋、そして地中海に分布する。
アカウミガメの産卵地は、アメリカ合衆国東部、オーストラリア北部、オマーン、ギリシャ、トルコ、日本、ブラジル、そして南アフリカ共和国などが確認されている。日本国内では年に100回以上の産卵例がある産卵地として日南海岸、屋久島などが確認されている。
発信機による調査やDNAの解析結果から確認・支持されているのは、以下の説である。
[編集] 形態
甲長65cm-100cm。体重70-180kg。背甲は扁平。項甲板と第1肋甲板は接する。肋甲板は左右に5枚ずつだが、4枚ずつの個体もいる。背甲には3つずつ筋状の盛り上がり(キール)があるが、成長に伴い消失する。背甲の色彩は赤褐色、褐色。下縁甲板は左右に3枚ずつで、小孔はない。腹甲の色彩は淡黄色。
頭部は大型。英名loggerheadは「馬鹿でかい頭、馬鹿頭」の意。
オスの成体は前肢の爪が鉤状に湾曲し、尾が長い。
[編集] 生態
海洋の沿岸域に生息する。成体は底層、孵化直後の幼体〜亜成体までは表層で生活する。
食性は、成体は動物食の強い雑食で、貝類、甲殻類などを食べる。前肢を使って海底の砂泥を舞い上げ、出てきた獲物を捕食する。亜成体については表層にてクラゲやサルパなどを摂餌すると考えられている。
繁殖形態は卵生。産卵地の沖合で交尾を行う。春季から夏季(アメリカ合衆国や日本では5-8月)にかけて、海岸の草原や砂浜に直径20cm、深さ60cmの穴を掘り1回に70-150個の卵を年に1-5回に分けて産む。主に隔年繁殖するが、毎年繁殖する個体もいる。卵は50-80日で孵化する。砂中の温度が29.7℃の際に雌雄の比が1:1となり、それより高いと雌、それより低いと雄の割合が増える。孵化した幼体は砂中の温度で夜間になったことを察知し、地表に現れ海中に入る。
[編集] 人間との関係
開発による産卵地の破壊、漁業による混獲、食用や剥製用の捕獲などにより生息数は減少していると考えられている。海洋に生息するため生息数の推移は不明。なお、産卵例からは、減少傾向である。例えば、日本国内で最大の産卵地とされる屋久島では1990年における産卵例は約1500、1997-1999年における産卵例は300-400であった。
産卵地や上陸個体が国の天然記念物に指定されている。具体的には、1967年に徳島県美波町(大浜海岸のウミガメおよびその産卵地)が指定され、1980年に静岡県御前崎市(御前崎のウミガメおよびその産卵地)産卵地や上陸個体が指定された。
絶滅危惧II類(VU)(環境省レッドリスト)
[編集] 食の対象から観光資源へ
日本では過去、肉、卵とも食用にされていたが、ワシントン条約の加盟と同時に禁止され今では食べられることは殆どない。 ちなみに、肉の味は鶏肉に似たものがあるが、癖があるため食べられない人も多くいた。
近年では保護活動を行う地域も多くなっている。その一つの側面として、メディアによる産卵風景や小亀の海に向かう様子が紹介され、アカウミガメの産卵する浜ということが地域の知名度を高めるばかりか観光資源などとなることにより、地域の商工業に収益をもたらすことが挙げられる。
[編集] 卵の保護
砂中に産まれた卵は孵化前に海水に触れると孵化しない。そのため産卵場所は、満潮時でも海水が来ないように砂浜の奥まった位置である必要がある。ところが、ゴミやテトラポッドなどに阻まれて産卵に必要な条件を満たす場所までたどり着けないこともある。そのような場合には、満潮時に海水が届いてしまう位置に産卵してしまったり、産卵を諦めて海に戻ってしまったりすることもある。
また、所望の産卵位置で産卵を行えた場合でも、従来は、人の往来や砂浜を走るレジャー用のバイク、車などにより卵が踏みつぶされることも多かった。
近年では保護活動を行っている団体が増え、海水の届く位置、人の往来が多い位置などに産み落とされた卵を安全な位置に埋め戻す活動が行割れていることも多い。また、産卵し易くするために、浜の清掃活動を産卵時期、孵化時期に集中して行う取り組みも成されている。地域によっては、産卵時期にテトラポッドを移動し産卵場所を確保する試みも行われている。
日本国生物多様性国家戦略の見直しに関する資料集におけるアカウミガメの回遊推定図によると、北太平洋のアカウミガメの多くは日本の砂浜で産卵成長するため、日本の砂浜が、北太平洋のアカウミガメの生存のカギを握っている。
[編集] 信仰の対象
アカウミガメは信仰の対象としてもしばしば用いられる。有名なところでは、浦島太郎などの童話にも見ることができる。
また、地域によっては、長寿の象徴、卵を多く産むため子宝の象徴としても信仰されている。網の中にアカウミガメが迷い込んだとき、御神酒を掛け海に帰すという風習も残っている地方もある。
静岡県御前崎市は「御前崎のウミガメおよびその産卵地」が国の天然記念物に指定されるなどアカウミガメとのかかわりの深い地域であるが、正月飾りにアカウミガメを模した大きな饅頭が使われていた。市内のパン屋「かめやパン店」の店主がアカウミガメを象った大きな饅頭を作り、縁起物として個人的に正月飾りにしたところ、それを見た市民らが模倣したのが始まりとされる[1]。現在でも、その巨大な饅頭は「亀まんじゅう」としてかめや本店にて販売されている。
[編集] ゴミ問題
アカウミガメの死体を解剖すると、体内からビニール袋が大量に見つかることがある。人間がゴミとして捨てたビニールをクラゲと間違えて食べ体内に残ってしまったためである。 しかし、そのことが原因で死亡したと考えられる事例はこれまで世界的に数例のみであり、実際にはほとんどが排泄されると考えられている。ただし、多くのアカウミガメが、ビニールやプラスティックを摂餌してしまうことは間違いはないことから、成長に影響を与える可能性が指摘されている。
このゴミ問題については、一部の人間が過剰に反応した結果、アカウミガメの死亡原因のほとんどがビニールなどの誤食によるものであるとされ、アカウミガメの真実の姿から懸け離れた印象を与えることとなった。
[編集] 飼育
日本ではアカウミガメの飼育個体を水族館などで見ることができる。雑食ではあるが、飼育のためのエサとしては、キャベツなどの野菜を与えることが多い。 アカウミガメは食性が強く何にでも噛みつく習性がある。嘴の力は強く人間が噛まれた場合、肉を引きちぎられるなど大ケガに至る場合が多い。水槽などで清掃の際には常にウミガメを近寄らせないように見張り役が必要となる。
[編集] 日本で飼育実績のある施設
- 鴨川シーワールド(千葉県鴨川市)
- 新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)
- 下田海中水族館(静岡県下田市)
- 南知多ビーチランド(愛知県知多郡美浜町)日本で初めてアカウミガメとタイマイのハイブリッドを飼育
- 名古屋港水族館(名古屋市港区) 1995年日本で初めて屋内の人工砂浜で産卵に成功
- 姫路市立水族館(兵庫県姫路市)
- 串本海中公園(和歌山県東牟婁郡串本町) 1992年日本で初めて人工砂浜での産卵・孵化に成功(日本動物園水族館協会繁殖賞受賞)
- 日和佐うみがめ博物館(徳島県海部郡美波町)1950年生まれの個体を飼育(年齢の明らかな飼育個体としての世界記録)
- 沖縄美ら海水族館(沖縄県国頭郡本部町)
- 久米島ウミガメ館(沖縄県島尻郡久米島町)
- 黒島研究所(沖縄県八重山郡竹富町黒島)
[編集] 脚注
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『レッド・データ・アニマルズ1 ユーラシア、北アメリカ』、講談社、2000年、110、218-219頁。
- 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、313頁。
[編集] 外部リンク
- CITES homepage
- IUCN 2008 Red List - Home Page -
- Marine Turtle Specialist Group 1996. Caretta caretta. In: IUCN 2008. 2008 IUCN Red List of Threatened Species.
- 文化庁
- 環境省 自然環境局 生物多様性センター
