−1

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-2 −1 0
二進法 -1
八進法 -1
十二進法 -1
十六進法 -1
二十進法 -1
漢数字 マイナス一
大字 マイナス壱
算木 Counting rod v-1.png

−1(マイナスいち)は、最後の負の整数で、−2 の次で 0 の前である(0 からマイナス無限大へ数えれば、最初の負の数で、0 の次で −2 の前である)。

性質[編集]

  • −1 は最大の負の整数であり、絶対値が最小の負の整数である。
  • −1 は整数の単数である(単数は2つありもう1つは1)。またガウス整数の単数でもある(単数は4つあり他の3つは1, ±i)。
  • −1 をかけると反数になる。つまり、a \times (-1) = -a となる。このような場合 a \times{}-1 とは書かないのが一般的である(-1\times{}a という形ならばよい)。
  • −1 を2乗すると 1になる。これは

0 = -1\cdot0 = -1\cdot (-1+1)  であり、これを分配法則にしたがって展開すると

0 = ((-1)\cdot (-1)) + ((-1)\cdot 1) = ((-1)\cdot (-1)) -1((-1)\cdot (-1)) = 1  であることから示される。

よって(−1)2 = 1 であり、したがって −1 は 1 の平方根のうちのひとつ。一般に −1 を偶数乗すると 1 になる (−1)2n = 1 。よって −1 は全ての 1 の2n乗根のひとつである(n>0)。

  • −1 の平方根のうち一つを虚数単位 \mathit{i} \, と呼ぶ。−1 の平方根は \mathit{i} \,\mathit{-i} \, の二つである。すなわち \mathit{i} \, 2 = (-\mathit{i} \, )2 = −1
    • ただし、-1 = \sqrt{-1 - 2 \sqrt{-1 - 2 \sqrt{-1 - 2 \sqrt{\ldots}}}}
  • -1 = \cos 180^\circ + \mathit{i}\sin180^\circ = \cos\pi + \mathit{i}\sin\pi単位円周上で \theta = \pi \, radとして表すこともできる。
  • 自然数の −1 乗の総和は収束せず、正の無限大発散する(→ゼータ関数)。
  • 1/(−1) = −1 負の整数の逆数が整数になるのは 1/−1 のときのみである。逆数が自分自身である整数(または実数)は-1と1のみ。
  • (−1)−1 = −1 x が負の数のとき xx が整数になるのは x = −1 のときのみ。
  • 逆数を x−1 で表すこともある(x\ne{}0)。例えば3の逆数なら 1/3 = 3-1 となる。一般に xx−1 = x−1x = 1 であり、(x−1)−1 = x である。
  • 逆関数f -1(x) で表すこともある。例えば y = cos x の逆関数なら x = cos yy = cos−1 x となる。一般にf(f−1(x)) = f−1(f(x)) = x であり、((f −1)−1(x)) = f(x) である。
  • 逆行列A−1 で表すこともある。一般にAA−1 = A−1A = E であり、(A −1)−1 = A である。
  • 座標平面上で直交する2本の直線の傾きを掛け合わせると −1 になる。
  • kn − 1 = (k−1)(kn−1+kn−2+…+k2+k+1) と因数分解できる(k, nは整数で k, n \geq 2)。k \geq 3 のとき kn − 1 は k − 1 を約数にもつ合成数。したがって k = 2 のときのみ kn - 1 は素数になる可能性がある(→メルセンヌ素数)。
  • 異なる n 個のものを円形に配置する並べ方は ( n − 1)!通りである(円順列)。
  • (−1)!! = 1 −1の二重階乗は1とされる。
  • 三角関数では \sin{x}x = 3\pi/2 のとき最小値 −1 をとる。また \cos{x} x = \pi のとき最小値 -1 をとる(0\leq x < 2\pi)。
  • x−1不定積分は \int x^{-1} dx = \ln{x} + C (Cは積分定数)となる。
  • xnx微分すると \frac{d}{dx}x^n = nx^{n-1} となる。
  • 1でない正の実数 r の累乗数 rn の和は \sum_{k=0}^{n}r^k = \frac{r^{n+1}-1}{r-1} となる。
  • e^{i\pi} = -1 \, オイラーの公式と呼ばれるもので e^{i\pi} + 1 = 0 \, とも書かれる。数学で最も基本的な定数である、e , \mathit{i}, \pi, 1, 0 がこのような単純な関係式で表現できるのは非常に興味深く、この式に美しさを感じるという数学者も少なくない。

その他 −1 に関すること[編集]

関連項目[編集]