「1/2」の版間の差分

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TeX 表記を用いるまでもないと思われる 1/2 を 1/2化.FIFAのところで蛇足な例と思われる部分をコメントアウト.「1/2 にする」→「1/2を 乗じる」
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{{Otheruses|有理数の1/2}}
{{Otheruses|有理数の1/2}}
'''<math>\tfrac{1}{2}</math>'''('''2分の1'''、にぶんのいち)は、[[有理数]]のうち [[0]] と [[1]] の間にある数であり、[[2]] の[[逆数]]である。
'''<math>\tfrac{1}{2}</math>'''('''2分の1'''、にぶんのいち)は、[[有理数]]のうち [[0]] と [[1]] の間にある数であり、[[2]] の[[逆数]]である。文章の中では 1/2 と表記されることも多い


== 数学的性質 ==
== 数学的性質 ==
* <math>\tfrac{1}{2}</math> は 1÷2 に等しく、0 と 1 の[[平均|平均値]]に当たる。[[二進法]]では 0.1、[[十進法]]では 0.5、[[十二進法]]では 0.6、[[十六進法]]では 0.8、[[二十進法]]では 0.A と表記される。
* 1/2 は 1÷2 に等しく、0 と 1 の[[平均|平均値]]に当たる。[[二進法]]では 0.1、[[十進法]]では 0.5、[[十二進法]]では 0.6、[[十六進法]]では 0.8、[[二十進法]]では 0.A と表記される。
* [[偶数]] <math>\tfrac{1}{2}</math> にした数は[[整数]]であるが、[[奇数]] <math>\tfrac{1}{2}</math> にすると[[半整数]]となる。また、[[単偶数]] <math>\tfrac{1}{2}</math> にすると奇数となる。
* [[偶数]] 1/2 を乗じた数は[[整数]]であるが、[[奇数]] 1/2 を乗じると[[半整数]]となる。また、[[単偶数]] 1/2 を乗じると奇数となる。
* [[算術|四則演算]]において ÷2 は ×<math>\tfrac{1}{2}</math> と同じ意味である。
* [[算術|四則演算]]において ÷2 は ×(1/2) と同じ意味である。
* <math>\sqrt{x}</math> は <math>x^{\frac{1}{2}}</math> に等しい。
* <math>\sqrt{x}</math> は <math>x^{\frac{1}{2}}</math> に等しい。
* [[三角関数]]では
* [[三角関数]]では
:<math>\sin {\frac{\pi}{6}} = \sin {{\frac{5}{6}}\pi} = \frac{1}{2}</math> <math>\cos {\frac{\pi}{3}} = \cos {{\frac{5}{3}}\pi} = \frac{1}{2}</math>
:<math>\sin {\frac{\pi}{6}} = \sin {{\frac{5}{6}}\pi} = \frac{1}{2}</math>, <math>\cos {\frac{\pi}{3}} = \cos {{\frac{5}{3}}\pi} = \frac{1}{2}</math>
となる(0 < ''θ'' < 2π)。したがって
となる(0 < ''θ'' < 2π)。したがって
:<math>\sin^{-1} {\frac{1}{2}} = \frac{\pi}{6}</math><math>\cos^{-1} {\frac{1}{2}} = \frac{\pi}{3}</math>
:<math>\sin^{-1} {\frac{1}{2}} = \frac{\pi}{6}</math>, <math>\cos^{-1} {\frac{1}{2}} = \frac{\pi}{3}</math>
である。なお
である。なお
:<math>\tan^{-1}\frac{1}{2} = 0.46364760900080611621...</math> である。
:<math>\tan^{-1}\frac{1}{2} = 0.46364760900080611621...</math> である。
* 1 から ''n'' までの[[自然数]]の[[和]]は <math>\frac{1}{2} n(n+1)</math> に等しい(→[[三角数]])。
* 1 から ''n'' までの[[自然数]]の[[和]]は <math>\frac{1}{2} n(n+1)</math> に等しい(→[[三角数]])。
* [[三角形]]の[[面積]] ''S'' を求める[[公式]]は ''S'' = <math>\tfrac{1}{2}</math> ×(底辺)×(高さ)である。あるいは三角形の 2 本の[[辺]]の長さを ''a'', ''b'' とし、それらがなす[[角度|角]]を ''θ'' とすると
* [[三角形]]の[[面積]] ''S'' を求める[[公式]]は ''S'' = (1/2) ×(底辺)×(高さ)である。あるいは三角形の 2 本の[[辺]]の長さを ''a'', ''b'' とし、それらがなす[[角度|角]]を ''θ'' とすると
:<math>S = \frac{1}{2} ab \sin{\theta}</math>
:<math>S = \frac{1}{2} ab \sin{\theta}</math>
と表せる。
と表せる。
* <math>\Gamma\left(\frac{1}{2}\right) = \sqrt{\pi}</math>
* <math>\Gamma\left(\frac{1}{2}\right) = \sqrt{\pi}</math>
* その他[[台形]]の面積、[[不定積分]] ∫''x dx''、ある 2 点の[[中点]]の座標を求める場合など、様々な公式中に <math>\tfrac{1}{2}</math> は登場する。
* その他[[台形]]の面積、[[不定積分]] ∫ ''x dx''、ある 2 点の[[中点]]の座標を求める場合など、様々な公式中に 1/2 は登場する。
* [[リーマン予想]]では「[[ゼータ関数|ζ(s)]] の[[自明]]でない[[零点]] s は、全て[[複素数|実部]]が <math>\tfrac{1}{2}</math> の直線上に存在する」と考えられている。
* [[リーマン予想]]では「[[ゼータ関数|ζ(s)]] の[[自明]]でない[[零点]] s は、全て[[複素数|実部]]が 1/2 の直線上に存在する」と考えられている。


== その他 1/2 に関すること ==
== その他 1/2 に関すること ==
*全体に占める[[割合]]が <math>\tfrac{1}{2}</math> の物を、[[日本語]]では'''半分'''という。
*全体に占める[[割合]]が 1/2 の物を、[[日本語]]では'''半分'''という。
*[[日本語]]では、父母のうち 1 人が外国人である人を[[ハーフ]]という。half-blooded の略。[[民族]]などが異なる血が <math>\tfrac{1}{2}</math> 流れている人という意味である。
*[[日本語]]では、父母のうち 1 人が外国人である人を[[ハーフ]]という。half-blooded の略。[[民族]]などが異なる血が 1/2 流れている人という意味である。
*[[量子力学]]では[[電子]]の[[スピン角運動量|スピン量子数]]は +<math>\tfrac{1}{2}</math> もしくは -<math>\tfrac{1}{2}</math> に限られる。
*[[量子力学]]では[[電子]]の[[スピン角運動量|スピン量子数]]は +1/2 もしくは -1/2 に限られる。
*起こりうる結果が 2 通りだけで、それらの起こる[[確率]]が共に <math>\tfrac{1}{2}</math> に十分近い時、「○○の確率は五分五分」ということがある。
*起こりうる結果が 2 通りだけで、それらの起こる[[確率]]が共に 1/2 に十分近い時、「○○の確率は五分五分」ということがある。
*[[FIFAワールドカップ・予選]]では、6つの[[国際サッカー連盟#概要|FIFA傘下の地域連盟]]のうち力が劣ると考えられる連盟の予選に関して、<math>\tfrac{1}{2}</math>枠が振り分けられる事がある。この場合は、当該連盟内の予選を勝ち抜いても、その後に開催される大陸間プレーオフを突破しなければ[[FIFAワールドカップ|本大会]]に出場する事は出来ない。
*[[FIFAワールドカップ・予選]]では、6つの[[国際サッカー連盟#概要|FIFA傘下の地域連盟]]のうち力が劣ると考えられる連盟の予選に関して、1/2 枠が振り分けられる事がある。この場合は、当該連盟内の予選を勝ち抜いても、その後に開催される大陸間プレーオフを突破しなければ[[FIFAワールドカップ|本大会]]に出場する事は出来ない。
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**[[南米サッカー連盟|CONMEBOL]]と[[欧州サッカー連盟|UEFA]]では、<math>\tfrac{1}{2}</math>枠を振り分けられた事はない。(但し、1枠以上の端数の枠〔1.5~12.5〈[[1986 FIFAワールドカップ・予選|1986年メキシコW杯予選]]の[[欧州サッカー連盟|UEFA]]枠〉〕が振り分けられた事はある)。
**[[南米サッカー連盟|CONMEBOL]]と[[欧州サッカー連盟|UEFA]]では、<math>\tfrac{1}{2}</math>枠を振り分けられた事はない。(但し、1枠以上の端数の枠〔1.5~12.5〈[[1986 FIFAワールドカップ・予選|1986年メキシコW杯予選]]の[[欧州サッカー連盟|UEFA]]枠〉〕が振り分けられた事はある)。
**[[北中米カリブ海サッカー連盟|CONCACAF]]では、[[1962 FIFAワールドカップ・予選|1962年チリW杯予選]]で<math>\tfrac{1}{2}</math>枠が振り分けられた。
**[[北中米カリブ海サッカー連盟|CONCACAF]]では、[[1962 FIFAワールドカップ・予選|1962年チリW杯予選]]で<math>\tfrac{1}{2}</math>枠が振り分けられた。
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**[[オセアニアサッカー連盟|OFC]]では、[[1970 FIFAワールドカップ・予選|1970年メキシコW杯予選]]以降、現在に至るまで<math>\tfrac{1}{2}</math>枠しか振り分けられていない([[1982 FIFAワールドカップ・予選|1982年スペインW杯予選]]ではAFCと共同で2枠が与えられた。また[[1994 FIFAワールドカップ・予選|1994年アメリカW杯予選]]では、<math>\tfrac{1}{4}</math>枠が振り分けられた。)。
**[[オセアニアサッカー連盟|OFC]]では、[[1970 FIFAワールドカップ・予選|1970年メキシコW杯予選]]以降、現在に至るまで<math>\tfrac{1}{2}</math>枠しか振り分けられていない([[1982 FIFAワールドカップ・予選|1982年スペインW杯予選]]ではAFCと共同で2枠が与えられた。また[[1994 FIFAワールドカップ・予選|1994年アメリカW杯予選]]では、<math>\tfrac{1}{4}</math>枠が振り分けられた。)。
***予てよりこの裁定に不満を持っていた[[サッカーオーストラリア代表|オーストラリア]]は、[[2005年]][[6月]]にOFCからAFCに転籍することとなった。
***予てよりこの裁定に不満を持っていた[[サッカーオーストラリア代表|オーストラリア]]は、[[2005年]][[6月]]にOFCからAFCに転籍することとなった。
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*[[サイコロ]]を使った[[賭博]]である[[丁半]]は、丁(2つのサイコロの出た目の和が[[偶数]])または半(2つのサイコロの出た目の和が[[奇数]])の出る確率が <math>\tfrac{1}{2}</math> である事を利用した物である。
*[[サイコロ]]を使った[[賭博]]である[[丁半]]は、丁(2つのサイコロの出た目の和が[[偶数]])または半(2つのサイコロの出た目の和が[[奇数]])の出る確率が 1/2 である事を利用した物である。
*[[PANDA 1/2]]は[[2009年]]に[[日本]]で結成された[[音楽ユニット]]。
*[[PANDA 1/2]]は[[2009年]]に[[日本]]で結成された[[音楽ユニット]]。
*キューピーハーフは[[キューピー]]の[[マヨネーズ]]のブランド。[[パッケージ]]に<math>\tfrac{1}{2}</math>と書る。
*キューピーハーフは[[キューピー]]の[[マヨネーズ]]のブランド。[[パッケージ]]に<math>\tfrac{1}{2}</math>と書かれる。


== 符号位置 ==
== 符号位置 ==

2013年9月20日 (金) 12:00時点における版

2分の1、にぶんのいち)は、有理数のうち 01 の間にある数であり、2逆数である。文章の中では 1/2 と表記されることも多い。

数学的性質

,

となる(0 < θ < 2π)。したがって

,

である。なお

である。
  • 1 から n までの自然数 に等しい(→三角数)。
  • 三角形面積 S を求める公式S = (1/2) ×(底辺)×(高さ)である。あるいは三角形の 2 本のの長さを a, b とし、それらがなすθ とすると

と表せる。

  • その他台形の面積、不定積分x dx、ある 2 点の中点の座標を求める場合など、様々な公式中に 1/2 は登場する。
  • リーマン予想では「ζ(s)自明でない零点 s は、全て実部が 1/2 の直線上に存在する」と考えられている。

その他 1/2 に関すること

  • 全体に占める割合が 1/2 の物を、日本語では半分という。
  • 日本語では、父母のうち 1 人が外国人である人をハーフという。half-blooded の略。民族などが異なる血が 1/2 流れている人という意味である。
  • 量子力学では電子スピン量子数は +1/2 もしくは -1/2 に限られる。
  • 起こりうる結果が 2 通りだけで、それらの起こる確率が共に 1/2 に十分近い時、「○○の確率は五分五分」ということがある。
  • FIFAワールドカップ・予選では、6つのFIFA傘下の地域連盟のうち力が劣ると考えられる連盟の予選に関して、1/2 枠が振り分けられる事がある。この場合は、当該連盟内の予選を勝ち抜いても、その後に開催される大陸間プレーオフを突破しなければ本大会に出場する事は出来ない。
  • サイコロを使った賭博である丁半は、丁(2つのサイコロの出た目の和が偶数)または半(2つのサイコロの出た目の和が奇数)の出る確率が 1/2 である事を利用した物である。
  • PANDA 1/22009年日本で結成された音楽ユニット
  • キューピーハーフはキューピーマヨネーズのブランド。パッケージと書かれている。

符号位置

記号 Unicode JIS X 0213 文字参照 名称
½ U+00BD 1-9-20 &frac12;
&#xBD;
&#189;
2分の1

関連項目