「マーストリヒチアン」の版間の差分
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この時代の終焉期には、非常に大きな環境変動とそれに伴う生物の[[大量絶滅]]、[[生態系]]の大規模な刷新が起こった。この変化によって白亜紀および中生代に幕が下ろされ、次の[[新生代]][[古第三紀]]へ移行している。 |
この時代の終焉期には、非常に大きな環境変動とそれに伴う生物の[[大量絶滅]]、[[生態系]]の大規模な刷新が起こった。この変化によって白亜紀および中生代に幕が下ろされ、次の[[新生代]][[古第三紀]]へ移行している。 |
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[[地球科学]]等にとって重要性の高いこの時期は、中生代白亜紀(略号:K)と新生代[[第三紀]](略号:T。古第三紀の旧称)の境目にあたる事から、[[地質学]]では「[[K-T境界]]」と言う。 |
[[地球科学]]等にとって重要性の高いこの時期は、中生代白亜紀(略号:K)と新生代[[第三紀]](略号:T。古第三紀の旧称)の境目にあたる事から、[[地質学]]では「[[K-T境界]]」と言う。 |
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K-T境界の時期には、全ての[[恐竜]]と[[翼竜]]および主要な海棲[[爬虫類]]を含む、おびただしい種数の生物種群が絶滅に追いやられた。一方で、生き残った種には膨大な[[ニッチ|ニッチ(生態的地位)]]が明け渡され、その後の劇的な[[適応放散]]の切っ掛けとなった。 |
K-T境界の時期には、ほとんど全ての[[恐竜]]<ref>[[アラモサウルス]]や[[ヒプセロサウルス]]などの、ごく一部の[[属 (分類学)|属]]はこの大絶滅を生き延びた可能性が高いことが、化石から示唆されている。</ref>と[[翼竜]]および主要な海棲[[爬虫類]]を含む、おびただしい種数の生物種群が絶滅に追いやられた。一方で、生き残った種には膨大な[[ニッチ|ニッチ(生態的地位)]]が明け渡され、その後の劇的な[[適応放散]]の切っ掛けとなった。 |
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== 地質時代区分(時系列) == |
== 地質時代区分(時系列) == |
2012年5月30日 (水) 13:23時点における版
新 生 代 |
第 四 紀 |
完新世 | |
更新世 | |||
新 第 三 紀 |
鮮新世 | ピアセンジアン ザンクリアン | |
中新世 | メッシニアン トートニアン サーラバリアン ランギアン バーディガリアン アキタニアン | ||
古 第 三 紀 |
漸新世 | チャッティアン ルペリアン | |
始新世 | プリアボニアン バートニアン ルテシアン ヤプレシアン | ||
暁新世 | サネティアン セランディアン ダニアン | ||
中 生 代 |
白 亜 紀 |
後期 | マーストリヒチアン |
累代 | 代 | 紀 | 基底年代 Mya[* 3] |
---|---|---|---|
顕生代 | 新生代 | 第四紀 | 2.58 |
新第三紀 | 23.03 | ||
古第三紀 | 66 | ||
中生代 | 白亜紀 | 145 | |
ジュラ紀 | 201.3 | ||
三畳紀 | 251.902 | ||
古生代 | ペルム紀 | 298.9 | |
石炭紀 | 358.9 | ||
デボン紀 | 419.2 | ||
シルル紀 | 443.8 | ||
オルドビス紀 | 485.4 | ||
カンブリア紀 | 541 | ||
原生代 | 2500 | ||
太古代(始生代) | 4000 | ||
冥王代 | 4600 | ||
マストリヒシアン(英語名:Maastrichtian)は、国際層序委員会(ICS)によって定められた地質学用語である、地質時代名の一つ。
白亜紀で最後の期[1]。中生代の最末期でもある。約7,060万年前(誤差60万年前後)から約6,550万年前(誤差30万年前後)までの、およそ510万年の間続いた。
日本語では「マーストリヒシアン」「マーストリヒティアン」「マーストリヒチアン」「マーストリヒト期」など、多数の別称がある。 英語では「マストリクシャン」のように発音する。
呼称
モササウルスの骨格化石などこの時期の遺物が大量に発見される、オランダのマーストリヒト(Maastricht。オランダ語地名)に由来する。
なお、「マーストリヒト階」という名称があるが、時代を示すものではない。「階」は地層に対して当てられる単位(層序名)であり、層序名「マーストリヒト階」と時代名「マーストリヒト期」は対を成す関係である。詳しくは「累代」を参照のこと。
概説
この時代の終焉期には、非常に大きな環境変動とそれに伴う生物の大量絶滅、生態系の大規模な刷新が起こった。この変化によって白亜紀および中生代に幕が下ろされ、次の新生代古第三紀へ移行している。 地球科学等にとって重要性の高いこの時期は、中生代白亜紀(略号:K)と新生代第三紀(略号:T。古第三紀の旧称)の境目にあたる事から、地質学では「K-T境界」と言う。 K-T境界の時期には、ほとんど全ての恐竜[2]と翼竜および主要な海棲爬虫類を含む、おびただしい種数の生物種群が絶滅に追いやられた。一方で、生き残った種には膨大なニッチ(生態的地位)が明け渡され、その後の劇的な適応放散の切っ掛けとなった。
地質時代区分(時系列)
マストリヒシアンは、太字で示した部分に属す。下へ行くほどに大分類となる。
- カンパニアン - マストリヒシアン - (新生代古第三紀暁新世)ダニアン
- 白亜紀(3期に分ける時代区分法〈世〉) :ネオコミアン(en) - ガリック(en) - セノニアン(en)
- 白亜紀(前後2期に分ける時代区分法) :白亜紀前期 - 白亜紀後期 - 新生代古第三紀
- 顕生代 :古生代 - 中生代(三畳紀 - ジュラ紀 - 白亜紀) - 新生代
- 累代 :隠生代(先カンブリア時代) - 顕生代
脚注
参考文献
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関連項目
外部リンク
- 仲田崇志 (2009年10月29日). “地質年代表”. きまぐれ生物学. 2011年2月14日閲覧。