ダニアン

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地質時代新生代[* 1][* 2]
累代 基底年代
Mya[* 3]
顕生代 新生代 第四紀 完新世 メーガーラヤン 0.0042

ノースグリッピアン 0.0082

グリーンランディアン 0.0117

更新世 後期更新世 0.126
チバニアン 0.781
カラブリアン 1.8
ジェラシアン 2.58
新第三紀 鮮新世 ピアセンジアン 3.6
ザンクリアン 5.333
中新世 メッシニアン 7.246
トートニアン 11.63
サーラバリアン 13.82
ランギアン 15.97
バーディガリアン 20.44
アキタニアン 23.03
古第三紀 漸新世 チャッティアン 27.82
ルペリアン 33.9
始新世 プリアボニアン 37.8
バートニアン 41.2
ルテシアン 47.8
ヤプレシアン 56
暁新世 サネティアン 59.2
セランディアン 59.2
ダニアン 66
中生代 251.902

古生代 541
原生代 2500
太古代[* 4] 4000
冥王代 4600
  1. ^ 基底年代の数値では、この表と本文中の記述では、異なる出典によるため違う場合もある。
  2. ^ 基底年代の更新履歴
  3. ^ 百万年前
  4. ^ 「始生代」の新名称、日本地質学会が2018年7月に改訂

ダニアン(Danian (age/stage)、ダン期/階)は、古第三紀暁新世の最初の地質時代区分・年代層序で、66.0百万年前〜61.6百万年前[1]の期間を指す。一つ前はマーストリヒチアン中生代白亜紀)。次はセランディアン

模式地は、デンマークステウンス・クリントとFaxoe[2]。名称はデンマークのラテン語名に由来する。

層序学上の定義[編集]

ダニアンは、スイスの地質学者Pierre Jean Édouard Desor (1811 – 1882)が1847年に発表した論文によって紹介された。Danianの名はデンマークのラテン名に由来している。かつて[いつ?]、曉新統最下部として定義されたモンティアン(ベルギーでの層序に基づく。その名はモンス市に由来する)は、ダニアンと同義と見なされており、現在、その名は使用されていない。

ダニアン階の基底は、世界中のK-T境界を特徴づけたイリジウム濃集層によって定義される。チュニジアのEl Kef近くで観察されるK-T境界粘土層が、ダニアン階基底の模式地(Global Boundary Stratotype Section and Point)として指定されている[3]。ダニアン階最上部(すなわちセランディアン基底)は、海洋生層序から、生層序帯NP4とNP5の境界にほぼ一致する。それは、Fasciculithus属の石灰質ナノプランクトン (F. ulii, F. billii, F. janii, F. involutus, F. tympaniformis and F. pileatus)の出現の少し後、石灰質ナノプランクトンの一種であるNeochiastozygus perfectusの出現とほぼ同じである。

概説[編集]

ダニアン期の最初期の数十年間に相当な気候的変化があった。その期間を除くとダニアン期の気候は白亜紀と同様に温暖であったと見られる。

恐竜は絶滅し(ただし鳥類だけは生き残った)、哺乳類やその他の陸上動物(爬虫類両生類等)は小さいものしか存在していなかった。ダニアン期では、最も大きな陸上動物でも現代の大きなを上回らなかった。恐竜絶滅後の空白を埋める哺乳類の進出はまだ目立っていない。しかし、この時期、哺乳類の大部分の目は既に現れていた。 一方、オーストラリアの周りの地域で、現代の鳥の多数の血統が生き残った。

ダニアン期の化石は海中の有孔虫を除いて発見されることは稀である。特に陸上動物の化石は以外はほとんど発見されていない。

海は白亜紀末期と同じ状態であったが、海洋爬虫類が絶滅したため白亜紀より遥かに少ない種類と数の生物が存在し、それらは小さかった。

ただし、最初の7万年間は海洋無酸素事変があった。[4]

恐竜が白亜紀末期を乗り越え新生代に生き延びた可能性が示唆される化石が幾つか見つかっている。K-T境界の70万年後とされる北米の地層からアラモサウルスの化石が見つかっている[5]。また、ヨーロッパ(フランス)ではこれより更に新しい約6300万年前とされる地層から、ヒプセロサウルスの卵とされる化石が発見されている。恐竜がいつまで生きていたかは、現時点では明らかになっていないが、恐竜が白亜紀末期を生き延びていたことを示唆する化石証拠とされるものも精々ダニアン期に留まり、以降、その痕跡は途絶えている。

脚注[編集]

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  1. ^ INTERNATIONAL CHRONOSTRATIGRAPHIC CHART (国際年代層序表) (PDF)”. 日本地質学会. 2014年3月19日閲覧。
  2. ^ 「地質図̶地質用語」(地質調査総合センター研究資料集 No. 486)を参照。
  3. ^ The GSSP for the Danian stage was established by Molina et al. (2006)
  4. ^ 「硫黄の同位体比は語る-K-T境界の海洋環境異変-」梶原良道(地質ニュース458号, 6-15頁, 1992年10月)
  5. ^ 読売新聞、2011年2月5日22時8分配信

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  • 仲田崇志 (2009年10月29日). “地質年代表”. きまぐれ生物学. 2011年2月14日閲覧。