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2005年11月9日 (水) 03:46時点における版
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小林 よしのり(こばやし よしのり、本名:小林 善範、1953年8月31日 - )は日本の漫画家。福岡県福岡市出身。血液型はA型。福岡大学人文学部フランス語学科卒。
2005年現在、雑誌「SAPIO」(小学館)にて、『新・ゴーマニズム宣言』を連載中。季刊誌「わしズム」(小学館)責任編集長。愛称は「よしりん」。「よしりん企画」社長。
来歴
ギャグ漫画家としてデビュー、『東大一直線』や『おぼっちゃまくん』などのヒットを経て、1992年『ゴーマニズム宣言』の連載を開始し、「思想漫画」を確立した。
ギャグ漫画家時代
- 1975年 - 週刊少年ジャンプに『ああ勉強一直線』でデビュー。
- 1976年 - 第11回手塚賞佳作(『獣村より』)および第4回赤塚賞佳作(『男のトラ子 女の虎造』)の同時受賞。後に『東大一直線』が大ヒット、流行漫画家となる。しかしその後、週刊少年ジャンプのアンケート至上主義により切られ、他誌を転々とする。
- 1984年 - ジャストコミック(光文社)に、プロレスアナウンサーの古舘伊知郎を原作者として迎えた異色作『おーっとフル・タッチ』を連載。
- 1986年 - コロコロコミック(小学館)で連載された『おぼっちゃまくん』が大ヒット、作中で使われる「茶魔語」は小学生の間で大ブーム・社会現象となる。
- 1989年 - 『おぼっちゃまくん』で第34回小学館漫画賞を受賞。
『ゴーマニズム宣言』以降
- 1992年に『ゴーマニズム宣言』を月刊宝島に連載した『おこっちゃまくん』を元に、扶桑社のSPA!で開始(1月22日号より)。社会に切り込む内容で反響を呼んだ。その後、漫画活動の軸足をこれへと移していく。
- 1989年に起きた坂本堤弁護士一家失踪事件では、漫画上でオウム真理教を激しく追及。これに対しオウム真理教はVXガスによる暗殺を試みるが、失敗に終わる。
- 1995年 SPA!誌上でのオウム真理教の扱いをめぐり、靍師一彦編集長や宅八郎、松沢呉一らと対立。SPA!での連載を8月2日号をもって終了し、小学館「SAPIO」で9月27日号より『新・ゴーマニズム宣言』を開始する。宅は扶桑社の意向で小林批判を自粛させられるが、切通理作を批判する中で、プライバシーを侵害したと切通の抗議を受け、連載が打ち切られた。小林はSPA!連載分の単行本版権を扶桑社から引き上げ、双葉社に移した(文庫版は幻冬舎)。
- 薬害エイズ問題では一時期「HIV訴訟を支える会」代表に就任し精力的に活動。訴訟自体は厚生省の全面謝罪により勝訴するが、その後、運動に協力した学生ボランティアが日常に戻らず市民活動家(もしくは偏向した思想団体の成員)になる事を危惧して発した警告が元でトラブルとなる。「ボランティアの役目は終わった。後はプロフェッショナルの仕事であり、君達はプロになるためにもっと勉強をするべきだ」と学生の日常への復帰を求める小林に対し、支える会を支援していた各思想団体より「ボランティアの役目は永遠に終わらない、二度と悲劇が起こらないよう行政をボランティアの目から監視すべきだ」とのメッセージが発される。ボランティアたちは団体活動の一体感に酔い、思想団体の側について小林を攻撃。この時期から小林は、ボランティアをふくめた広い意味での左翼系運動から、右翼への嗜好を明らかにする。これによって従来のファンの多くが離れた。漫画でも散々批判的に書いていた保守派の西部邁に対し今では西部のようになりたいと発言。しかし新しいファン層(若年層の)も獲得した。
- 歴史教科書問題では、「新しい歴史教科書をつくる会」に参加。自らも教科書の内容を執筆、漫画上でも克明に作業ややりとりについて記した。しかし、会の運営に就いて内部で行き掛かりが発生、一部の支持者からも批判されて脱会。
- 『戦争論』では大東亜戦争での日本軍の軍事行動を自存自衛の行動とし、賛否両論を招いた。続く『戦争論2』では2001年9月11日の同時多発テロを非難するなら、アメリカの空爆も非難されるべきだと問題提起した。それまで小林の言動を支持していた親米保守の中から一転批判に転じる者もいた。小林も自分を批判する親米保守をポチ保守と反批判、これ以降小林は保守・右翼の立場ながら反米の立場を取る。
- 『台湾論』は中国語版が台湾で発売されたとき、台湾の年配者たちは自分たちの忠実な代弁者であるこの作品に衝撃を受け、狂喜した。台湾の人口の一割にすぎない外省人にとって隠しておきたい事実が書かれてあったため、外省人からは非難が起きたが、『台湾論』は瞬く間に24万部も売れ(日本における500万部相当ともいわれる)、空前のベストセラーとなった。その後、小林の入境禁止処分にまで及んだが、但しその暴挙は、台湾の大多数の国民の反感を買い、それに従って、最後陳水扁総統も反対の意見を示した。また中華民国総統府国策顧問の金美齢も抗議活動を行い、台湾中が「金美齢に続け」と立ち上がり、小林の入境禁止処分は約20日間(小林本人曰く、「世界最短記録」らしい)で解かれることになった。
著書
余談
- 相手との論戦において、非常に厳しい批判を漫画の絵によって表現することが多い。ロフトブックス編『教科書が教えない小林よしのり』や上杉聰『脱ゴーマニズム宣言』は、いずれも醜く描かれた側からの反論でもある。『教科書が教えない小林よしのり』では、玄田生(山本夜羽音)によるパロディ漫画「逆ゴーマニズム宣言」で、小林の手法をそっくりそのまま反転させた。
- かつて、柳美里との論戦において、小林は柳を裸の(女)王様のイラストで描いて批判する。これに対し、柳は小林を「言論猿」、「たいして頭の良くない人」などと批判し泥仕合になる。これが原因かどうかはともかく、柳は以後言論界から距離を置く。
- 上杉聰は『脱ゴーマニズム宣言』で小林の絵を引用した際、名誉毀損になる可能性があるとして醜く描かれた人物絵の一部に墨塗りを行った。また、これ以上自分を醜く描くなら名誉毀損に訴えると宣言。小林は墨塗りを改竄と批判したが、上杉の顔をまともに描くことを止めている(名誉毀損は訴訟となったが、小林が勝利した)。
- 最近では親米保守達を猿に描き(モデルの特定可能)、「ウキャー 民主主義ダー」などのセリフを言わせて批判。これに激怒した(猿のモデルの)親米保守達が月刊誌などで小林を激しく批判、またしても泥仕合になる。以後、小林は特定の人物達のイラストはベタで塗り潰すことを宣言。
- 他方、小林は漫画そのものに対する侮辱、氏が漫画家であることをもって批判することに対しては、激しく怒ることで有名。
思想関連書籍
- ゴーマニズム宣言を参照。
対談、共著
- 『知のハルマゲドン―ゴー宣・サリン・パープリン』 小林よしのり、浅羽通明 (1995年) ISBN 4198603146
- 『ゴーマニズム思想講座 正義・戦争・国家論―自分と社会をつなぐ回路』 竹田青嗣、橋爪大三郎、小林よしのり (1997年) ISBN 4770501587
- 『教科書が教えかねない自虐』 小林よしのり、竹内義和、日本の戦争冤罪研究センター (1997年) ISBN 4821105527
- 『歴史教科書との15年戦争―「侵略・進出」から「慰安婦」問題まで』 西尾幹二、藤岡信勝、小林よしのり、高橋史朗 (1997年) ISBN 4569557651
- 『朝日新聞の正義―逆説の新ゴーマニズム宣言』 小林よしのり、井沢元彦 (1997年) ISBN 4093895414
- 『知のハルマゲドン』 小林よしのり、浅羽通明 (1998年) ISBN 487728561X
- 『新しい歴史教科書を「つくる会」という運動がある』 小林よしのり、新しい歴史教科書をつくる会 (1999年) ISBN 4594026052
- 『戦争論争戦―小林よしのりVS.田原総一朗』 小林よしのり、田原総一朗 (1999年) ISBN 4821106493
- 『子どもは待ってる!親の出番』 金美齢、高橋史朗、小林よしのり、濤川栄太 (1999年) ISBN 4900682373
- 『国家と戦争―徹底討議』 小林よしのり、西部邁、佐伯啓思、福田和也 (1999年) ISBN 4870313715
- 『自虐でやんす。』 小林よしのり、竹内義和、日本の戦争冤罪研究センター (1999年) ISBN 4877287655
- 『入国拒否―『台湾論』はなぜ焼かれたか』 小林よしのり、金美齢 (2001年) ISBN 4344000951
- 『李登輝学校の教え』 李登輝、小林よしのり (2001年) ISBN 4093890528
- 『愛国対論』 渡部昇一、小林よしのり (2002年) ISBN 4569620647
- 『反米という作法』 西部邁、小林よしのり (2002年) ISBN 4093890536
- 『アホ腰抜けビョーキの親米保守』 小林よしのり、西部邁 (2003年) ISBN 4870315645
参考文献
- ロフトブックス編『教科書が教えない小林よしのり』(1997/11 ロフトブックス ISBN 4795200696)
- 『君たちは戦争で死ねるか―小林よしのり『戦争論』批判』 ISBN 4272520563 (1999年)
- 『“小林よしのり『台湾論』”を超えて―台湾への新しい視座』 東アジア文史哲ネットワーク (2001年) ISBN 4878933895