牛ヘルペスウイルス1型感染症
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牛ヘルペスウイルス1型感染症(うしへるぺすういるすいちがたかんせんしょう、英:bovine herpesvirus type 1 infection)とはヘルペスウイルス科牛ヘルペスウイルス1型(BHV-1)感染による牛の感染症。牛伝染性鼻気管炎(IBR)とも呼ばれていた。感染牛の鼻汁、涙液、生殖器の分泌物を介して気道感染を起こす。原因ウイルスは三叉神経節、腰椎神経節、仙椎神経節に潜伏感染し、生涯にわたり感染し続ける。臨床症状として漿液性鼻汁、発熱、元気消失を示し、雌では膣炎、子宮内膜炎を引き起こし不妊症を引き起こし、妊娠4〜7ヶ月に感染すると2週間〜3ヶ月後(妊娠6〜9ヶ月)に流産を引き起こす。また、流産後約半数で胎盤停滞を示す。雄では亀頭包皮炎、精嚢腺の変性壊死を引き起こす。感染初期には上部気道細胞に核内封入体を形成する。治療には対症療法が行われる。弱毒生ワクチンおよび不活化ワクチンが実用化されている。
参考文献
[編集]- 山内亮監修 『最新臨床家畜繁殖学』 朝倉書店 1998年 ISBN 4254460201
- 日本獣医病理学会編集 『動物病理学各論』 文永堂出版 2001年 ISBN 483003162X
- 清水悠紀臣ほか 『動物の感染症』 近代出版 2002年 ISBN 4874020747